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カッコつけロック

18日の海の日、高円寺のペンギンハウスに轟渚と夕映えカルテットを見に行ってきました。5月のPPFNPで歌ってもらったときは、鉄井さんのベースとのデュオでしたが、バンド編成はさすがに音がゴージャス。轟さんも仲間が多くてリラックスして歌っているように見えた(けど、緊張していたそう)。

ところで、夕映えでウッド・ベースを弾いておられる山田コーミン氏は、自分の名を冠したkominというバンドをやっている(ブリンズリー・シュウォーツがやっていたブリンズリー・シュウォーツみたいなもんか。違うか)。18日の日、そのKominのライヴ告知のちらしも配られたのだけど、そこにあった文句が、ひさしぶりにツボを刺激してきたので(勝手に)紹介したい。こういうのです。

☆「轟渚と夕映えカルテット」のw.b.山田コーミンのリーダーバンド(ロック)

どこがそんなにツボをついてきたかといえば、もちろん、最後の“カッコつけロック”。オレがロックだぜ、ということなのか、(ジャズ風の夕映えとは違って)ロックっぽい音ですよ、ということなのか、そのへんの意図は不明だし、コーミン氏と私が同じことを考えている保証はまるでないのだけど、この感覚、信用できるなあと思いました。

ところで2回見た夕映えは、2回とも違う感じで、バンドは生き物だなあと偉そうなことを思ったのでした。丈夫そうなやつがコロッと昇天したり、見るからに虚弱そうなのが長生きしたり、くっついたり分かれたり子供が生まれたりもするから、案外的外れな比喩でもないでしょう。

次回の夕映えのライヴは8月7日(日)、新高円寺のスタックス・フレッド。みなさん、ぜひご覧になってください。

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じゃ、こういう言い方はどうか。

☆ジャン=リュック・ゴダールの新作「アワーミュージック」(映画)

映画以外ではありえない事物をあえて「映画」と再定義し、カッコでくくり、異化することによってだけ見えてくるものがあって……とか書くと、自分でもよく(意味が)分からないのだが、血のたぎりならぬ知のたぎりを感じないでもない。

このブログのトップでもずっと危惧していたとおり、JLGの「Notre Musique」の邦題はいよいよ「アワーミュージック」に決まってしまった。すでにチラシも刷られている。ひどいと言わざるを得ないが、考えてみればアルモドバルの最新作だってそうだったわけだし。あれは、「アルモドバルの平成狂育委員会」にすればいいと思っていたのだ。

それはそれとして、「アワーミュージック」の公式サイトで読めるゴダールのインタヴューはすごくキャッチー! 映画そのものはそれほどキャッチーでないに決まっているのだけど、とにかくひとを期待させることにおいて、ゴダールは(まだまだ)天才だと分かる。このインタヴューでは、なんだか森山が言いそうなことを言っていたりもするが、それはもちろん逆で、森山が(無意識のうちに)引用していたりするだけの話。気をつけたい(私が)。

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さて、PPFNP8周年、いよいよ明日に迫ってきました。いろいろ書き物関係を片付けて、あとはおまけを焼き増したりの雑用を残すのみ。当日、森山は会場で夕方からうろうろしていますので、7時にはすっかり酔っ払っている予定。みなさんとお会いできるのを、楽しみにしています。

(森山)
by soundofmusic | 2005-07-23 14:34 | 日記


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