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さよなら埼玉

d0000025_06298.jpgまずは、25日のPPFNPにお越しくださったみなさん、どうもありがとう。深く感謝します。ほんとに珍しく、なんだかむやみにたくさん集まってくれたので、びっくりするやらどきどきするやらでへんなテンションになってしまいました。初めて来てくれたひともけっこういたみたいですが、いつもはあんなに混み合いません。もっとゆっくりできるので、また遊びに来てくれたら、と思います。

さて、次回は11月27日に決定済み。詳細はコチラをご覧ください。ゲストで出てくれることになった板橋くんは、うちの弟(最近、中居くん似)によれば、中川家の兄のほうに似ている、ということらしいのだけど、森山が現在連絡を取り合っている中では最も古い知り合い。もともとは80年代の後半くらいに文通していた、なんてことはどうでもいい。どんな選曲になるか、楽しみです。

25日のセットリストも、出ています。ご覧ください。見よ、この一貫性のなさを。まあ、われわれの言うところのピュア・ポップとは、“何をプレイするか”ではなくって、それらを“どうプレイするか”ということだから、レア盤がなくても別に困らないし、極端な話、自分の手持ちじゃなくって、ひとが持ってきたあてがいぶちのレコードだって、ぜんぜんかまわない(ことが望ましい)。

職場のひとと話していたら、「そのうち、手持ちの音源を全部ハードディスクに入れて、それだけを持って歩くDJが出てくるのでは?」と言っていて、なるほど、と感心したことがあった。もしかしたら今、すでに、それに近いことをしているひとはいるのじゃないか。

考えてみたら、それはある意味、理想像かもしれない。レア盤をたくさん持っていることが偉いとされたりする権力争いを、それと自覚してやっているのだったらまだいいのだけど、なにかそれを音楽の本質だと思いこんでいるのでは、ね。だったら、全員に同じ音源が入ったハードディスクが支給されて、そのなかでどう勝負するか、のほうがおもしろいんじゃないの? 批評としては。

* * *

話かわって。国勢調査の調査員が来た。合州国にはそういった調査がないから、先日のハリケーンでも救助作業が滞って……みたいな話を聞いた気がするが、ん? それって、ちょっと論点が違うんじゃないの? 正確には、“誰が死んだか正確に把握できなくてめんどくさい”ということなんだろう。

あんなものは別に全部ほんとうのことを書く必要はないのだからそんなことはどうでもいいとして、たしか前回、別の調査員にも言われたことがひっかかる。不在がちで何度来ても用紙を渡せない、と。

たしかに不規則な時間で生活しているけれども、毎日ちゃんと寝に帰ってきていますよ。ただ、仕事の日は仕事に行くのだし、休みの日は休みなのだから映画を見に行っている。家にいるはずがない。しかも、休みは土・日でないことのほうが多い。

つまり、先進国の、大都市周辺の、独身男女の、少なからぬ数を占めるひとたちの生活様式をぼくも採用しているというだけのこと。その程度のことにも対応しきれていない地域なのだな、今住んでいるここは。というわけで、来月、も少し騒々しいところに引っ越すことになりました。これから、忙しくなりそうです。

(森山)
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by soundofmusic | 2005-09-29 03:25 | 日記 | Comments(0)

Pure Pop For Now People Volume51


2005年11月27日(日)18時~22時

渋谷エッジエンド(Tel:03-5458-6385)
地図。

800円(1ドリンク&おみやげ付き)

DJ:
高嶋里美(Super Seeder
マジック(セツナイト)
板橋泰明
たひら
森山政崇(サウンド・オヴ・ミュージック)

今年最後のPPFNPは、森山が16歳ごろから文通していて、ここ6年くらいは疎遠になっていたものの先日復縁した、板橋くんをゲストに迎えます。って、そんな森山の話はどうでもいいですね。たひらあつことの、ラジカセロックなツートップ。聞き物ですよん。ほかには、おなじみの高嶋さんとマジックさんが登場予定。
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by soundofmusic | 2005-09-28 02:46 | PPFNPイヴェント情報 | Comments(0)

リスト Volume 50 2005.09.25 ゲスト:鉄井孝司&森山弟(弟) ライヴ:平井アミ&鉄井孝司

***たひら***
1 KEREN ANN / MIDI DANS LE SALON DE LA DUCHESSE
2 ヤン富田 / 虹の彼方に
3 THE RAY ELLINGTON QUARTET / THE THREE BEARS
4 THE THIRD WAVE / NIKI
5 BOB DYLAN / PRECIOUS ANGEL
6 遠藤賢司 / 満足できるかな
7 esrevnoc / sweet strawberry toast
8 minikyute / I Found Out
9 NEW ORDER / KRAFTY
10 BOWLING FOR SOUP / 1985

