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バレーボールはボリビアで

今週。

用心してずいぶん早めに行ったので事なきを得たものの、フィルムセンターのフランス映画特集、ロベール・ブレッソンの「ジャンヌ・ダルク裁判」は、やはり満席になった。その翌日、ラピュタ阿佐ヶ谷で見た川島雄三の「洲崎パラダイス 赤信号」も、混むだろうとは思っていたがこちらも満席になった。

混んでいるのはとにかく嫌いで、そのくせあまりにひとが入っていないと少しだけさみしい気分になる。いま、スクリーンで見ることができる映画はたかが知れていて、古今東西の作品をまんべんなく見ようと思ったら、CS放送とDVDを活用しないわけにはいかないが、わたしのように、映画は映画館でしか見ないとほぼ決めている人間ですらとにかく時間が足りないのに、映画館にも行って、なおかつCSだとかで録画したものを見る時間のある人間というのが、はたしてどこかにいるんだろうか。

だいたい、日本映画専門チャンネルだとか、そういうものに入ったら、1日中それを見ているだけで終ってしまうではないか。これは誇張でもなんでもない。

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「洲崎パラダイス 赤信号」はたぶん3回目くらいで、毎回見るごとに注目するポイントがちがってきておもしろい。

夫の帰りを待っている間、帰ってきたあと、殺されたあと、とそのたびにまったく別人のようにたたずまいを変える轟夕起子だとか、おそらく相当に緻密に組み立てられているのであろうサウンドスケープとか。

なんといっても感心するのは、新珠三千代のヴァイタリティ。そうそう、いつでも女は強く、男はこの映画の三橋達也のようにだらしないものなんだよ、と言いたくなる。ロクに知りもしないのに。

いま知ったこと。たしか最後のほうに出てくる女中志願の女、桂典子というひとだが、新珠三千代の実の妹なのだとか。今度見るとき、確認し忘れないようにしよう。

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前からどうやらうすうすは感じていたのだが、轟渚さんの歌を聴いて、彼女のばびぶべぼの音が好きだということに気づいた。彼女は「旅人」「たばこ」を、「タヴィヴィト」「タヴァコ」と発音していて、それがチャーミングなのだ。

その特異な才能を生かすべく、もっともっと「ば行」の音が入ったうたをうたうべきだ。そういう目的で書かれた歌詞がひとつくらい世の中にあったら楽しいじゃないか。なんでもいいんだけど、たとえばこんな感じの。

「バレーボールはボリビアで」

ブルーなビート響かせて
ヴァンから降りる坊主頭
手持ちぶさたの
ぶすくれた顔が見える

望遠鏡投げ捨てて
階段ばたばた駆け下りる
爆弾みたいに
帽子と牛乳瓶かかえて

(以下略)
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by soundofmusic | 2006-06-30 04:21 | 日記 | Comments(0)

カメレオンのための映画

映画のスクリーンが横長なのは、人間の目が横にふたつ並んでいることからもごく必然といえる。横長の画面で表現しづらいのは、まずひとつが縦の動き、もうひとつは奥行きの感覚だろう。

市川崑は、90度傾けたカメラで撮った煙突の姿を、シネマスコープの横長の画面いっぱいに映してみせたことがあった。その場合、そのカメラの傾け方は、「カメラを横にした」と呼ぶべきだろうか、「カメラを縦にした」と呼ぶべきだろうか。

奥行きの深いセットを作ることは簡単だが、それが見た目の奥行きに反映される保証はなく、また、誰ひとりとしてスクリーンに物理的な奥行きそのものを実現させることはできない。映画における奥行きとは不意に出現してしまうもので、つまり、ある程度まで虹に似ている。

スーザン・ストローマン「プロデューサーズ」は、舞台人が映画を演出して失敗したときの見本のような作品で、これに比べれば「シカゴ」も三谷幸喜もはるかに祝福された映画といえる。

