<   2005年 05月 ( 12 )   > この月の画像一覧

イベント無事終了

昨日はとにかくライブが素敵でした。最近はライブやコンサートに行かなくなった私ですが、生で見れるのはやっぱりいいですね。
DJのほうは、相変わらずな感じの森山&タヒラに比べ、突然変化したマジックさんがおもしろかったです。
たかしまおねぇさんが二ヶ月前に話題にしてたH.ジョーンズをかけてくれたのもうれしかったし。
前回に引き続き、ロック部Kくん率いるナショナルコメッツの音源は、私の選曲ミスでかけるタイミングを失ってしまいましたが、おまけでプレゼントしてます。聴いて気に入った方はぜひHPをチェックしてみてくださいね。
というわけで次回は、初めて別の場所でやります。お楽しみに。
(タヒラ)
[PR]
by soundofmusic | 2005-05-30 22:50 | たひらの日記 | Comments(1)

リストVolume48 2005.05.29. ゲスト:高嶋里美&マジック LIVE:轟渚&鉄井孝司

***たひら***
1 IAN BROUDIE / GOT NO PLANS
2 FISHMANS / IN THE FLIGHT
3 RYAN ADAMS & THE CARDINALS / WHEN WILL YOU COME BACK HOME
4 VAN MORRISON / MOONDANCE
5 GEORGIE FAME / ESO BESO
6 THE HARVEY AVERNE BARRIO BAND / CAYUCO
7 THE ZOMBIES / A ROSE FOR EMILY
8 THE HOLLIES / THE GAMES WE PLAY

***森山***
1 NEW COOL COLLECTIVE / MISS BITCH
2 世田谷ジャンボリー / ダウン・ボーイ・ダウン
3 CANNONBALL ADDERLEY AND THE BOSSA RIO SEXTET / SAMBOPS
4 THE GROUP / IT DON'T MEAN A THING (IF IT AIN'T GOT THAT SWING)
5 ELLA FITZGERALD / WHAT'S GOIN' ON
6 FRANCOISE HARDY / WILL YOU LOVE ME TOMORROW
7 THE BUNCH / WILLIE AND THE HAND JIVE
8 CLOVER / LOVE LOVE
9 ERNIE GRAHAM / ROMEO AND THE LONELY GIRL

<コメント>
1 現代オランダのビッグ・バンド。ゲスト・ヴォーカルにジョージィ・フェイムを迎えた高速スカ。
2 現・カセットコンロスのひとが組んでいた、日本語のジャンプ・バンド。
3 ハードなジャズ・ボサ。
4 63年にアルバム1枚を残して消えた、裏ランバート、ヘンドリックス&ロス的な3人組。エリントンの曲。
5 73年のライヴ。マーヴィン・ゲイのカヴァー。
6 英語のアルバムより。キャロル・キングのカヴァー。
7 拡大版フェアポート・コンヴェンションともいえそうな、英国フォーク・ロックのスーパーグループ。ロックンロールやオールディーズをカヴァーしたアルバム『ロック・オン』を残す。彼らにとっての「バンドやろうぜ」みたいなプロジェクトだったのかもしれない。これはジョニー・オーティスのカヴァー。クラプトンの『461』でおなじみの曲。
8 ヒューイ・ルイスが在籍していた、合州国のパブ・ロック・バンド。コステロのファーストのバッキングも、このひとたち。ちなみに、「ファースト」を「ホワスト」と発音するのは、元・阪神の掛布。
9 シブいソロ作のリリース後、ヘルプ・ユアセルフやクランシーを経由して、78年にスティッフから出した再デビュー・シングル。シン・リジィのカヴァー。ピュア・ポップ。

***LIVE:轟渚(Vo)&鉄井孝司(B)***
1 ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ
2 しろいくも
3 ライク・サムワン・イン・ラヴ
4 オアシスルーム
5 手紙を書いて
6 一日の終り
7 テイキング・ア・チャンス・オン・ラヴ