***森山兄***
1 JAMES MOODY / HELLO GOODBYE
2 KENNY BALL AND HIS JAZZMEN / RONDO
3 水森亜土 / 僕は特急の機関士で
4 美空ひばり / A列車で行こう
5 DR. JOHN / DON'T GET AROUND MUCH ANYMORE
6 MARIA MULDAUR / SECOND LINE
7 PROFESSOR LONGHAIR / BIG CHIEF
8 JAMES BROWN / REALLY, REALLY, REALLY
9 THELONIOUS MONK / IN WALKED BUD

<コメント>
1 ジャズ・サクソフォニストによるビートルズ・カヴァー。おまけCDにも収録。
2 50~60年代にかけて、イギリスではディキシーランドが大流行し、“トラッド・ジャズ”の名で親しまれましたが、これもそんな1曲。モーツァルトのロンド。目からウロコの3枚組アンソロジー『トラッド・マッド!』で聴けます。
3 日本のブロッサム・ディアリー。三木鶏郎のカヴァー。デュエット相手はマイク真木。
4 列車つながりで。デューク・エリントンの代表曲。
5 エリントンをニューオリンズ・ファンク風に調理した名盤『デューク・エレガント』より。がんばろうニューオリンズ。
6 タイトルどおり、ニューオリンズ古来のビートであるセカンド・ラインを使った曲。がんばろうニューオリンズ。
7 アラン・トゥーサンいわく、“ロックのバッハ”こと長髪教授。アルバム『エビガニ祭り』より。ファンクを極めてテクノになった。がんばろうニューオリンズ。
8 サントラ『スローターズ・ビッグ・リップオフ』収録のマンボ。解説の原田和典いわく「僕だったら曲名を“JBズ・マンボ”にする」とのこと。あぁそうですか。
9 (ジャケが)グラミー賞にノミネートされたアルバム『アンダーグラウンド』より。ジョン・ヘンドリックスがヴォーカルをつけている。

***たひら***
1 COOL SPOON / UNCLE HO
2 AVRIL LAVIGNE / HE WASN'T
3 GREEN DAY / SHE'S A REBEL
4 B-DASH / 愛するPOW
5 DEAD 60S / RIOT RADIO
6 SALON MUSIC / STOMPIN' WHEEL
7 THE BOYS / I CALL YOUR NAME
8 SPACE COWBOY / ACROOS THE SKY

***LIVE:平井アミ(Vo)&鉄井孝司(B)***
1 WHY DON'T YOU DO RIGHT
2 THE BOY FROM IPANEMA
3 ALL OF ME
4 GOD BLESS THE CHILD
5 IT'S IMPOSSIBLE
6 IN WALKED BUD
7 MOANIN'
8 PEOPLE GET READY

<コメント>
2はジョビン作のボサ・ノヴァ。3、4はどちらもビリー・ホリデイで有名。5はプレスリーも歌った曲だとか。6はモンク。森山がかけたのと同じ曲です。7はボビー・ティモンズ作、アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズであまりにも有名。強烈なゴスペル風味でした。8はカーティス・メイフィールド初期の代表曲。小坂忠のヴァージョンも良いです。(森山)

***森山弟***
1 A Tribe Called Quest/Luck Of Lucien
2 高田渡/ごあいさつ
3 エゴ・ラッピン/サイコアナルシス
4 Paul Simon/Me And Julio Down By The Schoolyard
5 Mary Hopkin/The Puppy Song
6 Joni Mitchell/Big Yellow Taxi
7 ディランII/恋は桃色
8 Travis/Baby One More Time
9 Johnny Griffin/Olive Refractions
10 スガシカオ/月とナイフ
11 Keb' Mo'/(What's So Funny 'Bout) Peace, Love And Understanding?
12 ハナレグミ/家族の風景

