よ う こ そ 

d0000025_241186.jpg東京・渋谷で隔月開催されているノンジャンル系うたものDJイヴェント「Pure Pop For Now People」などに関する情報のブログです。

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*最近のおことば*(2017/06/24)
○〈視る楽しさ〉あるいは〈風景を楽しむこと〉は確かに誰にでも出来ると言うわけではない。まず都市を前にして、視線を研ぎ澄すこと、それが重要なのだ。 ……松本隆「なぜ(風街)なのか」

*最近の更新*
○9/16 黒の試走車イヴェント情報
○9/10 PPFNPイヴェント情報
○7/23 PPFNPセットリスト
○7/16 日記(小松菜奈はいなかった
○7/13 日記(無粋
○7/2 日記(Twenty years ago today...Again!
○6/24 日記(It was tenty years ago today...

*PPFNP Vol.115* New!
日時:2017年10月14日(土)18時~22時
会場:渋谷エッジエンド
料金:800円(1ドリンク&おみやげ付き)
DJ:森山弟(弟)/森山兄(兄)/ほか

黒の試走車<テストカー> Vol.125* New!
日時:2017年10月07日(土)19時~23時
会場:渋谷メスカリート
地図
料金:1000円(1ドリンクつき)
DJ:あずまきょういち/籠/チバ/森山兄/ほか
☆毎月第1土曜日に開催される、踊る前から踊り疲れているひとのためのイヴェントです。ラウンジの名の下に、ロック、ジャズ、ソウル、ラテン、邦楽、フレンチ、サントラ、モンド、電子音楽などをデタラメ、かつ控えめ(音量が)にお届けしています。

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# by soundofmusic | 2017-12-05 21:56

黒の試走車<テストカー> Vol.125

d0000025_23145258.jpg日時:2017年10月07日(土)19時~23時
会場:渋谷メスカリート(渋谷区円山町28-8第18宮廷マンション1階奥つきあたり)
地図
*建物入ってすぐ左側の自動ドアのエントランスには入らず、店舗の並んでるほうをまっすぐ進んで、つきあたりを左に曲がったいちばん奥、行き止まり部分の扉です。
料金:1000円(1ドリンクつき)
DJ:あずまきょういち/籠/チバ/森山兄

☆「黒の試走車<テストカー>」は、毎月第1土曜日に開催される、踊る前から踊り疲れているひとのためのイヴェントです。ラウンジの名の下に、ロック、ジャズ、ソウル、ラテン、邦楽、フレンチ、サントラ、モンド、電子音楽などをデタラメ、かつ控えめ(音量が)にお届けしています。

会場のメスカリートは、渋谷、道玄坂をのぼりきった先、マンションの1階つきあたり奥にあるスペース。全身にぬるま湯のように浸透する絶妙な反響効果で、何を聴いても自宅の3割増しでいい印象を受けることができる不思議な音楽空間です。未知の音楽との出会いに、既知の音楽との再会に。軽い舞踏に。気のおけない会話に。酩酊に。密会に。ぜひ一度遊びにいらしてください。

早くも今年も残りわずかとなってまいりました。10月はチバさん復帰、レギュラー勢ぞろいでお送りします。心地よい秋の空気を吸いながら道玄坂をえっちらおっちらのぼって、音楽をお楽しみにいらしてください。

過去分のセットリストその他は、「黒の試走車<テストカー>」のmixiコミュニティにて閲覧可能です。

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# by soundofmusic | 2017-09-16 23:17 | 黒の試走車イヴェント情報 | Comments(0)

Pure Pop For Now People Volume 115

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2017年10月14日(土)18時~22時

渋谷エッジエンド(Tel:03-5458-6385)
地図。

800円(1ドリンク&おみやげ付き)

DJ:
ODAMARI(THE 1982)
かいまさし(サムタイム時々)
森山弟(弟)
森山兄(兄)

・ODAMARI(写真1段目)
北海道で生まれて島根県で育って今東京でOL。渋谷系の魔法にかかったまんま。ギターポップなどが好きです。

・かいまさし(写真2段目)
サムタイム時々というジャパニーズロックバンドをだいたいワンスアウィークで運営しています。ジャパニーズロックというのは日本人がやってるからジャパニーズロックなのか言語が日本語だからそう呼ぶのかそれとも音楽の傾向としての呼称なのか定かではありませんがいずれも当てはまるくらい日本っぽいロックバンドだと思っていただければと思います。

私は、音楽をやっているのになぜそんなに音楽を聴かないのか?とたまに尋ねられるくらい普段あまり音楽を聴かないのですがもちろん音楽鑑賞が嫌いなわけではありません。私にとっては音楽はまず第一にプレイするものでありますので、相対的に聴く為に割く時間が減るわけです。おそらく今までの人生を総合すると聴いている時間より楽器を演奏したり歌っている時間のほうが長いはずです。いやもちろん演奏している時間も音楽を聴いているのでそれも含めれば割と聴いてるのでしょうがそうするとどうしても同じ音楽ばかり聴いていることになります。

つまるところそういう私にとってDJというのは不得手な分野ということになるのですがしかしながら実際のところはリスナーである場合とプレイヤーである場合は音楽の指向というのも異なってくるでそれはそれで面白いのではないか?という視点で生ぬるい感じで迎えていただければこれ幸いにございます。

ライヴ:
ジョー長岡+うのしょうじ

・ジョー長岡(写真3段目)
1970年神戸生まれ。シンガーソングライター、ナレーター、プランナー。演劇や舞踏の活動を経て2000年より独自の歌世界を構築し始める。世界中の音楽と日本語のゆるやかで心地よい融合、力強く可愛らしい音楽の製作を目指す。2017年には初のソロアルバム「猫背」をリリース。

・うのしょうじ(写真4段目)
北海道稚内生まれ。上京後さまざまなジャンルのアーティストのライブ、レコーディングに参加。2009年福岡のテーマパークにバンドマスターとして3年在籍。帰京後もジャンル不問のボーダーレスな活動を展開中。

早いもので、2017年最後のPPFNPのお知らせです。1年に4回しか開催されないのでぬかりなく手帳にお書き込みください。みなさまご承知の通り、2017年7月でPPFNPは満20年を迎えました。そんなアニヴァーサリー・イヤーを最速でしめくくる催しとなります。みなさま各自、1年の反省などを胸に抱えながらご来場ください。

なお、いままでの弊イヴェントのセットリストはこんな感じです。どうぞご参考になさってくださいませ。
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# by soundofmusic | 2017-09-10 10:29 | PPFNPイヴェント情報 | Comments(0)

黒の試走車<テストカー> Vol.124

d0000025_1802536.jpg日時:2017年09月02日(土)19時~23時
会場:渋谷メスカリート(渋谷区円山町28-8第18宮廷マンション1階奥つきあたり)
地図
*建物入ってすぐ左側の自動ドアのエントランスには入らず、店舗の並んでるほうをまっすぐ進んで、つきあたりを左に曲がったいちばん奥、行き止まり部分の扉です。
料金:1000円(1ドリンクつき)
DJ:あずまきょういち/籠/森山兄
ゲスト:なびすこ
*9月はチバさんは欠席です。

☆「黒の試走車<テストカー>」は、毎月第1土曜日に開催される、踊る前から踊り疲れているひとのためのイヴェントです。ラウンジの名の下に、ロック、ジャズ、ソウル、ラテン、邦楽、フレンチ、サントラ、モンド、電子音楽などをデタラメ、かつ控えめ(音量が)にお届けしています。

会場のメスカリートは、渋谷、道玄坂をのぼりきった先、マンションの1階つきあたり奥にあるスペース。全身にぬるま湯のように浸透する絶妙な反響効果で、何を聴いても自宅の3割増しでいい印象を受けることができる不思議な音楽空間です。未知の音楽との出会いに、既知の音楽との再会に。軽い舞踏に。気のおけない会話に。酩酊に。密会に。ぜひ一度遊びにいらしてください。

早くも今年も残りわずかとなってまいりました。9月はレギュラーのチバさんまたしてもご欠席、ゲストになびすこさんをお迎えしてお送りします。夏の暑さもおさまっているはずですので、道玄坂をえっちらおっちらのぼって、音楽をお楽しみにいらしてください。

過去分のセットリストその他は、「黒の試走車<テストカー>」のmixiコミュニティにて閲覧可能です。

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# by soundofmusic | 2017-08-15 18:07 | 黒の試走車イヴェント情報 | Comments(0)

リストVol.114 2017.07.08 ゲスト:多数 ライヴ:檸檬葉with萩原信義、鈴木わみ&音璃、阪本正義withまじ

***森山兄***

01 ピチカート・ワン feat. 甲田益也子 / 美しい星
02 Joan Shelley / The Push and Pull
03 James Elkington & Nathan Salsburg / Reel Around the Fountain
04 山本精一 / キャンディ・セッズ
05 A.S.A.P. / Chuo Freeway
06 Pastiche / My Love so Sweet
07 Rocky Sharpe & The Replays / Heart

<コメント>
♪01 小西康陽のソロ・ユニット。『わたくしの二十世紀』より。

♪02 ケンタッキー州のSSW。ウィルコのジェフ・トウィーディのプロデュースしたセルフ・タイトルドな新作より。ライヴの様子→(YouTube)

♪03 そのシェリーさんの作品によく参加しているギタリストふたりのインスト・デュオ。スミスのカヴァー。『Ambsace』より。(YouTube)

♪04 VUのカヴァー。『プレイグラウンド・アコースティック』より。(YouTube)

♪05 90年代にちょっとだけ活動した、ユーミンの曲を主にカヴァーする女ブラコン・トリオ。動画が見つからなかったので(ちゃんと探せばあると思う)、スウィング・アウト・シスターがやってるやつでも聴いてみて。→(YouTube)

♪06.はジャパン・マネーで作られたAORコーラス・グループ。サザン「いとしのエリー」の英語カヴァー。『That's R & B-Bop』より。CDはなかなか見かけないので、売ってたら買ったほうがいいです。(YouTube)

♪07 80年代英国のドゥワップ・グループ。ロックパイルのカヴァー。ベスト盤より。(YouTube)

***森山弟***

01 [re:jazz] / Quiet Night "Out of the Cool Version"
02 United Future Organization / Cosmic Gypsy
03 Ida / Don't Worry Baby
04 小島麻由美 / SWEET MEOMRIES
05 Marlena Shaw / So Far Away
06 Zaz / J'ai deux amours
07 Kocani Orkestar / Rainy Day Woman #12&35

***THE HIGH BRIDGES***

01 MGMT/Kids
02 Linkin Park /Session
03 Limp Bizkit /Take Look Around (The From M:I-2)
04 Wezzer /Pork and Beans
05 Green day/When I Come Around
06 Primal Scream/Country girl
07 Plus/Common People
08 The Smith/Bigmouth strikes again
09 The Strokes/12:51
10 Blankey Jet City/ディズニーランドへ
11 Maroon5/This Love

***ライヴ:檸檬葉 with 萩原信義***

01 あの娘がくれたブルース(浅川マキカバー)
02 誕生日(加川良カバー)
03 あたしの正体
04 ちゃんとブルース
05 ハスリンダン(浅川マキカバー)
06 中和!
07 にぎわい(浅川マキカバー)

***Akira Furusawa***

01 Chic/Le Freak
02 Stevie Wonder/SUPERSTITION
03 Kool&The Gang/Jungle Boogie
04 Bee Gees/Staying Alive
05 KC & The Sunshine Band/That's The Way
06 Earth Wind & Fire/Boogie wonderland
07 Blondie/Call Me
08 The Clash/Rock the Casbah

***TAKASHI FURUSAWA***

01 positive force / we got the funk
02 roy ayers / running away
03 begninng of the end / funky nassau
04 sylvia striplin / give me your love
05 cymande / bra
06 loleatta halloway / runaway
07 talking heads / once in a lifetime
08 the rolling stones / miss you

***ライヴ:鈴木わみ&音璃***

01 星占い(わみ作・音璃歌唱)
02 家出(わみ作・音璃チャチャ入れ)
03 I say(音璃作・わみ歌唱)
04 よあけ(音璃作・わみピアノ)
05 恋のバカンス(オケ流して2人歌唱・途中ダンスソロあり)
06 ぶらくりブルース(音璃作・2人で演奏)

***Shinchang***

01 Tamil Rogeon / De manha (feat. Heidi Vogel)-capoeira
02 Tanika Charles / Sweet memories
03 江利チエミ / おてもやん
04 Cindy Lauper / iko iko
05 B. Bravo / Stay the night Mr. Carmack Remix
06 Willie Hutch / Ain't that (Mellow, Mellow)

***Andy Zakiewicz***

01 Seu Jorge and Almaz / Everybody loves the sunshine
02 Jorge Ben / Taj Mahal
03 Karl Hector + the Malcouns / Mellow (version)
04 Genesis Gospel Singers / Momma mo akoma ntutu
05 Gnonnas Pedro / Yiri yiri boum
06 Jorge Santana / Darling I love you
07 Letta Mbulu / What's wrong with groovin'

***ライヴ:阪本正義 with まじ***
01 地平線(加川良)
02 雲の上、雲の下
03 夕焼け
04 晩秋
05 歩こう、口笛吹いて
06 私の青空

***森山弟***

01 Lauryn Hill / Can't Take My Eyes Off of You
02 D.A.N / Ghana
03 ボノボ / THANK YOU FOR THE MUSIC

***森山兄***

01 荒井由実 / 生まれた街で
02 ジョー長岡 / 波止場
03 民謡クルセイダーズ / 会津磐梯山

<コメント>
♪01 独身時代の4枚だといまの気分はやはり『ミスリム』かな。その冒頭を飾っていた曲。ライヴの様子→(YouTube)

♪02 この日の司会をしてくれたジョーさんの、もうじき出るホワスト・アルバムより。ライヴの様子→(YouTube)

♪03.は福生の現代民謡バンド。エリントン「キャラヴァン」を織り込んだ不良っぽいラテン風アレンジ。ライヴの様子→(YouTube)

***おまけCD『One Plus One』曲目***

01 The Isley Brothers / Brother, Brother
02 Ben L'Oncle Soul / Little Sister
03 Lucky Millinder & His Orchestra with Sister Rosetta Tharpe / Shout, Sister, Shout
04 The Puppini Sisters / Sisters
05 Ben Sidran / Big Brother
06 I am Robot and Proud / Save Your Neck, Save Your Brother
07 Iron & Wine / Godless Brother in Love
08 Paul Simon / He was My Brother
09 ハンバートハンバート / ブラザー軒
10 Ry Cooder / Brothers
11 Agnes Obel / Brother Sparrow
12 Innocence Mission / Brotherhood of Man
13 Stefan Grossman & Ton Van Bergeyk / Sister Kate's Syncopated Dance
14 Guy Van Duser & Billy Novick / I Wish I were Twins
15 Astrud Gilberto / Take it Easy My Brother Charlie
16 Eddie Roberts / Giorgio's Brother (Chillo e Nu Buono Guaglione)
17 カーネーション / ラヴァーズ&シスターズ
18 Walter Hawkins / Sister
19 Curtis Mayfield / Beautiful Brother of Mine
20 Carole King / Brother, Brother

☆今回のイヴェントのテーマである二人組(兄弟、姉妹など)にちなんだ曲を集めました。
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# by soundofmusic | 2017-07-23 00:49 | PPFNPセットリスト | Comments(0)

小松菜奈はいなかった

d0000025_23404125.jpgジョー長岡さんと知り合ったのはたぶん10年くらい前で、彼が湯治直樹さんとちちぼうろというデュオをやってた頃。そのうちPPFNPに出てもらいたい、と思っていたら、もう活動停止するんですよ、と言われ、じゃあその前に、とあわてて出てもらったのが2007年の9月。そのあたりの経緯はここに書いてある。

2010年からは、毎年7月のPPFNPにはジョーさんが出て歌う、というのが恒例となって、7年間続きました。今年(今月)は歌はなかったけど、司会をやってくださったのはご存知の通り。

知り合って最初のうちはおずおずと、そしてしだいにずけずけと、さらに年月が流れるうちにあきらめ半分に単なる習慣として、わたしがジョーさんに言ってたのが、「アルバム作ってよ」というお願いでした。聴いてみたいから、というのがもちろん最大の理由ですが、それ以上に、音楽やってるんだったら折々の記録(レコード)を残しておくべきだろう、親が子供の写真を成長に応じて撮っておくみたいに、と思っているからってのもある。成長した子ども自身や、大人になってからその子供と出会う恋人が、小さいころの写真を見たがるに決まってるのだし。

年末になるとジョーさんや阪本正義さんは、高円寺の古本酒場コクテイル(食べ物とお酒がおいしい)で歌うのがこれもまた恒例となっていて、わたしも2回か3回に一度は足を運んでは、1年を振り返ります。「ジョーさん、来年こそはアルバム作ってよ」「うん、作る、作るよ」みたいな不毛な会話(酔っ払っての口約束)を何度か繰り返した記憶があります。

もうさすがにバカバカしくなってきて、自分がなにか言ってもなんの影響も及ぼすことはないなと気付いたので、ここ3年くらいはそういう話は口に出さないことにしてました。そしたら昨年あたり、ウッドベースのうのしょうじと再会したのを機に急にやる気が出たらしく、あれよあれよという間に録音が進んで、アルバムができちゃった。まあ実際はそんな簡単なもんでもなく、いろいろ紆余曲折があったには違いないんでしょうが、できるときにはできるもんなんだなあ。

