雨の西麻布

d0000025_1495953.jpg台風接近、雨の西麻布、新世界で、ロンサム・ストリングス+中村まりのライヴを見てきました。会場に着くと、並んだ列が少しずつさばけていく途中だったので、建物の外で、傘を差しながら待ちながら、じわりじわりと進み、いざ中に入ると、なぜだか椅子席の会場だと勝手に思っていたのに実際はスタンディングで、だったら開演直前に来たのに、と内心で舌打ちしつつ、照明が暗くて時間つぶし用に持参した新聞も読めず、そんなこんなでいざ演奏が始まったときには、すでにぐったりしておりました。

しかしライヴは強力でした。中村まりは、CD以上に神がかってるとかそういうことはないんですが、やはりあの声が、あのうたが、すぐ目の前で、東京で、しかもこんなじめじめした日に、発せられると、大げさに言って、音楽史的な衝撃を受けます。たとえばビートルズの「ロッキー・ラクーン」、いざうたうとなると難曲だろうと思うんですが、まったく無理なくうたいこなしている。とにかくリズム感が抜群なひとだと感じました。

ロンサムは、単なるプログレッシヴなブルーグラス形態のグループというよりは、むしろスタッフ(バンド名ね)的な役割を果たして、どんどん節操なくいろんなひととコラボしていくといいんではないかと思いました。イアン・デューリーの「インビトウィニーズ」のカヴァーなんてファンキーなノリが最高だったし、桜井芳樹のギターはコーネル・デュプリーみたいなソウルっぽいものもよくハマるはず。

この日のライヴは、共作アルバム『フォークロア・セッション』のリリースにあわせたもので、曲目を見ると、ウディ・ガスリーやチャーリー・パットン、前述の「ロッキー・ラクーン」なんかに加えて、アルバート・アイラー「ゴースツ」までやっている。どんな風になっているのか楽しみでたまりません。このアルバムは、新品で買っちゃうよ(←これは、日本人の音楽家に対するわたしの最大級の賛辞)。
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by soundofmusic | 2011-05-30 01:51 | 日記 | Comments(2)
Commented by 松田 at 2011-06-25 16:42 x
とても聞いてみたくなりました。調べてみると、中村まりさんが、アメリカにいた頃が、一番ブルーグラスにはまっていた時期と重なってもおり、同じ時代の曲など、聞いて影響を受けたかも知れないと思うと、感慨深かったです。感受性の違いなのですね。かたやこうしてCDデビューされている方と、ただの電車に揺られるオヤジとのアウトプットの差は。。。
Commented by soundofmusic at 2011-06-25 17:21
中村まりのことはたぶん去年くらいに知りましたが、まー現代の日本にこんなひとがいるのか、という衝撃でした。ロンサムとのアルバムではかなり幅広い音楽性を打ち出していますが、ソロ作はもうただひたすらうたとギターが気持ちいいです。ライヴ映像はいくつかYouTubeにあがっているのでぜひ。


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