とはいうものの、広いことは広いが図抜けてだだっ広いわけでもない会計事務所のセットにずらりと会計士の机が並ぶシーンでは、奥のほうに座っているのは小人なのではないかと思えるほどに、不意に奥行きが生まれてしまい、はっとさせられる。それでもやはり、須川栄三の「君も出世ができる」の開放感の足元にも及んでいないのだが。

フリッツ・ラングによる、史上最強のプロパガンダ活劇「死刑執行人もまた死す」で、ゲシュタポの密告者が、チェコ人たちの地下組織の策略に引っかかって正体を見破られるシーン。それに続く銃撃戦は、思い返すと意外とアクション・シーンの少ないこの映画での、もっとも派手な場面のひとつだ。ここでは、画面の奥の窓から地下活動家たちが逃亡するとき、不意に奥行きが出現する。おさめられた廊下全体が、まるで永遠の一歩手前のような長さを持っている。

複眼の昆虫や視野の広いカメレオンのためには、どんな形のスクリーンが存在しうるだろうかと考えるのもまた楽しい。

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明日の日曜日は、本ブログが公式に応援している、轟渚と夕映えカルテットの最後のライヴ。カルテットとは名ばかりの8人編成くらいになるそうです。下北沢のモナレコードにて。駆けつけてください。
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by soundofmusic | 2006-06-24 17:22 | 日記 | Comments(0)

ドッグ&タイガー

うかうかしていると、すぐに1週間たってしまう。フィルムセンターのフランス映画特集、異常に混雑している。日曜日も昼の部と夕方の部、どちらも満員だった。

昼の部はJLGの短篇とJPM(こんな呼び方はされまいが)のフィルム・ノワール。JLGはルグランの音楽と、それを自在にカットアップするJLGのセンスにあっけにとられているうちに過ぎる20分。あ、ジーン・セバーグもね。ただし、おもしろいとかそういうものではない。

JPMのほうも、ポール・ミラスキのスコアが抜群。JLGの作品でもおなじみのJPBが女をビンタするシーンがとてつもなくクール。平手打ちにクールもなにもあったもんじゃないが。よくできた映画だと思うが、少し眠ってしまった。

と、意味もなく検索されにくいように書いてみたりする。

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その後、ラピュタに移動。とうとう会員になってしまった。十条近視眼日記のマネをしたのである。会員になってみると、明らかに会員のほうが得のような気がしてくるが、もちろん、ぼくのことだから、「やった! これから得しまくりだぜ!」などとは思うはずもない。今まで払ってきた一般価格でいくら損しただろうなどと考えてしまうのだ。

千葉泰樹「下町 ダウンタウン」を再見。賛同するひともしないひともいるだろうが、これはとんでもない傑作である。併映用の1時間程度の中篇に、役者もスタッフも本気になって取り組んでいる。

山田五十鈴に期待を裏切られたことなど一度もないのだからいまさらいいだの悪いだのいう必要はない。とはいえ、終始三船敏郎にアタックし続ける姿、胸に迫る。特筆すべきはその三船で、おそらくこの作品は、彼の現代劇における最良の演技だろう。

音楽はゴジラの伊福部昭。夫を亡くした淡路恵子が悲しみをまぎらわすようにラジオをつける。すると、流れてくるのは重厚な不協和音と変拍子のラテン風の音楽。たぶん10秒かそこらしか聴くことができないが、これ、もっと聴きたい。

するするとカメラは後退していき、窓の外から、2階の淡路の部屋と周囲の家々とをフレームに収める。それにしたがって音楽のヴォリュームは下がっていき、チャルメラや電車の走行音が流れ込んでくる。

美術監督の中古智は成瀬巳喜男の「流れる」のために、路地の奥の背景に3階建てだか4階建てのビルを建てた。確証はないが、「下町」での三船の住居兼職場の建物も、セットだろう。

だからなんだとおっしゃるか。ダメな映画は、すぐにダメだと分かる。ある種のいい映画のよさは、しばしば、「ダメな部分がない」という尺度ではかられる。歴史を塗り替えない、人生を変えない傑作だって、いくらでも存在する。