4月に寺尾紗穂の武蔵野公会堂のライヴに行ったらジョーさんもいて、ライヴのあと、わたしと妻とジョーさんとでバーミヤンで夕飯を食べました。吉祥寺、ほかにもいい店いっぱいあるだろうになぜバーミヤンかというのにも一応理由があって、しかしこの話には関係ないので割愛しますが、そのときに、アルバムの帯のコピーを考えてくれないか、と頼まれました。何年か前、もしアルバムが出るとしたら、という仮定で、「ギターを持ったランディ・ニューマン」というコピーを勝手に考えたことはあったので、ふたつ返事で引き受けて、さっそくその日、ごはんを食べ終えて吉祥寺駅に向かう道すがら(たしか雨が降ってた)、「女々しくってごめんなさい」はどうだ、と提案してみたところ、「まだ音源なにも聴いてないじゃん!」と却下されました。

で、音源が届いたのは6月。ちょうど旅行中だったので、四条河原町のネットカフェでひとまずダウンロードして、一度通しで聴きました。それから数日間は、実際に音を聴くことはせずに、関西各地をぶらぶらしながら、どんな言葉がふさわしいだろうかと考えてた。小豆島では原付を借りて島をほぼ1周。「海ー!」「山ー!」と「溺れるナイフ」ごっこ(なぜか小松菜奈はいなかった)しているうちに思い浮かんできたのは、「海から来た流れ者」とか「霧笛が俺を呼んでいる」とかで、ほんとに日活映画のタイトルのセンスはすごいなと。

東京に戻ってきてからは、松本隆のエッセイ集「微熱少年」を読んだり、ユーミンの『ミスリム』を聴いたりしながらマジメに取り組んでたんですが、そしたら行きがかり上、帯の裏(っていうのは、かぶさって見えなくなっている側のことじゃなくて、裏ジャケ側に来る部分のこと)の文章も担当することになりました。

私事ですが、わたしは帯については一家言あるほうでして、ただかぶさっているだけでなにも書いてない帯はとにかく許せない。せっかくつけるのならば、できる限り文字情報を載せるべきだ、と主張して、小さな字でいろいろ書いてあるCDの帯の写真を送りつけたりしました(って書くとちょっと行動が帯オタクっぽくてキモいな)。

そんなわけですので、間もなくリリースされる男一匹ジョー長岡のホワスト・アルバム『猫背』を手に取られた方は、帯のあたりにびっしり載ってる文字を見たら、ああこいつが書いたのか、と思いながらご一読いただけるとありがたい。

今年に入っていちばん聴いたアルバムはたぶん斉藤由貴(そういやこのひとも猫背だ!)のベストで、これは50回くらいリピートしてますが(とくに好きな曲は「初戀」と「MAY」)、ジョーさんのも30回くらいは聴いたはず。わたしにとって『猫背』のほぼ唯一の物足りない点は、新曲がない=知っている曲しか入っていない、ということなんですが、とはいえしかし、いままでほとんどの場合、それらを弾き語りで聴いてきたのであって、今回はそこにうのしょうじのウッドベース、樋口裕志のペダル・スチール、松村拓海のフルートが加わって、新たな驚きがもたらされている。しかもそれは、半端なモンではない。

樋口、松村は数曲ずつに参加して、ここぞってポイントでおいしいところを持ってってますが、ほぼ全曲で聴けるうのしょうじのベースの推進力、ぴったりフィット感、それでいて意外性満載のフレージングには感嘆感嘆また感嘆。なんど聴いても、気付いてないおもしろみが次々に見えてくる。アルバム全体の名義をふたりの連名にすればよかったんじゃないかと、それくらいの貢献度です。

オーネット・コールマンとやっていたころの若き日のチャーリー・ヘイデンだとか、ビル・エヴァンス・トリオのスコット・ラファロ、と比べたらいくらなんでもほめすぎでしょうけど、でも言いたいのはいかにジョーさんがインスパイアされたかということなので、そのたとえで間違ってない。

あとはみなさんご自身の耳と目でお確かめください。PVは「鯰」で、へぇーこの曲をリード・トラックにしたのか、と思ったんだけど、どれにしたらいいのか自分で決められなくて、監督のスッパマイクロパンチョップさんが選んだのだそうです。『猫背』というアルバム自体、いかにも長い歳月かかってようやくできたホワスト・アルバムらしく、やりたいことぎゅうぎゅう詰めのイキった感じがむわっと立ち上ってきてるんですけど、リード・トラックを自分で決められないというエピソードが、これまたいいじゃないの、と思うわけです。
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# by soundofmusic | 2017-07-16 23:41 | 日記 | Comments(0)

黒の試走車<テストカー> Vol.123

d0000025_2234564.jpg日時:2017年08月05日(土)19時~23時
会場:渋谷メスカリート(渋谷区円山町28-8第18宮廷マンション1階奥つきあたり)
地図
*建物入ってすぐ左側の自動ドアのエントランスには入らず、店舗の並んでるほうをまっすぐ進んで、つきあたりを左に曲がったいちばん奥、行き止まり部分の扉です。
料金:1000円(1ドリンクつき)
DJ:あずまきょういち/籠/チバ/森山兄

☆「黒の試走車<テストカー>」は、毎月第1土曜日に開催される、踊る前から踊り疲れているひとのためのイヴェントです。ラウンジの名の下に、ロック、ジャズ、ソウル、ラテン、邦楽、フレンチ、サントラ、モンド、電子音楽などをデタラメ、かつ控えめ(音量が)にお届けしています。

会場のメスカリートは、渋谷、道玄坂をのぼりきった先、マンションの1階つきあたり奥にあるスペース。全身にぬるま湯のように浸透する絶妙な反響効果で、何を聴いても自宅の3割増しでいい印象を受けることができる不思議な音楽空間です。未知の音楽との出会いに、既知の音楽との再会に。軽い舞踏に。気のおけない会話に。酩酊に。密会に。ぜひ一度遊びにいらしてください。

レギュラーのチバさんも復帰して通常走行に戻る予定の8月です。もはや早くも夏バテ気味のみなさんも多いことと思いますが、あえて道玄坂をえっちらおっちらのぼって、冷えたビールを飲みに来るのもよろしいのではないでしょうか。とくに涼しげな選曲になる気配はありません。

過去分のセットリストその他は、「黒の試走車<テストカー>」のmixiコミュニティにて閲覧可能です。

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# by soundofmusic | 2017-07-15 02:24 | 黒の試走車イヴェント情報 | Comments(0)

無粋

d0000025_153979.jpg土曜日のPPFNP20周年パーティにお越しくださったみなさま、DJおよびライヴ・アクトのみなさま、そして司会を務めてくれたジョー長岡さん、どうもありがとうございました。当日のことや思い出したもろもろを書くシリーズの最終回です。

今回特別に、いつもの渋谷エッジエンドから、三軒茶屋のOrbitへと場所を移しての開催でした。スペース広めの、靴を脱いで上がってくつろげるお店なので、本来はもっとゆったり過ごしていただけるはずでしたが、次から次へのお客様ご来場で、完全にキャパ・オーヴァーの状態でした。落ち着けなかった、よく見えなかったなどありましたらすみません。

カウンターのドリンク待ちの列がいつまでたっても途切れないのを見ながら、すげーなーとひとごとのように感心しておりました。ちなみにお店もスタッフおふたり体制で臨む予定だったところ急にひとりお休みになってしまったそうで、たいへんだったと思います。ありがとうございました。

終盤、司会のジョーさんが、われわれ兄弟には内緒でとってきた、森山の父母のコメントを発表する一幕がありました。母は当日来場しましたので、本人がじきじきにコメントを読み上げておりまして、こちらはほぼ内容に誤りはなかったのですが、病床の父からのコメント(兄弟の子供のころのエピソード)は、長年の時間の経過によって多少記憶が変形し、わたし側で把握している事実と異なっている部分が見受けられたため、無粋ではありますが、訂正と補足をおこないたいと思います。弟としてもなにか言いたいことはあるかもしれませんが、それは各自で。

まず、わたしが中学校のときに生徒会長に立候補して、演説の内容を事前に先生にチェックされて修正を求められ、それに抗議して当日、無言で通したというエピソード。

これは明確に誤りです。事前にチェックはあった気がしますが、覚えてない。しかしなにかしゃべったはずです。というのは、規定時間をオーヴァーして舞台袖で鈴が鳴らされたのを覚えているからです。ちなみに落選後、執行部入りを求められて断ったのは事実。

思い返せば中学や高校で、生徒たちが体育館に集められてなにかの議題について話し合ったりする集会的なものがありました。大人になってから否応なしに経験することになる、民主主義の練習的なものだったのでしょう。もちろん学校の体制というものに対しての不満は常にありましたが、同時に、こんな場所で革命は起こりっこない、とも感じていました。

次に、ご質問をいただいた「いいとも旅行」について。これは、小学生のときにわたしが主催していた、日帰り旅行サークルです。栃木県宇都宮市から、電車で東京や横浜にまで行ったりしてました。クラスの約40人のうち、いちばん多いときで20人くらい参加したんだっけな。付き添いはうちの母など大人2、3人で、母はガールスカウトのリーダーなので、慣れてるからいいとして、よく事故が起きなかったなと思います。担任の先生も、そういう余計なことをするガキがいると大変ですよね。もちろん学校とは関係ない活動であるとはいえ、もしなにか起きたら「知りませんでした」では済まないことは目に見えている。自分自身が子を持つような年齢になると、強くそう感じます。

小学生から高校生くらいにかけて、休みのたびにひとりで1泊から数泊の小旅行に出かけていました。大学に入ってからと20代にかけては、1年か2年に1回くらい外国にレコード買い付けに行くくらいで、出かける頻度は下がりまして、30代半ばからまた旅行熱が再燃していろいろ出かけるようになっています。

これも当日披露されたエピソードですが、小学生のころ、たしか東海道線のどこかで、電車の中で大学生に声をかけられました。彼は当時、鉄道旅行のサークルみたいなものをやっていて、小学生がひとり旅をしているのを見かけて、興味を持ったようでした。その後、文通をするようになり、東京の彼の家に遊びに行ったりしたのですが、その何度目かに、性的いたずらをされれかかりました。ベッドの脇の絨毯の上に並んで寝て、ズボンの上から股間を触られたのだったか。直接触られたりはしていません。そういうことがあって驚きましたが、あわてたり取り乱したりはしなかったし、普通に栃木県まで帰ってきました。なにが起きたのかよくわかってなかったのだろうか。親にも話さなかったはずですし、いままで誰かに告白した記憶もありません。ちなみに数年前、彼と同姓同名の男が、男児への準強制わいせつ容疑で逮捕されています。年齢も同じくらいのはずですし、住所も当時わたしが訪ねて行ったのとほぼ同じ地域です。おそらく彼本人なのだろうと思っています。

話変わって、当日も説明しましたとおり、PPFNPは20年間ずっと兄弟主催のイヴェントだったわけではありません。最初はわたしとたひらさんで主催してました。というか先日、1997年7月当時の日記を読み返したら、たひらさんのイヴェントの第1回に出る、みたいに記述されてました。PPFNPという名前を考えたのはたぶんわたしな気がするのですが、このへんのことはもうよくわからない。

それに先立って、95~96年ごろ、たしか埼玉県朝霞の渡辺浩二くんのアパートに集まってCDを聴いたりする会(名前はなんだったかな)というのをやってました。そういうときに、自分でイヴェントをやるとしたらどういう名前にするか、と考えたりしていた記憶があり、コウジくんが「ロック・フォー・ビギナーズ」はどうだ、と提案してきたのをいまでも覚えています。当時、かなりダサいネーミングだとあきれましたが、もしかするとグレアム・ナッシュの『ソングス・フォー・ビギナーズ』からヒントを得たのでしょうか? だとしたらあなどれない。『デジャ・ヴ』っていうタイトルがかっこいい、みたいな中学生っぽい話もしてたね、当時。あと、なんでワーナーから出てた『デジャ・ヴ』の国内盤CDって、解説がついてなかったんですかね。いまだに腹立たしい。

ところで、まだ知らないひとも多いと思うので説明すると、Pure Pop for Now Peopleの名前の由来は、ニック・ロウのホワスト・アルバム『ジーザス・オヴ・クール』がアメリカでリリースされたときのタイトルです。同地での発売元であるコロムビア・レコーズ(言わずと知れた大メジャー・レーベル)が、このタイトルはヤバいんじゃないか、と勝手に忖度して改題したのです。

わたしとしては一応、タイトル流用の許諾を本人から得ようと試みたことは少なくとも2回あって、一度はいつごろだか忘れましたが、イギリスのどこかにあててエアメールを出しました。そして20周年を迎える今年には、ニック・ロウのマネージメントをしている会社にメールしました。どちらに対しても、返事は来ておりません。

さて、スタートした1997年から2005年までは、わたしとたひらさんがレギュラーで、森山弟は東京周辺にいるときには準レギュラーとして参加、という態勢でした。とはいえ、森山弟は留学や仕事で遠隔地に住んでいる時期も長かったので、まあおおむね、たひらさんが脱退して森山弟が正式加入した2005年を境に、第1期、第2期と言えるのかもしれません。

いや待てよ。

土曜日、太田さんに、20年もやっていると終了の危機もあったのではないか、と問われました。わたしは当日最後のあいさつで、こういう晴れがましいことは極めて特別であり、もう2度とない、と断言しました。そこまで言わなくても、あっというまに25年目を迎えそうな気もするのですが、しかしそしたら、そのときわたしは49歳ですよ。なんというか、まあ……。

たしか100回を迎えたあたりで、わたしから弟に、脱退したい旨を伝え、慰留された経緯があります。いつごろからかわたしはまったく集客のための宣伝活動をしなくなっていますし、DJやライヴ・アクトのブッキングもここ数年、一切していません。(BLUEHOURさんにお願いしかけたことはあります。あと出てほしいのは、わっこさん。折坂悠太さんにもお願いしたいけど、もはや難しいだろうな)

当初はそうしたありように心苦しさを感じていたものの、最近ではなにも感じなくなっています。いまや実質的には、森山弟主催のイヴェントに、慣習ないしは付け合わせとして森山兄が付属してくる、第3期に入っているとみなしてよいでしょう。

ですから、というのはヘンですが、土曜日にお越しくださったみなさまも、わたしの存じ上げない方が大半でした。まったく存じ上げない方がたくさんいらして楽しんでくださってるのは別にいいというか、とてもありがたいんですよ。ちょっとだけ困ってしまうのは、わたしとしてもお顔にはたしかに見覚えがあって、あちらからはわたしが森山兄だと(当然)わかっていて話し掛けてこられるみなさまのお名前やご身分を、わたしがあまり覚えていないということなのです。そういう事情ですから、もし当日、わたしに失礼な態度をとられたとお感じの方がいられましたら、お詫びします。(ちなみに少なくとも1名様、その事実に気付いておられる方がいらっしゃいました)

さて、だいぶとりとめなくなってしまいました。そろそろこの文章も終わりに近付いています。最後にちょっとだけ、当日の話に戻って、檸檬葉にゲストとして参加してくれた萩原信義さんのことを。

ほかの出場者のみなさんはわりと何度か拝見してるひとたちで、萩原さんだけ初体験でした。隙間を生かしたフレージング、とてもわたしたちの知っているギターという楽器と同じものとは思えない音、とにかくなにもかもびっくりで、そしてなおかつ、まったくそんなすごいミュージジャンには見えない、そこらのおっさん的な風情(すみません)とのギャップ。落差という点でいうならば、予備校の先生みたいな生の鈴木茂を初めて見たときに近い衝撃がありました。

わたしがカウンターのあたりにいると、萩原さんが、すごい盛り上がってるね~、なにも薬やってないのにハイになっちゃったよ、と楽しそうに話しかけてきました。そこでわたしがなんとなく「昔はよくやってらしたんですか? ドラッグ」と訊いてみたところ、なにもお答えにならず、プイっと体の向きを変えて、ドリンクを買いに行ってしまわれました。

次回は10月です。またいつものエッジエンドでお会いしましょう。

(写真はリハーサル中の檸檬葉と萩原さん、それを見ている鈴木わみさん&音璃さん、左下で写真を撮っているジョーさん、右側は森山弟)
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# by soundofmusic | 2017-07-13 01:09 | 日記 | Comments(0)

Twenty years ago today...Again!

d0000025_1359726.jpgヒット作の続篇っぽいタイトル(実際はキャストも話も前作と関係なかったりするやつ)でもって、前回の続きっていうか補足を少し。

気がつくとなんとなく、自分のやっている(やってきた)こと、ものの考え方、現在の状態、そういったあれこれの説明を迫られる機会ってのが意外と多い。他人や世間っていうのはたいてい、「で、ひとことで言うとどういうアレなの?」ってのを求めてくるもので、自分も初対面のひとに対してそういう態度をとることは普通にあるわけです。

理想としては、そんなふうに訊かれたとき、押し黙ったり不機嫌になったり「ひとことでは言いづらいンですよね……」とお茶を濁したりはせずに、自分はこれこれこういう人間で、いまやっているこれはこうした発想で始めていて、将来的にはこっちの方向に進んでいくつもりです、とはきはき答えられるのが自分としては望ましいと思っています。

とはいえまあ、なかなかそううまくいくわけもなくて、たとえば、どんな音楽が好きなんですか? と訊ねられたりすると、ありがちな返事は「いろいろ聴きますね~」で、もうちょっと話が進むと「ここ数年はソウルとラテンにややウェイトを置いています」みたいなことも言うときがある。でもこの答え方ね、話題が広がんないんですよね。いろいろ聴きます、というのは気持ちとしてはウソじゃないけど、実際は好き嫌いが激しくていいと思ったやつしか聴かないし、ソウルとラテンが好き、って答えたら、そう返事されたほうは、あ、ソウルとかラテンが好きなひとなのか、って思うかもしれないけど、そしてそれはウソじゃないんだけど、だからってそういうもんじゃない。

