男子女子

なんだか森山っていうと、どこにあるんだか聞いたことのないような映画館で得体の知れない古い日本映画ばっかり見てるってイメージなのかもしれませんが、そしてそれはおおむね正しいんですが、いつもいつもそんなんじゃねえぞ! コラ! と、逆ギレ気味に書き出してみました。どうぞおびえながら続きをお読みください。

水曜日のサーヴィス・デイを利用して、新作を2本見ました。まずは三浦大輔「ボーイズ・オン・ザ・ラン」。これ、「(500)日のサマー」にぴんと来なかったお箸の国の男子女子に推薦します。あんなさあ、自分の席でスミスを聴いても大丈夫な、こじゃれたカードデザイン会社なんてこの世にあるわけないじゃん。ビルの横にへばりついている階段の踊り場が喫煙所になってるような会社がぼくらのリアルじゃん。

主役のふたりがなじみがないひと&原作マンガ未読のため、ああー、実際にこういうひといるんだろうなあと、すんなり鵜呑みにしてしまいました。鵜呑みにできないような、させてくれないような映画はもういらない。もともとの話のおもしろさに寄りかかりすぎで映画ならではのグルーヴにはやや欠けていましたが(せっかくの疾走シーンがあまりおいしくない)、どっかがダメでもそのマイナスを挽回するポイントがあればよいので、これ、推薦します。

もう1本は、諏訪敦彦&イポリット・ジラルド「ユキとニナ」。イカくさかった「ボーイズ~」の客層とは一転して、いかにも恵比寿ガーデンシネマくさいお客さんばかり。もぎりのおねえさんが低体温系というか、覇気に欠ける感じなのもここの劇場に似合っている。具合悪いんですか? とねぎらいたくなる。

映画は、眼の快楽(半分水につかったような日本の田舎の景色!)を、粗雑な言葉がぶちこわしにするという、アレと同じパターンでした。日常と非日常の境界域である森を抜けて、不思議の国ジャポンへ、という流れはまあまだいいとして、母娘で空き家にたどり着いたときの母親のセリフとか、勘弁してほしい。たぶん諏訪監督はインテリだから、強度のある物語構造に対するテレとかそういうものがあるんだろうけど、この1作だけで判断するなら、ああまたしょーもない文学コンプレックスの映画監督がここにもいたか、という感じである。もっとも、わたしはこのひとの映画を見るのはこれが初めてなので、最終判断はもう何本か付き合ってから下すつもり。「敦彦」と書いて「のぶひろ」と読ませる下の名前の軽い難読ぶりも頭のよさそうな感じをかもし出しているし、去年の山形国際ドキュメンタリー映画祭ではわたしも大好きな土本典昭監督にまつわるシンポジウムに参加していたので、悪いひとじゃないと思う。彼とわたしの次回の出会いが幸福なものであることを願っています。

明日は「黒の試走車」です。こちらのメスカリートで、19時から23時までやっております。お代は1000円くらいです。お時間のある方、どうぞ遊びに来てみてくださいな。
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by soundofmusic | 2010-02-05 17:49 | 日記 | Comments(0)


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