<コメント>
1 コール・ポーター作。
2 轟さんオリジナル。
3 ジミー・ヴァン・ヒューゼン作。
4 轟さんオリジナル。
5 轟さんオリジナル。新曲。
6 鉄井さんオリジナル。
7 ヴァーノン・デューク作。
(森山)

***高嶋里美***
1 Terry,Blair and Anouchka / missing
2 Howard Jones / what is love?
3 Madness / our house
4 Jack Johnson / banana pancakes
5 Michael Shelley / the leaves fell off the trees
6 Adam Green /gemstones
7 Willie Wisely / blues(all the rage)
8 Glen Phillips / thankful
9 Fl.Oz / (近日発表)
10 Loretta Lynn / portland oregon
11 Chris Brown and Kate Fenner / contempt
12 Aimee Mann / goobye caroline

***マジック***
1 Me / Selfish Gene
2 Clifford Gilberto / Deliver the Weird
3 Beck / Black Tambourine
4 Thin Lizzy / The Rocker
5 Thin Lizzy / Look what the wind blew in
6 The Upsetters / Popcorn
7 Jake Wade & The Soul searchers / Searching for Soul
8 Deodato / Amor de Nada
9  Jeremy Ellis / These passing days
10 Daft Punk / Nightvision
11 Sidsel Endresen Bugge Wesseltoft / Try
12 Zero 7 / In time
13 Chunking / Angel eyes

<コメント>
1 英国人ヒッピーでメンバー構成されているとの情報ありのMeの作品より(10年前)。今思うと単なるむさ苦しいプータロー集団ではないかという気がしてきた。
2 「ワイアード」のジェフベック、「21世紀の精神異常者」のキングクリムゾンとドラムンベースが合わさったようなスリル満点の素敵なインストナンバー。
3 僕だって最新のベックの作品を聴くことだってあります。
4 みんな大好きなシンリジーのライブにおける永遠のラストナンバー。
5 シンリジーの匂い立つほどのダサいジャケットに惑わされてはいけない。宝探しの大好きな君を試しているのだよ。初期の作品もお見逃しなく! 
6 見えない世界が見えている男(=天才)リーペリーのグループUpsettersのジャマイカ産のわりにはファストなナンバー。
7 全然知らない方々ですが、私の考えるレアグルーヴはこの作品に集約されております。
8 CTI所属以前の若きデオダードのボサインスト。音楽にこれ以上を期待してはいけない。
9 ハイレベルな音楽を発信し続けるデトロイトからのJeremy Ellisの新作。本作品ではジャミロクワイ以上の音楽的才能を感じさせるが、webで見たライブ映像では、目を覆いたくなるほどのカリスマ性のなさであった。
10 今どき「One More Time」の入っているDaft Punkのアルバムから選曲をするということはいささか勇気のいる行為です。
11 ノルウェー人男女デュオのシンプルでジャジーなポップナンバー。
12 英国で人気のZero 7のSSWテイストの切ないポップナンバー。
13 これも英国の現役のグループです。往年の名ソフトロック並みのポップセンスを持ちながら、日本ではほとんど知られていないこともあり、妙にファン的な心持で彼らの作品に接しております。

***たひら***
1 NEW ORDER / KRAFTY
2 WEEZER / PARDON ME
3 BANGLES / TEAR OFF YOUR OWN HEAD
4 THE FUTUREHEADS / ROBOT
5 GREEN DAY / SHE
6 REEL BIG FISH / DON'T START A BAND
7 KICK THE CAN CREW / 脳内VACATION

