許されざるもの

d0000025_9223510.jpg気軽に発言できるということは同時に、黙っているとプレッシャーを感じるということでもあって、なにが言いたいかといえば、ここ1週間ほどに見た映画や読んだ本について、なにか軽~くささっと書き留めておきたいと思う自分がいると同時に、あえて言うほどでもなければ黙っていればよい、と感じてもいて、そんなときには「自分メモ」や「備忘録」などと称して、見聞きした作品のタイトルだけを列挙したりするだけでもあっけなく許されてしまうのがインターネットなわけだけど、個人的には、それもどうかと思っていて、はっきり言ってしまえば、自分ではそれをしようとは思わない。

月曜日、風邪気味なのを無理して映画を見に行った。たぶん1月いっぱい、東宝系の映画館では、番号の末尾が1か4(たぶん14で「とうフォー」だから)のお年玉つき年賀はがきを持っていくと当日料金が1000円になるので、喜び勇んでそれを使用しました。誰だかのエッセイで、自分が博多まで新幹線でなんだとかを食べに行ったとき(下関にフグを、だったかも)、乗っている客が全員自分と同じことをしにいくライヴァルに見えた、みたいな一節があったけれど、わたしもわりと同じように考えてしまいがちで、封切られたばかりの新作ですら1000円で見られるんだからみんなそれを利用するに違いない! と思い込んで、開映の40分くらい前に行ってみたら、切符売り場の列に並んでいるのはほかの映画目当ての人たちのほうが多くて、しかも、客層が高年齢の女性中心だったもので、みなさん「シニア」「シニア」言っていつでも1000円でご入場なさっておられた。

わたしの番になったので、これでお願いします! と勢い込んで年賀はがきを窓口に出したら、「割引で1000円になります」といわれ、そこで一瞬、あっそうだ、お金払うんだったわ、とひるんでしまったのを、たぶんお姉さんは職業的なカンのよさで見抜いていたに違いない。とはいえまさか、その年賀はがきが、わたしが実家に帰ったときに、両親が印刷屋に頼んで作って余った何枚かの未使用はがきの中から持ってきたものに自分の宛名を書いてあたかも誰かから届いたもののように偽装したものだということには気付かなかったろう。わたしのところにも10枚くらいはお年玉つき年賀はがきが届き(みなさんありがとうございます)、とすると確率的には末尾1か4のものが2枚くらいはあってもいいはずなのに、なぜか1枚も該当するものがなかったのでそんなマネをするはめになったわけなのですが、ともかく、そうして切符を買ってからしばらくの間、まだ入場することができなかったので寒風に吹かれながら待っていたらすっかり風邪が悪化してしまい、映画の間ずっと鼻をずるずる鳴らしていたもので、周囲からはもしかしたら感じやすい青年みたいに見えていたかもしれない。なお、使用し終わったその年賀はがきは、自分で書いた宛名を砂消しゴムで消して、試写会に応募するために再利用した。経済、経済。
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by soundofmusic | 2010-01-22 09:23 | 日記 | Comments(0)


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