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アメリカ万歳

すっかり遅くなってしまいましたが、先週の土曜日のPPFNP、無事終了しました。セットリストも暫定版をアップしてあります。

それにしても当日は踊るための空間がたっぷり確保されてしまっていたというか……ゆったりくつろげる空気がかもし出されていたというか……お客様が少数精鋭だったというか……お客さん一人あたりのDJ人数の率が高かったというか……フロアに大の字で寝転がっても差し支えなかったというか……、どう言い換えようとも集客がさびしかったのは動かしがたい事実で、いいかげんもう続けてらんないな、とひさびさに本気で思った。しかしそういうときに限って、みなさんすばらしい選曲をしてくれるし、お客さんやゲストDJのみなさんとのおしゃべりが有益だったりして困る。

波くんには、森山兄弟の選曲に関して、「兄のほうは英国寄りで、弟はアメリカンな感じを受けますが」とのご意見をいただきました。たぶん実際の選曲の割合ではそんなことはなくて、最近のわたしは英国ものはそれほどかけていないような気がする。ただなんとなく波くんのいうことは分からないでもなくて、で、それはきっとわたしのブルースに対する理解が不足しているせいだと思う、と答えておいた。

次回のPPFNPは5月30日(土)です。詳細は追って。

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一昨日の水曜日は、いかにも映画の日らしく、はしごして過ごしました。新作を見たい気もあったけれど、早稲田松竹→新文芸坐→シネマロサと、なんか結果的に近場ですませてしまった。

新文芸坐で見た「コドモのコドモ」、シネマロサの「SR サイタマノラッパー」、いずれもなかなか見ごたえがあった。ことに「SR」は、今後もあまり大規模公開されることはないと思うので各自情報収集してなんとかして見てほしい青春映画の傑作です。個人的なことなんですが、いまいる職場の仕事相手の某社の略称がSRで(埼玉とは関係ない)、考えてみたら1日に必ず数回は「SR待ち」とか「SR連絡済」とか書いてるわけですわ俺。だから昨日は会社に行ってヘンな気分だった。

早稲田松竹で見た2本は、スティーヴン・ウォーカー「ヤング@ハート」と、ナネット・バースタイン「アメリカン・ティーン」。どちらもドキュメンタリーで、とはいえ、前者は素材の味を生かした正攻法。後者は膨大な素材(アメリカの田舎の高校生の生活)を徹底的に編集しまくって、ほとんど劇映画に肉薄した仕上がり、と、ほんとに対照的。

後者を見ると、ここまで編集してしまうのだったらドキュメンタリーである必要はあるのか、との疑問も浮かんでくるのだけど、そもそも映画の初期にはフィクションとドキュメンタリーの境界は明確ではなかったわけだし、そういえばフィルムセンターのカナダのアニメ特集に行ったら(1回しか行けなかったけど)、ある程度自明のものと思っていた実写とアニメの境目も分からなくなる。

まあそんな演出上の問題はおいといて、「アメリカン・ティーン」、スクールカーストの実態を残酷なまでに描き出す、かなりエグい青春映画。クラスの上流階級がいてスポーツマンがいてアート系がいてオタクがいる、というのは日本でも同じですが、アメリカはいちいちありようが極端すぎる。出てくるバスケのスター選手も、大学の奨学金をもらえなければあとは軍隊行きしかない、なんて状況であって、見ていると、アメリカの国全体が巨大なパワハラ組織のように感じられてくる。その行く末に(あるいはその源流に?)キリスト教原理主義もあるんだろうね。マッチポンプというか、ご苦労さんな話だ……。

たぶん、ここに出ている高校生たちは、完成した映画を見たら、自分が自分の役を演じているような、妙な気分なんじゃないかな。カメラの前では決して言わないことがあるのは当然として、カメラが回っているからこそ言えることもあったはず、と思った。

最後、都会に旅立つアート系少女に対して、都会行きに反対していた母だか祖母だかが言うんですわ。「If it doesn't work, come home. No questions asked.」と。この凡庸な、言っちゃあありきたりなセリフに、すごくぐっと来てしまった。春だねぇ。

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告知遅れました。明日です! 「サウンド・オヴ・ミュージック」のアンケート冊子も持っていきますので、みなさん遊びに来てください。半年ぶりにレギュラー5人が勢ぞろいする予定です。わたしの選曲は、PPFNP用に選んだもののかけられなかった余り曲が中心。かも。

*黒の試走車<テストカー> Vol.26*
日時:2009年04月04日(土)19時~23時
会場:渋谷メスカリート
地図
料金:500円+1オーダー(500円~)
DJ:az/SZ/チバ/マジック/森山兄
ゲストDJ:ssota/有馬ゆえ
by soundofmusic | 2009-04-03 15:40 | 日記


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