<コメント>
1 テイ・トウワ宅での夕食にお呼ばれした際、トウワ夫人に「Qちゃん、カレーのおかわりは?」と聞かれたという逸話を持つQ・ティップ率いるATCQ。ヒップホップの歴史に燦然と輝くインテリジェンス。
2 別れのごあいさつ。なにのほうはいずれなにして仙人さまに全員黙祷。
3 案外いいですね。何曲かいいのが入ってる「満ち汐のブルース」より。
4 72年のセツナイ系名盤「ポール・サイモン」より。ゴン太くんがコーラスで客演(うそ)。
5 メアリ様がニルソン様をカバー!69年作「ポスト・カード」(名盤)より。ニルソン様のオリジナルは同じく69年の「ハリー」(名盤)でどうぞ
6 ジャネット・ジャクソンのカバーでも有名らしい、珍しく軽快な一曲。70年作「レディ・オブ・ザ・キャニオン」より。
7 数あるカバーの中でも出色の仕上がり。大塚まさじの声、渋すぎです。
8 ご存知ブリちゃんの名曲をトラヴィス節で見事にアレンジ。
9 59年の「リトル・ジャイアント」より。ゴリゴリ・ファンキー・ジャズ。肺活量多そう。
10 聴くたびに胸が締め付けられて痛い、他人事ではない一曲。
11 もはやニック・ロウの原曲をとどめていませんが… 「ケブ・モがニック・ロウをカバー」というだけで個人的にクリーン・ヒット。
12 すべてが詰まった曲なので、なにも言うことはありません。必聴。

***鉄井孝司***
1 Frente! / Bizarre Love Triangle
2 Ivy / Edge Of The Ocean
3 Zack Hexum / Princess of Darkness
4 Arto Lindsay / Mulata Fuzarqueira
5 Ami Hirai / When You Are Gone
6 Donald Harrison / Ja-Ki-Mo-Fi-Na-Hay
7 Basia / An Olive Tree
8 Brad Mehldau / Paranoid Android
9 Fiona Apple / Fast As You Can
10 東京12チャンネル(リーダー:佐藤真也(p)) / キミのSunday Morning

***森山兄****
1 aiko / セシルの週末
2 JENIFER JACKSON / WE WILL BE TOGETHER
3 TIFT MERRITT / YOUR LOVE MADE A U-TURN
4 KANYE WEST / GOLD DIGGER
5 スケッチ・ショウ / スプリーム・シークレット
6 GLENN GOULD / THE 14th VARIATION
7 CARL PERKINS / PUT YOUR CAT CLOTHES ON
8 JACQUES DUTRONC / ON NOUS CACHE TOUT, ON NOUS DIT RIEN
9 ELIZABETH McQUEEN & THE FIREBRANDS / ANNIE GET YOUR GUN
10 FEIST / SECRET HEART
11 SAPODILLA PUNCH / DAY TRIPPER
12 MARTIN DENNY / LOVE ME TONIGHT

<コメント>
1 ユーミンのカヴァー。ユーミンのトリビュート盤より。
2 11月に来日が決まっている合州国のSSW。甘酸っぱいフィル・スペクター風の曲。
3 姐御系ルーツ・ロック? このあたりは専門外。受け売りです。
4 たとえばこういう音楽を聴いてしまうと、ロックってマイナー産業だなあと思う。どう考えてもスゴすぎでしょう、蟹江。
5 ファンクを漂白するとテクノになる、こともある。
6 バッハのゴールドベルク変奏曲(55年版)より第14変奏。けっこうロックンロール。
7 普通にかっこいいロカビリー。
8 フランスのボブ・ディラン? フランソワーズ・アルディのダンナ。軽めのガレージ・ロック。
9 なぜか知らんが05年に突然パブ・ロックのカヴァー集を出したテキサスのバンド。そのアルバムから、スクイーズのカヴァー。
10 カナダの新人SSW。いい曲を書く子豚系SSW、ロン・セクスミスのカヴァー。
11 スティール・ドラムもの。ビートルズのカヴァー。
12 マーティン・デニーを追悼する。アルバム『エキゾチック・ムーグ』より、トム・ジョーンズも歌った曲のカヴァー。というか、これ、ペリキンとどこが違うの?