***森山***
1 URSZULA SPINSKA / TO BYL SWIAYT W ZUPELNIE STARYM STYLU
2 MADELEINE PEYROUX / YOU'RE GONNA MAKE ME LONESOME WHEN YOU GO
3 土岐麻子 / ライク・サムワン・イン・ラヴ
4 CIRCE LINK / BLUE BIRD TATTO
5 THE PENTANGLE / WAY BEHIND THE SUN
6 池野成 / 「しとやかな獣」より
7 GEORGE RUSSELL / MANHATTAN
8 BEN SIDRAN / PIANO PLAYERS
9 バンバンバザール / ジャスト・モーメント・プリーズ
10 ムーンライダーズ / スペースエイジのバラッド

<コメント>
1 なんだか分からないポーランド女。そんなもん買うなよ。
2 90年代にデビューし、その後しばし潜伏していたものの、第2のノラ・ジョーンズを探す昨今の音楽業界によって発掘され、昨年、2作目をリリースした、現代版ビリー・ホリデイ(軽め)的なヴォーカリスト。これはボブ・ディランのカヴァー。
3 元・シンバルズ。轟さんが歌ってくれたのと同じ曲。
4 アコースティック・スウィング。6月、クリスチャン・ネスミス(モンキーズのマイク・ネスミスの息子)らを従えて来日。詳しくはこちらを。
5 ひさしぶりに聴いたら、すごいグルーヴ。ジャズ、フォーク、ブルーズ、トラッドを均等にミックスしたこのグループはどう考えても特殊なのであって、「英国ロックの持つ柔軟性」みたいな感じで一般化することは、彼らの異才を狭いカテゴリーの中に押し込めることでしかないと思う。でも、イギリスでしか存在しえない音。
6 誰もが絶対に見なくてはいけない映画 「しとやかな獣」(川島雄三監督)の劇中音楽。ロックンロールと邦楽のお囃子の融合。ありえません。4枚組CD「池野成の映画音楽」に収録。
7 冒頭の、チャーリー・パーシップのドラムにジョン・ヘンドリックスのラップが乗る部分のみ。
8 おまけCDにも入れた曲。歌詞にはピアニストの名前が何十人も織り込まれている。
9 日本語のルーツ・ロックとしてたいへん高い達成度を誇る、すごくいいバンド。これはジャンプ風。ゲスト・ヴォーカルは日本のブロッサム・ディアリー、水森亜土。
10 日本の戦後史の総決算を試みた新譜より。濃すぎて、訳が分かりません。

***おまけCD「Don't shoot me I'm only a record player」曲目***
1 BEN SIDRAN / PIANO PLAYERS
2 CHARLY ANTOLINI / DRUM ORGAN
3 DON WILKERSON / DEM TAMBOURINES
4 東京パノラママンボボーイズ / ボンゴ天国
5 JOAO DONATO / WHISTLE STOP
6 WILCO / HEAVY METAL DRUMMER
7 ミスター・チルドレン / ミスター・タンブリン・マン
8 PREFAB SPROUT / ELECTRIC GUITARS
9 CHRIS SPEDDING / GUITAR JAMBOREE
10 LOU REED / BANGING ON MY DRUM
11 立花ハジメ / ムーグ・パワー
12 JEAN JACQUES PERREY / MOOG INDIGO
13 DAN HICKS AND THE HOT LICKS / MY CELLO
14 CHILLI WILLI & THE RED HOT PEPPERS / FIDDLE DIDDLE
15 久保田麻琴と夕焼け楽団 / スチール・ギター・ラグ
16 ラストショウ / バンジョー・マン
17 ロッキングタイム / ピアノ・バラッド・パート2
18 ROD STEWART / MANDOLIN WIND
19 MAPLEOAK / GUITAR PICKERS
20 MICHAEL NESMITH / DIFFERENT DRUM
21 TOKU / ナイツ・アット・ザ・ターンテーブル
[PR]
by soundofmusic | 2005-05-30 20:15 | PPFNPセットリスト | Comments(0)

