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東京-ニューヨーク

土曜日、新高円寺の小さな店、スタックス・フレッドに、轟渚と夕映えカルテットを聴きに行きました。前回、渚さんのライヴを見たのは4年くらい前になるのかな、そのときはイカしたエレキ・ベーシストで、名前もたぶんまだ若松渚だったわけだけど、ひさしぶりに再会したステージ上の彼女は、凛々しいヴォーカリストにすっかり変身していたのでした。

一部では名盤と呼ばれているに違いないデモCDに収録のオリジナル3曲と、スタンダード・ナンバーが3曲(「ボルティモア・オリオール」、「ユード・ビー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ」、「ア・ナイチンゲール・サング・イン・バークリー・スクウェア」)。

オリジナル曲「しろいくも」は、CDで初めて聴いたとき、どうしてか分からないけど、童謡みたいだな、と感じた曲。土曜日のライヴでは、ゲストで加わったという多田葉子のサックスとクラリネットが素晴らしく、一気に目の前に夕焼けが広がってきて、わけもなく郷愁をそそられる。どういう由来でつけられたのか知らないけれど、夕映えカルテットとはまさにどんぴしゃりのバンド名だなと思った。

轟渚の次のライヴは、5月29日(日)、エッジエンドにて。手前味噌ながら、PPFNPのゲストとして、ジャズ・ベーシストの鉄井孝司さんとのデュオで出演します。ぜひ、目撃しに来てくださいな。

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日曜日は飯田橋の東京大神宮で結婚式。神前式は雅楽の生演奏つき。ちょっとだけ演奏している様子も見ることができた。

太鼓系や笛系はなんとなくふだん見知っている楽器から類推が利くけれど、笙はおもしろいね。音も奏法も、想定の範囲外。リード楽器だろう、くらいは見当がついたけれど。

笙についての情報

披露宴は森山の兄弟でBGMの選曲をおこなった。鏡開きが雪村いづみ、両親への花束贈呈がカエターノ・ヴェローゾ、新郎新婦の退場がクール&ザ・ギャング、といった具合。手前味噌ながら、なかなか愉快なパーティになった。

いちばん笑ったのは、新婦のお父上のあいさつ。新郎を初めて紹介された日のことについて、「ゴルフ帰りで疲れていたのでしょうか、娘の配偶者にふさわしいのはこのひとしかいない、などとついうっかり思ってしまった……」と振り返る。こういう話はなかなか聞けない(と思う)。

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帰り、ぶらぶら歩いて神保町のディスクユニオンへ。ついうっかり7、8枚買ってしまう。

ジョージ・ラッセルの『ニューヨーク、N.Y.』が収穫。よくディスク・ガイドにも載っている、モダン・ジャズの基本的名盤の1枚。うーん、あだやおろそかにはできない。たぶん、帯の売り文句をつけるとしたら、「鬼才がジャズの都、ニューヨークを描き切った一大叙事詩!」とかなんとかなるんだろうが(感覚が古いね、しかし)、ジョン・ヘンドリックスがめちゃくちゃカッコイイのです。

クレジットは「ナレーター」となっていて、曲の始まりに語りを入れる。そのおそるべきスピード感、ほとんどラップです。ほぼ半世紀前の録音。ヒップなやつはいつまでもヒップであり続けるし、逆もまた然り。

(森山)
by soundofmusic | 2005-04-26 01:18 | 日記


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