ギターを弾く男(たち)

土曜日の「黒の試走車」にお越しいただいたみなさん、どうもありがとうございました。珍しく大盛況、なかなかの盛り上がりを見せました。内容は毎回最高なんですが、こうしてお客さんが集まってくれるとより楽しいです。とはいっても狭い店なので、5人くらい来るとにぎわっている感じになります。ハードル低いやぁね。

今回、個人的にはマジックさんがいちばんの衝撃。ポリーニによるショパン(メタルなコード進行)、ビル・エヴァンス、モンク、プロフェッサー・ロングヘアと、さながらピアノ大会でした。自分で言うのもなんですが、いま東京でいちばんおもしろいイヴェントだと断言できます。

次回は9月8日(土)。口石アキラさんによる完全アンプラグド・ライヴもある予定。未体験の方、ぜひとも遊びに来てみてください。なお、名前の元ネタとなった、増村保造「黒の試走車」が、8月16日(木)19時と9月23日(日)16時から、京橋のフィルムセンターにて上映されます。わたしは16日に行きます。こちらもおもしろいので、どうぞ。

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昨日は、新高円寺にちちぼうろのライヴを見に行ってきました。

たぶん轟渚さんがらみで知ったこのデュオのことはなんとなく気になっていて、そのうちPPFNPのゲストにお願いしたいなあと考えていたのだけれども、一度ちゃんと見てから、と思っているうちに、なんと10月で活動停止することになってしまったそうなので、じゃあその前に、と駆け込みで9月の出場を依頼し、ご快諾いただいた次第。

で、出てもらうことが正式に決まってから見てみると、なんというか、いままでとくに気にしていなかった異性を交際相手として意識するような感じ、でした。わたしは私生活においてはそういう方法をとらないし、そもそもちちぼうろは男性デュオなのだけど、にもかかわらず。

ジョーさんと湯治さんのギターは、子供にもてあそばれているおもちゃみたいに不意に思わぬ音を立てる。1曲目はラグタイムっぽく始まり、2曲目はどんよりと霧のかかった英国フォーク風、3曲目はアップテンポなサンバ(ボサ・ノヴァか?)。そしてそれらが全部かみ砕かれて、日本の歌になっているのに興奮。

度を越して老いた人間がしばしばおじいちゃんだかおばあちゃんだか分からなくなるように、いいうたは長いことたつと、そのうち、国籍が消滅する。「蛍の光」はたしかスコットランド民謡だけれどもそんなことは誰も気にしていないはずだし、「森のくまさん」にしても「ドナドナ」にしても、そうだろう。ちちぼうろもそれに続く……か?

帰り際に湯治さんと話したら、わたしが英国フォーク、ないしはアシッド・フォークと感じた曲について、「モーダル」と形容していた。そうか、そういわれればそのとおり。で、もしかすると、デイヴィッド・クロスビーの「グウィニヴィア」をマイルス・デイヴィスが採り上げていたのは、アシッド・フォークのだらりとしたテイストをモーダルと読み解いた結果だったのかもしれないが、こういう話は難しいとか言われそうなので、このへんでやめる。

自分でギターを弾くひとには、必ずや発見と驚きに満ちた時間になるものと確信する。もちろん、それ以外のひとも必見。とくに太田さんと宇内さんはお見逃しなきよう。9月22日のPPFNPをお楽しみに。
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by soundofmusic | 2007-08-06 17:21 | 日記 | Comments(2)
Commented by joe at 2007-08-18 20:15 x
これまでたくさんの感想や意見をいただきましたが
一番嬉しい感想です。
9/22、
どうぞよろしくお願いします。
Commented by soundofmusic at 2007-08-18 21:55
気分や体調で聞こえ方ってけっこう変わるもんなので、そのときしだいなのですが、先日は、自分の具合と音楽とがぴったり共振したというか、いい感じで楽しめました。何度か背筋が震えましたもの。

9/22、もしリクエストしてよろしければ、「恋は桃色」と「私は海女」を聴きたいなあと思います。


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