キメラブック

d0000025_17164751.jpgリトル・プレス、ファンジン、ミニコミ、同人誌、呼び方はなんでもいいんだけど、河波くんと田口さんが一緒になってそういったものを作っていると聞いたのはたしか10月頃に田口さんから東京国際映画祭のチケットを合意の上で売りつけられたときのことで、おーこのタッグで作られるものであればおもしろくないはずがないだろう、と期待して、どんな内容なのかと聞いてみると、「ん? Kポップ」と。あ、ここ、あなたの脳内で沢尻エリカの「別に」の口調に変換していただいても差し支えないです。で、「そっかあ、Kポップかあ」と、あからさまに興味のない様子で返事してから待つこと2か月、28ページフルカラーの冊子「キメラブック」第1号がつい先日、届きました。

もっとも、最新情報はありません、と高らかに宣言されているとおり、これはKポップ愛好者の内輪の言説ではなく、わたしの身の周りの1980年代前半生まれのひとたちのなかでもっとも信頼に足る文章家ふたりが、Kポップをどのように自分の心身に反射/透過させたかの記録だから、とりあえずつべこべ言わずに読めばよいと思う(Kポップがお好きな方や、あるいはとくにお嫌いな方はまた別の感慨もあるだろうけど、それはわたしの知ったこっちゃない)。

もちろんそこには従来からのふたりの趣味趣向も反映されていて、河波くんはKARAのメムバーひとりひとりの魅力を語るのにいちいちベンヤミンやブコウスキーやジャック・デリダを引き合いに出さずにはおれないのだし(そこにはわたしがやるようないやみったらしさは皆無)、田口さんの、アイドルとはリアルタイムで更新され続ける時間芸術=独自のアート・フォームである、との論理には目からうろこが落ちますよね。見てくれも中身も、わたしには逆立ちしてもこれは作れないので脱帽するしかない。

同世代としてのイコン云々みたいなことが書いてあったのでわたしの受けた印象をついでに書いておくならば、このふたりには常々、ロッキングオン・ジャパン的な97年世代的なものを感じていて、その用語をわたしが正しく理解しているかは心もとないのだけど(たぶんまちがってる)、要するにフィッシュマンズ、中村一義、くるり、TMGE、ナンバーガール、アジカン、あたりの、あ、わかんないひとたちが出てきた、な感覚ね。なんかおれも馬齢を重ねたなー的な。共通の趣味はキリンジだけみたいな。来年はがんばろっと。

あーそうだ、キメラブック、定価も書いてないしまだお店には置かれてないようですが、そのうち吉祥寺の百年とかでは取り扱われるかもしれません。要確認。とりあえず興味のある方はメールで問い合わせてみてください。

☆12/28追記
吉祥寺の百年と、中野のタコシェで取り扱いが始まったようです。定価は600円。Lilmagにも売り込んだらいいんじゃないかと河波くんには進言済み。
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by soundofmusic | 2011-12-25 17:18 | 日記 | Comments(0)


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