ほら、やっぱり説明が難しいんだよ。極端に言うと、1回1回の選曲なんてのにはあんまり重要性はなくて、連続体のなかの一瞬としては意味があるというか……でもそれって、長年ずっとそばに張り付いて見ててくれよってことでもあって、いくらなんでもそれはおこがましい。みなさん忙しいでしょうし。まあ要するに歴史には転換点なんてのはそうめったには存在しなくて、便宜上そうしたものがあるかのようにふるまってるってだけのこと、なのかもしれない。関係ないけど細野さんもさぁ、「あのときは学生服着てましたよね?」とか「あんときはJBのカヴァーしてたじゃないですか!」とか詰め寄られても困ると思うんですよ。「そのときはそういう気分だったから……」としか言いようがない。って、自分の心象を勝手に細野さんに代弁させてスミマセン。

ところで、弊イヴェントのセットリスト、こちらで2002年ごろの分から参照できます。自分のものに限っていうと、えっなにそれ全然覚えてない、みたいなのは数十曲に1曲くらいかな。意外と変わり映えしませんね。

で、こっからが前回書き漏らした話。CDが売れなくなった、的な話は世間ではさんざんされてきてますし、うちの兄弟についていえば別に関係ない話なので割愛するとして、DJイヴェントをめぐる状況みたいなものは変ったよなーとは感じます。弊イヴェントがスタートした1997年当時、PPFNPのようなノンジャンルうたものイヴェントは目につく範囲では存在してなくて、同じようなことをやってるやつがいたらぜひ友達になりたい、と渇望していましたが、その当時からいまに至るまでの20年間のどこかで、まっそんなことはどうでもいいか、と考えが変わりました。ある時点で変ったのではなくて、時間をかけて徐々に、そうなっていた。まったく同じでなくても面白いことをしているひとたちがいろいろいるのがわかってきたのと、あとはありきたりですが、自分の成長ないしは加齢による気持ちの変化です。

それはそれとして、業界関係者とか、バンドやってるひととかだけじゃなくて、なんでもないただの音楽好きが何人か集まって、どっか場所を借りて、好きな曲をかけるっていうの、いまなら昔よりも簡単にできるし、アナログじゃないとダメとかもう誰も言わなくなったし、それどころか盤なんて持ってなくてもiPhoneでできちゃうし、みんなどんどんやればいいと思う。90年代はみんなそうしてたよ、と書くと歴史の捏造になるから書かないけど。

とはいえ、特定のアーティストしばり(「ザ・スミスnight」)とか、ひとつのジャンル・オンリーのイヴェントは、わたしはあんまり行く気がしないから、好きなひとだけで勝手に盛り上がってください。そのかわり、なにか関係ない同士をくっつけてやれとか、どうしても決まった枠からはみだしてしまって困ったな、みたいなDJは聴いてみたいので、イヴェントやるときは教えてほしいです。

最後に。ここ数年、海外編集のコンピレイション盤を見ていて、これって弊イヴェントのおまけCDと同じ発想だよなあ、と僭越にも感じることがちょくちょくあります。たとえば『君の名を叫びたい~浮かれ男子の妄想ガールズ・ネーム・ソングブック』は、女性の名前を織り込んで歌われたヒット曲を集めたものだし、『男子たち、これが答よ!~女子たちのアンサー・ソング』は、男性が女性に語りかけたヒット曲にあやかって作られた女性からのアンサー・ソングを集めた1枚。他人が作ったとは思えない。どっちも解説、安田謙一だし。

手持ちの中からなにを選ぶか、そして次になにをかけるか、は、それだけでそのひとの個性だし、批評の萌芽でもあるってことはずっと言い続けてるわけですが、せっかくなので違う言い方を考えてみよう。これは、毎日のように新しく考えられては発表される、レシピみたいなものなのかも。どこの家の冷蔵庫にも転がってるこれこれに、あれをかけてこれと混ぜると、あっと驚く意外なおいしさが! みたいな。

レアな食材だとか高級な輸入物、本格的なスパイスも、たまには必要でしょう。でもそういうのは、プロにまかせて、もっぱら外食で味わえばいい。日々の生活を楽しくするのに重要なのは、よしんば毎日でなくても日常的に接するものに対して、自分だったらなにができるか、そしてどうやるか、それを考えて、試して、工夫してみることなんじゃないかな。それやってると、20年くらいは、あっというまにたっちゃうみたいです。

とりとめなくなりましたが、今度の土曜日7月8日は、三軒茶屋Orbitで、PPFNP20周年の記念回です。DJ、ライヴ・アクトともども大増量。それに呼応して入場料やや値上げ。となっておりますが、いずれも今回のみの特別措置となっております。夕方から夜までたっぷりお楽しみいただけますので、ぜひ遊びに来て、音楽の話をしてください。詳しくはこちら
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# by soundofmusic | 2017-07-02 14:02 | 日記 | Comments(0)

It was twenty years ago today...

d0000025_23564551.jpgペパー軍曹があの楽隊に演奏を教えたのは、いまから20年前のことなんだってね。流行り廃りを乗り越えて、みんなをにこにこさせ続けてきた。

というわけで、7/8にPPFNPが20周年を迎えるのを記念して、当時の様子を振り返ってみます。20年、114回っていうと客観的に見てもまあまあすごいなと思いますが、なんといっても足を運んでくださっているみなさんのおかげであり、リーズナブルな料金で場所を提供し続けてくださっているエッジエンドのおかげであり、そして精力的に運営してくれている弟くんのおかげでありまして、わたしはほとんどお飾りに過ぎないのであります。

20年はさすがに長いねーと感じるのは、最初の5~6年は自分のセットリストとかおぼろげながら覚えてた気がするんだけど、いまとなっては完全にどこかに消え失せたってこと。時の流れと自分の老化との相乗効果。覚えていると思ってもいずれ忘れるので、写真なり記録なりは残しておいたほうがいい。土本典明は「記録なくして事実なし」と言ってますがこれは本当です。

毎度毎度の話で、PPFNPが始まった1997年7月は、第1回フジロックの年で、わたしは当時も今も、行ったこともないのに野外のロック・フェスなんてものには懐疑的ですから、台風で2日目が中止になった話を聞いても、それ見たことか、みたいに思ったんじゃなかったかな。翌年、翌々年と開催地を転々をしていた時期のよるべない感じは、いまからでは想像もできないんじゃないかと思います。

この20年のあいだに、ロック・フェスはすっかり日本の風土になじんだように見えます。それと反比例して、PPFNPのような、ノンジャンルうたものDJイヴェントはすっかり姿を消してしまったように見えますけどそうでもないんですかね? 逆にむしろいまのほうが、ごく普通に受け入れられているんでしょうか? 最初の何年かはずっとイライラしていたような気がします。いや、もっとかもしれない。ようやくいくらか落ち着いた気分で日々を過ごせるようになったのはここ5年くらいのものでしょう。いまから24歳に戻ってすべてをやり直せるとしたら……という仮定は意味がないので、今後とも、続けられそうなら続ける、無理そうならやめる、という方針で進めるしかないんでしょうね。

いろいろ変化はあったものの、変わらず続けているのは、比較的安いCDを買うことによって20世紀のポピュラー音楽史の一部を自分の中に根付かせようとする作業でして、そんなわけで以下、PPFNPが始まった、1997年7月にわたしが買った音盤のリスト(購入場所と値段付き)です。特記なきものは中古CD。英語表記のものは輸入盤、日本語表記のものは国内盤。

☆7月6日
○ディスクユニオン北浦和店
イアン・マシューズ『もう話したくない』1260円
Ace『The Best of Ace』1050円

○ディスクマップ大宮アルシェ店
Milt Jackson『Sunflower』924円
Barney Kessel with Shelly Manne & Ray Brown『The Poll Winners Ride Again!』1050円(新品)
Joe Henderson feat. Alice Coltrane『The Elements』1050円(新品)

☆7月12日
○レア中野店
Stevie Wonder『Fulfillingness' First Finale』1050円

○中野厚生会館掘り出し市
デビッド・キャシディー『チェリッシュ』300円(LP)
エルヴィス・コステロ・アンド・ジ・アトラクションズ『トラスト』300円(LP)

☆7月13日
○桃太郎前川店
吉田美奈子『ミナコⅡ』672円
Stevie Wonder『Love Songs』672円

☆7月14日
○リバティ御徒町店
真心ブラザーズ『B.A.D.』1344円
Steve Winwood『Steve Winwood』714円

○ハンター銀座ソニー店
ジョージ・ベンソン『アビイ・ロード』630円

☆7月19日
○ミヤコ(蕨・西口)
ユタ・ヒップ・ウィズ・ズート・シムズ『ユタ・ヒップ・ウィズ・ズート・シムズ』1000円

☆7月20日
○ディスクユニオン新宿店
ザ・スズキ『エヴリバディズ・イン・ワーキング・クラス』3150円(新品)
Marmalade『The Very Best of Marmalade』1050円
Richard Thompson『Hand of Kindness』1050円
Ronnie Lane & Slim Chance『Anymore for Anymore...Plus』1050円
Material Issue『Destination Universe』315円
Steeleye Span『Below the Salt』1470円(LP)
Stackridge『Pinafore Days』1050円(LP)
Ace『Five-A-Side』840円(LP)

○ディスクユニオン新宿ジャズ館
ケニー・バレル『ミッドナイト・ブルー』1260円
Miles Davis『Porgy and Bess』735円

○ピュアサウンド新宿店
Spirogyra『St. Radiguns』924円

☆7月24日
○ディスクマップ渋谷109店
Jonathan Richman『Surrender to Jonathan』714円

○ディスクユニオン渋谷店
Richard Thompson『Rumor and Sigh』1050円
Spice Girls『Spice』525円

☆7月26日
○ディスクマップ渋谷109店
スティーヴィー・ワンダー『トーキング・ブック』1029円
Tommy Keene『The Real Underground』714円

○弟から
ピチカート・ファイヴ『ハッピー・エンド・オヴ・ザ・ワールド』1900円
J.J.ジョンソン『ダイヤルJ.J.5』900円
ブルー・ミッチェル『ブルース・ムーズ』900円
ボビー・ティモンズ『ジス・ヒア』900円
ジョニー・グリフィン『ザ・リトル・ジャイアント』900円
ザ・ポール・ウィナーズ『ザ・ポール・ウィナーズ』900円

☆7月27日
○三国志芝中田店
スピード『スターティング・オーヴァー』1619円
ローリング・ストーンズ「ハイワイアー」73円(CDシングル)

○桃太郎前川店
ビリー・プレストン『キッズ・アンド・ミー』1008円
トゥーツ・シールマンス『ザ・ベスト!』840円

○ゲオ川口芝下店
ニック・ロウ『レイバー・オブ・ラスト』399円

☆7月29日
○ディスクユニオン新宿店
メロウ・キャンドル『抱擁の歌』1470円
フリートウッド・マック『枯木』1050円
Bee Gees『Idea』945円
Happy Mondays『Pills'N'Thrills and Bellyaches』420円

○ディスクユニオン新宿ジャズ館
Jimmy Smith『I'm Movin' On』945円
Bobby Hutcherson『San Fransisco』735円

このころはまだディスクユニオン一辺倒じゃないね。至る所で中古CDが買えた時代だったんだ。桃太郎とか三国志とか耳慣れない店名が並んでますがこのへんは当時、わたしが埼玉県の深南部(駅は京浜東北線の蕨)に住んでいたことに由来するものです。そうそう、思い出してみると中古のゲームソフトとか古本とかを細かい扱う店が近所に何軒かあって、定期的に見回ってたんだった。夢の中でサニーデイ・サービスのCDを売ってるのを見て、その店に行ったらほぼ夢で見た値段で買えたこともあった。

この月には買い物はしてないですが、蕨西口のレア盤屋、ディスクヘルツにはずいぶんお世話になりました。ディスクマップ渋谷109店はこの年の5月くらいにできた店だったみたい。いつごろまであったんだろう。どんな感じだったかまったく覚えてない。ピュアサウンド新宿店ってのはアルタの裏側あたりの地下の店。あのへん何軒かあったよね。そしてリバティ。どこの店舗にいちばんよく行ったんだっけかな。池袋かな。レジを通ると警報タグを無効化するために丸いシールを貼ってくれて、それがやたらと剥がしにくかったんじゃなかったっけ?

内容で言うと、アメリカン・ロックへの興味はまだまったく芽生えていないことがわかる。ソウルには関心があったみたいだけど、それが本格化するのはここから15年後くらいのこと。ラテンもまだ。ジャズを聴き出したのは1996年の正月だから、まだ名盤を手当たり次第に買っていくのに必死な時期。そんな20年前。
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# by soundofmusic | 2017-06-24 23:57 | 日記 | Comments(0)

Pure Pop For Now People Volume 114

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2017年07月08日(土)16:00~22:00

三軒茶屋Space Orbit(世田谷区太子堂5-28-9/三軒茶屋駅から茶沢通りを下北方向に10分弱、道の左側。代沢十字路のサミットストアまで行くと行き過ぎです。引き返してください)

1500円(1ドリンク&おみやげ付き)
*いつもと場所および時間および料金が大幅に異なります。ご注意ください。

Guest DJ:
THE HIGH BRIDGES(写真2段目)
Akira Furusawa & TAKASHI FURUSAWA(写真3段目&4段目)
Shinchang & Andy Zakiewicz(写真5段目&6段目)

Guest Live:
檸檬葉 with 萩原信義(写真7段目&8段目)
鈴木わみ & 音璃(写真9段目&10段目)
阪本正義 with まじ(写真11段目)

MC:
ジョー長岡(写真いちばん下の段)

Regular DJ:
森山兄(写真なし)
森山弟(写真なし)

お知らせ滞っておりまして恐れ入ります。1997年7月にスタートしました弊イヴェント、おかげさまで満20年を迎えることになりました。バタバタしてますがひとまず感無量です。スペシャル回ということで、いつもお世話になっているエッジエンドから今回のみ場所を移して、時間も早めのスタートです。くれぐれもお間違えなきよう。

現在は森山兄弟が主催であることにちなんで、ゲストDJおよびライヴ(大増員!)はいずれもふたり組にこだわってブッキングしてみました。それぞれのみなさんの紹介は、森山弟がフェイスブックのイヴェントページに書いてくれてますのでぜひともそちらをご参照ください。

森山兄弟そのものが司会進行するのでは間が抜けているので、我々は選盤と社交に専念させていただいて、MCは本年度中のアルバム発表がほぼ確実視されているジョー長岡さんにお願いしました。

ところで、1997年7月っていうとシンリズムさんの生まれ月であり、第1回フジロックの開催された月ですね。シンリズムさん(本人に限る)、または第1回フジロックに参加した証拠をご持参の方は、森山兄がドリンク1杯ごちそうしますので声かけてくださいね。

それではみなさま、今回ばかりは三軒茶屋でお会いしましょう!
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# by soundofmusic | 2017-06-15 10:28 | PPFNPイヴェント情報 | Comments(0)

黒の試走車<テストカー> Vol.122

d0000025_9391490.jpg日時:2017年07月01日(土)19時~23時
会場:渋谷メスカリート(渋谷区円山町28-8第18宮廷マンション1階奥つきあたり)
地図
*建物入ってすぐ左側の自動ドアのエントランスには入らず、店舗の並んでるほうをまっすぐ進んで、つきあたりを左に曲がったいちばん奥、行き止まり部分の扉です。
料金:1000円(1ドリンクつき)
DJ:あずまきょういち/籠/森山兄
ゲスト:Sistaresista
*7月はチバさんはご欠席となります。

☆「黒の試走車<テストカー>」は、毎月第1土曜日に開催される、踊る前から踊り疲れているひとのためのイヴェントです。ラウンジの名の下に、ロック、ジャズ、ソウル、ラテン、邦楽、フレンチ、サントラ、モンド、電子音楽などをデタラメ、かつ控えめ(音量が)にお届けしています。

会場のメスカリートは、渋谷、道玄坂をのぼりきった先、マンションの1階つきあたり奥にあるスペース。全身にぬるま湯のように浸透する絶妙な反響効果で、何を聴いても自宅の3割増しでいい印象を受けることができる不思議な音楽空間です。未知の音楽との出会いに、既知の音楽との再会に。軽い舞踏に。気のおけない会話に。酩酊に。密会に。ぜひ一度遊びにいらしてください。

7月はレギュラーのチバさんはご欠席。ゲストにお迎えするSistaresistaさん、もしかするとみなさんもご存知の方かも? ご期待ください。(一般的な意味での有名人様の変名というわけではありません)

過去分のセットリストその他は、「黒の試走車<テストカー>」のmixiコミュニティにて閲覧可能です。

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# by soundofmusic | 2017-06-15 09:40 | 黒の試走車イヴェント情報 | Comments(0)

黒の試走車<テストカー> Vol.121

d0000025_2101065.jpg日時:2017年06月03日(土)19時~23時
会場:渋谷メスカリート(渋谷区円山町28-8第18宮廷マンション1階奥つきあたり)
地図
*建物入ってすぐ左側の自動ドアのエントランスには入らず、店舗の並んでるほうをまっすぐ進んで、つきあたりを左に曲がったいちばん奥、行き止まり部分の扉です。
料金:1000円(1ドリンクつき)
DJ:あずまきょういち/籠/チバ/森山兄
ゲスト:O.K.KEN?

