あたらしいぞわたしは

d0000025_15473228.jpgスピーカーとレコード・プレイヤー買ってバカみたいに(自分比)出費した分、節約しよっ! ってことで、8月はCD買わないぞ宣言みたいのをしてはみたものの、自分でもさすがに無理だろって思ってまして、結果としては失敗に終わりましたが、それでも丸々4週間まったくなにも買わずに過ごすことができまして、意外にやればできるもんだなと。

しかしまああれですね、いざ買わないとなると、いままでの自分の行動をあらためて見直す形になるわけで、たとえば新宿なり渋谷なりにいて1時間とか30分とか時間が余ったときになにをすればいいのかちょっと困るなとか、毎週何十通もいろんなレコ屋からメールが届いてたんだなとか、気付かされるわけです。

8月28日にひさびさに禁を破ってユニオン行って、調子こいてそれから4日連続で行ってしまったので8月は結局13枚。それにしても通常の月の半分~3分の1程度の枚数で抑えられました。今月もできるだけがんばってみようかなと思っています。あるいは毎月一定の予算を決めて、その金額以内しか買っちゃダメとか。

4週間ぶりに買った何枚かのうち1枚がgoat『リズム&サウンド』で、これは素晴らしかった。普段、どんな音楽が新しいとか古いとかとくに気にせず生きてますが、これは一聴、うお、新しいな! と耳がびっくりした。

サックス、ギター、ベース、ドラムスという楽器編成は、もちろんとくに新しくはない。ドラムはリムショットが多用されていて、不定期にバスドラが蹴飛ばされ、タムやスネアはごくたまにしか使われない(スネアは使ってたかなあ?)。ギターは単弦にちょろっと触れるだけ、ベースもアブストラクトな音響を発している。サックスも感情や力にまかせてブロウされることは決してなくて、そっと短く音が鳴らされる。リードを震動させずに息だけを吹き込んでいるように聞こえることも多い。その結果、ギターとベースとサックスから出る音は、それぞれどの楽器の音なのか判別できなかったりすることすらある。そんなわけないだろとお思いでしょうが……。

で、全体としては、寸断されたまま走っていくリズムの上を、不定形の音響がえんえんと転がっていくような具合で、と書くとなんだか難しい音楽なんじゃないかとの印象を与えそうですが、ぜんぜんそんなことない。だいたい、難しい音楽っていうのはリズムが一定してない音楽のことなのであって、リズムが気持ちよければうわものがどんなにめちゃくちゃな不協和音だったとしてもけっこう普通に聴けるしわりと踊れるんですよ。たぶん。

現代ジャズのトレンドのひとつとして、機械っぽいリズムをあえて人力でやるっていうのがあると思うんですが、普通だったらそのリズム解釈は音楽の一部として使われるところを、goatはそこだけに特化して純化してしまっている。たとえばceroが最新作でやってることもこれと発想は同じなんでしょうけど(聴いてないのでわかんないけど)、こちらのほうがずっとストイックで官能的で、なおかつ、もうこれはポップスなんだと思いました。ミュージックステーションにEXILEとかaikoとかと一緒に出てもいいくらいのポップス。

ミナトさんと中野さんが先日goatのライヴを見たそうで、演奏が終わるとぐったりしていてとてもアンコールとか気軽に頼める雰囲気じゃない、と言ってました。そうだろうなあ。ceroもそうですけど、バンドって結局、油断してるとすぐでかい音を出すごっこになりがちで、そうしたところから逃れているgoatは本当にえらい。よくもまあこれで行けるって判断くだしたなと、そのジャッジに拍手したいです。

ライヴを一度は見てみたいですが、この『リズム&サウンド』は録音も非常に的確で、これを聴いてるだけでもまったく過不足ないです。
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by soundofmusic | 2015-09-03 15:48 | 日記 | Comments(0)


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