ラピュタ阿佐ヶ谷の特集「銀幕の東京」で、24日(土)まで上映中。阿佐ヶ谷くんだりまで行くのだったら、ついでに、いっしょにやっている川島雄三の「洲崎パラダイス 赤信号」も見てこられるが吉。

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サッカーというスポーツにも、日本代表にもとくに好き嫌いの感情は持っていないのだけど、と前置きしておいて……。

ブラジルに2点差以上つけて勝たなくてはいけない状況を、「望みをつないだ」「首の皮1枚」と称するのは、どう考えても間違いじゃないだろうか? 「非常に厳しい」も同罪。

新聞やTVは正しい戦況を伝えなさい。もしそれが口にできない空気が充満しているとしたら、それはすでにフットボール・ファシズムである。
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by soundofmusic | 2006-06-20 19:53 | 日記 | Comments(0)

龍の髭の角煮そばはうまい

d0000025_12371291.jpg渋谷の宇田川町の交番の裏の角海老の並びに龍の髭という台湾料理屋があって、もう何百回となくそこの前を通っているのだけど、昨日、初めて中に入って、角煮そばをつまみにビールを飲んだ、あるいは、ビールを飲みながら角煮そばを食べた。そして、飲み食いしながら、こんな話をした。

・才能があるだけでなく、上り調子である。

・そのため、ありきたりなMCでも胸に迫って聞こえる。

・こんなにあからさまな才能を見せ付けられたのは、あやや以来だ。

・音楽もそれ以外のパフォーマンスも、無理にやらされている印象がない。

・よく、「芸能界」に疲れた「アーティスト」がしばらく休止したあと、つまらない自作曲の稚拙な弾き語りかなんかでカムバックして「本当のわたしを見てほしい」とかバカなことを言ったりするが、こいつに限ってはそれはなさそうだ。

・背が小さく、全体にむっちりしていて手足が短いので、パグとかそういう愛玩犬の流れを汲む。

ということで、昨晩のクアトロのジェイミー・カラム、良かった。音楽については、結局は質のいい演奏がいちばんのサーヴィスでありエンターテインメントだと思っているので(反動的?)、別にピアノを飛び越えたり観客に歌わせて一体感をかもしたりしてくれなくていいのだけど、とにかく全身で楽しませようとしてくれていて、ほんとうに嬉しくなる。

きっと見に来たひとみんな、楽しい気分で会場をあとにしたことでしょう。今晩もクアトロで追加公演があるけど、売り切れらしい。12月に再来日が決まっているそうです。どんなひとでも本当の旬は長く続かないものだから、いま見ておくのが良いでしょう。

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良い音楽が結局は最良の娯楽であるっていうのは、土曜日、吉祥寺のジャズ喫茶「メグ」に行ったときに再認識したことで、(誇張でなく)身の丈くらいの高さのスピーカーのセットで2時間くらいいろいろなジャズを、しかもけっこうな音量(会話ができないほどではない)で聴いていたのに、ぜんぜん疲れないのですね。不思議なことに。

入った瞬間にかかっていたのがビル・エヴァンスの『ワルツ・フォー・デビー』のタイトル曲で(たぶん)、わたしはビル・エヴァンスを心の底から楽しんだことがないのだけど、このエヴァンス体験はショッキングだった。自宅の貧弱なオーディオでせっかくの好印象がくつがえされるのが怖くって、それ以後、まだ聴きなおしていない……

会話が禁じられているのは「メグ」の隣にあるクラシック喫茶「バロック」で、そこの注意書きを現在、トップに載せています。

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先月のセットリスト、完全版に更新されています。ご確認ください。→確認したい
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by soundofmusic | 2006-06-13 12:21 | 日記 | Comments(0)