☆「黒の試走車<テストカー>」は、毎月第1土曜日に開催される、踊る前から踊り疲れているひとのためのイヴェントです。ラウンジの名の下に、ロック、ジャズ、ソウル、ラテン、邦楽、フレンチ、サントラ、モンド、電子音楽などをデタラメ、かつ控えめ(音量が)にお届けしています。

会場のメスカリートは、渋谷、道玄坂をのぼりきった先、マンションの1階つきあたり奥にあるスペース。全身にぬるま湯のように浸透する絶妙な反響効果で、何を聴いても自宅の3割増しでいい印象を受けることができる不思議な音楽空間です。未知の音楽との出会いに、既知の音楽との再会に。軽い舞踏に。気のおけない会話に。酩酊に。密会に。ぜひ一度遊びにいらしてください。

6月はゲストにO.K.KEN?さんをお迎えします。目にも止まらぬ盤さばきと、耳にも止まらぬマシンガン・トークが同時にお楽しみいただけます。ご期待ください。

過去分のセットリストその他は、「黒の試走車<テストカー>」のmixiコミュニティにて閲覧可能です。

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# by soundofmusic | 2017-05-17 02:10 | 黒の試走車イヴェント情報 | Comments(0)

ウルトラ黛ニューミュージック

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ユーロスペースで実相寺昭雄の特集上映があって、「ウルトラセブン」の「狙われた街」「第四惑星の悪夢」「円盤が来た」を見た。お客さん20人くらいのうち、たぶん自分以外は全員、わかって見に来ているひとだったと思うので、「狙われた街」の非常に有名な場面で、あっこれはこの話だったのか! と内心びっくりしてたのも、必然的に、わたしだけだったと思う。

とはいえ今回の本題はそれではなく、主題歌の話。格調高い金管のイントロに続いて、セブンセブンセブン……と歌われ、♪はるかな星が 郷里だ♪と歌詞が始まるところ、よく聴くとウォーキング・ベースのフレーズがなかなかかっこいい。かなり音量は小さいものの、ドラムスもけっこうハデなプレイをしているみたい。どういうひとが演奏してるとか、情報あるんだろうか(調べてない)。

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そんなこんなで翌日、発売になったばかりの、黛敏郎『日活ジャズセレクション』を聴く。タイトルの通り、黛敏郎が日活映画のために書いた大量の音楽の中から、ジャズっぽいものを集めたコンピ。なんの気なしに買ったけど、いざ聴いてみたら、あっこれこそが自分が欲しかったCDだわ、と気付いた。

そもそも日本映画では、作品単体のサントラをLPとして出して、売ろう、という発想は、欧米と比べるとずいぶんあとになってからでないと発生してこなくて、本格化したのは1970年代に入ってからではないかな(ちゃんと調べてない)。主題歌のシングルは昔からありましたけどね。黛の場合、『東京オリンピック』のLPはあって、ただしこのLPも、米盤と、たしかイタリア盤は確実に存在するけど、日本盤はあったんだっけかな?

ということでこのCDに入ってる音楽、ものによってはサントラCDが出てるのもあるし、既発のコンピに入ってる曲もあるけど、かなりの部分が初音盤化なはず。折に触れて現代音楽だったり、ラテンだったりの要素が混入してきてて、考えてみたらこうした、昔の日本映画を見てて耳に入ってくるマンボやチャチャチャって、最初は、レトロでキッチュな昭和の文化として、いわばかっこ付きで良いと思ってたけど、今回のこのCDを聴いたら、そうした気持ちはなくなってて、わりと自然に楽しめるようになっていた。

それで考えるのは、たとえばジョージ・ラッセルなんかについてどう思ってたんだろうなってこと。

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と、この話はここで終わるはずだったところ、ちょっと書き留めておきたい話題を見かけたので書いておきます。ライト・イン・ジ・アティックという再発レーベルがあって、近年、いい仕事をなさってますが、そこから、『Even A Tree Can Shed Tears』というコンピが10月(だいぶ先ですが……)に出る。

タイトル聞いてすぐピンとくるひとがどれくらいいるのか、わたしはわかんなかったけど、この一節は西岡たかし「満員の木」の歌詞から採られたもので、つまりこのコンピは、1969年から1973年の日本のロックとフォークの、欧米向けの初の本格的な紹介なのだそう。こちらの商品説明のページ、説明は英語だけど全曲試聴もできるので見てみてください。解説読むと、GSやカレッジフォークへの対抗馬として勃興してきた「New Music」を集めたものだとある。日本語には「ニューミュージック」という言葉がすでにあるからわたしたちは多少混乱しちゃうけど。

全曲試聴しながら、このコンピで初めて日本の音楽に接するリスナーのことを想像してみた。どこかの街には、Kenji Endoにニック・ドレイクを聴き取り、Sachiko Kanenobuにジョニ・ミッチェルを重ねてみる男の子がいるだろう。Dogenzakaという耳慣れない地名に、カーナビー・ストリートやヘイト・アシュベリーと共通するものがあるらしいと知り、そしてそれがあのShibuyaの一部だと気付いて驚く女の子もいるかもしれない。

丁寧に編集された1枚のコンピが、個人的にも、もっと大きなリスナー集団にとっても、すごく重大な意味を持つことがままあるわけで、もしかするとこの1枚の真価は、5年後、10年後にじわじわと明らかになってくるのかもしれないですね。

さらに! こちらを読むと、ライト・イン・ジ・アティックは本盤を皮切りに、日本の音楽アーカイヴ・シリーズをスタートさせるとある。『Pacific Breeze: Japanese City Pop, AOR & Boogie 1975-1985』や、『Kankyo Ongaku: Japanese Ambient, Environmental & New Age Music 1980-1990』などが予定されているそうで、とくに前者は楽しみでならない。これでようやく、シティ・ポップやAORが正統な和製英語として、英語圏のリスナーの辞書に登録されることになるんだろうか(「Obi」以来?)。

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もっとも、個々人のレヴェルではすでにその動きはだいぶ前から始まっているようで、岸野雄一は、昔はどこにでも300円であったユーミン『ミスリム』やヤマタツ『スペイシー』は、台湾や韓国のDJがみんな買っていってしまうのでほんとに見かけなくなった、と書いていた。

その岸野氏が紹介してた台湾のアーティスト、雀斑(Freckles)の『不標準情人(Imperfect Lover)』を買ってみましたところ、実にすばらしかった。失敗しない生き方をバックに土岐麻子が歌ったようなといえばいいか、かわいさのツボと、高い(しかしイヤミでない)音楽性を兼ね備えたアルバム。ここ数年の日本のシティ・ポップと呼ばれる周辺のもの、噂を耳にしてよさそうな気がするものはぽつぽつとは試聴してるつもりでいるものの、積極的に買ったりしそうなものはいまのところほぼゼロなんですが、これはぽーんと超えてきた感があります。試聴してみてください

とはいえ、欲しくなったとして、これ、タワレコのワールド・コーナーとかで買えるのかな。アジアものの専門店に行けば買えそうだし、そのうち日本盤が出そうな気もしますけど。ご希望の方はわたしが次回(たぶん来年だと思うけど)台湾に行ったときに買ってきますので、お申し付けくださいませね。(追記:iTunesだと買えるみたいです)
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# by soundofmusic | 2017-04-22 15:00 | 日記 | Comments(0)

リスト Volume 113 2017.04.08 ゲスト:sumi&ヘポタイヤ ライヴ:ビューティフルBeverly

***森山兄***

01 The Dells / Wear it on Our Face
02 The Pale Fountains / Thank You
03 Joan Shelley / Easy Now
04 Meg Baird / Back to You
05 シュガー・ミー / Anyone Else But You(feat. 王舟)
06 山下達郎 / ピンク・シャドウ
07 Greenwood / Sparkle

<コメント>
♪01 シカゴ・ソウルのヴェテラン・グループ。『ゼア・イズ』より・フィンガー5のなんかの曲でこれを下敷きにしてるのがあった気がするんだけどどの曲か調べきれなかった。(YouTube)

♪02 250円だったので買ってみた『パシフィック・ストリート』より。弟が所有していた盤でなんどかは聴いていたはずですが、こんなオーケストレイションの曲があったのは覚えてなかった。(YouTube)

♪03 現代アメリカでもっとも信頼しているSSWのひとり。『オーヴァー・アンド・イーヴン』より。もうすぐ、ウィルコのひとのプロデュースによるアルバムが出るので日本でも多少は注目されるでしょうか。ライヴの様子→(YouTube)

♪04 エスパーズのひと。アメリカ人でここまで英国フォークの神髄に迫っている人はそうそういないでしょう。ペンタングルで歌ってても違和感ない。『ドント・ウェイ・ダウン・ザ・ライト』より・ユーゲニズム。(YouTube)

♪05 現代日本のSSW。ほぼカヴァーなミニ・アルバム『6 Femmes』より。顔は存じ上げませんが歌はかわいい。(YouTube)

♪06 ライヴ盤『イッツ・ア・ポッピン・タイム』より。ブレッド&バターのカヴァー。本人による解説に、オリジナルはレイド・バックしすぎているからしゃきっとさせましたみたいに書いてあって、たしかにビシっと決まってる。別の年のライヴ→(YouTube)

♪07 日系、中華系のひとたちによるハワイのバンド。ヤマタツの曲の英語カヴァーですがアレンジがそのまんまでなんのひねりもないところがミソ。『ロスト・イン・パラダイス』より。(YouTube)

***森山弟***

01 Nathaniel Rateliff & the Night Sweats / I Need Never Get Old
02 Moonstarr / Crazy Jayz
03 Kafka / Baboon Slap
04 マウンテン・モカ・キリマンジャロ / 乱暴
05 The Five Corners Quintet / Hot Rod
06 Nicola Conte / Kind of Sunshine
07 D.A.N. / Ghana

***sumi***

01 Louis Armstrong / When It's Sleepy Time Down South
02 Gerry Mulligan / Night Lights
03 David Bowie / Lady Stardust
04 Grace Jones / La Vie En Rose
05 Grease O.S.T. / Love is a Many Splendored Thing
06 Frankie Valli / Grease (Reprise)
07 De La Soul / A Roller Skating Jam Named "SATURDAYS"
08 The Rascals / Groovin' (From PLATOON O.S.T.)
09 竹内まりや / タイム ストレンジャー ~テコのテーマ~
10 松原みき / 真夜中のドア ~stay with me
11 吉田美奈子 / 恋は流星 PartⅡ
12 かもめ児童合唱団 / 幸せにさよなら
13 荒木一郎 / Midnight Blues

***ライヴ:ビューティフルBeverly***

01 ホワイトナイト
02 準備はできてる
03 MORIS
04 ゆめのつづき
05 オール・ナイト・ロング
06 夕方のコラム

***ヘポタイヤ***

01 Thank You for the Music / bonobos
02 接吻 / ハナレグミ
03 What You Won't Do For Love (Back To Life Mix) / Bobby Caldwell
04 Get Over Yourself (Original Mix) [feat. Meggy]/ Till Von Sein
05 Purple Night / Cézaire
06 Never Stop / The Brand New Heavies
07 あの娘が眠ってる(P.W.M.ver)/ フィッシュマンズ
08 Sky Lady f.Jinmenusagi itto kiki vivi lily /Sweet William
09 Steppin' Out (All Night Mix) [feat. Yaron Goldman & Gerey Johnson] /Hdp
10 愛のスーパー・マジック/ 稲垣潤一
11 今夜はブギーバック/あの大きな心/ 小沢健二
12 Sensitivity /ラルフ・トレスヴァント
13 Somebody Else's Guy/SAK.

***森山弟***

01 サニーデイ・サービス / 東京
02 Wanda Jackson / You Know I'm No Good
03 The Last Shadow Puppets / Aviation
04 オルケスタ・デ・ラ・ルス / 青春の輝き
05 エレファントカシマシ / 桜の花、舞い上がる道を

***森山兄***

01 郷ひろみ / 毎日僕を愛して
02 Joni Mitchell / Why Do Fools Fall in Love
03 Herb Hardesty & His Band / Rumba Rockin' with Coleman
04 Dave 'Baby' Cortez / Hurricane
05 Lina Romay with Xavier Cugat and His Orchestra / Rumba Rumba
06 Quincy Jones and His Orchestra / Hot Sake
07 Bob Rosengarden & Phil Kraus / Johnny One Note
08 公衆道徳 / 地震波
09 井の頭レンジャーズ / 砂の女

<コメント>
♪01 『比呂魅卿の犯罪』より。YMOあたりが全面的にバックアップしているアルバム。この曲は矢野顕子の作。矢野本人もちょっとだけデュエットしてる。(Amazon)

♪02 ジャコパス、メスィーニら豪華メンバーを従えてのライヴ盤『シャドウズ&ライト』より。ハードなドゥワップ。(YouTube)

♪03 ファッツ・ドミノのところでサックス吹いてたひとだそうです。録音したもののオクラになっていたアルバムなどをまとめたCD『ザ・ドミノ・エフェクト』より。(allmusic)

♪04 ジミー・スミスによるオルガン革命以前の奏者としては最大の大物ってことになるのかな、と思ったけどビル・ドゲットもいるか。ベスト盤より。(YouTube)

♪05 MGM映画のラテンっぽい曲を集めた名コンピ『マラカス、マリンバズ&マンボズ』より。(allmusic)

♪06 『アラウンド・ザ・ワールド』より。個人的にはカル・ジェイダーのヴァージョンでなじんでいた曲ですが、クインシーが作曲したものなんですね。(YouTube)

♪07 パーカッション・ラウンジ・コンビ。何枚か出しているようですが詳細なディスコグラフィは存じ上げません。『パーカッション・プレイフル・アンド・プリティ』より。たぶん未CD化。(試聴)

♪08 韓国の宅録ものですが、『スマイリー・スマイル』~『フレンズ』あたりのビーチ・ボーイズだとか、イギリスのTunngだとかに通じる爆発的な才能。(試聴)

♪09 なんでもかんでもオルガン・ロック・ステディのスタイルでカヴァーしまくるバンド。『コンプリート・コレクション 2013-2015』より。オリジナルは鈴木茂。(試聴)

***おまけCD『An Eye for an Eye』曲目***
01 Harold McNair / The Night Has a Thousand Eyes
02 Willie Colon & Ruben Blades / Ojos
03 Eric Delaney & His Band / Cockeyed Optimist/Wonderful Guy/I'm Gonna Wash That Man Right Outa My Hair
04 France Gall / Les Yeux Bleus
05 テイ・トウワ / Private Eyes
06 Azure Ray / Rest Your Eyes
07 The Velvet Underground / Pale Blue Eyes
08 Larry Jon Wilson / Goodbye Eyes
09 The Milk Carton Kids / Snake Eyes
10 Carolina Chocolate Drops / Black Eye Blues
11 Uncle Tupelo / Black Eye
12 Mose Allison / Eyesight to the Blind
13 Nick Lowe / Ragin' Eyes
14 忌野清志郎 / 僕の目は猫の目
15 Wynonie Harris / Bloodshot Eyes
16 ザ・コレクターズ / My Mind's Eye
17 Tamas Wells / Her Eyes were Only Scars
18 Travis / My Eyes
19 Grateful Dead / Brown-Eyed Woman
20 Lauryn Hill / Can't Take My Eyes Off of You
21 The Templeton Twins / Can't Take My Eyes Off of You
22 荒井由実 / 瞳を閉じて

☆森山兄が網膜剥離になったのを記念して、お目々にちなんだ曲を集めました。
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# by soundofmusic | 2017-04-19 17:49 | PPFNPセットリスト | Comments(0)

黒の試走車<テストカー> Vol.120

d0000025_13194066.jpg日時:2017年05月06日(土)19時~23時
会場:渋谷メスカリート(渋谷区円山町28-8第18宮廷マンション1階奥つきあたり)
地図
*建物入ってすぐ左側の自動ドアのエントランスには入らず、店舗の並んでるほうをまっすぐ進んで、つきあたりを左に曲がったいちばん奥、行き止まり部分の正面扉です。その左の、ドア越しに中が見える店ではありません。
料金:1000円(1ドリンクつき)
DJ:あずまきょういち/籠/森山兄
ゲスト:はやかわん(でんちまにあ)
*この回はチバさんは欠席です。

☆「黒の試走車<テストカー>」は、毎月第1土曜日に開催される、踊る前から踊り疲れているひとのためのイヴェントです。ラウンジの名の下に、ロック、ジャズ、ソウル、ラテン、邦楽、フレンチ、サントラ、モンド、電子音楽などをデタラメ、かつ控えめ(音量が)にお届けしています。

会場のメスカリートは、渋谷、道玄坂をのぼりきった先、マンションの1階つきあたり奥にあるスペース。全身にぬるま湯のように浸透する絶妙な反響効果で、何を聴いても自宅の3割増しでいい印象を受けることができる不思議な音楽空間です。未知の音楽との出会いに、既知の音楽との再会に。軽い舞踏に。気のおけない会話に。酩酊に。密会に。ぜひ一度遊びにいらしてください。

04月はお休みをいただきましたので、2か月(≒4000週間)ぶりの開催となります。ごぶさたでございました。05月はチバさんはご欠席。ゲストにははやかわん(でんちまにあ)さんをお迎えします。GWのほぼしめくくりの時期となりますので、みなさま行楽のおみやげ話、もしくは物理的なおみやげをご持参のうえ、遊びにいらしてください。手ぶらでも問題ありません。

過去分のセットリストその他は、「黒の試走車<テストカー>」のmixiコミュニティにて閲覧可能です。

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# by soundofmusic | 2017-04-14 13:20 | 黒の試走車イヴェント情報 | Comments(0)

土台

d0000025_1532744.jpg1月の下旬に網膜剥離で入院して、手術をして5泊くらいで退院して術後の経過は良好なんですが、とはいえ、ふだんあまり病気しないので意識してなかったけど、退院して日常生活を送れる、イコール、以前と寸分たがわぬ自分に戻った、という意味ではなくて、やはりなにかが決定的に変質してしまった感は否めません。

具体的には、剥離を起こした右目の視力がぐんと下がってしまって、しかし徐々に戻りつつある段階なので、いまはまだメガネを作り直すわけにはいかない。となると、真剣に目を使う娯楽は避けた方がいい、というかそれ以前に、万全には楽しめないので、映画もなに見てもおもしろくねえなあ状態で、気分的にはルパンの太宰座りでもして不貞腐れたいところで、そして、これも初めて気付いたことなんだけど、レコ屋で棚を見るのも、意外と目を酷使する娯楽なんですね。そういえば90年代後半からゼロ年代前半、ロンドンに買い出しに行っていた時期は、1日中レコ屋を回っていると目が疲れるので目薬を持って行ったりしてた。