業務連絡

ただ業務連絡的なことだけ書いてもつまらないので、なにか気の利いた話ができれば、と思うのだけれども、別にないですねぇ。三百人劇場の千葉泰樹特集で見た「春らんまん」の星由里子が上戸彩そっくりだったとか、どうやら森山の近眼は障害者手帳が交付されてしまうほどのひどさだと分かったとか、そんなぐらいのもんで。

さて、いよいよPPFNPは今晩。ライヴ・ゲストの轟さんと鉄井さん、執拗にリハーサルを重ねておられるらしい。轟さんのオリジナルとジャズ・スタンダード、さらに、世界初公開となる鉄井さんのオリジナル曲も披露されるそうです。お楽しみに。ライヴの開始は、今のところ、19時予定です。早めにいらしてくださいね。

* * *

続いて、次回の日程も決まっています。7月24日(日)。7月でPPFNPは丸8年を迎えるのですが、そのお祝いは、渋谷を飛び出し、代官山とエッジエンドの中間あたりにある西郷山公園の入口のグリーンカフェでおこないます。

詳しくはこちら。とても気持ちの良い場所なので、お楽しみに。いつもよりもくだけた感じになりそうかな。

では、今晩、エッジエンドでお会いしましょう。

(森山)
[PR]
by soundofmusic | 2005-05-29 00:19 | 日記 | Comments(0)

Pure Pop For Now People Volume49

d0000025_822311.jpg
2005年7月24日(日)19時~22時(予定)

グリーンカフェ西郷山(目黒区青葉台2-10-7/Tel:03-5728-6717)
地図

800円(1ドリンク&おみやげ付き)  →1000円(フリードリンク&おみやげつき)

DJ:
森山弟(弟)
たひら
森山政崇(サウンド・オヴ・ミュージック)

PPFNPはこの7月で満8周年を迎えます。8周年のお祝いは、ずーっとお世話になっているエッジエンドを初めて飛び出して、旧山手通り沿いの公園の入口にあるカフェでの開催。出入り自由なので、音楽に飽きたら、飲み物片手に公園で夕涼みも良いのでは? ぜひ、お気軽に遊びに来てください。

会場のご案内:
・代官山駅から、徒歩8分。交番と歩道橋のある代官山交番前交差点から旧山手通りに入り、しばらく直進、右手の商業高校を通り過ぎ、橋を渡ったすぐ先の左手、公園の入口にあるカフェです。
・渋谷駅南口から、東急のミニバス「トランセ」で約6分。5つ目の停留所「西郷橋」下車すぐ。料金は100円なのでお得ですが、最終バスは渋谷駅20時発。遅れてくる方、要注意。
・渋谷駅から、早足で徒歩15分。道は、各自お調べください。
・恵比寿駅から、根性出して徒歩20分。駒沢通りを中目黒方面に進み、槍が崎から旧山手通りに入ってください。
[PR]
by soundofmusic | 2005-05-27 08:16 | PPFNPイヴェント情報 | Comments(0)

我らの音楽

バンドの面々を引き連れて袖から登場するなり、割れんばかりの拍手。ステージ中央の椅子に腰掛けると、とたんに、水を打ったような沈黙。東京芸術劇場のカエターノ・ヴェローゾのコンサートはこんな具合に始まった。

8年ぶり3回目の来日だという。前回は六本木かどこかの、小じゃれた系の会場だったはず。気になったものの、やはりチケット代は1万円前後だったはず。当時の感覚からすると、たとえどんなに好きなアーティストだとしても、チケット代1万円は払えない(払うに値しない)。今でも、そう思う。たまたま収入が増えたから、行っただけの話。

「そういう類の」熱心さはいつのまにかなくなってしまった。音楽に対する興味は、まだあるようだ。個々のアーティストよりも、そういったひとたちが自分の場所に立っているポーズだとか、地図の上をあちらこちらに移動するさま、さらには、時間とともに地形そのものが変化していく様子、そういったものを観察するほうが楽しいみたい。

