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これがぼくらの音楽

PPFNPにお越しくださったみなさん、どうもありがとう。ストーンズを見に行った面々でストーンズの話題で盛り上がったり、マジックさんがストーンズの曲ばかりかけたり、森山弟がかけたハイロウズの曲がストーンズみたいだったり、森山兄がストーンズのカヴァーをかけたりしていました。ていうか、森山兄はストーンズが来日するたびにストーンズのカヴァーをかけている気がする。

セットリストはそのうち発表します。お待ちください。

次回は5月28日(日)。DJは各方面に打診中。懐かしいひとや初めてのひとが登場する予定。ライヴも入れたいですね。

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昨日の昼間は、やむをえない用事があって近所の図書館に行ってきた。考えてみたら、図書館というものに行くのはたぶん10年以上ぶり。買わなくてもいいやって本は、ここで借りることにしよう。

時間がないので、必要な本の取り寄せを頼んで、書架をざっと流して、CDをささっと見て、ジョニー・グリフィン『ステューディオ・ジャズ・パーティ』と、オーネット・コールマン『クロイドン・コンサート』を借りる。

明日はオーネットを見に行くので、今日は予習で『トゥモロウ・イズ・ザ・クエスチョン!』を聴く。聴いていてこんなに/こんなふうにワクワクさせてくれるジャズは意外と少ない。とても貴重な音楽。

ここでのドラムスはユダヤ人のシェリー・マン。彼のヒューモアのセンスとリズム感覚はオーネットのそれとよくなじんでいるとぼくは思うのだけど、水と油だと感じるひともいるみたい。ま、どうでもいいか。

図書館の隣の公園では桜が咲いていて、おばちゃんたちが数人、『ゴールデン・サークル』のジャケみたいに不自然に、親密に密着して立ち尽くしていた。

(森山)
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by soundofmusic | 2006-03-27 15:44 | 日記 | Comments(0)

リスト Volume 53 2006.03.26 ゲスト:taka4&マジック(セツナイト)

***森山兄***
1 ZOOT MONEY'S BIG ROLL BAND / CHAUFFEUR
2 DIANA KRALL / STOP THIS WORLD
3 ANNIE ROSS / MANHATTAN
4 BOB WILLS & THE TEXAS PLAYBOYS / I AIN'T GOT NOBODY
5 土岐麻子 / サティスファクション
6 THE STREETS / IT WAS SUPPOSED TO BE SO EASY
7 THE RAH BAND / SAM THE SAMBA MAN
8 五島良子 / ウナ・セラ・ディ東京
9 SERGIO MENDES / THE FROG

<コメント>
1 火傷しそうにハイテンションなライヴ。燃えるハモンド。
2 エルヴィス・コステロの奥さんであるジャズ・ヴォーカリスト/ピアニスト。モーズ・アリスンのカヴァー。
3 ジャズ・ヴォーカル。ロジャース=ハート作。
4 ウェスタン・スウィングの大物。
5 ストリングスのみをバックに歌うストーンズ・カヴァー。
6 英国の白人ヒップホップ。オーケストラ的なものをサムプリング。
7 昔からあった未来の音楽。
8 宮川泰先生を追悼する。ピーナッツのカヴァー。ラテン風。
9 五島も昔カヴァーしていた、ジョアン・ドナートの曲。新作『タイムレス』より。Qティップ参加。

***森山弟***
1 Pirates / Peter Gun (live)
2 ハイロウズ / グッドバイ
3 Rolling Stones / She Said "Yeah"
4 サニーデイ・サービス / ここで逢いましょう
5 Travis / Quicksand
6 Elliott Smith / waltz #2 (XO)
7 フィッシュマンズ / 100ミリちょっとの
8 スチャダラパー / 今夜はブギー・バック (smooth rap)

<コメント>
1 おそらく「ロックンロール=髑髏」の公式を最初に考案したであろう偉人達。デビューはストーンズ以前。今だ現役!
2 ハイロウズ活動停止を偲んで。
3 祝・来日!ミックかっこよかったなー。
4 桜の季節が来るたびに聴きたくなる名曲。
5 早く新作出ないかなー。
6 アメリカの夭逝系SSW。繊細なメロディとひとりビートルズ風の演奏は、米国のニック・ドレイク!?
7 日本の夭逝系SSW率いるグループ。繊細な歌詞に陽気なメロディ。
8 小山田圭吾リミックスバージョン。オザケンのパートを小山田くんが歌ってます。「サイクル・ヒッツ」より。