そんなこんなでユニオン詣での回数も明らかに減ってますが、昨日、10分くらいの空き時間にささっと飛び込んだユニオンで買ったレコードについてちょっと書いておきたい。

ブラジルのコーラス・グループ、ゴールデン・ボーイズの68年度作『Na Linha de Frente(最前線)』。このアルバムは未CD化なのかな。「君の瞳に恋してる」、「イエロー・バルーン」、ビートルズ「ハロー・グッバイ」など英米の曲のカヴァーもちょこちょこ入った、そこそこ楽しいアルバムですが。

いつごろからいつごろまでなのかは調べてませんが、60年代あたりのブラジルのLPって、全部じゃないかもしれませんが、いわゆる厚紙製のジャケットを使ってないものがよくある。じゃあどういうふうになっているのかってぇと、現物をご存じない方に言葉で説明するのが難しいんですが、表ジャケと裏ジャケが印刷された薄い紙があって、それぞれが厚手のヴィニールで覆われていて、そのふたつの3方向がくっついてて、それがいわゆるジャケットになっているわけです。だもんで、盤を出すと、へにゃってなる。盤を保護する力も、いわゆるジャケットには劣りますね。

というわけで、買ったひとが、ヴィニールを切って薄いジャケット部分を取り出し、それを、自分で調達してきた無地のジャケットに貼り付けた状態にすることが、ときどきあります。わたしが今回買ったものも、購入時にはよく確認しなかったので、四辺にテープが貼ってあるなーとは思ったんだけど、ボロくなった部分を補修しているんだろうとしか思わなかった。家に帰ってきてから何の気なしに見ていると、裏ジャケの印刷の下に、なにか透けて見える。背の部分を見て驚いた。ポール&リンダ・マッカートニー『ラム』のジャケを、貼り付ける土台として使っているのだった。
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# by soundofmusic | 2017-03-09 01:55 | 日記 | Comments(0)

Pure Pop For Now People Volume 113

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2017年04月08日(土)18時~22時

渋谷エッジエンド(Tel:03-5458-6385)
地図。

800円(1ドリンク&おみやげ付き)

DJ:
sumi
ヘポタイヤ
森山弟(弟)
森山兄(兄)

・sumi(写真2段目)
1987年生まれ。神奈川県出身。熊本へ転勤後、2012年熊本にてDJを始める。カフェバーでのliveイベントを中心にDJをしてゆく。一昨年、関東に戻り、DJ活動中。

・ヘポタイヤ(写真3段目)
DJネームは岡村靖幸の曲「だいすき」曲中のかけ声から。岡村靖幸とKis-My-Ft2と安全地帯とジャスティンビーバーのファン。ここ10年ほど友人と音楽制作も行っており、オルタナ/ポストパンクバンド時代を経て現在はごくたまにラップユニットとして活動している。また、別名義でイラストレーター、絵描きとしても活動中。
https://iflyer.tv/ja/artist/40641/about/

ライヴ:ビューティフルBeverly(写真1段目)
髭SSW安部たかのりと長身ギタリストnappoによる、美しきユニット、それがビューティフルBeverly。

安部たかのりweb
http://www33.tok2.com/home/takanoriabe/pctop.htm

kitchen&bar MORIS(安部たかのりのお店)
http://www.morismoris.com/

早いもので、2017年2度目ののPPFNPのお知らせです。1年に4回しか開催されないのでぬかりなく手帳にお書き込みください。みなさまご承知の通り、2017年7月でPPFNPは満20年を迎えます。そんなアニヴァーサリー・イヤーの春、DJ、ライヴとも強力なメンツがブッキングされました。ぜひとも踊ったり歌ったり酔っぱらったり、楽しい時間をお過ごしください。今回のゲストはみんなプロフィール写真がかっこいいですね。ちなみに森山兄はプロフィール写真がありません。

なお、いままでの弊イヴェントのセットリストはこんな感じです。どうぞご参考になさってくださいませ。
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# by soundofmusic | 2017-03-08 23:12 | PPFNPイヴェント情報 | Comments(0)

黒の試走車<テストカー> Vol.119

d0000025_2015738.jpg日時:2017年03月04日(土)19時~23時
会場:渋谷メスカリート(渋谷区円山町28-8第18宮廷マンション1階奥つきあたり)
地図
*建物入ってすぐ左側の自動ドアのエントランスには入らず、店舗の並んでるほうをまっすぐ進んで、つきあたりを左に曲がったいちばん奥、行き止まり部分の正面扉です。その左の、ドア越しに中が見える店ではありません。
料金:1000円(1ドリンクつき)
DJ:あずまきょういち/籠/チバ/森山兄

☆「黒の試走車<テストカー>」は、毎月第1土曜日に開催される、踊る前から踊り疲れているひとのためのイヴェントです。ラウンジの名の下に、ロック、ジャズ、ソウル、ラテン、邦楽、フレンチ、サントラ、モンド、電子音楽などをデタラメ、かつ控えめ(音量が)にお届けしています。

会場のメスカリートは、渋谷、道玄坂をのぼりきった先、マンションの1階つきあたり奥にあるスペース。全身にぬるま湯のように浸透する絶妙な反響効果で、何を聴いても自宅の3割増しでいい印象を受けることができる不思議な音楽空間です。未知の音楽との出会いに、既知の音楽との再会に。軽い舞踏に。気のおけない会話に。酩酊に。密会に。ぜひ一度遊びにいらしてください。

たぶん2007年の03月にスタートした当イヴェント、早いもので満10周年を迎えることになります。ほんとにまあ、ほかのメンバーのことはいざ知らず、わたし(森山兄)に限って言えば、ぼやぼやしてるうちに歳月が流れた感および馬齢の重ねっぷりがものすごいわけですが、それでも10年間で確実に4000枚くらいはCDおよびLPを増やすことができたので、まったく無意味でもなかったかなと。当イヴェントで知って買ったものも30~50枚くらいはあると思います。

過去分のセットリストその他は、「黒の試走車<テストカー>」のmixiコミュニティにて閲覧可能です。

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# by soundofmusic | 2017-02-15 20:02 | 黒の試走車イヴェント情報 | Comments(0)

リスト Volume 112 2017.01.14 ゲスト:Hotatex&Yuya Pianobeginner ライヴ:鈴木わみ

***森山兄***

01 Elizeth Cardoso e Jacob do Bandolim / Mulata Assanhada
02 Doris Monteiro / Maita
03 Betty Riley with Xavier Cugat and His Orchestra / El Cumbanchero
04 Johnny Hodges / So Much in Love
05 Bill Doggett / Caravan
06 Jose Feliciano / Hitchcock Railway
07 Leon Russell with Willie Nelson / Wabash Cannonball
08 濱口祐自 / エスニック・ウィンド
09 Carlos Malcolm / Play it for the World
10 Pedro Santos / Quem Sou Eu?
11 Don Julian / Where I'm Coming from

☆コメント
♪01 ブラジルの大歌手。68年、ジョアン・カエターノ劇場でのライヴ盤より。アルバム・タイトル『Vol.1』でいいのかな。(YouTube)

♪02 ブラジルの歌手。『アゴラ』より。(YouTube)

♪03 40年代のMGM映画で使われたラテンっぽい曲を集めたライノのオムニバス『マラカス、マリンバズ&マンボズ』より。11月に京都で、知らないひとだけどなんかよさげだなと思ってベティ・ライリーのLPを買っていたのですが、ここでまさかの再会。(試聴)

♪04 クラウス・オガーマンを編曲と指揮に迎えた『サンディーズ・ゴーン』より。サックスをふんだんに聴かせるイージーリスニング・アルバムってのはいっぱいありますが、これはほとんどソロすらない。気持ちいい音楽ですがホッジズだけが目当てで聴くひとにとってはつまんないだろうなあ。曲はオールディーズかなんか。(YouTube)

♪05 ジミー・スミス以前だとジャズ・オルガン最大の大物ということになるのでしょうか。たぶん未CD化の『プレイズ・アメリカン・ソングス・ボサ・ノヴァ・スタイル』より。エリントンの曲。(YouTube)

♪06 このひとはとにかく聴けばすぐわかる声と節回しを持っているからそれだけで食っていける。というほど簡単なもんじゃないでしょうけど。『ソウルド』より。(YouTube)

♪07 アメリカのフォーク・ソングの古典ということになるのでしょうかね。モーズ・アリスンのカヴァーを収録していることでおなじみの『ストップ・オール・ザット・ジャズ』より。CDは90年代に何度か出ただけのようで、けっこう高騰してる。アホらしい。(Amazon)

♪08 和歌山は勝浦あたりでひっそりと暮らし、還暦あたりでデビューしたギタリスト。ずっと気になっててようやく買えた。『フロム・カツウラ』より。(Amazon)

♪09 パナマ生まれのトロンボーン奏者らしいです。レゲエ、ソウルなどをごっちゃにしたいい感じのアルバム『バスティン・アウタ・ザ・ゲットー』より。(試聴)

♪10 ブラジルの音響アフロ・ジャングル・サイケ。『クリシュナンダ』より。オリジナル盤はメガ・レアらしいです。ゴリラ・ジャケなので、これで申年をいい感じで締めくくろうと暮れに注文したら、年が明けてからの到着になってしまいましたがそんなこと関係なく名作。(YouTube)

♪11 黒人映画『サヴェッジズ!』のサントラより。最後1分くらいのところで終わるかと思うとそのあとも続きますのでお気を付けください。(YouTube)

***森山弟***

01 Jimmy McGriff & Richard Groove Holmes / The Squirrel
02 Smoke City / Mr. Gorgeous (and Miss Curvaceous)
03 Jorge Ben / A Cegonha Me Deixou Em Madureira
04 Deodato / Moonlight Serenade

***Hotatex***

01 Succotash/KYOTO JAZZ SEXTET
02 The Man from Nagpur/quasimode
03 ジャズィ・カンヴァセイション (feat. Rhymester)/SOIL &“PIMP”SESSIONS feat. RHYMESTER
04 My Foolish Heart - Crazy in Mind/SOIL&”PIMP”SESSIONS
05 NYC_Moombahton_Original_Mix/Sabo/Sol Selectas
06 With A Girl Like Mini/kid Creole And The Coconuts
07 From Me to You/佐藤博
08 チャタヌガ・チューチュー/細野晴臣
09 Alfonso Muskedunder/Todd Terje
10 ブラック・ムーン/吉田美奈子
11 乱反射ガール/土岐麻子

***Yuya Pianobeginner***

01 kay starr/if i could be with you
02 nina simone/it dont mean a thing
03 norman whitfield jazzercise/which way is up
04 鶏煮亭/break it up
05 billy preston/what about you
06 sly & the family stone/babies makin babies
07 chocolate snow/a day in the life
08 lonnie smith/move your hand
09 billy preston/nothing from nothing
10 naomi sagara/if i had a hammer

***ライヴ:鈴木わみ***

01 アカペラ
02 A Natural Woman
03 女ですもの
04 小さな家
05 星占い
06 雌蕊
07 涙の理由(仮)※タイトル募集
en:
08 家出

***森山弟***

01 ハンバートハンバート / ラストダンスは私に
02 渋さ知らズ / RYDEEN
03 Club Des Belugas / What is Jazz (Tape Five Remix)
04 ハナレグミ / オリビアを聴きながら
05 LOVE PSYCHEDELICO / 光
06 元ちとせ / Home Again

***森山兄***

01 オリジナル・ラヴ / 青い鳥
02 Eva / Moon River
03 Tito Puente / Fiesta con Puente
04 東京キューバン・ボーイズ / ソーラン節
05 The Jive Five / Do You Hear Wedding Bells
06 The Adventures / Rock and Roll Uprising
07 Steven King / Brazil
08 Don Mrozek / He is My Joy
09 かもめ児童合唱団 / インターネットブルース
10 折坂悠太 / 稲穂

☆コメント☆
♪01 おもに洋楽曲を、ほぼ日本語に訳してカヴァーしたアルバム『キングスロード』より。これの原曲はレオン・ラッセル「ブルーバード」で、アレンジは割合オリジナルに忠実。こちらはライヴ→(YouTube)

♪02 検索しづらい名前ですが、ブラジルの歌手。『エヴァ』より。「ムーン・リヴァー」のカヴァーの中でも最上位に入るんじゃないかな~。ごきげん。(YouTube)

♪03 ラテンの王様。その名のとおりのタイトル『ザ・キング(エル・レイ)』収録。(YouTube)

♪04 1966年録音のアルバム『メモリーズ・オブ・ジャパン~ラテンリズムによる日本民謡集』より。こちらはその10年後の、さらにノリノリなヴァージョン。→(YouTube)

♪05 知らなかったグループ。適当にユニオンのソウルの棚で見つけて、安いしドゥワッブだからそんなにハズレってことはない(≒みんな同じ)だろ、と購入したベスト盤より。(YouTube)

♪06 たぶん未CD化アルバム『キャント・ストップ・トゥイスティン』より。元気いっぱいのヤング・ドゥワッブです。LPうちに2枚あるのでご所望の方には特価でお売りできます。(YouTube)

♪07 1990年代のいつだったかに、全米フィンガー・ピッキング選手権で優勝したひと。日本だと一部のギター好き以外にはほとんど知られていないと思いますが(名前も紛らわしい)、『アコースティック・スウィング』は購入以来2度の引っ越しを経ても常にすぐに手が届くところに置いてあります。おなじみの曲を軽やかに調理する手際をぜひみなさまにも味わっていただきたい。とりあえず試聴だけでもしてみてください。(Amazon)

♪08 70年代カリフォルニアのSSWの自主制作盤『ハグ』より。試聴できるレコ屋のサイトも見当たらず。別の曲ですがこれでも聴いてみてください→(YouTube)

♪09 三浦半島の先端あたりで活動している合唱団。いわゆる合唱曲や、ポピュラー曲をごっちゃにしたレパートリー。この曲は『インターネットブルース』のタイトル曲。超情報化社会について歌っています。(YouTube)

♪10 東京ネオ民謡シーンの台風の目になりそうなSSW。独自の発声、言葉のセンス。初のフル・アルバム『たむけ』より。(Amazon)

***おまけCD『Strike up the Bird』曲目***

01 Steven King / Birdland
02 The Axidentals / Flamingo
03 Machito / Feeding the Chickens
04 渋さ知らズ / Swallowtail Butterfly ~あいのうた~
05 Duke Ellington / Bird Jungle
06 Keren Ann / Spanish Song Bird
07 中村まり / Night Owls
08 Marissa Nadler / Bird Song
09 原田知世 / 青い鳥
10 Elizabeth Mitchell / The Little Bird
11 The Beach Boys / Little bird
12 Emiliana Torrini / Birds
13 GUIRO / 目覚めた鳥
14 Maria Joao & Mario Laginha / Blackbird
15 Tunng / The Wind up Bird
16 鈴木祥子 / Swallow
17 Elvis Presley / Snowbird
18 Michel Legrand / Snowbird Serenade
19 朱里エイコ / 白い小鳩
20 Emmylou Harris & Rodney Crowell / Bluebird Wine
21 Matthew Sweet & Susanna Hoffs / And Your Bird Can Sing
22 オリジナル・ラヴ / 青い鳥

☆酉年にちなんで、トリっぽい曲を厳選収録。
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# by soundofmusic | 2017-02-05 13:25 | PPFNPセットリスト | Comments(0)

黒の試走車<テストカー> Vol.118

d0000025_14533885.jpg日時:2017年02月04日(土)19時~23時
会場:渋谷メスカリート(渋谷区円山町28-8第18宮廷マンション1階奥つきあたり)
地図
*建物入ってすぐ左側の自動ドアのエントランスには入らず、店舗の並んでるほうをまっすぐ進んで、つきあたりを左に曲がったいちばん奥、行き止まり部分の正面扉です。その左の、ドア越しに中が見える店ではありません。
料金:1000円(1ドリンクつき)
DJ:あずまきょういち/籠/チバ/森山兄

☆「黒の試走車<テストカー>」は、毎月第1土曜日に開催される、踊る前から踊り疲れているひとのためのイヴェントです。ラウンジの名の下に、ロック、ジャズ、ソウル、ラテン、邦楽、フレンチ、サントラ、モンド、電子音楽などをデタラメ、かつ控えめ(音量が)にお届けしています。

会場のメスカリートは、渋谷、道玄坂をのぼりきった先、マンションの1階つきあたり奥にあるスペース。全身にぬるま湯のように浸透する絶妙な反響効果で、何を聴いても自宅の3割増しでいい印象を受けることができる不思議な音楽空間です。未知の音楽との出会いに、既知の音楽との再会に。軽い舞踏に。気のおけない会話に。酩酊に。密会に。ぜひ一度遊びにいらしてください。

早いもので、このあいだ新年を迎えたと思ったら01月も残すところ、あとわずかですね。今年もよろしくお願いします。形式的なごあいさつのあとは必然的に02月のご案内です。寒いなか恐縮ではありますが、楽しい曲や切ない曲をたくさんご用意してお待ちしております。

過去分のセットリストその他は、「黒の試走車<テストカー>」のmixiコミュニティにて閲覧可能です。

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# by soundofmusic | 2017-01-22 14:54 | 黒の試走車イヴェント情報 | Comments(0)

2016年のグッド音楽

d0000025_9483513.jpg遅ればせながら、みなさまあけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

