d0000025_18344166.jpg前回書いたとおり、先月新婚旅行その2に行ってきまして、書き忘れましたがこれはわたしと法律上の妻とふたりで行ったわけですが、先週は、わたし、法律上の妻、その両親、わたしの母、わたしの弟(=おなじみのあいつです)という6人編成で八ヶ岳山麓というか中腹の親戚の家に泊まりに行ってきました(わたしの父は家で留守番)。いくらか大げさな言い方をするならば、こういった組み合わせで旅行することはわたしの人生設計の中には含まれておりませんで、とはいえ、もともと想定した上でそういったことになりそうになったら断固拒否するぞ、と決心を固めていたわけではもちろんなく、単にそうした事態を想像していなかったに過ぎません。人間の想像力なんてよくも悪くもその程度なんだろうと思います。

親戚の家というのは標高1300メートルくらいのところにありまして、麓とはだいぶ様子が違っています。もう紅葉が始まっていたりしました。まあそれにしても木というのは見飽きないもんですね。竹橋の東京国立近代美術館に行くと、「眺めのよい部屋」と書かれた矢印があって、なにかそういう名前の頭でっかちなインスタレーションなのかと思って矢印のほうに進んでいくと本当にガラス張りの眺めのよい部屋になっていて、平川濠をはさんで皇居の北側部分が見えます。この景色の中にある木々を観察して、記憶することに一生を費やすのも、それはそれでありだと思えます。そしてその木々の様子を、絵なり写真なり映像なり音楽なり文章なりで表現するとなったらそれはそれで並々ならぬ仕事ですよ。そう考えると、こうした膨大な量の情報に接していながらそれをスルーしてあわてて赤信号渡ったり電車に飛び乗ったりするってどんだけ贅沢な暮らしなんだよってことですよね。

この旅行とは直接は関係ないのですが、グレイトフル・デッドのアルバム『ブルーズ・フォー・アラー』を買いました。これはもっと早く聴いておけばよかった。という言い方も本当はあんまり意味がなくて、別にこれから楽しめばいいんですが、なんでここにたどり着くまでにこんなに時間がかかったのかは、ディスコグラフィーをきちんと眺めてみたらわかった。

というのも、デッドのジャケはだいたい怖いので、怖くないやつから買っていくと、『アメリカン・ビューティー』『ワーキングマンズ・デッド』『ヨーロッパ '72』くらいしか買えないんです。で、70年代半ば、自分たちのレーベルを興してからの作品は、アナログはどうか知らないけど、CDだと、それまでのワーナー期のものと比べると、中古盤の流通量があきらかに少ない。見かけなきゃ気にとめることもないわけだわ。

で、『ブルーズ・フォー・アラー』にいくつかあるキャッチーな曲のひとつ「フランクリンズ・タワー」がめちゃくちゃツボにはまって、こればかり何度もリピートしている。覚えやすいメロディとかかっこいいソロとかおいしいドラム・ブレイクとかがあるわけじゃないけれど、曲全体がどこをとってもバンド・アンサンブルの(私的)理想。左チャンネルのギターは一定のパターンにのっとりながらも、フレーズとしては細かく変化し続けているし、ベースの不定形なうねりはソウルやファンクとよく似ているけれども黒人音楽とはどこか微妙に、そして決定的に違う。バタバタしたドラムス、マッチョ感の希薄なうた、こうしてもっともらしい言葉を連ねてみても、好きだから好き、としか言いようがない。狭いところで身を寄せ合っていて、それでいて窮屈な感じはなくて、家族のような、ひとつの生き物みたいなグルーヴ。1本の木のように美しいから、飽きることなくいつまでも眺めていられる。

えー、ここからなんとか土曜日のPPFNPのお礼につなげようと思ったけど、無理です。つなぎ失敗しました。おかげさまでたくさんのお客様にお越しいただいて、ありがたいかぎりです。お礼申し上げます。DJのぐりとぐらさん、アンディさん、そしてライヴをやってくれた音璃さん、どうもありがとう。音璃さんのうたはときどき発声が独特でしたね。3曲目くらいの、あいまいな理由が云々、の曲は、声だけ遅れて届いてくるみたいなうたい方が面白かった。あとは最後の「ごはん」(これはototogiでやったヴァージョン)ね。これ、物真似しながら歩いて帰りました。

年4回の開催になったPPFNP、今年はこれで最後ですが、11月22日(土)に、綱島のラジウム温泉・東京園で開催されるイヴェント「湯銭浪漫」に、森山兄弟がBGM係として参加します。昼から夕方まで、ライヴあり落語あり紙切りありの盛りだくさんな催しです。もちろん温泉なので風呂にも入れます。真っ黒ですげぇ効き目のありそうなお湯。もろもろ総合的に考えて、お得としかいいようがないので、ぜひとも連れ立ってお越しください。詳細はこちら。以前の「湯銭浪漫」のわたしの感想はこちらです。どうぞよろしくひとつ。
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by soundofmusic | 2014-10-13 18:36 | 日記 | Comments(0)


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