リスト Volume 54 2006.05.28 ゲスト:熱田健一&sumire ライヴ:PASSEIO

***森山兄***
1 THE FRANK CUNIMONDO TRIO INTRODUCING LYNN MARINO / LOVE SO FINE
2 浜口庫之助 / サティスファクション
3 THE BLIND BOYS OF ALABAMA / (JESUS HITS LIKE THE) ATOM BOMB
4 FAIRPORT CONVENTION / CAJUN WOMAN
5 バンバンバザール / プリーズ・ドント・トーク・アバウト・ミー
6 JIM KWESKIN with THE NEO-PASSE JAZZ BAND / KICKING THE GONG AROUND
7 R. CRUMB AND HIS CHEAP SUIT SERENADERS / CHASIN' RAINBOWS
8 MADELEINE PEYROUX / DON'T WAIT TOO LONG
9 STEELEYE SPAN / THE BLACKSMITH

<コメント>
1 ジャズ・ピアノ・トリオ+女性ヴォーカル。ロジャ・ニコのカヴァー。3月にもかけていたが忘れていた。
2 ヒップというより単にテキトーなだけという気もする、ジャズ・ボサ風のストーンズ・カヴァー。
3 重量感とヒューモアを兼ね備えた、コンテムポラリー・ゴスペル。
4 すべての英国ロックはアメリカン・ロックへの批評である(わきゃあない)。
5 「プリーズ・ドント・トーク・アバウト・ミー・ホウェン・アイム・ゴーン」の日本語カヴァー。
6 ジャグ・バンド+ジャズ・バンド。
7 アメコミ作家のクラムがテリー・ツワイゴフ(現・映画監督)らと組んでいた、趣味のアメリカ音楽研究会みたいなバンド。途中でヒュウンヒュウンいっているのはノコギリか?
8 現代のビリー・ホリデイ(軽め)。
9 英国民謡ロックの雄。重くてよくしなる。こういうもののほうに最近は素直にロックを感じる。

***森山弟***
1 Donovan / Celtic Rock
2 Pentangle / Train Song
3 Marianne Faithfull / Green Are Your Eyes
4 Blackmore's Night / Under A Violet Moon
5 Ellen McIlwain / Toe Hold
6 Lucinda Williams / Greenville
7 Keb' Mo' / A Letter To Tracy
8 Crosby, Stills, Nash and Young / Helpless

<コメント>
1. 前のスティーライ・スパンからの流れで英国フォーク。ドノヴァンの中でも特にケルト色が特に強い名盤「Open Road」(70年)より。アナログは長らく貴重盤として君臨していましたが、いつのまにかCD化されていました。
2. 英国最強のトラッド/フォーク・グループ、ペンタングルです。8ビートの限界、融通の利かなさに気づかされてしまう衝撃的なかっこよさ。ロック聴くのが少しバカらしくなっちゃうのが玉にキズです。度肝を抜かれる名盤サード「Bascket Of Light」(69年)より。
3. 流転のアイドル、マリアンヌが本気で作った英国フォーク・アルバム「North Country Maid」(66年)より。あー、マリアンヌ・フェイスフルね、なんて甘く見てたので痛い目に遭いました。
4. ご存知、ディープ・パープル~レインボーの鋼鉄魂リッチー・ブラックモアが、いきなりトラッド/バロック・フォークに転向して奥さんと組んだバンド。HR/HMファン、フォーク・ファン双方から黙殺されてるようです。中古屋ではどこのジャンルに入っているか予想不可能。
5. 未だに名前の読み方がよくわからない、ナッシュビルのSSW。ボニー・レイットを極端に泥臭くしたようなスワンプ音はパンチ効いてます。
6. 引き続きパンチ効いてる女性SSWシリーズ。最高傑作の誉れ高い「Car Wheels On
A Gravel Road」(98年)より。オルタナ・カントリー好きは必聴です!
7. ロバート・ジョンソンの魂を現代によみがえらせ続ける男、ケブ・モ。
8. 説明不要、問答無用のCSN&Y「デジャ・ヴ」より。持ってない人、いませんよね?