もちろん、そうした地図の上で、カエターノは巨大なランドマークであるわけだけど、世間の認識よりも意外と近くに、彼とすごくよく似た姿で立っていたのが(ぼくの認識では)高田渡だった。そして、芸術劇場の構造のせいなのか、PAの具合なのか、ダイレクトに客席に(少なくともぼくの耳には)届かずに、天井に向かって飛んでいったパーカッションの響きや、薄いヴェールを何枚も重ねたような音響のモヤモヤから連想されたのは、耳の良さではおそらくたいていのミュージシャンに引けを取らない(か、それよりも上)のジャン=リュック・ゴダールの映画で聴くことのできる音だった。

* * *

ところで、アーティストというものを「時代の予兆を最初に感じる人」と定義付けした、かのマーシャル・マクルーハンは、サッカーがいずれ野球にとって変わるだろう、と予言し、その理由として、「無位置的、分散的、団体的で……つまり、電子時代の本質を捉えているから」としていた。

カエターノご一行様のすぐれて無位置的、分散的なアンサンブルに対して、ついつい一直線に意識を集中させてしまう空気には、多少居心地の悪さを感じないでもなかったが、まぁ、そんなことは分かりきっているのであって、それが分かっていてコンサートに行くほうが悪い。

終演後、一緒に行ったひとたち3人と、定食屋で夕食。頼むやいなや次々と運ばれてくる、肉野菜炒め、塩焼きそば、炒飯、餃子、ビール。狭いテーブルがあっという間に埋め尽くされる、そんな食事はひさしぶり。誰かとどこかに何かを見に行って帰りに飯を食うということ自体、このごろ、とんとごぶさた。感想とも言えないような、どうでもいい話のあれこれ。食べ物だけでなく、映画や音楽も、よく反芻するのが肝心と分かった。

(森山)
[PR]
by soundofmusic | 2005-05-25 02:26 | 日記 | Comments(0)

雨とジャズ

それにしても、よく降るなぁ雨。雨降ると、ただでさえ低いテンションが、復活できないほど落ちますよ。ほんとに。
さて、今わたしはジャズを聴きながら、ビールを飲んでるところです。何を聴いているか気になりますか?なんだろうこれ?知ってる曲がやけに入ってるんですが。
眠くてよく分かんないです。えーと。さっきからジャズコーナーを探って、たくさんかけまくってて、しかもうちはジャズが少ないから、ボサとコーナーが一緒なんですよ。
ああ、ジャケットが見つかった。
talkin'verveだってさ。なーんだ。でもジャズ素人には、十分です。
では、また。
(タヒラ)
[PR]
by soundofmusic | 2005-05-25 01:00 | たひらの日記 | Comments(0)

ラジカセ・ロックの栄光と衰退

フィルムセンターの稲垣浩特集に通っていた。見たのは6本だけだが、このひとのものはほとんど見たことがなかったから、いい機会だった。驚かされたのは、そのおそるべき高打率。「無法松の一生」(リメイク版)以外は全部おもしろかった。

やはり今月、期待して足を運んだ吉村公三郎は、意外にも凡打の連続。どれ(誰)がおもしろいかなんて、結局は見てみないと分からない。

「○○だけしか××しない」という人種がいる。「△△なら全部好き」などと言ったりする。行きつく先は、「なになにが好きな自分が好き」というところになるようだ。たとえば、とにかくブリティッシュ・ロックでありさえすれば、だとか、ブラッド・ピットの出ている映画全部、だとか、日本人だからオリンピックでは日本を応援する、だとか。

ジャンル分けは単なる目安に過ぎない。でも、それがなかったら芸術で金儲けしているひとたちはみんな困るだろう。受け取る側であるわれわれは別に困る必要はないのだけれど、でもやっぱり、困惑するに違いない。

「英国フォーク」とか「ヌーヴェル・ヴァーグ」とか、何かを始めるとっかかりとしては役に立つだろう。ただいつまでもそこに引っかかっているとしたら、どっかおかしい。自分の好みが既存のジャンル分けとぴったり重なるとしたらむしろ稀。もしくは、「そういうジャンルを好きになろうとしている」からなのでは?

