いよいよジェニファー

こないだざっと紹介しました、ジェニファー・ライターさんのジン「インターシティ・ベイビー'09」を読みました。執筆されたみなさんの出自は英、米、スペイン、スウェーデンとかそんな感じなのかな。ぜんぶ英語ですが、厳密に一言一句すべてわかりたい、という高望みをするのでなければ、歯が立たないような難解な文章はほとんどなかったです(一篇だけ、どうにも読めなくて飛ばしました)。

とにかく、インディ・ポップの国際的ネットワークの実態の一端が濃縮されている、すばらしい冊子だと思いました。この冊子は旅とか移動がテーマになっているんだけど、それはごく当然のことのように思えてくる。音楽と移動が好きなあなた(つまり、あるバンドを見に遠路はるばる車を飛ばしたり、ネットで知り合った音楽仲間を迎えに空港に行ったり、飛行機に乗ってレコード買いに行ったり、といった経験のあるひと)は、とても身近なにおいをこの冊子にかぎとれるんじゃないでしょうか。

ところで、3月のPPFNPでDJをやってくれたタエラマンさんは、セットリストもおおむね鉄道関係で固めるほどの鉄道好き。次回、今月末のPPFNPのおまけは、彼女のリクエストで鉄道関係の曲ばかりを集めてみたのですが、その選曲の最中にこの冊子を読むのは楽しかった。

話を無理やり音楽に連結させるならば、ブルーズとかに鉄道ものの曲があるのは、20世紀前半、南部の田舎から北部やなんかの大都市に黒人が大量に移動した関係で、鉄道が彼らにとって馴染み深いトピックになっていたからという側面もあるはず。同じことはゴスペルにも見られて、まあそのへんはおまけCDの冊子に書くと思います。

そうそう、そんなこんなで調べ物をしていたら、スクイーズの「エレクトリック・トレインズ」という曲とニック・ホーンビーにまつわるおもしろい話を、こちらのブログで見つけた。いわく……

文学界のDifford & Tilbrookを目指して小説を書き始めたのだというホーンビー氏ですが、スクィーズが新曲で「Electric Trains」を発表したとき、ある評論家に「スクィーズのこの1曲を聴けば、もうニック・ホーンビーの小説なんて読む必要はない」と新聞に書かれてしまったのだそう。

ふむふむ。

わたし自身はと言えば、スクイーズの「ア・ムーヴィング・ストーリー」(『ドミノ』に収録)を聴いて、凡百の映画が1時間半かかってやっていることを3分で描いている! とひっくり返りそうになったなあ。そういえばこれも、タイトルをそのまま読めば「引越し物語」だけど、たぶん、「いわゆる感動もの」っていうのとのダブル・ミーニングなのに違いない。

今月のPPFNPの案内が出ています。
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by soundofmusic | 2009-05-08 20:31 | 日記 | Comments(0)


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