***taka4***
1 More Than A Feeling / Boston
2 Blue Collar Man (Long Nights) / Styx
3 Don't Stop Believin' / Journey
4 The Way It Is / Bruce Hornsby & The Range
5 Summer, Highland Falls / Billy Joel
6 What A Fool Believes / Doobie Brothers
7 Pinch Me / Barenaked Ladies
8 Second Hand News / Fleetwood Mac
9 It’s So Easy / Linda Ronstadt
10 Jack & Diane / John Mellencamp
11 Breakdown Dead Ahead / Boz Scaggs
12 Doctor My Eyes / Jackson Browne
13 時機~Timing Remix~ / ブラックビスケッツ

<コメント>
1 昔、大阪府立体育館で見たあのパイプオルガンはすごかったなぁと。Bostonと言えばやはりこの曲。
2 このCD買いにホノルルまで行きました。生きてきた中でCD買いにだけ一番遠いTowerRecordsに行った気がします。(この際日本でもAmazonでも買えるって話はなしで)
3 その昔、Bostonの来日とぶち当たって大阪厚生年金会館はがらがら。まだそんなに売れる前の彼らのほうが好きだった少年時代。この曲はもろ商業ROCK全盛曲かと。
4 Huey Lewisの前座で来ました。もちろん客の反応悪くて。でもでも彼のピアノの音は絶品かと。
5 売れたのはStrangerのアルバムから。でもその前のアルバムのほうが出来がいいと思うのは僕だけではないはず。
6 賛否両論のMichael McDonaldの加入ですが、確かに昔とは全く違う音になっちゃいましたが、Michaelの声はいいなぁって。
7 全く日本じゃ知られてない彼らも全米じゃArenaTour。たぶんDave Mathews BandとBNLぐらいが全く日本じゃ知られてない気もしますが。
8 マイコーのThrillerが出るまで全世界で一番売れたアルバムはこれのはず。でも初期の好きな人には禁買のアルバムですか?
9 子供の頃、歌姫といえばこの人でした。なにげに彼女のカバー曲っていいのがあるんです。旬のStonesカバーもあるし・・・
10 アメリカの心(この心自体疑問ではあるけど)を歌ってる人ってこの人だなぁと。BossよりやっぱJM派。
11 Totoがデビューしたのもこの人のおかげ?そういやEaglesもLindaのバックバンドじゃなかったかと。バックをEaglesで固めた曲も数多いBozなのでした。
12 少年時代擦り切れるほど聞いてたレコードはLate For The Sky。西海岸といえば彼ではないかと(自己主張) 選曲で最後までTake It EasyとThe Pretenderと悩んで選んだのがこの曲です。
13 北京語バージョン。大阪のクラブでまわしましたその昔。曲は中西圭三。セルフカバーもあるけど、こっちのほうがやっぱりいいなぁって。

***森山弟***
1 Rolling Stones / Ruby Tuesday
2 ザ・チャン / 春一番が吹いた日
3 Roy Ayers / Ebony Blaze
4 Mother Earth / Temptation Took Control
5 Herbie Hancock / Watermelon Man
6 ハナレグミ / そして僕は途方に暮れる
7 Kings Of Convenience / The Build-Up
8 Feist / Secret Heart

<コメント>
1 祝・来日!ロニーいい奴そうだったなー。
2 春ですから。
3 一時期レア・グルーヴ方面で再評価されてたようですが、今では誰も聴いてないのか中古は安いです。
4 アシッド・ジャズのじゃなくて、70年頃のナッシュビルのスワンプ・グループです。パンチ効いてます。
5 天才のファーストより。
6 大沢誉志幸のカバー。こうして聴くといい曲です。
7 ゲスト・ヴォーカルのファイストがいい味だしすぎです!
8 そのファイストがロン・セクスミスの名曲をカヴァー!