***おまけCD「THE GREAT WHITE WONDER」曲目***
*Disc1*1955-1978*
1 江利チエミ / ロック・アウンド・ザ・クロック
2 BOB DOROUGH /JOHNNY ONE NOTE
3 黛敏郎 / 幕末太陽傳
4 雪村いづみ / 火の玉ロック
5 THE HORACE SILVER QUINTET / SWINGIN' THE SAMBA
6 ART TAYLOR / MOVE
7 RUTH PRICE with SHELLY MANNE & HIS MEN / ALL I DO IS DREAM OF YOU
8 池野成 / しとやかな獣
9 THE GROUP / IT DON'T MEAN A THING (IF IT AIN'T GOT THAT SWING)
10 MILTON BANANA TRIO / MINHA SAUDADE
11 JEANNE MOREAU / LES PETITS RUISSEAUX FONT LES GRANDES RIVIERES (ET MOI JE
FAS L'AMOUR)
12 DAVY GRAHAM / THE FAKIR
13 FRANCE GALL / NEFERTITI
14 THE BEATLES / THE INNER LIGHT
15 PENTANGLE / LIGHT FLIGHT
16 JAMES MOODY / HELLO GOODBYE (RIGHT ON BROTHER BEATLES)
17 THE KEITH TIPPETT GROUP / THIS IS WHAT HAPPENS
18 THE BUNCH / WILLIE & THE HAND JIVE
19 FRANCOISE HARDY / LA BERLUE
20 MARCOS VALLE / MEU HEROI
21 荒井由実 / コバルト・アワー
22 THIN LIZZY / ROMEO AND THE LONELY GIRL
23 EARL KLUGH / CABO FRIO
24 細野晴臣&イエロー・マジック・バンド / はらいそ

*Disc2*1979-1999*
1 THE KNACK / GOOD GIRLS DON'T
2 NEW MUSIK / SANCTUARY
3 ELO / TWILIGHT
4 JOE JACKSON / STEPPIN' OUT
5 THE THREE O'CLOCK / ON MY OWN
6 KIRSTY MacCOLL / A NEW ENGLAND
7 ムーンライダーズ / 悲しいしらせ
8 PET SHOP BOYS / SUBURBIA
9 LUCINDA SIEGER / GLASGOW AIRPORT
10 MEL TORME AND THE MARTY PAICH DEK-TETTE / WALK BETWEEN RAINDROPS
11 THE WEATHER PROPHETS / YOU'RE MY AMBULANCE
12 BJORK GUDMUNDSDOTTIR & TRIO GUDMUNDAR INGOLFSSONAR / I DANSI MED TER
13 FRAZIER CHORUS / WALKING ON AIR
14 BETTY BOO / HANGOVER
15 THE OCEAN BLUE / EITHER/OR
16 VELOCITY GIRL / THERE'S ONLY ONE THING LEFT TO SAY
17 高橋幸宏 フィーチャリング 東京スカパラダイスオーケストラ / ウォーターメロン
18 THE BLACK CROWES / BRING ON, BRING ON
19 カーネーション / ニュー・モーニング
20 ウルフルズ / タイトゥン・アップ~しまっていこう~
21 ピチカート・ファイヴ / グッバイ・ベイビイ&エイメン

☆50回を記念して、20世紀後半のポピュラー音楽に敬意を表する2枚組です。1955年から1999年まで、1年1曲、年代順に並べました。ただそれだけのものですが、なかなかよくできていると思っています。
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by soundofmusic | 2005-09-27 01:38 | PPFNPセットリスト | Comments(0)

イベント終了

今日は記念にふさわしく、驚くくらい人が集まって楽しかったです。ジャズライブも良かったし。
ケーキを差し入れしてくれたIさん夫婦にも感謝です。
やっぱりたくさん人が集まると、興奮してしまいますね。いろいろ話して、あっという間でした。
さて、次回は11.27です。DJは森山、たひら、たかしまねーさん、マジックさん、板橋さんです。ぜひ、遊びに来てください。
それから10.28に原田くんのイベントがエッジ・エンドであります。オールです。個人的にかなり好きな選曲なはずなので、遊びに行きたいです。

(たひら)

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*リハーサル中の鉄井さんと平井さんです。
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by soundofmusic | 2005-09-26 01:03 | たひらの日記 | Comments(0)

イベント

明日はイベントです。(いや、正確には今日)雨らしいです。嫌だなぁと思ってるでしょう?でも、そんなあなたも絶対に来てくださいね。ライブもあるし。なんだか記念でオマケも二倍らしいし。