さっそくですが2016年のグッド音楽です。前年と比べると購入枚数の合計は60枚くらい減りましたが、減ったのはCDで、アナログ(シングルは買わないので、LP)は逆に微増しました。世間で言われているレコード復権とやらはいよいよ本物なのか、と思うかもしれませんが、わたしの場合、CD出てれば基本的にはそっちを買います(とくに新譜については)。とはいえ、世間の動向と自分とがまったく無関係ということもないので、なんかアナログ買うのが気分、みたいな空気はたしかにあったんじゃないかなあ。

ジャンルとしてよく聴いていたのはR&B~ソウルと、ラテン。とはいうものの、ラテンにはいくらか飽きてきた感もあります。サルサなんかはたしかに高度に発展した音楽ですが、それでもやっぱり最終的には、実用音楽ってことになっちゃうような気が、現時点ではしています。ラテン音楽のレコードで、曲名のあとに括弧してマンボとかルンバとかチャチャチャとか書いてありますけど、あれはそういうことでしょ。ま、この問題については数年以内程度に結論を出したいです。で、それにともなって、しばらく離れていたブラジル音楽に戻りそうな予感もあり、ってのが2016年の年末~2017年の年頭のモードです。

前置きはこのくらいにして、グッド・アルバムを12枚。すべてCDです。LPでもいいのがいろいろありましたが、引っ張り出して聴き直して精査するのが億劫なので割愛。並びは買った日付順。

◇:Swan Silvertones『My Rock / Love Lifted Me』(rec. early 50s/1991)
●:Marvin Gaye『In Our Lifetime』(1981)
▽:Etta James『Rocks the House』(1964)
☆:V.A.『Rumba DooWop』(rec. 1933-1956/2012)
+:Joan Shelley『Over and Even』(2015)
■:柴田聡子『柴田聡子』(2015)
@:寺尾紗穂『わたしの好きなわらべうた』(2016)
≠:Andy Shauf『The Party』(2016)
∵:V.A.『Light Mellow - ONE DAY』(rec. 1976-1991/2016)
§:折坂悠太『あけぼの』(2015)
>:Anamaria & Mauricio『Vol.2』(1972)
#:渡辺貞夫『パストラル』(1969)

コメント。

◇:ゴスペル。ブックレット見ても録音年の記載がないのですが、50年代前半の録音が70年代に2枚のLPにまとめられて出たもの?で、わたしが買ったのはそれを2イン1したCD。5、6人による声が主で、加わるのはせいぜいピアノとドラムスくらい。普通に考えたら素朴な音楽とみなされることが多そうですが、しかしこれは、人間の声でやってるからゴスペルとかコーラスに分類されているだけであって、宗教活動の側面をとりあえず措いといて(そこ措いといていいのかという問題はともかく)音楽としての側面だけを見るならば、むしろ後述の▽なんかと同じ、ガレージ・ソウルみたいなもんだと思います。一糸乱れぬハーモニーなどとは程遠いエネルギーのぶつかり合い、猛烈なドライヴ感、各自が勝手に自分のパートを歌っているような奔放さ。いままで聴いたゴスペルのなかで、とはいってもたいして聴いてませんが、これがベスト。

●:2015年のベストには『離婚伝説』を選んでいたわけですが、これはその次の作品で、モータウンに残した最後のアルバム。まあとにかくベースが動く動く。ベースラインを追っているだけで楽しくて仕方がない。ひじかたさんは「ただのブラコンじゃねえか、こんなもん」と(ここ、桑田佳祐の口調で)おっしゃってましたけど、そういわれてもやむをえないメロウで明朗な名盤。ちなみに、岡本まな監督の映画「ディスタンス」には、マーヴィンが非常に重要な役で出てくるので(本人は出てこない)要チェック。

▽:やたら客が盛り上がって、それに呼応するようにして演者もノってくる、ってぇのは古今東西を問わずしばしばある現象。それが幸運にも記録に残ってるっていうとダニー・ハサウェイ『ライヴ』とか、サム・クック『ワン・ナイト・スタンド』とかが思い出されます。このアルバムはそれらと並ぶといってもよい熱量なんですが、これ本当にライヴ録音なのかな。ガヤのかぶせかたがなんか擬似っぽく聞こえる気もするんだけど。

ところで、ちょこっと蓮っ葉な雰囲気を漂わせている女性歌手について、しばしば「姐御」という形容詞が冠されますが、そんなにそんじょそこらのライヴ・ハウスに普段使いな感じで姐御がいてはたまらない。そうした呼び名はこのエタにこそふさわしいのです。もしくは、姐御のインフレ的氾濫を許すことにして、エタを「極妻」に格上げするか。

ジャケット写真の、白い衣装の彼女のドスの利いた感じがまた最高で、そしてなぜか、かなり目立つ感じで右手に白い包帯が巻かれている。そのことについて、「恋人をぶん殴ってケガしたに違いない」みたいに書いてるブログを見つけたときには笑いました。文字どおりというかダブル・ミーニング的に、パンチの利いた音楽。聴いてたら、なぜかしら初期のビートルズのことを思い出しました。

☆:ざっくり言ってここ5年くらいでしょうか(もっと前からかも)、黒人音楽史をさまざまな角度から再検証する良コンピがどんどん出てきたなと感じてます。これは、アメリカ合衆国の黒人音楽がラテン音楽から受けた影響についてまとめた2枚組。名コーラス・グループであるコースターズが歌う「ブラジル」が入ってるんですが、これ、スチャダラパー「ドゥビドゥWhat?」の元ネタでした。とくに一度も探したことなかったけど20年後に出会えた。

聴いて連想したのは、篠田一士が「二十世紀の十大小説」で、いずれ北米文学と中南米文学は必然的に融合・統一されて、ひとつの大きなアメリカ文学になるだろう、と予言していたことでした。読んだときにはなんて気宇壮大な、とあきれつつ感激したものですが、その後、大和田俊之の講座を聞きに行ったら、北米音楽と中南米音楽との関わりについて、まったく同じ予言をしていて驚きました。大和田氏は篠田の予言については知らないと言ってました。

個人的にも、2016年2月、メキシコシティで何日か過ごしたあとニューオリンズを訪れたら、ふたつの都市が明らかにメキシコ湾を囲んで同じ文化圏に属しているのだと体感しました。スペイン語がわかるようになってから、また中南米のどこかには行ってみたい。

+:アマゾン(南米のではなく、日本の)で買い物をしていると、これ買ったひとはこんなものも買ってますよ、として余計な品物が画面に出てくることがあります。試聴はタダなので、そう言われたら一応知らないものは片っ端から試聴すべきだと考えており、基本的にはそうしてまして、このひともそういう過程を経て知りました。というか、あとになって気付きましたが、彼女はダニエル・マーティン・ムーアとの連名でアルバムを出していて、すでにそれを持ってました。

そのダニエル・マーティン・ムーアや、ルーク・ウィンスロウ=キング、ロバート・エリスといった、声を荒げることのなさそうなシンガー・ソングライターたち(うつむく青年系の現代版ともいえるかも)が、ここ3~4年の確固たるお気に入りの傾向としてありまして、シェリーも同じムードを持ったひと。フリー・フォークの幽玄とも、ルーツ志向の土くささとも違う。ニューヨークやLAといった大都会の洗練とは距離を置いた、地方都市出身者らしい堅実さみたいなものに惹かれて、よく聴きました。

堅実といえば、ことCDとなると普段の緊縮財政などすぐにどこかに吹き飛んでしまうわたしですが、試聴してよかったからといってすぐには買わないくらいの生活の知恵は備えています(安ければ買います)。そうして名前を覚えて、頭の中の潜在的購入希望リスト(数百枚くらいある)に追加しておくのです。堅実。これも実際に買ったのは、後日、ディスクユニオンで300円くらいで売ってたときでした。●のマーヴィン・ゲイもそのくらいの値段で購入。2016年のベスト・コスト・パフォーマンス賞はこの2枚に授与されます。

なにが言いたいかというと、2016年の時点では、ユニオンのひとにも知られてないくらいの存在だぞと言いたいわけです。2017年の春にはニュー・アルバムの発売が予定されていて、それと前後して、3月にはウィルコと、4月にはリチャード・トンプソンと一緒にトゥアーを回るそうなので、もしかしたら日本でも多少は注目されるようになるかもしれません。

ところで、この項の最初に戻りますと、Eコマース・サイトのアマゾンのことを「密林」と呼ぶのは死ぬほどダサいと思っています。ほかに嫌いな言葉づかいは、「つらみ」「ねむみ」「~したい人生だった」「最&高」「最the高」あたり。ま、ま、中年特有の気難しさだと思って見逃がしてください。

■:中年といえばですけど。歳をとるにしたがって、なんであのころはこんなものがそんなに好きだったんだろう、と不思議に思うことはよくありますね。ここ10年くらい、欲しいものが手に入れられなくて悔しがるとかがめっきりなくなり、CD買いそこねても映画を見逃しても、わりとすぐ、まあいいか、とあきらめてしまいます。それと直接的には関係ない話題ではあるんですが、若いころは、軽くメンヘラ気味だったり、ちょっと不思議な感じだったり、サブカルっぽい雰囲気だったり、そうした女性を好きになることが多かったです(そのみっつ、微妙に重なってないだろ、というのはそのとおり)。正確には、自分はそういった女性が好きな人間である、と規定していただけかもしれませんが。

以上の話は、いま現在現実世界でわたしの妻であるところの女性とはなんの関係もないものとして聞いていただきたいんですが、数年前にふと、ああ、そうした好みの傾向は自分のなかからすっかり消えてしまったなあ、と思い至りました。もっとも、わたしが若かったころとテン年代のいまとでは、わたしの内部でも、世間的にも、サブカルチャー的なものと生活との距離もだいぶ異なってますし(長くなるので中略)つまり柴田聡子は、おそらくわたしが好きになるであろう最後の不思議系女子シンガー・ソングライターと位置付けられるでしょう。

いまのわたしは人間を見る目も音楽を聴く耳も多少は養われていますし、女子の不思議さのありようが様々であることもいくらかは理解しています。一見普通に会社勤めしてたりする、服装や言動もとくに変わってるわけでもない女子に内在する本質的な(話がズレるので中略)たぶん数年後にはあまり聴かなくなるであろうこのアルバムに言及せずには、わたしの2016年は終わらないのです。そして、ここでこの話を出すのは柴田さんに失礼だとは承知してますが、訊かれたことがあるので書いておくと、わたしは大森靖子の音楽にはこれといって興味が持てずにいます(試聴は折に触れて複数回、しました)。

@:そんな話題の次に寺尾紗穂が来たのでは、まるで彼女がサブカル好きの不思議系シンガー・ソングライターであるかのような誤解を与えるかもしれませんが、最初に書いたとおり、並びはCDの購入日付順であり、他意はないです。

このアルバム、および寺尾紗穂については、すでに充分書いたので、これこれをお読みいただければと思います。

関連して、ひとつだけ。いま日本のインディ・シーンで同時多発的に起き始めているネオ民謡ムーヴメントは、もしかしたら、日本のポピュラー音楽史上最大のフォーク・リヴァイヴァルになる可能性があるのではないかと考えています。ひとことで言うと、ずっと長いこと別々のものとしてとらえられてきた民謡とフォークが、初めて自然な形で統合されうるときが来るのではないか。§の折坂悠太あたりも、それと関わってくるでしょう。2017年は、そんなことを考えながら、アラゲホンジや民謡クルセイダーズなんかも見たり聴いたりしてみたいです。

≠:カナダ出身のシンガー・ソングライターらしいです。これ以前にも作品があるようですが、本格的に流通したのはこのアルバムが初めてなのでしょう。エリオット・スミスなんかが引き合いに出されていましたが、もっと新しい感じ。井手健介あたりと対バンしてほしい。

ぱっと聴くと、さりげないオーケストレイションがいい味だなと思いましたが、聴き込んでいくと、弦も管も別にそれほど使われていない。基本的構造としては弾き語りとか、ともかくギター中心の音楽のようです。ライヴで見ても、「あ、CDと違ってしょぼい……」とがっかりしなくてすみそう。で、気持ちいい音楽に必ずしも名前をつけなくてもいいんでしょうけど、しばらく頭をひねっていたら「ベッドルーム・プログレ」というキャッチフレーズが浮かんできました(あまりうまいコピーではない)。

ついでに、去年、小西康陽がレコードを素材にして自伝を語るっていうトークに行ったときに聞いた話を思い出しました(そのときの感想)。氏は、ピンク・フロイドの『原子心母』について、最初はありがたがっていたけど、そのうち、ブルースにオーケストレイションをつけただけだと気付いた、のだそうです。なお、ここでこの話題を出したのは単なる話の行きがかりで、、小西氏、シャウフ氏、そしてピンク・フロイドのみなさんを誹謗中傷する意図はないと申し上げておきます。

∵:AOR40周年(ボズ・スキャッグス『シルク・ディグリーズ』を起点にしている?)を記念して、2016年、ソニーからAORの名盤が1000円で大量に出ました。いちいち全部買ってられないひとのために、3枚組、57曲入り、税込み3000円で出たのがこのコンピです。本来こういった安易な企画ものを年間ベストに入れると沽券にかかわるので、やめたほうがいいのでしょうが、たくさん聴いたので選出。

未知のジャンルに飛び込むにあたり、こうしたところを入口にして、気に入ったアーティストのアルバムを買い揃えていくことを四半世紀くらい続けてきました。しかし今回のAORについてはなぜか不思議とそうなっていなくて、買ったのは2枚くらいでしょうか。忙しくていちいちチェックできなかったのもありますし、たとえばボズ・スキャッグスの「ロウダウン」やケニー・ロギンズの「ウェイト・ア・リトル・ホワイル」はめちゃくちゃかっこいい曲だと思ったものの、それらが入っている『シルク・ディグリーズ』や『ナイトウォッチ』は、全曲試聴したらそれほどでもないかな、と……。まあそのうち、気が変わることはありえます。

§:2016年の10月、ほとんど予備知識のないままライヴで聴いて、衝撃を受けたシンガー・ソングライター。そのときの感想。あまりにびっくりしたもんで、この『あけぼの』と、続いて出たフル・アルバム『たむけ』(2016年)を、割合すみやかに購入。どちらも、英国フォークとアメリカのフォーク、そして日本のフォーク/民謡を絶妙かつ強引にブレンドした作風で、言葉のセンスも面白い。短歌とか現代詩をやらせてもいいんじゃないかと思います。

>:11月に京都、ワークショップ・レコーズで入手したブラジリアン・グルーヴィ・ソフト・ロック。関東のディスクユニオンでもたまに出くわすのですが、いつも高くて見送っていました。このときも、普段なら買わないような値段だったものの、ほかに買うものもなかったし、内容がいいのはわかっているので、旅の記念にと購入。ワークショップ・レコーズも移転しての開店早々でもあったため、ご祝儀の気持ちもありました(恩着せがましい)。キレのよいリズム、高揚感あふれるオーケストレイション、そして、ときおり空気を読まずに割り込んでくるエルメート・パスコアールの狂気のフルート。いい味を出してます。

#:渡辺貞夫は宇都宮出身なので、なんとなく親近感を持っています(宇都宮の街自体には、ない)。アルバムは5枚くらいしか持ってないですが、年末にたまたま買ったこれはよく聴いた。ジョン・サーマンだとか、ドン・レンデル=イアン・カーだとかの英国ジャズにも通じる雰囲気がありますね。増尾好秋のギターがガボール・サボに似てるのも興味深い。ナベサダは米国滞在時、ゲイリー・マクファーランドのバンドでガボールと一緒でしたよね。

ところで、わたしは1995年に大学を出てから1年弱、実家に戻ってぶらぶらしてたんですが、その期間に、栃木県立図書館でおこなわれていたジャズを聴く会みたいのに一度だけ行ったことがありました。もはや記憶もおぼろですが、図書館の中にでかいスピーカーを備えた小さな試聴室(10席か20席くらい)があって、そこで毎月だか隔月だか、ジャズの名アーティストの作品を図書館所蔵のアナログで聴くというもの。その、一度だけ行った回が渡辺貞夫特集でした。ナベサダの親族のひとが来ていたり、モッズ好きの野中くんとたまたま現地で会ったりしました。どんな曲がかかったかはほとんど覚えてません。ただ、終わったあと、野中くんと、「なんかトラフィック(*)みたいな曲があったな」と感想を言ったことは記憶に残っています。いまにして思うと、それがこのタイトル曲「パストラル」だったんじゃないかという気がします。

*→スティーヴ・ウィンウッドらが在籍した英国のロック・バンド。『ホウェン・ジ・イーグル・フライズ』は鳥ジャケ。

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曲単位でよく聴いたのは、松田聖子「風立ちぬ」。同曲の入ったアルバムも買いました(聖子ちゃんの音源を買ったのは生まれて初めて)。この曲はほんとすごい。もう何万回も言及、称賛されているとは思いますが、それでもあえて。「さよなら、さよなら、さよな・ら」の繰り返しで見せるおそるべき表情の変化。いや、3人の女が別々の角度で目の前を通り過ぎていく!(そしてそれが2回やってくる!)
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# by soundofmusic | 2017-01-18 09:53 | 日記 | Comments(0)

声の密度

d0000025_2124231.jpg加川良のCD『みらい』を聴いた。1曲目はブルーハーツ「青空」のカヴァー。ギターと、深くエコーがかかったドラムに乗って、声が響いてくる。歌詞の最初は、こんな風だ。

ブラウン管の向こう側
カッコつけた騎兵隊が
インディアンを打ち倒した


ところが、実際に聞こえてくる音をそのまま文字に起こしてみると……

ブゥラウゥン管の向ぅこう側ぁ
カァッコつけぇた騎兵隊がぁ
インんディぃアぁンんをぉ打ちぃ倒ぉしぃたぁ


となる。いやいや、いくらなんでも誇張しすぎだろうと思われるだろう。たしかに多少は盛っていることは否定しないが、なにかしら普通でないものがあるのは事実だ。声の密度が異様に濃いというか。