* * *

ちなみに、最近たひらさんが好きな音楽ジャンルは、日本のヒップホップと、ラジカセ・ロック。ヒップホップの方はいいとして、ラジカセ・ロックはほぼ森山の造語。これはリバティーンズやプロック・パーティやウィーザーやフューチャーヘッズやニューオーダーなどが含まれる。

定義は、まだ揺らいでいる。「ダイヤモンド・シティのWAVEでたひらさんが買った、1枚1680円くらいの輸入盤の新譜の洋楽のロックのうち、オルタナティヴ感覚が多めで、ステレオで聴くよりもラジカセのほうがしっくりするもの」といったあたりかな。

だから、ラジカセ・ロックは、生まれたばかり。それが流れているのは、埼玉県南部のごく限られた地域と、あとは、渋谷のエッジ・エンドだけ。今月29日のPPFNPではたひらさんがラジカセ・ロックを大量にスピンするはず。「よっ!ラジカセDJ!」と声をかけてあげてください。

ところで、ラジカセDJという語感は、なんとなく、トランジスタグラマーという昭和な流行語を思い出させるけれど……(以下略)

* * *

さて、ラジカセ・ロックは森山の家で聴いてもピンと来ない。逆に、森山の家にゴミのようにして大量に置かれている英国フォークのLPは、たひら家に持っていっても、うーん、なんだか、なことが多いようだ。

これは、再生装置の違いよりも、それぞれの家の“場”としての意味の違いに由来するところが大きい。で、「最近のおことば」で引いた坪内祐三の発言になるわけですが、これ、読み終えたばかりの「靖国」(新調文庫)の中の一節。とかく今では、右と左が相撲を取る土俵としてしかとらえられていない靖国神社が、明治からこのかた、どういう意味を持ってきた場所かについて考察を試みた本。右のひとも左なひとも、読んでおくといい。

この本の論法は歴史学的には“誤り”なのかもしれない。ただ、フィクションとしてはおもしろく読める。そして、歴史とはなにか固形物として存在しているわけではないことを思えば、これでいいんだろう。

* * *

最近のおことばのもうひとつのほうは、17日の毎日新聞に載っていたエッセイから。渡辺というひと、名前も知らなかったが、東大大学院の教授だそう。

ここ数年、「改憲」が未来志向的なイメージになり、「護憲」にダサさを感じるひとが増えているらしい、と始まる。そして、今の目からはひどく左がかって見える50年代の「うたごえ運動」について触れ、それを世の中が「左傾」していたと見るのは容易だが、現在だって同じだ、基準そのものがぶれているのだから、と続く。

さらに、こんなくだりも。

たぶん戦時体制だって、「ダサい」非戦論者を後目に、大東亜共栄圏という輝かしいイメージを見据えた「未来志向」の人々に支えられて成り立っていたに違いないのである。

歴史も国家も、フィクション(=そういうことにしよう、と決めたもの)であり、そういうもののために人間が生きたり死んだりするのはバカバカしいことではあるのだけど、人間、そのバカバカしさの中でしか生きられないのであって、右へフラフラ、左へヨロヨロ、流されていくしかないのかも。

「人生は矛盾だらけなんだ!」とは、小津安二郎の「彼岸花」での佐分利信の発言。それが絶望的な状況だとは、必ずしも思わない。

(森山)

* * *

(7/31、「最近のおことば」からこちらに移動)

歴史を後から振り返る時、一番重要なことは、その時代を生きていた人びとが心で了解していた宇宙を、その時その場に流れていた空気や匂いを知ることである。 ……坪内祐三

人はいつでも自分の考えや感性は「普通」だと思いがちだが、それを測る当の基準そのものが時代によって左へ右へと大きくぶれているのである。 ……渡辺裕
[PR]
by soundofmusic | 2005-05-20 10:55 | 日記 | Comments(0)

オイルショック・ベイビーズ・ペーパーバック

d0000025_3555856.jpg今度の土曜日、おもしろそうなシンポジウムがあります。どなたか、森山のかわりに出向いてきてはもらえないでしょうか?