それにしても、23日が休みで24日が出勤で明日がまた休みとなると、週末が続けて二回みたいになって、全てが忙しくなりますね。もう今日は朝からほけーっとして、でも仕事は忙しいし。仕事終れば、うっかりカラオケ朝までコースに引き込まれるとこ。森山くんにはよく、そんなにカラオケばかり行くなぁと言われますが、カラオケっていうのは、行かないとまったく行かなくて、行きだすと毎日でも行きたいものになるんだけど、それは何故かといえば、単純に最近の歌をたくさん歌えるときは、行きたいし、歌えないときは行きたくないってことで、これは最近の歌だけじゃなくて、今までの自分のレパートリー以外の曲を歌えるようになったりした時なんかもそうなんだけど。
書いててバカらしくなってきた。カラオケもDJと同じで、いくら気に入った曲でも同じ日に同じ曲をかけることは少ないし(他の人にかけられちゃうと、その曲はあきらめるし)まぁ、なんとなく似てなくもないなぁ。
ええと、とりあえずそんなわけで、明日はカラオケ大会じゃなくてイベントなので、ぜひ遊びにきてください。
(たひら)
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by soundofmusic | 2005-09-25 01:17 | たひらの日記 | Comments(0)

梅が丘代理戦争

仕事中に、有馬ゆえさんが「おもしろい」って紹介していた「出会いと別れ」をやっていたら、予想外に凹んでしまった。

ココ

自分が過去に付き合った相手についての情報を入力すると自分の恋愛傾向を診断してくれるとか、そういったいわゆるアレなのだが、なんだろう、別に凹まなくてもよさそうなもんなのに……なにがショックだったって、自分が相手のことをどう思っていたかを具体的に思い出すことがまったくできないのだ。

よりによって、若い身空で、ぼくとつきあっていたようなひとたちだから、大なり小なり頭がおかしかったのではないかと思われるが、それを言うなら、たいていの男にとって、若い女なんてのは大なり小なり頭のおかしな生き物なのであって、さらにいうなら、お互い年をとったからってその関係性がどうにかなるかというとそうでもない気もする。

* * *

そんな具合で微妙に鬱々たる気分で、フィルムセンターへ。成瀬巳喜男「浮雲」(55年)を見る。たぶん3回目くらいで、過去の2回はいずれも眠ったはずだが、年とったせいか、今度は楽しく見た。楽しいといっても、やはり気が滅入ってくるのであって、この“気が滅入ってくるのを楽しむ”感覚、成瀬の醍醐味だなあと、いまさらながら、思った。

戦争中に仏印で燃えあがったひと組の男女(森雅之、高峰秀子)の恋。戦争が終って日本で再会すると、やっぱり元のようには戻らない。戻りたいのか、戻りたくないのか、それすら分からないようでありながら、なんだかんだいってずるずる付き合っている。

あんまり若いうちに見てしまうと、恋愛というものに対して幻滅してしまうかもしれない。ひとそれぞれの経験値にもよるだろうけど、30歳前後くらいで見ると、どこかしらすとんと来る部分があるのではないかしらん。

徹底して地を這うような映画ととるひともいるだろうけど、ぼくは、うむ、それでも映画的にだいぶ美化されているな、と思ってしまった。実際に森雅之みたいな男がいるとしたら、だらしなくって目もあてられないだろうし、実在する高峰秀子みたいな女は、男のほうからしたらただ鬱陶しいだけだろう。

蜜月がこってりと描かれていれば、また印象は違っただろうに、成瀬はそれをしない。ふたりが寄りかかっている巨大で強固ななにか、それはたぶん思い出とか呼ばれるものだろうけど、それは観客には示されない。

そのかわりじゃないが、カメラがよく喋る。ふたりをとらえる段になると急に気合いが入り、数歩、歩み寄る。歩み寄られる森と高峰、ことに高峰が、それに存分に応える名演。人間の女の表情はかくも豊かなものであったかと驚く。

それにしても。たとえスクリーンの中からとはいえ、「どうせ誰もいないよりはマシだと思ってつきあってるんでしょ」などと言われた日にゃあ、暗闇の中でドキッとしてしまう。ほんとに、水木洋子の脚本は容赦ないんだからな。しかし、ドキッとする必要なんかない、堂々と、小津の映画に出てくる笠智衆みたいに、全人類を代表して、「ああ、そうだよ、君もそうなんだろ?」と言ってやれ、森雅之! フレー、フレー!