***マジック***
1 Rolling Stones / Brown Sugar (Alternate version)
2 Rolling Stones / Dancing with Mr.D
3 Rolling Stones / Hey Negrita
4 Rolling Stones / Soul Survivor
5 Rolling Stones / Too proud to beg
6 Rolling Stones / Sweet Virginia
7 Professor Longhair / Big Chief
8 Fleetwood Mac / Oh Well
9 Thin Lizzy / Mama nature said
10 Thin Lizzy / Return of farmer’s son
11 Faces / That’s all I need
12 Ron Wood / Caribbean Boogie
13 Ron Wood / Far east man

(コメント)
1-6 ストーンズ来日記念の意味を込めて選曲しました。1曲目のBrown Sugerのこのヴァージョンはクラプトンがリードでスライドギターを弾いているといわれています。ただし、このヴァージョンのよさは、外様に誘発されたストーンズそのものの演奏にあります。ベースがビルワイマンとは思えないかっこよさです。2-6は、最近のコンサートではめったにやりませんが、いまでも愛聴しています。ストーンズの音楽的な魅力を説明することは、ビートルズやキングクリムゾンなどに比べると少々難しい気がします。定義するならば、「キースリチャード(と、ちょっとだけミックジャガー)の地に足のついた人間的で時折ワイルドなオシャレ感覚が楽曲群に反映されている」ということになるかと思いますが、これでは全然イメージが湧いてこないですよね。ストーンズ好きのみなさんと居酒屋なんかに集まって議論でもしたいものです。
7 ストーンズの後は、ニューオリンズの重鎮の作品。ダウントゥアースな感覚に曲芸的な楽しさ満載の長髪教授のピアノが絡み合うお祭り気分的な作品。
8 ブルースロックから一段高みに達した構成力を誇るピーターグリーン在籍時の作品。こんな曲世の中にもっとたくさんあったらいいのに。
9-10 エリックベル在籍時のシンリジーの作品。彼の凄まじいスライドギターを聴くと、フィルリノットはその後のツインギターには本当は満足していなかったかもしれない(個人的にはツインギター時代も大好きだが)。
11 ロンウッドのスライドギターとロッドステュアートのヴォーカルの相性が最高であることが分かるフェイセスの作品。このころのロンウッドは、ジャガー&リチャードのおまけあるいはルックス要員などでなく、ロッドとタメを張る主役だった。。。
12-13 ロンウッドのファースト「俺と仲間」とセカンド「Now Look」から。中古盤屋では悲しいくらい安価で発売されているので、聴かずに馬鹿にしている人も多いかと思いますが、ストーン
ズの70年代の作品にも劣らない素晴らしい作品ですので、是非とも皆さんにオススメしたいです。

***森山兄***
1 THE ROLLING STONES / ROUGH JUSTICE
2 オウガ・ユー・アスホール / タニシ
3 JOAO DONATO / THE FROG
4 DAVE MCKAY & VICKY HAMILTON / SAMBA FOR VICKY
5 BARNEY KESSEL / SWING SAMBA
6 THE FRANK CUNIMONDO TRIO INTRODUCING LYNN MARINO / LOVE SO FINE
7 湯川潮音 / 風来坊
8 SONYA KITCHELL / LET ME GO
9 THE LITTLE WILLIES / ROLY POLY
10 KARIN KROG / RAINDROPS, RAINDROPS
11 水森亜土 / チキチキバンバン
12 BEN SIDRAN / CHANCES ARE

<コメント>
1 ドームにストーンズ見に行った記念。新譜の1曲目。
2 松本だか名古屋だかあたりの有望新人バンド。
3 タニシから、田んぼにいそうな生き物つながりで。作者自身によるヴァージョン。ヘンタイ・エレクトリック・ファンク・アルバム『ア・バッド・ドナート』より。
4 おしゃれ変拍子デュオ。
5 正統派ジャズ・ギタリスト、ローマで乱心のブラジリアン・アルバム『ギターラ』より。
6 ジャズ・ピアノ・トリオ+女性ヴォーカル。ロジャ・ニコのカヴァー。
7 湯川トーベンの娘。はっぴいえんどのカヴァー。たいへんおもしろい映画「リンダ リンダ リンダ」のサントラより。
8 アメリカの鬼束ちひろ。若いのに渋い。
9 ノラ・ジョーンズらによるバンド。イントロのギターがバーニー・ケッセル風。
10 ノルウェイのジャズ・ヴォーカリスト。エレ・ピがイッちゃってます。
11 同名映画主題歌。1月もかけていた。
12 小ジャレた音楽。