しかし待てよ、そもそも加川良は昔から、こうしてこんこんと説いて聞かせるような、無理やりにでもお前の耳に言葉を届けてやるぞという決意に満ちた、そんな歌い方をしていたんじゃなかったっけ。そこで棚から『教訓』と『アウト・オブ・マインド』をひさしぶりに取り出してみた。

いまさら40年以上前の話をされても本人はイヤかもしれないけど、『教訓』に収録されている「教訓Ⅰ」が加川良の代表曲のひとつであることは間違いない。で、その「教訓Ⅰ」、たしかに母音を重ねて引き延ばすようなフレーズがたくさんあるにはあって、でもニュアンスは決して均一ではない。怒り、諦念、ユーモア、軽妙さ、皮肉、いろんなものが溶け込んでいる。たぶん、歌詞の「女々しさ」の印象に引っ張られて、こんこんと説いて聞かせるような歌だったと単純化して思い込んでしまったのだろう。アルバム2曲目の「できることなら」もある意味セットになったような曲なので、それもある。

ところでこういう話題になるとどうしても、日本語の歌の歌詞の情報量について考えてしまう。便宜上英語と比べると、日本語は、同じ時間(ひとつの音符=音節、と言ってもいい)に入れることのできる情報量が少なすぎる。

たとえば「君が代」の最初の歌詞をわたしたちは、「きーみーがーあーよーおーはー」と7音で歌いますが、英語の7音節でどんな文章が作れるだろう、と「英語 短歌 作り方」で検索してみたら、「We feel good thing will happen」というのが出てきた。たしかに、「君が代」の冒頭にこの歌詞を乗せて歌うことができる。

データ伝達の効率の観点からしたら、これではまったく勝負にならない。わりとみんなそう考えたのでしょう、70年代のフォーク時代から現代の日本語ラップまで、いろんな試みがなされてきた。たとえば吉田拓郎の「ペニーレインでバーボン」をYouTubeででも聴いてみていただきたい。とにかく笑っちゃうくらい言葉が詰め込まれていて、これはこれでかっこいい。「ペニーレインでバーボンを」のフレーズの繰り返しはともかく、「腹を立てたり怒ったり」という歌詞はどうなんだと思っちゃうけど、全体の言葉の量が多ければ、こうしてムダも織り込むことができる。

どうやったら歌がより力を持つことができるのか、その方法は別にひとつじゃない。限られた時間の中にできるだけ多くの言葉を詰め込めるか工夫を凝らすものもいれば、その同じ時間を呪術的に引き延ばそうとする者もいる。

またしてもYouTubeの話で恐縮ですが、ブルーハーツがNHKに出て「青空」を歌ったときの動画を見てみたら、曲のテンポは加川良のヴァージョンとそんなに変わらなくて、ヒロトはわりと素直に棒歌いしている。おもしろいことに、曲の速さと体内のリズムが一致しないからなのか、体で刻んでいるリズムが歌のテンポとぜんぜん違うのだ(マーシーの作った曲だから?)。

その同じ「青空」を、ここでの加川良は、音を引っ張るときただ普通に延ばすのではなく、濃さを倍にするみたいに母音を重ねる。よく、坂本九の「上を向いて歩こう」の物真似で、♪うぅえをむぅいひぃて、あぁるこほぉおぅ♪みたいなフレージングがある。隙間をどう埋めるかという意味では同じ発想にもとづいているのかもしれないが、しかし加川はフェイクしない。坂本なら軽く流すであろうところにも、愚直に、ひとつひとつ音を置いていく。

歌われ方によって、字面で見たときの歌詞の意味が増幅したり変容したりすることがある。ある女優はレストランのメニューを朗読して居合わせた者たちを泣かせたという。矢野顕子は読売ジャイアンツの打順を歌にした。いつだって大切なのはwhat―なにを歌うか―ではなくて、how―どう歌うか―なのだ。いや、正確に言えば、自分が聴いているものがwhatだと思っていたら、それがhowだったのだと気付く瞬間。そのスリル。

「青空」のことにばかり字数を費やしてしまったが、『みらい』にはほかにも、かまやつひろし「どうにかなるさ」や泉谷しげる「春夏秋冬」といった、よく知られた歌が入っている。加川が歌にもたらす問答無用の説得力は、もはやどんな歌でもゴスペル化することができそうだ。

さらに、ついつい不埒な想像の翼が広がる。加川良がこの歌い方で、バカバカしい歌、無内容な歌を解釈したらどうなるだろうかと。2016~2017年現在だったら、たとえば加川良ヴァージョンの「PPAP」。原曲よりぐっとテンポを落として、一音一音をかみしめるように、大地を一歩一歩踏みしめるみたいに。そしたらたぶん、「前前前世」どころではないほどのエモさが生まれるんじゃないかと思う。

☆加川良『みらい』はおもに通販で買うことになっているようです。2000円+送料300円。今後お店でも扱うようになるかも。詳しくはこちら
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# by soundofmusic | 2017-01-03 02:13 | 日記 | Comments(0)

何も変えてはならない

d0000025_1329315.jpg12月17日、ジョー長岡が企画する毎年恒例の寺尾紗穂ライヴ「ソノリウムラヂオ」がおこなわれました。今年はデビュー10周年ということで、「sahoten」と題された記念の小冊子が配られました。いままで寺尾紗穂がかかわってきたたくさんのひとたちによるお祝いコメントが並ぶ中、わたしも顔を出しております。

寺尾さんとは直接のかかわりはほぼないので、書いたのはジョーさんの依頼によるものです。頼まれた際は、7、8人くらいが比較的まとまった文章を書くようなものだとばかり勝手に思い込んでしまい、だもんで長々と書いたのですが、冊子の現物を手にしてみると、慶事の寄せ書きみたいなものでした。

したがってわたしの文章は明らかに場違いで悪目立ちしているのですが、ジョーさんとデザイナーの阪本正義さんには悪いなとは思ったものの、だからといってとくに顔から火が出るとかそういうことは、ないです。

ジョーさんの許可を得て、自分の書いたものを以下に掲載します。以前このブログに載せた「アフロ・ヘアーでありうる女」の発展型とも言えるでしょう。

*****

何も変えてはならない

池袋を歩いていたら、窪塚洋介がロケットみたいに水面から飛び出してきた。よく見るとパルコのリニューアルのポスターで、「変わってねえし、変わったよ。」というコピーがくっついてる。だったら、高いところから飛び降りようとしている瞬間の窪塚くんが見たいんだけどな。

尾崎豊は昔、ライヴ中に7メートルの照明台から飛んで左足を折った。客席との一体感が欲しくて、もどかしさのあまり、じゃなかったっけ。そんなに高いところからではなくても、ライヴ・ハウスでは日々、ダイヴ行為がおこなわれている。もどかしいのかどうかはわからないけど。

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で、寺尾紗穂はいつ、どこで、どのくらいの高さから飛んだのかって話だけど、少し寄り道。音楽家が化ける、ブレイクする。「苦節○年」。ある一定期間活動を続けていると、実力がたくわえられたり、周囲や環境に助けられたりして、跳躍が訪れる(訪れない場合もある)。

個人の飛躍が、歴史自体の針飛びに見える瞬間も、稀にある。古くはセックス・ピストルズ。やや最近ならニルヴァーナ。誰それ以前/以後、として語られる、大きな断絶の象徴。

しかし正直な話、ぼくがピストルズを初めて聴いたときには、衝撃もスピードも感じられなかった。しばらくして気付いた。登場時には歴史の切断面に見えたものが、時間がたつと、「以前」と「以後」をつなぐ糊として機能してくるんだ。

ニルヴァーナも、そう。『ネヴァーマインド』が最初に出たときの国内盤の解説には、本来は水と油であるふたつの要素――メタル/ハードロック的なものと、パンク的なもの――の融合に初めて成功した、と書かれていた気がする。筆者は伊藤政則。断絶や革新ではなく、融合。この本質をズバリ見抜く目、さすがである。

たまたまだけど、彼らは死の刃で切断されて、真っ赤な断面がむき出しになっている。ひとは死ぬ。とはいえ、簡単には死なない。外からの力がやって来ないのならば、なんとか自力で、死んだり再生したりし続けなくてはならない。生きるために。それをデヴィッド・ボウイ式と呼んでもいいんだけど、そろそろ本題に入ろうか。

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わたしが寺尾紗穂をきちんと聴いたのは、2012年ごろ。初めてのソノリウムラヂオに足を運び、それから後追いで、途中からはリアル・タイムで、CDを買っていった。

ひときわ刺激を受けたのが、2015年の『楕円の夢』。ここで彼女は大きく跳躍し、上品なピアノ弾き語りのイメージを軽やかにひっくり返してみせた。レーベル移籍が吉と出たよい例だと思った。

続くは2016年の『わたしの好きなわらべうた』。意外な素材が色とりどりの編曲で、すっかり現代の音楽になっている。驚いたわたしはブログ記事を書いた。題して「アフロ・ヘアーでありうる女」。この音楽の奔放さにはむしろ、アフロ・ヘアーと原色のドレスが似合う、との主旨。

たぶん、もどかしかったんだ。寺尾紗穂はぐいぐい速度をあげて、先に進んでいる。それなのに世間の大半はまだ、「ピアノ弾き語りのひと」で片付けてしまっているのではないか、と。

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アマゾンの『御身』(2007年)の「商品の説明」欄には、「声が大貫妙子、歌い方が吉田美奈子、ピアノが矢野顕子と言われ」との一文がいまもある。当時、金延幸子も引き合いに出されていたっけ。

ほんとにそれだけ? あらためて『愛し、日々』(2006年)から聴き直してみる。たしかに最近2作のヴァラエティの豊かさはめざましい。のだけど、エレクトロニカ風の試みも、大胆なリズムの冒険も、時間をかけて少しずつ準備されていた。

一度それがわかると、『楕円の夢』を境にした前後の断層は、ふっと消滅する。そしてたとえば、『楕円の夢』冒頭、北杜夫の詩に寺尾が曲を付けた「停電哀歌」が、『わたしの好きなわらべうた』の予告篇のようにも響いてくる。振り返ると、踏みしめてきた足跡で、いま・ここへと通じる一本道がくっきりとできているのだ。

件のブログで書いた、鍵盤弾き語りのイメージにとらわれているひと云々の話も、なんのことはない。わたし自身が、そうだった。

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つまりこの10年間の歩みは、まさに「変わってねえし、変わったよ。」なんだけど、作風のゆるやかな広がりと着実な深化にもかかわらず、彼女のパブリック・イメージがリミテッドしちゃってて更新されないとしたら、なぜか。髪型の印象の強さが、理由のひとつなのではないか。

寺尾紗穂と共振しそうな70年代前半の中分け長髪シンガー(・ソングライター)たちを、いくつかのジャケットとともに、思い出してみる。

五輪真弓『少女』『冬ざれた街』。荒井由実『ミスリム』。吉田美奈子『扉の冬』。大貫妙子『グレイ・スカイズ』(いまは前髪のひとだけど)。金延幸子『み空』。ジョニ・ミッチェル『バラにおくる』。リタ・クーリッジ『リタ・クーリッジ』『ナイス・フィーリン』。カレン・ダルトン『イン・マイ・オウン・タイム』。ジュディ・シル『ジュディ・シル』。

外見も音楽のうちだから、これら「中分け長髪派」を引き合いに出すのは、理にかなってはいる。だけど、それだけじゃもう、足りないんだ。かといって、彼女が歌い方やピアノの弾き方を変える必要はない。いやむしろ、何も変えてはならない。

何も変えずに何かを変えるため、音楽をあらたな宛先に届けるために、こんな妄想をしてみる。彼女がもし、エスペランサ・スポールディングやリンダ・ルイスのようなアフロ・ヘアーだったら。それだけできっと、思わぬ方向からも視線が向けられ、たくさんの耳がそばだてられるだろう。(ジャズ・ザ・ニュー・チャプター界隈からの注目も得られそうだ。個人的には必要性を感じないけど)

余計なお世話なのは、百も承知。「口の角」で♪なきたいときも/苦しいときも/口の角くいっとあげてごらん♪と歌っていた彼女ならば、ごく小さな変化で、自分の気持ちも周りの反応も、がらりと刷新されることをご存知のはず、と信じての提案です。あ、ウィッグでいいと思います。
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# by soundofmusic | 2016-12-24 13:29 | 日記 | Comments(0)

黒の試走車<テストカー> Vol.117

d0000025_14394432.jpg日時:2017年01月07日(土)19時~23時
会場:渋谷メスカリート(渋谷区円山町28-8第18宮廷マンション1階奥つきあたり)
地図
*建物入ってすぐ左側の自動ドアのエントランスには入らず、店舗の並んでるほうをまっすぐ進んで、つきあたりを左に曲がったいちばん奥、行き止まり部分の正面扉です。その左の、ドア越しに中が見える店ではありません。
料金:1000円(1ドリンクつき)
DJ:あずまきょういち/籠/チバ/森山兄

☆「黒の試走車<テストカー>」は、毎月第1土曜日に開催される、踊る前から踊り疲れているひとのためのイヴェントです。ラウンジの名の下に、ロック、ジャズ、ソウル、ラテン、邦楽、フレンチ、サントラ、モンド、電子音楽などをデタラメ、かつ控えめ(音量が)にお届けしています。

会場のメスカリートは、渋谷、道玄坂をのぼりきった先、マンションの1階つきあたり奥にあるスペース。全身にぬるま湯のように浸透する絶妙な反響効果で、何を聴いても自宅の3割増しでいい印象を受けることができる不思議な音楽空間です。未知の音楽との出会いに、既知の音楽との再会に。軽い舞踏に。気のおけない会話に。酩酊に。密会に。ぜひ一度遊びにいらしてください。

早いものでもう2016年も残すところ、あとわずかですね。今年も1年間どうもありがとうございました。お礼のあとは必然的に01月のご案内です。正月早々で恐縮ではありますが、おめでたい曲、楽しい曲、たくさんご用意してお待ちしております。よろしくお願いします。

過去分のセットリストその他は、「黒の試走車<テストカー>」のmixiコミュニティにて閲覧可能です。

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# by soundofmusic | 2016-12-21 14:43 | 黒の試走車イヴェント情報 | Comments(0)

Pure Pop For Now People Volume 112

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2017年01月14日(土)18時~22時

渋谷エッジエンド(Tel:03-5458-6385)
地図。

800円(1ドリンク&おみやげ付き)

DJ:
Hotatex
Yuya Pianobeginner (in your face)
森山弟(弟)
森山兄(兄)

・Hotatex(写真上段)
東京都の多摩生まれ。三軒茶屋のカルチャーに縁と所縁があり、DJ活動を始動する。そこから捲るめく面白人間関係と音楽の波にのまれ、都内各所の様々なパーティにも参加するようになる。現在はソロや、鍵盤でのサポートライブまで、音楽制作の幅も広げながらマイペースに活動中。

・Yuya Pianobeginner (in your face)(写真中段)
ヒマラヤ地方絶景の寺に魅せられ、21才、初の海外旅行で渡印。ジャンムー・カシミール州(パキスタンとインドの国境付近、当時紛争中)で約1カ月滞在。宿で窓を開けたらサッシごと転落、ヒッチハイクメインの移動、寺洞穴での極寒の一夜、新聞チラシで増し増しチャーハン、世界最高?5600mの車道からヒマラヤバス下山にて何度も天井に頭をぶつける等より旅行好きに。音楽も好きです。森山兄弟お誘いありがとうございます。年明けPPFNP楽しみましょう!