***熱田健一***
*曲名 / アーティスト名 / アルバム名
1 Do you remember rock'n' roll radio / ramones
2 Lesson2 jamesbrown Mix / Double dee+steinski / The ultimate lessons
3 Elegant girls' thinking / Cool spoon / Two mohicans
4 Boys don’t cry / The cure / Greatest hits
5 give me a little more time / Gabrielle / Gabrielle
6 Revolution rock / The clash / London calling
7 Enjoy yourself (it's later than you think) / Patrick cranshaw / 世界中が
アイ・ラブ・ユー サウンドトラック
8 Still crazy after all these years / Paul saimon / Still crazy after all
these years
9 martha / Tom waits / Closing time

<コメント>
まず、①曲目ラモーンズのDo you remember rock'n' roll radioですが、フィルスペクターがプロデューサーとして参加してることもあり、それまでのラモーンズの曲に比べるとポップな仕上がりですが、歌詞は皮肉ってるので、メロディーやアレンジはポップなんですが上手くバランスがとれてパンクな曲になっていると思います。大好きですね。

次の②曲目はDJ shadowによるリミックスのLesson2 jamesbrown Mixですが、楽器を使わず打ち込みだけで、このクオリティはすごいです。特にドラムの音のでかさは腹の底に響きます!

続いて③曲目のCool spoonのElegant girls' thinkingは、10年くらい前ですかね、よくクラブに通ってた頃があって、その頃に通ってたクラブのお気に入りのDJに笹沼位吉さんていう人がいて、その人がベースとしてやってたバンドがCool spoonなんですよ。だから曲も好きなんだけど、懐かしい感じですね。この頃にかなり僕の音楽のベースは出来たように思います。

続いて④曲目はThe cureのBoys don’t cryですが、このバンドってこういう前向きな曲って、他にあまりなくて、シングルにもなってますがレアな曲だと思います。また、一見、稚拙に聞こえるんですが、バランスもよくとてもクオリティの高い曲です。

続いて⑤曲目はGabrielleのgive me a little more timeですが、この曲もヤバイですね。詩とメロディーとアレンジと声そして録音の仕方のバランスが絶妙です。この曲を初めて聞いた時に、こんな曲が作りたいと真剣に思いました。女の子に聴いて欲しい一曲です。

続いて⑥曲目はThe clashの名盤London callingからの曲Revolution rockですが、この曲はオリジナルではなくて誰だか忘れましたけどレゲエのカバーです。が、完全に彼らの曲にしてますね。London calling以降は何を考えてるかわからない感じの彼らですが、ファーストからこのLondon callingまでは大好きで特にRevolution rockはその他のパンクバンドには真似の出来ないクオリティになっていますね。

続いて⑦曲目は大好きなウッディアレンの映画『世界中がアイ・ラブ・ユー』サントラからEnjoy yourself (it's later than you think)です。この映画まだ見てない人は、是非一度見てみてほしい。きっと幸せ気分になれます。この映画が公開してたのが7~8年前だと思うけど、時期は確かクリスマスの時期でした。僕はクリスマスイブにこの映画を見て帰りにこの歌をEnjoy yourself it's later than you think♪なんて一人で唄いながら、帰った記憶があります。

続いて⑧曲目はPaul saimonのStill crazy after all these yearsですが、映画のような詩世界で作られた、美しく切ない曲。男なら大抵は共感できる、忘れられずにいつもどこかに引きずっている思い。見事に表現されています。時々、町中でこの曲が聞こえてくると、立ち止まってしまいます。

そしてラスト⑨曲目はTom waitsのファーストアルバムClosing timeからmarthaですが、これも男泣きですね。未練タラタラです。しかし、これがデビューアルバムですからね。なんという新人!いってみりゃ田中邦衛さんが今、いきなり新人です。ってデビューアルバムだすようなもんですよ。すんごい存在感!ある程度、年を重ねた男性に聴いて頂きたい。男泣きのアルバムであり一曲です。

