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黄色い風土

黄色い風土_d0000025_5565116.jpg土曜日はPPFNPでした。お越しくださったみなさん、ゲストの波くんと有馬さん、どうもありがとうございました。お客さんもたくさん集まってくれてたいへんいい気分でした。セットリストは出揃い次第、載せます。

次回開催は11月23日(日)。たぶん3連休の真ん中の日です。また、詳しいことが決まったらお知らせいたしますね。

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最近いちばん驚いたCD。『古谷充とザ・フレッシュメンのファンキー・ドライブ&民謡集』。これ、帯に、「ややもすればBLUE NOTEの1500番台をも凌駕する勢いがあるんです」と、考えてみたら相当強気なコピーが踊っていて、どれどんなもんじゃいと思って(中古盤を)買ってみてぶっとんだ。封入されているオリジナル盤のライナーには、お友達にクイズで聴かせてみたらジャッキー・マクリーンかマイルス・デイヴィスと答えるに違いありません、とあって、と書くと、あ、ぼくにはいま、あなたが疑わしそうな表情でこっちを見ているのが分かる……

しかし実はそれは本当だ。マクリーンのあのひしゃげたアルトの音色を日本の風土に移植するとこうなるのか、という感じ。録音年代は60~61年だから、本家のブルーノートでは4000番台~4100番台が録音されていた時期だろうか。はっきりいって遜色ないです。

2イン1のもう1枚、『民謡集』。江利チエミとか雪村いづみとかのCDを買うと、よく民謡がマンボになったものとかが入っていたりして、いまのリスナーの感覚からすると、かっこいいことはかっこいいけどなんで民謡? と思ったりもするのだけど、ふと思いついたのは、これって全世界的なフォーク・リヴァイヴァルの一形態だったんじゃないかということ。これについてはおいおい考えたい。

で、この『民謡集』も、民謡を素材にした第一級のハード・バップです。アレンジのモダンさと黒さは半端でなく、そうだな、たとえば、ホレス・シルヴァーの『ザ・トーキョー・ブルース』のアウトテイクだよ、とか、ジャズ・メッセンジャーズの未発表アルバムの曲だよ、と言われたら、うっかり信じてしまいそうな勢い。

和ジャズっていうと、ちょっと背伸びして肩肘張ってる感じとか、必死で喰らいついていく様子とかを愛でる行為も込みで楽しむもの、という思い込みがありましたが、これについてはそういう留保は必要なし。ふつうに聴いて、ふつうに盛り上がれる貴重なアルバムです。
by soundofmusic | 2008-09-30 05:56 | 日記


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