「ポピュラー音楽へのアプローチ――アカデミズムとジャーナリズムの両面から」

出演:三井徹×ピーター・バラカン(ブロードキャスター)

司会:佐藤良明(東京大学教授)

日時 2005年5月21日(土)15:00~17:00

会場 東京大学駒場キャンパス18号館ホール
(京王井の頭線駒場東大前駅徒歩3分)

入場料 無料(予約などの必要なし)

詳細

なんでも、月末に出る、三井徹「ポピュラー音楽とアカデミズム」(音楽之友社)の出版を記念しての催し物だとか。それはともかく、ちょうど「ラバーソウルの弾みかた」を読み終えて、自分内で盛り上がっていることもあり、佐藤良明が司会であることのほうに興味をそそられているのだけど。

ところで「ラバーソウルの弾みかた」の再読は、予想以上に有益だった。60年代に起こったことの意味と、その構造分析とでも言えばいいかな。シックスティーズのオリジナル・サイケデリックをレイト・エイティーズのネオ・サイケなカラフルな文体で解きほぐしてくれている本。

レア盤を買いあさったり、特定のなにかをコンプリートしたりすることは、自分とはまったく関係ないことだなと再確認できただけでも、読んだ甲斐があった。ロックは気の持ちよう、なんていうと、とたんにジジムサくなるけどもね。

* * *

ところで、シンポジウムの語源は、ギリシャ語でsym(一緒に)+posis(飲む) だそうだけど、今、いちばん見たい映画は、ギリシャの映画監督っていったらこのひと以外にいるのかしらん? と思ってしまうテオ・アンゲロプロスの新作、「エレニの旅」。

キリスト教とギリシャ現代史にまつわる映画、と聞いていたこの作品で、音楽が重要な役割を果たしていることを、ボンゴさんに教えてもらった。

こちら

* * *

ムーンライダーズの新作『ポストウォー・ベイビーズ・ペーパーバック』。3000円近く出して新品のCDを買うことなんてめったにないので、せっかくだから、なにか書いてみよう、と思ったものの、いつもながら言葉も音も膨大な量の情報が詰まっているアルバム。少しずつ読みほぐしていかないといけない。

いろいろとネットで検索していて、鈴木兄弟のお父さんが鈴木昭生という新劇の役者であることを知った(本作にナレーションで参加している)。前にもどこかで読んだのかもしれないが、忘れていた。内田吐夢の「たそがれ酒場」や「飢餓海峡」にも出ているんだそうだ。

なにしろ、今回のアルバムは、ジャケットがかわいいのがよい。

(森山)
[PR]
by soundofmusic | 2005-05-16 03:53 | 日記 | Comments(0)

新社会人諸君!

最近は仕事ばっかりしてます。なぜかとても忙しく、しかも新人の教育係りにもなってしまい、しかも部活の顧問にもなってしまったので大変です。
部活はロック部とカラオケ部です。なんでこんなことになってしまったかと言うと、会社の若い人達との年齢があまりに離れ過ぎだしたので、逆に仲良しになってしまったのです。よく分からないけど、なんだか楽しいのでいいです。いいけど、フリータイムでカラオケとか、ほんとはかなりきついです。きついので、部活っぽいでしょう?そのうち朝練とか、休日の試合とかに出なくちゃいけなくなったらどうしよう。
でも、すでにロック部の方は休日にライブがあるからなぁ。
どうでもいいけど、会社ってわりと楽しいとこですね。