* * *

成瀬=水木の容赦のなさは引き続き「驟雨」(56年)でも全開。こちらでは結婚4年目の夫婦(佐野周二と原節子)の倦怠が描かれる。たぶんぼくが初めて見た成瀬映画。6年ぶりくらいの再会だろうか。

ふたりが住むのは梅が丘。50年前、電話はなく、角の薬屋の赤電話を使用。かかってきた電話は薬屋の主人がしらせに来る。家の中には水道はなく、ポンプ式の井戸を使用。そんな暮らしぶりだけど、原節子の悩みは、今の人間のそれとさほどかわらないように見える。子供はなく、野良犬を愛でる。出かける約束をしていたのに、直前になってなんとなく気乗りがしなくて出かけられなくなる(たひらさんみたいだ)。

これもまた、原節子の表情のめまぐるしい移り変わりを楽しむ映画。失礼ながら、こんなに引き出しの多いひとだとは思わなかった。

姪っ子の香川京子が、いかにも若い娘ならではの不満から新婚旅行を打ちきって帰京、夫婦のところにグチを言いに来るのだが、グチを聞いてやるようでいたのがいつのまにか、自分が夫に抱く不平をぶちまけにかかる原節子。まるで代理戦争。このへんの進み行きの見事さには感服。

* * *

さて、「最近のおことば」を更新。オコナーは実は読んだことがない。読んでみたいと思っていて、忘れている。今、読んでいる、荒川洋治「読書の階段」(毎日新聞社)にオコナーの書評が入っていて、そこに引用されていたのがこのことば。

* * *

いよいよ日曜日でPPFNPは50回目を迎えます。平井アミさんと鉄井孝司さんによるライヴつき、おまけはなんと2枚組です。解説のブックレットは3万字、40ページ。ケースのふたが閉まりません。

まあ、選曲はいつものごとくバラバラで、なんの一貫性もありません。これはかけたいなあ、というのが、つい最近届いた、エリザベス・マックイーン&ザ・ファイアーブランズの『ハッピー・ドゥーイング・ホワット・ウィーアー・ドゥーイング』というアルバム。イケてないトミー・フェブラリーというか、張り切りすぎちゃったたひらあつこか、といったようなルックスの女が率いる、テキサス州オースティンのバンドらしいのですが、このアルバム、なんと、パブ・ロック名曲集。

ニック・ロウ、ダックス・デラックス、ロックパイル、スクイーズ、コステロ、フィールグッズ、グレアム・パーカー、などなど。こんなものがあったらいいな、なんてこと、一度も想像したことがなかったのだけど、ある意味、夢のアルバムだな、なんて思ったり。内容はややショボですけどね。全面的に許す。

ではみなさん、日曜日、渋谷でお会いしましょう。天気は……うん、大丈夫でしょう!

(森山)

*おことば・アーカイヴス*
絶望に至る道とは、いかなる種類の体験を持つことも拒絶することである。そして、もちろん、小説は体験を持つことに至る一つの道である。 ……フラナリー・オコナー

(10/3 こちらに移動)
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by soundofmusic | 2005-09-23 20:11 | 日記 | Comments(4)

ぼくにぜひイタリア人の女の子を紹介してください

ディーノ・リージ「セッソ・マット」、見てきました。ぼちぼち上映も終了だし、いい感じに空いているに違いないとの予想。まあ、そのとおり。

あのアルマンド・トロヴァヨーリのあの音楽がくっついていた映画、いったいどんなもんだったんただろ、と気にはなっていたけれど、いかんせん、2005年では遅すぎやしない? せめて10年前に公開されていたら、連日連夜、満員札止め、押すな押すな、てんやわんや、やっさもっさの大ヒットだったろうに。

なんというか、いかにも70年代といった感じの色調の画面に、あのテーマ曲が流れ出したとたん、ああなるほど、と合点がいった。完全に時代を飛び越えていたと思えたあの音楽がストンとはまって、うん、やっぱり、ただの、でも、めちゃくちゃ、グルーヴィな、70年代サウンド。

ディーノ・リージっていうと、作風は別に似ていないけど、位置付けとして、イタリアの古沢憲吾、イタリアのフィリップ・ド・ブロカといったところじゃないかしらん。まとめて映画祭で特集上映されたり、再評価されたり、そういったことがなさそうな、映画史の脚注としての存在。もちろん、(映画の)歴史という書物は、脚注なしではひどく味気ないもの。

さて、とはいえ、クレイジーキャッツの映画で人生が変わることがあるように、「セッソ・マット」も相当な起爆力を持った作品。120分弱で9話編成のオムニバスなので、退屈しやすいひとにはちょうどいいが、とにかく芸風の幅広さが嬉しい。ネオレアリズモ風(あっという間に終る)、メロドラマ、マフィアもの……言うまでもなく、どれもこれも、ひとつの例外もなく、手を変え品を変え、エロ話。

