突風

d0000025_17404493.jpgもう明日までなんですが、ゲートシティ大崎で、「淀川長治 映画の祭典」がおこなわれています。これは淀川さんの生誕100周年記念を記念したもので、ということは山中貞雄やマキノ雅弘と同じであって、そのへんも非凡さを充分に感じさせるわけですけど、結構な量のポスターだとかいろいろ書き込みされた台本だとかの展示、淀川さんが映画についておしゃべりしたDVDの上映なんかがあります。

そのほかに目玉は、世界の名画のDVD上映、ものによっては淀川さんの前説つき、しかも無料、というもので、9日間にわたって毎日3本ずつ律儀に上映。もともとこうした非正規の上映に目がないこともあり、興味があったんですが、昨日ようやくチャールズ・ライズナー「キートンの蒸気船」だけ見てきました。タダなので、DVDでも文句言わないです。

会場のホールはだだっ広いイヴェント・スペースで、据え付けでない椅子が並べられている状態。スクリーンが舞台の奥なので、最前列に座ってちょうどいいくらいかも。混むかもしれない、とあせって行ったらそんなはずもなく、ゆうゆうと見ることができました。

で、この「キートンの蒸気船」がとんでもないシロモノで……。超人的なアクションであるのをまず前提として、それを映画としてどう見せれば効果的か、ということを1928年の時点でここまで考えていたことにまず感動。とにかくすさまじい突風、倒壊する建物、特撮(どうやって撮っているのかよく分からない)、つかまった木ごとものすごい距離を飛ばされていくキートン。作っているスタッフ全員、どこかで完全にリミッターがはずれてしまっているのが手に取るようにわかって嬉しくなるし、唖然とする。狂ってる。

当然、自然に吹く風だけではないので巨大な送風機を使っているのでしょうが、その手のものがいつごろから使われていたのか、以前から気になっていました。いまざっと調べたら、機械式の送風機は1830年代からあったようで、炭鉱で使用されていたのだとか。換気や冷却用でしょうね。19世紀末にはエディソンなんかが電気式のものを作成。1920年代から大量生産と技術発展にともなって値段が下がり、家庭でも使用されるようになったそうなので、適当な推測ですが、映画では初期の段階から使われていたのかもしれません。送風機を通して見る「風の映画史」、誰か調べてくれないかしら。

「淀川長治 映画の祭典」、明日の上映は12時半からジョージ・キューカー「若草物語」、15時半からルネ・クレマン「禁じられた遊び」、18時半からキャロル・リード「第三の男」。開場は30分前です。先着400名なので、まあ満員にはならないでしょう。お近くの方、おヒマな方、足を運んでみてはいかが。もろもろ詳しくはこちら

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ところで昨日は夜勤明けでそのまま夕方まで映画を3本見るという強行軍でした。ふだんあまりにも簡単に眠くなってしまうわたしは、映画用の辛いガムを常に持ち歩いているのですけど、それだけだと耐え切れない恐れを感じて、昨日初めて、コンヴィニで強強打破(399円……)を買って飲んでみました。

結果としては夕方まで持ちこたえたものの、飲んだから体がどうなるということもなくて、つまりはそれが効いたのかどうかはよく分からない。いつも飲んでいるインスタント・コーヒーも異常に濃く作っているし、ちょっとやそっとのカフェインではぜんぜん効かない気がする。なんかこう、飲んだら物理的に体がおかしくなって眠れなくなるような薬なり物質なりがあるといいんだけども。
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by soundofmusic | 2009-08-15 17:40 | 日記 | Comments(0)


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