***LIVE:PASSEIO***
1 O BARQUINHO
2 月夜の調べ
3 A FELICIDADE
4 Voce
5 amour au chocolat
6 バディスバディス
7 Lugar Comun

*2、6はオリジナル。5は今井美樹のカヴァー。その他はボサ・ノヴァおよびブラジルのスタンダードです。(森山)
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***sumire(Gentle Tuesday)***
1 INNER DIALOGUE "I GO TO LIFE"(LP)
2 THE DIVINE COMEDY "BECOMING MORE LIKE ALFIE"(LP)
3 LENNE&THE LEE KINGS "STOP THE MUSIC" (7")
4 DAVEDEE,DOZY,BEAKY,MICK&TICH "THE WRECK OF THE ANTOINETTE"
5 VINCENT VINCENT&THE VILLAINS "I'M ALIVE" (7")
6 LARRIKIN LOVE "ED WOULD" (7")
7 TED LEO "I'M LOOKING THROUGH YOU" (7")
8 CANDY FLIP "STRAWBERRY FIELDS FOREVER" (12")
9 POP LEVI "REINDEER IN MY HEART" (7")
10 FRANKLYN MICARE "I CAN'T HELP MYSELF" (7")
11 L.A.CARNIVAL "COLOUR" (7")
12 THE SUGARS "DOO WOP" (7")
13 GRAPEFRUITS "DEEP WATER" (LP)
14 THE LIKE "JUNE GLOOM" (7")
15 OPPENHEIMER "BREAKFAST IN NYC" (7")
16 TILLY&THE WALLS "RECKLESS" (7")

<コメント>
1 SOFT ROCKの入門盤かつ名盤の一つ。一つの映画を見ているようなそんな1枚。
2 最も愛すべき、音の作り手であるNEIL HANNON。タイトル通り、映画『ALFIE』をパロった曲なのですが、曲以上にPVが素晴らしいので必見です。
http://www.youtube.com/watch?v=v5o0dwRc0HE
5 今のイギリスで最も注目すべきINDIE LABEL、YOUNG&LOSTから粋の良いロカビリーチックなサウンド。
6 間奏にバイオリンの音が響くところなどはポーグスを連想させられる今一番熱いバンド!歌詞がイギリスらしいアイロニーが感じられるところも好感度大。
7 ビートルズをパンキッシュにカバー!勢いのあるギターアレンジは新しい。
8 こちらもビートルズカバー。レイト90Sの甘酸っぱい匂いが漂ってくる緩いダンスチューン。
9 LIVERPOOLの音の魔術師、JOHN POP LEVIによるソロユニット。BEACH BOYSの煌きとPRINCEのソウルフルでグラマラスな部分を掛け合わせたようなサウンド
12 まさにタイトル通り、SOULやFUNKを思わせるLEEDS出身の3ピースバンド。
16 サドルクラーク、チームオブラブ周辺のUS POP BAND。THE GO!TEAM並の音の厚さと、ドラマチックな曲の展開で繰り広げられる万華鏡のようなサウンド。

***森山弟***
1 XTC / Garden Of Earthly Delights
2 Trafic / Paper Sun
3 サニーデイ・サービス / 黄昏
4 Pete Ham / No Matter What
5 John Holt / I Will
6 Kate Taylor / Home Again
7 フィッシュマンズ / Go Go Round This World!

<コメント>
1. あまりに英国的なバンド、XTC。60年代サイケデリック回顧録アルバム「Orages &
Lemons」(89年)より。
2. リアル60年代サイケ、トラフィック。18歳の時に買っていたようですが、今改めて聴いてその変態振りにびっくり!スティーヴ・ウィンウッド恐るべし。
3. 日本のサイケ・フォーク名盤「24時」より。ニール・ヤング+T・レックス=黄昏?
4. ピート・ハム(バッド・フィンガー)の未発表曲集から「嵐の恋」アコースティック・バージョン。27歳で首を吊った時点で個人的ロックの殿堂入り決定の偉人。
5. ホワイト・アルバム収録の、おそらく隠れファンが多いであろうあの小曲をレゲエでカバー。
6. ジェームス・テイラーの妹かつ、リヴィングストン・テイラーのお姉さん。わが家に5枚くらいあるキャロル・キング「つづれおり」の収録曲を見事にカバー。
7. 祝・ロング・シーズン・レビュー上映。祝・フジロック出演(行かないけど)。