***おまけCD「LA CIUDAD Y LOS PERROS」曲目***
1 JAMES BURTON / HOUND DOG
2 田辺マモル / 犬とネロ
3 LOU DONALDSON / HOT DOG
4 DR. JOHN / SCALD DOG
5 NICK LOWE & HIS COWBOY OUTFIT / LUCKY DOG
6 UNCLE TUPERO / I WANNA BE YOUR DOG
7 THE STOOGES / I WANNA BE YOUR DOG
8 斉藤和義 / ファイヤー・ドッグ
9 KULA SHAKER / SMART DOGS
10 ミッシェル・ガン・エレファント / ロシアン・ハスキー
11 THE PIRATES / DO THE DOG
12 ZOOT MONEY'S BIG ROLL BAND / WALKING THE DOG
13 STEFAN GROSSMAN / MEDLEY:HOT DOGS~CINCINATTI FLOW RAG~NEW YORK CITY RAG
14 SLIM GAILLARD / SERENADE TO A POODLE
15 NELLIE MCKAY / THE DOG SONG
16 中村一義 / 犬と猫
17 MUTANTES / VIDA DE CACHORRO
18 STEELEYE SPAN / DOGS AND FERRETS
19 VICTORIA WIILIAMS / THE PUPPY SONG
20 TOM WAITS / RAIN DOGS
21 DUKE ELLINGTON meets COLEMAN HAWKINS / YOU DIRTY DOG
22 DAVE FRISHBERG / THE UNDERDOG

☆戌年にちなんで、犬っぽい曲を集めました。
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by soundofmusic | 2006-03-27 02:44 | PPFNPセットリスト | Comments(0)

冷やかし半分でストーンズを見に行ってすっかり熱くなって帰ってきた

d0000025_1513328.jpgさて、そのストーンズですが、見に行ったのはたまたまというか冷やかしというか、いずれにしても自発的にではない。2枚予約したひとがいて、3枚で取り直したもんでもともと取った2枚のほうの予約が余ってしまったから興味があればどうか、という話があったので乗っかったというわけ。

いちばん楽しみにしていたのはチャーリー・ワッツを生で見られるということだったけど、じっさい始まってみると、目はずっとミックにひきつけられっぱなしだった。キース、ロニー、チャーリー、ごめんよ。もちろん、腐ってもバンドはバンド、というのはそのとおりだし、みんなそれぞれの基準においては、充分にかっこよいのだけれど。

ミック・ジャガーは、ヴォーカリストがステージ上でどう動き、何を見せ、いかに歌うべきか、を熟知していたように感じられた。そして、もっと小さい会場で見たいなあ、との気持ちを上手にあおりつつ、なおかつ、ドームにふさわしい堂々としたパフォーマンスを見せてくれたのには感激した。

ストーンズ最高。とか、現役で転がり続ける永遠の不良。とか、その手の物言いが昔からどうもいけすかないのだけど、この直接的な興奮を単純なフレーズで表そうとしたら、そういう頭悪い感じになってしまうのもやむをえないかなあ、と。しかしながら、ストーンズの音楽そのものは別に単純なロックンロールばかりではないし、ましてや頭の悪い音楽でもなんでもないってことだ。

うまく書けない。

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土曜日は神保町に行ってきました。上京してから15年、ここにきちんと足を踏み入れるのは初めてのこと。制限時間2時間、3000円の予算内で古本を買って、見せっこするという企画。企画、なんていうとどこからともなく金が出るイメージだけど、「サウンド・オヴ・ミュージック」の企画なので、自腹です。

ご参加いただいた、一服通信の森明子さんと有馬ゆえさん、どうもありがとう。原稿、どうぞよろしく。

「サウンド~」の5月ごろ発行の号に掲載予定です。お楽しみに。

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今晩はPPFNP。みなさん、渋谷でお会いしましょう。

(森山)
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by soundofmusic | 2006-03-26 01:59 | 日記 | Comments(0)