見ているだけでおなかいっぱいなジャンカルロ・ジャンニーニのこってりとしたイタリア男っぷり、生クリームにオリーヴ・オイルをぶっかけたようなラウラ・アントネッリのヴォリュームたっぷりの肢体。いずれも見事としかいいようがない。ジャンニーニの信じがたい悪趣味のスーツ、アントネッリのシースルーの修道衣、その他、すべてが映画という妄想の世界でしか存在し得ないもので、つまり、これは、きわめてマジメな軽喜劇。

DVDリリースはどうやら延期? 中止? 渋谷のイメージフォーラムで、週末、23日(金)まで上映中ですので、とにかく、あわててどうぞ。

* * *

さて、話かわりますが。

いったい誰が自民党に投票していたのだろう、と不思議に感じていたところ、やはり、小選挙区制のマジックだった、という話題。

*「自公連立負ける!」(ニュースの研究所)

これが個人の労力で集計されたとはまったく頭が下がる思いだが、大手のメディアはあまり取り上げていないようだ。下のMSNニュースでも、核心の周辺をうろうろと回っているだけのように見える。

*「衆院選:自民圧勝、得票率と議席数がかい離する小選挙区制」(MSNニュース)

とにかく、それがどんなにいいこと(のように見えるもの)であっても、ひとりの、あるいはごく少数の人間の意志で決まってしまってはいけないのだ。今後に向けての私の具体的な不安は、以下の、やはり見知らぬ、ある個人の方の文が、だいたい代弁してくれている。

*「多数決が機能しなくなるとき」(from ayako)

* * *

佐野元春が間違って引用していたせいで、今日までずっと、ルイ・アルチュセールの言葉だと思っていたのだが、実はイタリア共産党の創始者のひとりであるアントニオ・グラムシによる、次の言葉。

「知性の悲観主義、意思の楽観主義」

エドワード・サイードによれば、これは、「状況は悪い。ゆえにそれを知的に分析し、その分析を踏まえたうえで、状況を変えたいという願望や可能性を信じて前向きに新たな動きを構築していこう」ということになる。

「野党の“野”は野次るの“野”だ、ぼくは自民党に投票する」? 郵政も年金もたいした問題ではない。事態はもっと切迫していて、生命の危険が迫っている。こうしたなかで楽観的であり続けるのは難しい。もちろん、この場合の「楽観的」とは、なにか大声で叫ぶ人間の尻馬に乗って、たったひとつの問題が解決すればすべてがうまく行くと思い込むこと、などでは断じてないはずなのだ。

(森山)
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by soundofmusic | 2005-09-19 16:37 | 日記 | Comments(0)

テレビ

この間、友達がテレビに出ました。知ってる人が出るというのは、なんだか不思議な感じです。
私なら緊張してしまってとてもダメだと思うのに、ほんとにいつものとうりで、こんなものなのか。
それにしても、生肉そのまま食べたいって言ったときはヒヤッとしましたよ。
デブ特集平均体重100㎏に女子一人、よく出たと思う。彼女の素晴らしいところは、我が道を行ってるとこ。流れに身を任せてるとこ。自分を受け入れてるとこ。自分の価値観がしっかりしてる。つまりは、すごく幸せな人。自分がどういう状況になったら、幸せなのか?私みたいに、周りに流されてばかりの人間には、彼女の自分の価値観を信じてる所は、ほんとにうらやましい。

(たひら)
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by soundofmusic | 2005-09-18 00:16 | たひらの日記 | Comments(0)

まぼろしの紫外線

夕方4時過ぎ、ごはんを食べに出ると、韓国料理屋の前に1台の自動車がとまっていた。つい目がひきつけられたのは、後部座席に、LPがいっぱいにつまった段ボール箱、いわゆるエサ箱が積まれていたから。

まだ日差しは強く、さえぎるものもない。レコードが曲がってしまわないかどうか、ひとごとながら心配になる。9時半過ぎ、仕事を終えての帰り道。車はとまったままで、段ボールも。

ふと気づくと、半袖シャツでは少し肌寒い。そうか、車内にレコードを放置しても大丈夫な季節になったのだな、と、へんなところで秋の訪れを感じる(本当に大丈夫だったかは分からないのですが)。

(森山)
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by soundofmusic | 2005-09-17 08:49 | 日記 | Comments(0)

