自由度。

d0000025_1482211.jpgということで、前回ちらっと書きましたが、轟渚と夕映えカルテットの初のワンマンライヴに行ってきました。ギターの樋口裕志が、奥さんが急に破水したとのことで当日急遽欠席し(後日、無事ご出産なされたそう。祝)、二胡、ベース、ドラム、ヴォーカルというやや特殊な編成でした(1曲だけ、オーガナイザーのジョー長岡がギターで加わった)。

何度か彼らの演奏に接した身としては、たんじゅんに演奏だけとるならば、もっとグルーヴィーな日、タイトな日、リラックスした日はいくらでもあったと思うけれど、それでもやっぱり、初めて見たひとにとっても、ああ今日は特別な日なんだな、ということは聴いて取れたんじゃないかと思いました。そういう空気が店内に充満していた。

だからもし、あの日初めて彼らを見たひとは、またぜひ別の日、別の場所でのライヴにも足を運んで欲しいです。って、関係者かよ。俺は。

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ギターが抜けてコード楽器がなくなったバンドを聴くのは、おもしろかった。

夕映えカルテットはそのときどきで編成を変えたりしていて、わたしも何種類かの組み合わせを見ているけれど、1,2度、ギターとピアノが入っていたとき、コード楽器同士がぶつかって煩雑な感じがしたのを覚えている。

で、この日は、二胡が休んでいるときは、自然、ベースとドラムだけをバックに轟さんが歌うことになり、これが気持ちよかった。轟さんにはだいぶ前、まだ彼女がいまみたいにビッグになる前に(冗談です。ただしあと数年でまんざら冗談でもなくなるはず)、PPFNPでベースの鉄井さんとのデュオでうたってもらったことがある。こっちから頼んでおいてなんだけど、聴くのは楽しいけれどやるほうはたいへんだろうな、と申し訳ない気分になったものでした。

よく、ジェリー・マリガンなんかのピアノレス・コムボについて、コード楽器を排除することによってアドリブの自由度が大幅にアップし……みたいな記述があって、頭では分かるけれどそれがどういうことなのかつかみかねていた。

この日の轟さんは、かなり緊張していたようだったけれど、考えようによっちゃあ相当シブい編成で、まったくシブさを感じさせることなくうたっていたのがよかった。少なくとも音楽的にはぜんぜん萎縮してなくて、ああこれが自由度大幅アップか、という感じでした。

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それと多少は関係して、昨日、トニー・マラビーの『アドビ』を注文するためにアメリカのアマゾンを覗いていたら、カスタマー・レヴューに、「ここにはa chordal safety netを提供するピアノもギターもない」と書かれていた。つまり、マラビーのサックスにベースとドラムが加わっただけのトリオという意味。

a chordal safety netっておもしろい表現ですね。日本語に移植するとどんな風だろう。「コード楽器による保険」。「コード楽器でも入れときゃいいかっていう無難な発想」。

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さてその轟さんがDJをなさるイヴェントのお知らせ。あさってです。

PPFNP Vol.71
日時:2009年03月28日(土)18時~22時
会場:渋谷エッジエンド(Tel:03-5458-6385)
地図。
料金:800円(1ドリンク&おみやげ付き)
DJ:轟渚/タエラマン/森山弟(弟)/森山兄(兄、サウンド・オヴ・ミュージック)

今回アンケート冊子づくりで時間をとられて、CD作れないかも、と思っていたけれど、ちょっとズルして、なんとか配布できそうです。そのアンケート冊子も、ご希望のみなさんには差し上げますので、ぜひともふるって遊びに来てください。

今回のゲストDJは聴く機会自体がレアなうえに、ふたりとも強力! 聴き逃すと損しますよ。
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by soundofmusic | 2009-03-26 14:07 | 日記 | Comments(0)


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