「リンダ リンダ リンダ」の前田亜季のドラムこそがロックンロールなんだ

山下敦弘「リンダ リンダ リンダ」を再見。

女子は女子であるというだけで祝福される瞬間がある。たとえそれが映画の中だけだとしても。ひるがえってみるに、男をそういうふうに描いた映画はあまりない気がする。映画監督は大多数が男性だからだろうか。とにかく、この子たちがこうしてフィルムに固定されたことは喜ばしい。

山下の、気まずさに対する感覚は注目に値する。

音楽。いつまでも聴いていたい前田亜季のドラム。ブルーハーツの曲が、まるでビートルズのように聞こえる。やたらとおおざっぱないいかただが、説明はしない。

音楽がいいのはもちろんとして、ぼくだったら、一切演奏シーンを省いてリメイクしたい。それでも充分おもしろいはず。いやむしろ、そちらのほうがおもしろいかも。バンドをやろうとして奔走するだけの少女たち……

にぎわう文化祭。冒頭、教室から教室へと移動していく前田亜季。ざわめきをざわめきとしてとらえながら、会話の声も埋没させないクリアな録音。すばらしい。

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リトル・ウィリーズ

1曲目のイントロの幾何学的なフレーズ、ポール・ウィナーズがカントリーを演奏したらあるいはこんな感じかも、と思わせる。打って変わって2曲目は、ディランがやりそうなダルなブギー。全体としてはまあ、シブい音楽ということになるのだろうけど、わりととっつきやすいのでは。

ノラ・ジョーンズがいるという理由でこのレコードがバカ売れするとしたら、痛快なこと。

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今年度版のアンケート、このブログでも公開されています。目次はこちら。冊子版を持っていないひとで、これを読んで冊子版がほしくなったひとは、森山まで連絡ください。

もちろん、今度の日曜日、26日に開催されるPPFNPでも配布いたします。DJ一同、腕によりをかけて選曲していますので、こぞって遊びに来てください。

今日はストーンズを見てきます。

(森山)
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by soundofmusic | 2006-03-22 08:42 | 日記 | Comments(0)

Pure Pop For Now People Volume 53


2006年3月26日(日)18時~22時

渋谷エッジエンド(Tel:03-5458-6385)
地図。

800円(1ドリンク&おみやげ付き)

DJ:
taka4
マジック(セツナイト)
森山弟(弟)
森山政崇(サウンド・オヴ・ミュージック)

桜前線と先を争うようにしてPure Pop DJsが渋谷に来襲! 当イヴェント初登場のtaka4氏は、iPodに2306曲、PCに18915曲を詰め込んでいる猛者。ついでながら、当イヴェント始まって以来初の、男だらけのDJ大会でもあります。どうでもいいですけど。
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by soundofmusic | 2006-03-14 01:41 | PPFNPイヴェント情報 | Comments(0)

ギターは日本の歌をどう変えたか

さて、いつも、森山の日記は、「分かりづらい」だの「難しい」だの「かっこつけてんじゃねえ」だの「てめえ自身のための広告」だの「バカ」だの「死ね」だの言われていますが、それらの指摘は、ある程度は、正しくないことはないのです。

前々回の日記で、中川五郎の歌「2005年4月16日」について、“高田渡の死のドキュメント”“メディアとしてのフォーク・ソング”とだけ書いたところ、あたかも、中川がそうしたやり方を発明したかのように読める、との指摘を受けた(*)。

びっくりしたね。

なんというか……21世紀になってもメディアとしてのフォークがこうした形で存在しうる、ということがいちばん感動的だったので、最初はそう書いたのだけど、あまりに当たり前のことなので照れくさく、検閲、推敲、削除してしまったのだった。

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そもそも、なんて大上段に振りかぶるつもりもないけど、中川の直接的な祖先はボブ・ディランやウディ・ガスリーかもしれないが、そういったひとたちが産まれてくる前にだって、ヨーロッパの吟遊詩人たちや日本の琵琶法師は、旅をしながら、遠くの町のかわった出来事を歌に乗せて届けていただろう。

新聞もラジオもレコードもテレヴィもインターネットもない時代、歌というのは少なからずそうした社会的意味を持っていたと推測できる。今、とくに日本では、音楽がそういう機能を持つことができるということは忘れられがち。べつに、メッセージ・ソングがどうこうという話じゃない。