スケッチ・ショウとグレン・グールド

変わったものを聴くシリーズ。

狭山で細野晴臣が歌った、スケッチ・ショウの曲「ステラ」の印象が忘れられずにいる。一応、うたものなのだけど、構造としてはアンビエント。狭山のフェスは、中高年の出演者たちが、ノスタルジーにとどまらないステージを見せてくれたのがいちばん嬉しかったわけだけど、細野の、往年のSSW時代の曲に現在進行形のナンバーをぽんと投げ入れてきて、なおかつ違和感を与えないやりかたには感服してしまった。

ということで、スケッチ・ショウの『オーディオ・スポンジ』を購入。「ステラ」が入っているのは別のアルバムなのだけど、中古で買う以上、欲しいものがすぐに手に入らなくって当然。

とくにYMOに対する思い入れはなくて、しかし、というか、だから、というか、再生YMOのアルバムはなんか憎めないのだけど、今にして思うと、ありゃいったい、なんだったんでしょうね。

YMOに限らず、音楽になによりも大切なヒューモアが『オーディオ・スポンジ』にはかなり含有されていて、なかなか好感が持てました。よいポップス。

* * *

さて、いよいよ自室の混沌度が増してきて、オーディオの前までたどり着くのが難儀になってきた。それもあって、パソコンでCDを聴くようになってしまい、その結果、付属の小さいスピーカーが意外と音がよいことに気付く。もっと、ステレオのスピーカーの音の出る部分は、だいぶ以前から、完全に、レコードによってできた壁で覆われてしまっているから、比べるわけにもいかないかもしれない。

ふとした気まぐれで、クラシックのCDを生まれて初めて買ってみた。芥川也寸志の「音楽の基礎」(岩波新書)に触発された面も、かなりある。グールド『ゴールドベルク変奏曲(55年盤)』と、カラヤン=ベルリン・フィル『展覧会の絵/春の祭典』と、デイヴィス=コンセルトヘボウ『春の祭典/ペトルーシュカ』。

この買い方がどのくらい正しいのか、あるいは間違っているのか、は、何年間かそれなりのペースでクラシックを買い続けていけばおのずと分かるのだろうけど、そんなことを始めるつもりは現時点ではまったくなく、今はただ、雲をつかむようなよるべのなさを楽しんでいる。

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グールドを聴いていてひさしぶりに思い出したのは、一時期、ピアノというものに対して抱いていた違和感。不器用に言いかえるならば、ピアノの持つ特性を完全に生かしきった演奏は、普通の人間の音楽聴き取り能力を越えてしまうのではないか、という疑問。

たとえば、ビル・エヴァンスというひとがいて、ときどき、ピアノそのもののような演奏をするけれども、ぼくにとって、彼の音楽は難解だ。逆に、セロニアス・モンクの音楽を難しいと思ったことはない。エヴァンスと違って、メロディを隠蔽しないからかもしれない。

「音楽は感じるものだから、難しいとかそういうのはないんだよ」などという理屈は、ここでは受けつけませんので。

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「春の祭典」はまだちゃんと聴いていない。カラヤンのほうには、ロック・ファンにもおなじみの(笑)「展覧会の絵」も入っているから、ま、ぼちぼち聴いていきたい。

と思いながら、さっき、ひさしぶりに発掘された(発掘音源という意味ではない。家の中から出てきただけ)キャノンボール・アダレイの『マーシー、マーシー、マーシー』(そういえば、狭山では、佐野元春の登場前、ホーボー・キング・バンドだけが出てきて、このタイトル曲をやっていたな。それにしても、今、アマゾンではこの名盤が犯罪的に安い)を聴いていたら、どの曲だったか、強烈なポリリズムを使っていて、だからといって、キャノンボールがストラヴィンスキーよりも偉いってことにはならないんだろうけど、ん? 本当にそうか? なーんてことを考えると、少しは脳が活性化するかもしれない。

CDをちょっとずつリストラし始めていて、部屋の中の風通しも若干よくなっていく予定(希望)。ついでに頭の中の風通しもよくしてみたいものだ。

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25日のライヴ・ゲストが決まりました。平井アミさん(Vo)と鉄井孝司さん(B)のデュオです。“ヴォーカル+ベース”シリーズ第3弾。とくにこの編成、と決めているわけではないのですがね。

あ、ついでに宣伝しましょう。PPFNPではライヴの出場者を募集しています。審査などというとおこがましいですが、一応、うちの音楽性(あるのか?)とあまりにもかけ離れたひとはご遠慮ください。我こそは、というあなた、まずは森山までご連絡を。では。

(森山)
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by soundofmusic | 2005-09-12 01:53 | 日記 | Comments(0)