(たひら)
[PR]
by soundofmusic | 2005-05-12 13:47 | たひらの日記 | Comments(0)

ぼくらの世代(について話をしよう)

映画については、さすがに、見終わってからでないとああだのこうだの言えないのだけれども、レコードだったら、買ってから家に持ち帰るまで、オークションなら落札してから手元に届くまでが至福の時間。それが本となると、ひとにすすめたくなるのは、決まってまだ、読んでいる最中のこと。

おっと、なんだかちょっぴり植草甚一しちゃっているな。軌道修正します。

ちょっと必要があって、この間から音楽関係の本を何冊かぽつぽつと読んでいる。今日は金井美恵子の「噂の娘」を読み終えて、佐藤良明の「ラバーソウルの弾みかた」にとりかかったばかり。この本、もともと89年に岩波書店から出て、94年にはちくま学芸文庫に入り、04年、平凡社ライブラリーの1冊として復刊。

ぼくが読んだのはたしか94年の後半。卒論の参考になるのではないか、とひとから勧められた。その前から存在は知っていた気がするけれど、記憶があいまい。いずれにしてもそのときは、図書館で借りて済ませてしまい、買うのは今回が初めて。

これがどういう本かというと……なにしろまだ20ページくらいしか読んでいないから、よく分からない。

60年代文化の本質を、記号として消費されることを拒み続ける態度についての書、かもしれない。どんな時代の人間も、自分の生きている時代を今まで例のなかったたいへんな時代だと思いこもうとする、という一節を最近、どこかで読んだ気がする。その上の世代にとっての戦争の思い出だとかと同様、シクスティーズも、それを経験した世代にとっては“特別で輝いた”時代だったんだろう。

経験していない人間には分からぬもの、として神格化されたり、あるいは逆に、経験していない人間によるトリヴィアルな知識が渦を巻いていたり。そういうものとは違ったシクスティーズが書かれている、はず。

* * *

ロックと世代論なんてのは、どこまでいってもうっとうしくならざるを得ないシロモノなのであって、生でナニナニを見たからえらい、というのは90年代以降ナシになったはずなのだし、少なくとも複製芸術の王国たるPPFNPにおいては、レアなオリジナル盤を見せびらかして自慢しようなどという不逞な輩は鼻で笑われることになっている。もちろんオリジナル盤が好きなら好きでいい。そうした趣味を他人との関係性において道具として使おうとする魂胆が気に食わないだけだ。

あ、これ、今までに出てくれた特定の誰かのことを言ってるわけじゃないです。念のため。

* * *

たひらさんは、会社の新入社員の女の子たちがまるで自分の娘ぐらいの歳に思える、と書いていたけれど、その子たちに、BOφWYをリアルタイムで知っていたことをうらやましがられたりしているらしい。

この間、マジックさんのアーバンな家に遊びに行ったときも、90年代初期の下北沢あたりのシーン(たひらさんが詳しい)の話なんかになったりして、今では下北沢のスリッツだとかが伝説になったりしているけれど実は大したことなくってカジヒデキなんかそこらへんに普通にいて別にありがたくなんかない、サインなんか欲しいとも思わなかった、とかそんなことを言ったり言わなかったりしていたわけだけど、音楽を聴くのをやめないで10年くらいたてば誰でもそういうことのひとつやふたつあるわけなので、酔っ払うたびにおんなじ話をしないように気をつけるべきなのだ。

その流れで、マジックさんが、「60年代のロンドンのクラブ・シーンとかも意外と大したことなかったんじゃないか」とぽつりと言って、そりゃいくらなんでも飛躍しすぎのような気がしたのだけど、でも案外ありえるかも、と思えて少しおもしろかった。

で、29日のゲストDJに、そのマジックさんが追加されました。

(森山)
[PR]
by soundofmusic | 2005-05-09 05:04 | 日記 | Comments(7)