あるひとは、中川が、高田渡の死を、ほかならぬ、歌で表現したことだけをぼくが評価している、と読んで、「積紫乃だって、自分の大事なひとが死んだらそれを歌にしないはずがない」と言った。わたしが「2005年4月16日」に感動したポイントは、そこではない。中川が若いころから今まで腐るほど聴いてきた、おそらくはおもにアメリカの、フォーク・ソングが、内容も形式も、完全に日本の黄色い風土に流し込まれて移植されて日本語で歌われている、そのありかたに震えたのだ。

感動したのはわたしに前提としての知識があるからで、だからといってそれはしょせん、たいした知識ではない。わたしにとって、よその国の音楽を聴くことは、別にそのひとならではの声や音が聴きたいというだけの理由ではない。その背後に、聞こえるときもあれば聞こえないときもある、歴史だったり文化だったりの総体に耳を澄ます行為を含めて、音楽なのです。

そういう聴き方が当たり前だと思い込んでいたため(と同時に、そういう方法を取っているひとは少数派だと自覚してもいるのに)、ついつい、忘れてしまう。そういった世間の歴史意識の欠如をスパルタ式に修正する戸塚ヨットスクール的な意味合いをPPFNPは担っていくべきなのだが、いやいや、「べき」とか言い出すと、また面倒だ。ただ、正しく使用すれば知識は楽しいってこと。

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日本では叙事詩の伝統が弱いこととか、ボブ・ディランの曲の構造とか、中川を見て思うところは多かった。単なる簡便な楽器として以外の過剰な意味(良くも悪くも)をギターが持たされるのを中川はいやというほど見てきただろうに、それでも、純粋音楽の幻想に逃げ込まない態度はいさぎよいと感じられた。

つまりでもなんでもないけど、なんとなく箇条書きにしてみると、
1)21世紀にもなって駅前で若者がギターをかかえて歌をうたっていることと、
2)インターネットによって自分の居間がほぼ無限大の宇宙になったことと、
3)クラクラでマイクなしで歌う中川五郎を見てしまったボンゴさんがさいたまスーパーアリーナのローリング・ストーンズを見るのがばかばかしくなってしまったことと、
このみっつは全然関係ない話ではないってことです。

(森山)

(*)そのひといわく、そのひとはそういうことを言ったのではなく、森山はそのひとの発言を曲解している、とのこと。(3/13追記)
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by soundofmusic | 2006-03-11 17:18 | 日記 | Comments(0)

うたとことば

男はひとり残らず身につまされ、ある種の女には猛烈な怒りを買うかもしれない歌。中川五郎がうたうのはそんな歌で、というのも、彼は自分の、社会的には決してほめられはしない、しかしミュージシャンとしては別に珍しくもないかもしれない、そんな女性遍歴を赤裸々に、事実に基づいて、うたっている(と自称している)から。

喫茶クラクラの「Gentle Holidays」で彼(と、HONZI)の圧倒的なパフォーマンスに接してから、折に触れて中川五郎の歌について考えをめぐらせている。いや、ある女性と議論を戦わせている。もっと正確に言おうか。ケンカになっているのだ。ガールフレンドと。五郎さんの歌のせいで。

不思議なことに、激烈なののしりあいを続けながら、わたしも彼女も、中川の歌の内容がほんとうに事実であるかどうかについては、まったく思いをいたさなかった。彼女はそれを、中川があまりに無邪気だから、と言う。

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ぼくはといえば、自分の無邪気さにうなだれている。うなだれたまま、脱線を始めようか。昔、うちの母が、俵万智の小説「トリアングル」を読んで、わたしに、「小説家といっても、なんだかんだ言って自分のことを書くのねえ」と言ったことがある。その小説には、たしか、例の、“作者自身を思わせる主人公”というやつが出てきて、妻子ある男性と恋愛をおこなったりするのだった。

解釈が俗っぽいからではなく、文学作品の鑑賞方法として間違っているという理由から、そのときぼくは、母になにか言ってやりたくなったのだった。とはいえ、母親というものは一般に、そういう話をする相手としては不向きとも言える。

わたしもわりあい、本当のことです、といわれると、なんでもかんでも鵜呑みにしてしまう傾向がある。おそらく、映画でも小説でも、そこで起こっていることを本当のことだと思い込むのとそうしないのとでは、味わいがまったく違ってくるからなんだろうと思うけど。

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いちど脱線したものは戻らない。

中川の歌を聴きながら、田辺マモルのことを思い出していた。中川は、気になった女の家にあがりこめたはいいが結局何もできなかった経験を「90センチ」という歌にしていて、松本で聴いたそれは生ギター1本のクセにやたらとパンクだったが(パンク・ウィリアムズ?)、田辺マモルには「一緒に寝たけど何もしなかった」なる曲がある。このタイトル、最高じゃないか?