ライヴ:鈴木わみ(写真下段)
和歌山生まれのシンガーソングライター。初ステージは17歳。2010年に初音源「理想程度」をリリース。ピアニシモからフォルテシモ、童謡からブルースまで、幅広くしなやかな歌唱が持ち味。慈愛に満ちた深い群青の海のような歌声。

早いもので、2017年のPPFNPのお知らせです。1年に4回しか開催されないのでぬかりなく手帳にお書き込みください。みなさまご承知の通り、2017年7月でPPFNPは満20年を迎えます。そんなアニヴァーサリー・イヤーのしょっぱな、DJ、ライヴとも強力なメンツがブッキングされました。ぜひとも踊ったり歌ったり酔っぱらったり、楽しい時間をお過ごしください。

なお、いままでの弊イヴェントのセットリストはこんな感じです。どうぞご参考になさってくださいませ。
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# by soundofmusic | 2016-12-04 19:13 | PPFNPイヴェント情報 | Comments(0)

黒の試走車<テストカー> Vol.116

d0000025_1858577.jpg日時:2016年12月03日(土)19時~23時
会場:渋谷メスカリート(渋谷区円山町28-8第18宮廷マンション1階奥つきあたり)
地図
*建物入ってすぐ左側の自動ドアのエントランスには入らず、店舗の並んでるほうをまっすぐ進んで、つきあたりを左に曲がったいちばん奥、行き止まり部分の扉です。
料金:1000円(1ドリンクつき)
DJ:あずまきょういち/籠/チバ/森山兄
ゲスト:はやかわん

☆「黒の試走車<テストカー>」は、毎月第1土曜日に開催される、踊る前から踊り疲れているひとのためのイヴェントです。ラウンジの名の下に、ロック、ジャズ、ソウル、ラテン、邦楽、フレンチ、サントラ、モンド、電子音楽などをデタラメ、かつ控えめ(音量が)にお届けしています。

会場のメスカリートは、渋谷、道玄坂をのぼりきった先、マンションの1階つきあたり奥にあるスペース。全身にぬるま湯のように浸透する絶妙な反響効果で、何を聴いても自宅の3割増しでいい印象を受けることができる不思議な音楽空間です。未知の音楽との出会いに、既知の音楽との再会に。軽い舞踏に。気のおけない会話に。酩酊に。密会に。ぜひ一度遊びにいらしてください。

急に寒くなってきましたね。冷え性にはつらい季節の始まりです。12月のご案内です。今年も残すところ、最後の試走となります。ゲストにははやかわんさんをお迎えします。ちょっと気が早いですが、一緒に2016年を振り返りましょう~。

過去分のセットリストその他は、「黒の試走車<テストカー>」のmixiコミュニティにて閲覧可能です。

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# by soundofmusic | 2016-11-12 18:59 | 黒の試走車イヴェント情報 | Comments(0)

リスト Volume 111 2016.10.08 ゲスト:イクマンテの夜&DJモロヘイヤ ライヴ:アノアとペロ

***森山兄***

01 Aram Arakeilan Ensemble / Fountain Scene
02 Ben Branch & The Operation Breadbasket Orchestra & Choir / Battle Hymn of the Republic
03 Bloodstone / Damn That Rock'n'Roll: Bo Diddley/Diddley Daddy
04 Lionel Hampton / One Man Band
05 Andy Shauf / Quite Like You
06 Colin Blunstone / (Care of) Cell 44
07 The Neon Philharmonic / Morning Girl
08 Noel Harrison / Nothing but a Fool
09 柴田聡子 / ポイズンレークパーク
10 Madeleine Peyroux / Everything I Do Gonh be Funky (From Now on)
11 Allen Toussaint / Waltz for Debby

<コメント>
♪01 以前からときどき、ウード(アラビア琵琶)が聴きたい、と思うことがあり、とはいってもとくにレコードを探したりはしないのですが、先日町田のユニオンに超ひさしぶりに行ったらワールドのコーナーでこのレコード『ジ・ウード』を見つけたので買ってみました。どんなひとかは知りません。とりあえずウードが聴けるので満足です。

♪02 やはりそのとき購入。『ラスト・リクエスト~キング牧師に捧ぐ』より。キング牧師の追悼アルバム。ソウル、ゴスペルっぽい感じです。曲はアメリカ南北戦争のときの北軍の行軍曲で、ヨドバシカメラのCMで使われていた♪まーるい緑の山手線~♪の元ネタです。(Amazon)

♪03 70年代のソウル・グループ。タイトルどおりボ・ディドリー風。『ナチュラル・ハイ』より。

♪04 40年代から活動するヴェテラン・ヴィブラフォン奏者。70年代にはブランズウィック・レーベルにいくつかの作品を残しています。この『オフ・イントゥ・ア・ブラック・シング』もそのひとつ。この曲はシャイライツなんかも歌っているそうです。(試聴)

♪05 カナダあたりのSSW。今年出した、初の大規模流通盤『ザ・パーティ』より。2016年を代表する1枚になると思います。(YouTube)

♪06 元ゾンビーズのヴォーカル。このひとのソロ作っていうとあれですね、1枚目の『1年間』はみなさま名盤だからよくご存じでしょうが、2作目以降はジャケ(っていうか本人の顔)がダサくていまいち買う気をそそられない。これは通算4枚目くらいの『プレーンズ』に収録。もちろんゾンビーズ時代の名曲の再演です。(YouTube)

♪07 『ザ・モス・コンフェスィズ』より。昔からなんとなく知ってるつもりの盤でしたが、どうせソフト・ロックだろと思ってバカにして買わずにいました。たまたま安価で見かけたため買ってみたら、かなりストレンジな感じでわりとよかったです。ヴォーカルの声が松尾清憲に似てると思う。(YouTube)

♪08 映画「華麗なる賭け」の主題歌「風のささやき」を歌ったことで知られる歌手、俳優。スキーでオリンピックに出たこともあるそうです。アルバムはけっこうな枚数があるけど系統立てた再発はされてないみたい。これは『ノエル・ハリスン』より。原曲は、オスカー・ブラウン・ジュニアやシヴーカなんかが音楽をやったミュージカル『ジョイ』のサントラより、だと思う。このアルバムも最高なのでCD化してほしいですけどね……ということで、そのオリジナルのほう→(YouTube)

♪09 かわいいですよね。好きです。『柴田聡子』より。(Amazon)

♪10 レーベルを移籍したもののとくに音楽的な変化もなく相変わらずなアルバム『セキュラー・ヒムズ』より。アラン・トゥーサンが書いた曲。(YouTube)

♪11 昨年亡くなったニューオリンズの作曲家/ピアニスト。たぶん最後のアルバムになるであろう『アメリカン・テューンズ』より。ビル・エヴァンスの曲。(YouTube)

***森山弟***

01 Four Tet / Misnomer
02 Bonobo / Transmission 94 (Parts 1 & 2)
03 United Future Organization / Stolen Moments
04 videobrother / モンゴルファイト
05 Ron Levy / El Fuego De Lowell

***イクマンテの夜***

01 シャム猫を抱いて / 浅丘ルリ子
02 ドライビング・ラブ / 沢田駿吾クインテット
03 恋の季節 / 神谷正行グループ
04 ふたりのシーズン / スリーグレイセス
05 ひとりの悲しみ / ズーニーヴー
06 二人の街角 / ザ・ジャガーズ
07 チューチューラヴ / タックスマン
08 キープクリーン / トップギャラン
09 悲しき雨音 / 荻野達也とバニーズ
10 雨 / 石川晶とスペースギャング
11 ゲンチャーズのテーマ / ザ・ゲンチャーズ
12 ブロードウェイのブーガルー / サンディネルソン
13 ストップインザネームオブラブ / 宮間利之とニューハード
14 レットイットビー / ザ・サウンドスピリッツ
15 愛する君に / 鈴木邦彦とザ・ジョーカーズ
16 スプーキー / ザ・クーガーズ
17 鎖 / 藤山ジュンコ

***DJモロヘイヤ***

01 Die Ganze Welt / World Mix / Michael Rother
02 Love / Irmin Schmidt
03 Blue Funk A La Turk / Blue Asia
04 Blue Grotto / Amon Düül II
05 Instant Pussy / Matching Mole
06 Sweetness / Yes
07 Something in the Air / Thunderclap Newman
08 No Ke Ano Ahiahi / Blue Asia
09 Nachtpassage / Chill Remix / Michael Rother

***ライヴ:アノアとペロ***

01 ゴキゲンな夜を踊ろう
02 お猿の新婚旅行
03 LOVE
04 うかばん
05 猫です
05 My ichiban tomodachi
06 ハッパかけて64
07 この空の星も月も
08 まぐぱ

***森山弟***

01 Zaz / J'ai Deux Amours
02 五島良子 / Big Yellow Taxi
03 The Monkees / Circle Sky
04 The Black Keys / Lonely Boys
05 Vintage Trouble / Angel City, California
06 東京スカパラダイスオーケストラ / ジャングル ブギ
07 ら・ら・ら / You can get it if you really want
08 ボノボ / Beautiful

***森山兄***

01 The Rolling Stones / Miss You
02 山口百恵 / I CAME FROM 横須賀
03 Blondie / Heart of Glass
04 The Clash / The Magnificent Seven
05 エンジョイ・ミュージック・クラブ / N・A・T・S・U
06 Millie / He's Mine
07 Kenny Loggins / Wait a Little While
08 Bobbie Koloc / Burgundy Wine

<コメント>
♪01 とくにこの曲が好きだとかはないんですが、この曲をアルバム『女たち』からの最初のシングルにしようっていう判断が興味深いですよね。ディスコ・ロックとしてもそんなにうまくいっているとは思えないし。(YouTube)

♪02 「ミス・ユー」からこの曲へのつなぎをずっとやってみたかった。ミディアム・テンポの平板なビート、2本のギターの絡み、「ミス・ユー」あたりのストーンズをうまく翻案したな、と思っていたのですが、調べてみたらこちらの方が1年前。というか、ストーンズにカヴァーしてほしい。宇崎竜童・阿木燿子が全曲を書き下ろしたアルバム『百恵白書』より。(YouTube)

♪03 もしかしたらDJでブロンディかけるの生まれて初めてか? いや、そんなことはないかもですが、この曲は初めてのはず。『恋の平行線(Parallel Lines)』より。(YouTube)

♪04 『サンディニスタ!』に入っている曲。これはシングル・ヴァージョン。ちなみにこのセットのここまでの流れだったらロンドン・ナイトとかにも出られるんじゃないか、と思いながらやってました。(YouTube)

♪05 現代版スチャダラパーみたいな3人組。この曲は明らかに「サマージャム '95」へのアンサー・ソングですよね。『フォーエヴァー』より。これはインディーズ時代の?音源→(SoundCloud)

♪06 ジャマイカ生まれの歌手。小泉今日子がカヴァーした「わたしのロリポップ」が有名なひとですね。『マイ・ボーイ・ロリポップ』より。ジョージィ・フェイムで知った「ド・レ・ミ」も入ってた。(YouTube)

♪07 今年はAOR40周年だとかで、ソニーから大規模な再発がおこなわれてますが、それのサンプラーとして3枚組60曲3000円、という初心者にはもってこいのコンピ『ライト・メロウ-ワン・デイ』なるものが出たので買ってみました。そこに入ってた曲。(YouTube)

♪08 シカゴのSSWだそうです。けっこうな枚数のアルバム出してて、CD化もされているのにまったく名前を知らなかった。アルバムのジャケは1枚だけ見覚えありました。これは『ホード・オン・トゥ・ミー』より。清涼感あふれる歌声。(試聴)

***おまけCD『The Shape of Things to Come』曲目***

01 The Presidents / Triangle of Love (Hey Diddle Diddle)
02 ピチカート・ファイヴ / 聖三角形
03 Dorothy Ashby / Shadow Shapes
04 Bobby Mitchell / Goin' Round in Circles
05 Mostly Other People Do the Killing / Round Bottom, Square Top
06 J.D. McPherson / Scratching Circles
07 The Monkees / Circle Sky
08 The Bamboos / Red Triangle
09 Joe Bataan / Latin Soul Square Dance
10 のこいのこ / まるさんかくしかく
11 Thurston Moore / The Shape is in a Trance
12 Mumford & Sons / Tompkins Square Park
13 John Hartford / The Little Old Lonesome Little Circle Song
14 小室等 / ○と△の歌
15 The Pentangle / Will the Circle be Unbroken
16 湯川潮音 / かたち
17 Lucy Wainwright Roche / Starting Square
18 Azure Ray / Walking in Circles
19 mum / The Last Shapes of Never
20 Elizabeth Mitchell / Circle of the Sun
21 Folkal Point / Circle Games

☆テーマは図形。中野さんからのリクエストでした。
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# by soundofmusic | 2016-10-24 09:48 | PPFNPセットリスト | Comments(0)

アフロ・ヘアーで盆踊り

d0000025_1955342.jpg代官山の晴れたら空に豆まいての10周年イヴェント「あいおい」を見ました。出演は寺尾紗穂、長谷川健一、折坂悠太。

トップは折坂悠太。まずしょっぱなのギターの音の良さにびっくり。PAがいいのか、楽器そのものがいいのか、弾き方なのか。ギターってこんなに気持ちいい音が出る楽器だったっけ? ギター演奏の形容として、つま弾く、という言葉があるけれど、弦を持ち上げてバチンと元の位置に戻しているような図(琵琶、ウード系のイメージ)が思い浮かぶ音。

ヴォーカル・スタイルがまたユニークで。野太い音の塊をなるべく減衰させずに遠くまで届かせるための発声というか。そこに独自のねじりが加わり、はっきりとした音なのに歌詞が聞き取りづらい。耳をそばだてて聞いていると、現代短歌、現代俳句にも通じる世界のような。歌詞カードを読んでみたい。

ギターは英国フォークに通じる音を出していて、声もスコットランドかアイルランドの谷間あたりで響いていそうな感じ。強い風にも負けず、山の向こうまで流れていくうた。1曲、無伴奏でうたっていて、これもア・カペラなんてしゃれたもんじゃなく、たとえばイワン・マッコールの労働歌というか、あるいは、パンとウィスキーを買うためになけなしのギターも質に入れてしまった奴がそれでも歌っている、そんな風情。

そして同時に、日本語の民謡のようにも聞こえるところがおもしろいと思った。日本語だと民謡とフォークはなぜかまったく別のものとしてとらえられることが比較的多いと思うけど、彼の歌はその両方の意味でのfolkだなと感じた。

セット・チェンジのあいだにジョー長岡さんが隣の席に座ってきた。「いまの聴いた?」「いいねぇ」。そんな会話を交わす。

---

次は長谷川健一。結果的に、今日の3人の中だとこのひとがいちばん正統派に聞こえてしまう。このひとの歌を生で聴くのは通算3回目。前回、何年か前に聴いたとき、このひとのならではのあの節回しって、意外と民謡とか小唄に近い世界なんじゃないか、と感じたことを思い出す。リズムはドドンパとかああいうのが合いそう。

新曲が多めだったようだけど、最後のほうにやった「空の色」、単に歌っている回数が多いからなのかどうか、それにしても堂々たる名曲の貫録。

長谷川健一を初めて聴いたのは、2007年12月15日。ミニ・アルバムが2枚当時に出た、そのレコ発のライヴ。そのときの感想。2007年のこの日は、長谷川健一(+船戸博史のベース)と、ジョー長岡のツーマンだった。長谷川の歌には、たしかに、なんかすげぇのが京都から来たな、みたいなインパクトがあったんだけど、その日の感触としては、ジョーさんもぜんぜん負けてなかったんだよ。それから10年近くたって、ここまで音楽家としてのキャリアの差が開くとは思わなかったけど……(というオチ)。

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寺尾紗穂、アフロ・ヘアーになってなかった。衣装も黒っぽい地味なドレスだったかな。しかし見かけに騙されてはいけない。「いか採り舟の歌」のピアノの強烈なスウィング、ドキドキさせられた。かと思うと、「指」にはフランス映画の香りが漂う。

ラストは折坂、長谷川を加えた3人で、折坂の「きゅびずむ」を歌う。わたしの近くにいたお客さんが、ステージ上の3人を見て小さな声で「家族みたい」と言っていた。3人はお互い全員、この日が初対面だったそうだけど、折坂いわく、いとこに会ったみたいに気軽に話ができたそう。わたしには両親と息子(折坂)のように見えたな。あ、もちろん、そんなに歳は離れてないけども。

それにしても、3人の声質の合わないこと合わないこと。これほどごつごつした、違和感の塊みたいなセッションにはひさしぶりに出会った気がする。

たぶんこの日のライヴはお店の企画だったと思うんだけど、テーマはおそらく民謡だろう。いま売ってるミュージック・マガジンでも、「ニッポンの新しいローカル・ミュージック」なる特集が組まれている(未読)。そこに載ってるらしいアラゲホンジは何年か前に見てぶっ飛んだ。民謡クルセイダーズもなるべく近いうちに見てみたい。来年か再来年あたり、民謡はブレイクするんじゃないかと思うんですよね。

それともいくらか関係して、東南アジアの盆踊りシーンのことが最近気になっている。数万人規模が集まって、民謡とかJポップとかで踊るらしく、和太鼓と現地の打楽器のコラボなんかもあるとか。来年あたり、クアラ・ルンプールかジャカルタに見に行ってみたいな。

ところで、ちょっと前、ライヴのチケットの転売の話題が盛り上がってましたね。あまり興味が持てずにいたんですが、というのは、チケット取れないやつを無理して定価以上で買って行くよりも、家でCD聴いてたほうがいいんじゃないのーって自分としては思うんですよね。とくに東京の場合、普通にチケット買えるライヴ、いろいろあるじゃないですか。「あいおい」も、自分はあわてて予約しましたけど、結局当日券でも入れたみたいでしたからね。

とか書くと、そんな、誰でもいいわけじゃなくて、わたしは何万円出してもこれが見たいんだ、という反論をしてくるひとがいるかもしれない。そういうひとは音楽に関するお金の使い方がわたしとは違うんだなあと思うだけです。
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# by soundofmusic | 2016-10-21 19:56 | 日記 | Comments(0)

黒の試走車<テストカー> Vol.115

d0000025_10494253.jpg日時:2016年11月05日(土)19時~23時
会場:渋谷メスカリート(渋谷区円山町28-8第18宮廷マンション1階奥つきあたり)
地図
*建物入ってすぐ左側の自動ドアのエントランスには入らず、店舗の並んでるほうをまっすぐ進んで、つきあたりを左に曲がったいちばん奥、行き止まり部分の扉です。
料金:1000円(1ドリンクつき)
DJ:あずまきょういち/籠/チバ/森山兄
ゲスト:O.K.KEN?

☆「黒の試走車<テストカー>」は、毎月第1土曜日に開催される、踊る前から踊り疲れているひとのためのイヴェントです。ラウンジの名の下に、ロック、ジャズ、ソウル、ラテン、邦楽、フレンチ、サントラ、モンド、電子音楽などをデタラメ、かつ控えめ(音量が)にお届けしています。

会場のメスカリートは、渋谷、道玄坂をのぼりきった先、マンションの1階つきあたり奥にあるスペース。全身にぬるま湯のように浸透する絶妙な反響効果で、何を聴いても自宅の3割増しでいい印象を受けることができる不思議な音楽空間です。未知の音楽との出会いに、既知の音楽との再会に。軽い舞踏に。気のおけない会話に。酩酊に。密会に。ぜひ一度遊びにいらしてください。

だんだん涼しくなってきましたね。11月のご案内です。今年も残すところ、試走はあと2回。ゲストにはO.K.KEN?さんをお迎えします。目にも止まらぬ盤さばきと、耳にも止まらぬマシンガン・トークが同時にお楽しみいただけます。ご期待ください。

過去分のセットリストその他は、「黒の試走車<テストカー>」のmixiコミュニティにて閲覧可能です。

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# by soundofmusic | 2016-10-21 10:50 | 黒の試走車イヴェント情報 | Comments(0)