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みんなの日本語

すっかり更新が滞りましたが、新年初のPPFNP、8日に無事終了しました。ゲストの早川くん、したてやさんともども、素晴しいプレイを聞かせてくれました。当日のセットリストが出ています。

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先日たまたま、ランゲート(Lang-8)というサイトのことを知った。数年前からあるらしいけど、初耳。これは、言語学習のための相互添削型SNSで、サイト自身の説明によると、以下のような感じ。

例えば英語を勉強中の日本人がいて、日本語を勉強中のアメリカ人がいたとします。日本人が書いた英語の日記や文章を、アメリカ人が自然な表現の英語に添削します。逆にアメリカ人が書いた日本語文を日本人が自然な日本語に添削します。

このウェブの理想というか、互助会っぽい感じは、うまく機能する限りにおいては素晴らしいと思うので、嫌いじゃない。

わたしにとって有用なのは、日本語ネイティヴでないひとが書いた日本語の文章がたくさん読めるという点で、もちろん単なる細切れの文とか、普通の日記とか、ちょっとした間違いとか、そういうものも多いのは当然なんだけど、かなりの確率で、ほんとにネイティヴと見分けのつかない日本語だとか、いままでの日本語の表現の枠を少しずつ押し広げていくような文章だとか、そういうものも確実に混ざっている。

これには驚いたし、嬉しくなった。数年前、上野千鶴子がどこかで、「外国語で文体を持つのは不可能」とか書いているのを読んで、なるほどそうかもしれん、と思ったんだけど、文体を持つ、ということを、シェイクスピアやヘミングウェイになるということではなくて、そのひとらしさが出せるように書くことだと考えたなら、そこに近づくことは可能かなと。

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映画は、「ソーシャル・ネットワーク」も見ましたが、ラピュタ阿佐ヶ谷で見た木村荘十二「音楽喜劇 ほろよひ人生」がよかった。モダニズム風に簡素化されたセットも、ところどころで出てくる1930年代の東京の街頭ロケも、どちらも涙が出るほどみずみずしい。

いまでもアイドルで通用しそうなルックスの千葉早智子の愛らしい所作、そして彼女に思いを寄せながらも恋に破れる藤原釜足(当時28歳)の好青年ぶりもいいじゃないの。ラスト・カット、泣きながらビールのジョッキを空けるところ、こっちまでうるうるしそうになってしまったよ。

というか、藤原釜足、成瀬の「鶴八鶴次郎」の名脇役ぶり、あの時点でまだ33歳とかか。信じられんな。
by soundofmusic | 2011-01-20 04:06 | 日記


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