中川だとか田辺だとか鈴木慶一だとか、情けない男の歌をうたう男はたくさんいるけれど、情けない女の歌をうたう女はいない気がする。いや、いるのかもしれないが、その情けなさは男の情けなさとは別物だろう。

イタイ系のやりかたでなく自分の男性遍歴を笑い飛ばせて、しかも女を捨ててない、そんな歌をうたうシンガー・ソングライターは、ぱっと見た限り、少なくとも日本にはいないみたいだけど、どうだろう。そういう音楽を受け入れる土壌は、ないのかもしれない。ぼくだったら、そういう女性、いっぺんに好きになってしまいそうだけど……。

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ふだん自分が使わない言葉も、歌の中でなら使ってよい、と無条件に信じ込んでいるとしたらずいぶんと無邪気な話だ。だから、たとえば、「道化」「諦念」「幻想」「荒野」などの入った歌詞を目にすると、ちゃんちゃらおかしくなってしまうし、これは前にも書いたことだが、いつまでたっても無自覚に「貨物列車に飛び乗っ」てたりする一部のJポップも、好きじゃない。

まあ、歌い手としての人格ってのは当然あるにせよ、それにしたって、ねえ。「偽りの仮面を剥ぎ取ってうにゃらかにゃら」とか言われたって、聴いてるこっちが困ってしまう。

中川の歌はその点、だいたい問題なさそうだ。彼の歌が、自分のCDを持っている人たちにだけ届けられるべきものではないとちゃんと知っているからだろう。それにしちゃ、「蒼穹」なんて難しい言葉も使ってたけどもね。

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さて、とくにオチはない。とりあえず時間もないので、今日はこれくらいで。

と、書いたからといって、なにもかも鵜呑みにしてはいけないということだ。ただし、書き手たるわたしは、当然、この但し書きを含めて、あなたが、読んだものすべてを信じてくれることを強く期待してもいる。

(森山)
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by soundofmusic | 2006-03-10 21:10 | 日記 | Comments(0)

ここなら歌は育つ

d0000025_14272586.jpg2泊3日で松本に行ってきた。この3日間を過不足なく要約するのはむずかしいけれど、よく話し、よく歩き、ぽつぽつと酒を飲み、いろいろと古本を買い、やっぱり少しだけCDも買い、真っ昼間から夜までえんえんと喫茶クラクラのイヴェント「Gentle Holidays」ですごし、カレーを食べ、途中抜け出してコーヒーを飲みにいったりした。

写真はおなじみ、会場の喫茶クラクラ。イヴェントのスタートは午後1時。いくらなんでも早すぎるのでは? とも思っていたのだけれど、春の日、やわらかくあふれてくる光の中で音楽を聴くのは気持ちいい。ふるまわれたワインのせいも、たぶん少しはある。

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とっぷり日も暮れて、夜は中川五郎+HONZIのライヴ。マイクもなし、PAもなしの、完全アコースティック。この場所にはこれがいちばん似合う。1曲目の最初、かきならされるギターと自在に駆けるフィドルがぶつかった瞬間、背筋に電流が走った。

ハンク・ウィリアムズの「湖のほとり」、ルー・リードの「ビッグ・スカイ」、ジェリー・ジェフ・ウォーカーの「ミスター・ボージャングルズ」。外国曲を、かたっぱしから日本語詞でうたう。それは、万が一ぼくが自分で音楽をやるとしたら、そういうふうにやるしかありえないだろう、と考えていたやりかただ。

そして、オリジナル曲の数々。「2005年4月16日」は、高田渡の死のドキュメント。ここでは、ギターは、目に映るものをかたっぱしから記録する手持ちカメラであり、メモを取るためのレシートの裏面であると同時にそこに走り書きするためのペンであり、大事ななにかを忘れないために記憶を冷凍するタッパーウェアでもある。メディアとしてのフォーク・ソング。語り継ぐこと。