***森山兄***
1 武満徹 / 「東京戦争戦後秘話」より
2 DAVY GRAHAM / BULGARIAN DANCE
3 PRIMAL SCREAM / DUFFED UP
4 JACKIE MITTOO / REGGAE RIFF
5 雪村いづみ / ペーパー・キッス
6 DUKE ELLINGTON / ALL MY LOVING
7 MEL TORME AND THE MARTY PAICH DEK-TETTE / WALK BETWEEN RAINDROPS
8 武満徹 / 「どですかでん」より
9 ピチカート・ファイヴ / 子供たちの子供たちの子供たちへ
10 ティン・パン / ボン・トン・ルーレー

<コメント>
1 大島渚の映画のための音楽。ガボール・サボ風のラーガ。
2 ヘンなエスニック・サウンド。ブルガリアに旅行に行く二村さんに捧げる。
3 『エコー・デック』より。ダブだがアラビックでもありジャズも入っている。
4 最近出回っている、異常にカカオの含有量が多いチョコレートは食えたもんじゃありませんが、この、異常に低音の含有量が多い音楽はなかなかに心地よいです。
6 エリントンがビートルズをマンボでカヴァー。本当です。
7 淡島千景似の男性が、TOTOのキーボードの人のお父さんが率いるビッグバンドをバックに従えてドナルド・フェイゲンをカヴァー。本当です。
8 黒澤明の映画のための音楽。
10 細野晴臣+鈴木茂+林立夫。ゲストヴォーカルは小坂忠。

***おまけ「COME RAIN OR COME SHINE」曲目***
1 DICK WILLIAMS KIDS / COME RAIN OR COME SHINE
2 ハナレグミ / 明日天気になれ
3 THE PARADE / SUNSHINE GIRL
4 PAUL SIMON / FLOWERS NEVER BEND WITH THE RAINFALL
5 高田渡 / 夕焼け
6 TRAVIS / WHY DOES IT ALWAYS RAIN ON ME?
7 THE BEATLES / RAIN
8 THE THREE SOUNDS / SUNNY
9 DONOVAN / SUNSHINE SUPERMAN
10 BIG JIM SULLIVAN / SUNSHINE SUPERMAN
11 KARIN KROG / RAINDROPS, RAINDROPS
12 DUKE PEARSON / STORMY
13 SIVUCA / AIN'T NO SUNSHINE
14 JOHN PIZZARELLI / LET IT SNOW LET IT SNOW LET IT SNOW
15 STEVE LAWRENCE & EYDIE GORME / BABY, IT'S COLD OUTSIDE
16 BLOSSOM DEARIE / WHEN SUNNY GETS BLUE
17 マイ・リトル・ラヴァー / 風をあつめて
18 ザ・チャン / 今日の雨はいい雨だ
19 KATE TAYLOR / WHITE LIGHTNING
20 BOB WALLIS AND SANDY BROWN / OH DIDN'T IT RAIN
21 荒井由実 / 雨の街を
22 CAETANO VELOSO / BLUE SKIES
23 MARCOS VALLE / PREVISAO DO TEMPO

☆天気ものの曲を集めました。
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by soundofmusic | 2006-06-11 00:44 | PPFNPセットリスト | Comments(0)

歯が痛くなるまで誰も歯のことなんて考えない

火曜日、すでに見たことのある映画ばかりを見直した1日。

まずは早起きして、新文芸坐でビリー・ワイルダー「情婦」とシドニー・ルメット「十二人の怒れる男」の2本立て。いうまでもなく、どちらも裁判モノの名作であって、どちらも、スクリーンでは初見。

「情婦」のほうは、ネタバレせぬようにと映画自体が釘をさしている。たしかにおもしろいのだが、話をおもしろくするのに全精力をつぎ込んでいて、それが映画かどうかはもはやどうでもいい、とワイルダーが思ってしまっている(と、観客に感じさせる)ところはよろしくない。だから、ワイルダーならもっといいのがある、とつぶやかざるをえない。

