三無主義

d0000025_19341482.jpgどうも最近イヴェントの告知かニック・ロウのことかしか書いてない気がしますが、ビルボード・ライヴにニック・ロウ一座が巡業に来たので、はせ参じてまいりました。最近はメガネ着用されているようで、20世紀中葉のアメリカのお父さんみたい。

結論から言うと、いままでで2番目くらいによかったと思いますが、記憶の変化とか、自らの音楽経験値とかもろもろ総合して補正すると、内容的には今回がベストだったのかもなあとおもいました。調べずに書くけどたぶん初めて見たのは94年ごろの渋谷のクアトロで、バンド・セットで楽しいライヴだった。森山弟くんが、「ここにいる客のなかでたぶん俺がいちばん若いと思う」とか言ってた。当時19歳くらい?

その後、弾き語りで1回か2回(どっちもクアトロ?)、渋谷公会堂でバンドで1回(シブいセットだった記憶が。ワトキンスが鍵盤)、ニューヨークのカーネギーホールの地下の小ホールみたいなところで1回(2008年)、ライ・クーダーと一緒に来たとき1回(2009年)。1回の来日で複数の公演に行くことはないし、また、フジロックとかに来てた気もするけどそういう遠隔地に参戦したりもしてない。だから今回で6回目か7回目になると思う。

きっと、やっている音楽そのものは、英国的なトゥイストを利かせた米国音楽、っていうことで一貫しているんだけど、ニックの加齢に伴うシブみの増加と、ある時点で彼の気持ちのリミッターが外れて米国音楽にストレートに向き合うようになったことと、あとは聴いているこっちの気持ちと趣味の変化と、このみっつが絶妙に作用して、今回は最初から最後まで、信じられないほどいいライヴだな、と感じられたし、たぶんほとんどの時間、軽く身を乗り出して聴いてたと思う。

若いころ聴いてた音楽にまつわるトラウマとか、オブセッションとか、しこりとか、あんまりないつもりで、興味がそれちゃったらすぐ聴かなくなるし、お付き合いで新譜を買い続けたりもしないけど、今度ばっかりは、ずっと長いこと聴き続けてきたことに対するプレゼントを受け取ったような気分。来月出る新譜(ここで全曲試聴できる)からの曲もいくつか披露されて、そちらの期待も高まるところ。

バンドは、ドラムがロバート・トレハーン(ボビー・アーウィン)、鍵盤がなんちゃらワトキンス、あと比較的若そうなギタリストとベーシスト(ウッドベース)。無理、無駄、無茶がない、気持ちのいい演奏だった。こういうのを「クール」と呼ぶのかもしれない。ステージから斜め上に位置するカジュアル席に、あれだけストレスのない音を届けてくれるビルボードのPAにも感謝。
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by soundofmusic | 2011-08-13 19:35 | 日記 | Comments(0)


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