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さて、中川五郎は、自分のままならぬ人生を音楽でもって飼い馴らそうとする猛獣使いでもある。ライオンにあてるムチであり荒馬を手なずける手綱でもあるギターの弦は、「ビッグ・スカイ」を歌っている間、何本も切れてしまっていたのだが。

その、人生というやつ。妻と娘を捨てて若い女のもとに走ったはいいが、結局その新しい恋人ともうまくいかなくなって、別れた妻のことを考えたりする。そんな歌ばかり。

♪この父親は檀一雄でも読みすぎたのだろうか♪と歌ってしまうそんな男を、嫌いになれるはずがない。というのは、男の見方なのかもしれない。ぼくの隣に座っていた女性は聴きながら怒りの涙を流していたし、その隣に座っていた女性は「殺意を感じる」とすら言っていたらしい。背中がひやっとする。

ライヴ後、カレーを食べながら、Uさんと、「音楽聴いても、泣かないですよねぇ」「感受性が強すぎるのも大変ですねぇ。お互い、鈍感でよかったですねぇ」とうなずきあう。とはいえ、そんな自分が薄情者ではないかと気にしているぼくは(じっさい薄情なのだが)、この日の中川五郎のことを、恋歌を歌うかわいいおじさん、と評している女性もいることを知って、ちょっとほっとしたりもした。

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信じがたいほど貴重なスペースである喫茶クラクラは、今月で閉鎖されてしまう。でも、きっと大丈夫。種はまかれた。この街のどこかで、そう遠くないうちに芽を出すだろう。ここは、歌の育つ街。

(森山)
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by soundofmusic | 2006-03-08 01:28 | 日記 | Comments(0)

ゴジラ が とうじょうした!

d0000025_19485778.jpgついに肩の荷が下りた感じ。「サウンド・オヴ・ミュージック」の特大号、通称「アンケート」、ようやくできあがってきています。20代から60代の29人に2005年を振り返って書いてもらった文章をまとめた安易な発想の冊子です。B6版、約100ページ。

のほほん、と読んでいるだけでももちろん楽しいけれど、必死で読み込めばそれなりに役に立つものでもあると思います。しかしいちばんの効用は、世の中にはいろんな人がいるのだということが分かることではないかと。読んでみたい方、お気軽にご連絡ください。→連絡する

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だんだんレコード屋に行かなくなるにつれて、次第に勘が鈍ってくるのが自覚できる。アンケートの作業のめどがついたところで、とりあえず10枚くらい通販でポチッとやって、さしあたり落ち着きはしたのだけど、リハビリみたいにユニオンに行って、また何枚か買ってきた。リハビリみたいに、というのが意味不明だが。

すきっと背筋が伸びるジャズ・ボサの名盤、ミルトン・バナナ・トリオの『バランサンド』。アナログしか持っていなかったので、CDを見つけられて小躍り。トム・ジョーンズの2イン1『ザ・ヤング・ニュー・メキシカン・パペッティアー/ザ・ボディ・アンド・ソウル・オヴ・トム・ジョーンズ』は、72年と73年の作。ビル・ウィザース、アル・グリーンなどのカヴァーがてんこ盛り。などなど。

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きりっと引き締まった高い空、松本の空気はおいしいに違いない。土曜日、喫茶クラクラの「Gentle Holidays」に備えて、森山は意味もなく明日から現地入りします。連絡はつきませんので、あしからず。また、森山弟は不参加になりました。なお、当日のタイムテーブルは、以下の通り。

13:00~13:45 ボンゴ
13:45~14:30 クラブクラクラ
14:30~15:15 sumire
15:15~16:00 ボンゴ
16:00~16:45 もりやま
16:45~17:30 未定
17:30~18:00 クラブクラクラ
18:00~20:00 中川五郎+HONZIライブ
20:00~20:45 もりやま
20:45~21:30 sumire
21:30~22:00 クラブクラクラ

*未定の部分はのちほど発表(手配中です)

ようやく気持ちも盛り上がってきたところで、今晩は選曲とアンケートの製本をする予定。お近くのみなさん、ぜひクラクラでお会いしましょう。

(森山)
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by soundofmusic | 2006-03-02 19:45 | 日記 | Comments(0)