「十二人~」は別にネタバレしたからといってつまらなくなったりはしないので、こっちのほうがより映画であるといえるのではないか。有罪派の矛盾を理詰めで崩していくように見せて、途中から重点は明らかに別のところに移っていく。

12人の中にはヨーロッパ系移民がひとりいるだけで、黒人も女性もアジア系もヒスパニックもセクシャル・マイノリティも身体障害者もいない。近年になって、設定をアップデートしたリメイク版も作られたらしいけど、あまり有名でないところを見ると、失敗作だったのだろう。変わったことはしなくていいのである。

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続いて阿佐ヶ谷におもむき、ラピュタ阿佐ヶ谷にて、石井輝男「セクシー地帯」と、丸山誠治「男ありて」。

初めてだと思って期待していた「セク地」、途中で、以前に見ていたことに気づく。しかし、楽しんだ。最初の30秒でいきなり不自然な設定が露呈するが、そのまま最後まで押し切る。さすが、輝男脳は並の人間とは違う。

全体に「動く実話雑誌」といったキワモノ感が充満していてたまらないのだが、旅館でカップルを覗かせているときの池内淳子の表情ったらすごい。こんな虚無的な池内淳子、そしてそれをつかまえるカメラ、ほかにあるだろうか。

たしか輝男は「黄色い風土」でも同じ手を使っていたなぁと思ったのが、縛られた男女が必死に力を合わせて脱出するのをセックスの隠喩として使うやり方。安い! 安いのだが、こういうことをちゃんと効果的にやられると、きちんと興奮してしまうものだ。

「男ありて」は昔フィルムセンターで見たっきりなので、楽しみにしていた。志村喬がプロ野球の監督(51歳)を演じて、最後には自ら試合でマスクもかぶる。果敢にホームに滑り込む場面もあった気がしていたが、それは記憶違い。

日本家屋の室内で照明をどうあてるか、ということについてさりげない工夫がこらされている。目に付かない部分にはさらなる工夫がもっといっぱいあるのだろう。派手さはないが、さりげない逸品。野球の描写はおかしい部分もある。まあ許す。

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月曜日の夕方、塩鯖定食を食べたあとから急に、以前直した歯が痛くなっていたので、「セク地」と「男ありて」の間の空き時間にそのへんの歯医者に飛び込む。

予約制のところだったが、見てもらえることになる。椅子に座るやいなや、「仙台のほうでは、虫歯に抗生物質を詰めて虫歯を再石灰化して普通の歯にする、夢のような治療をしているんですよ、聞いたことありませんか?」といきなりたたみかけられた。

患部の写真を撮ってモニターで見せてくれる。とはいえ、虫歯の写真は気持ち悪いから、そういうサーヴィスはいらないよ、とりあえず。
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by soundofmusic | 2006-06-10 08:10 | 日記 | Comments(0)

うらやましいひと

ご報告が遅れましたが、先週のPPFNP、無事終了いたしました。お越しくださったみなさん、ライヴをやってくれたPASSEIOの佐野さんと平井さん、ゲストDJの熱田くんとスミレさん、感謝します。お越しいただけなかったみなさんには、いつかお会いできることを期待しつつ。

セットリスト、不完全版が公開されています。また、次回は7月23日(日)に決定済み。夏フェスに行かないひと、行けないひと、東京でいちばんリーズナブルなイヴェント、PPFNPにお集まりくださいませね。

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この1週間、報告すべきほどの近況もとくにない。ジョン・フォードの「わが谷は緑なりき」とウディ・アレンの「僕のニューヨークライフ」を見たくらいか。2本とも傑作で、ただしフォードは1941年、アレンは21世紀になってからの作品だから、傑作という言葉の意味はまったく違っている。ある種の監督の撮る映画は、映画を作るなんてとても簡単でこのうえなく楽しい仕事なのではないかという錯覚を起こさせもするけれど、もちろんそれを真に受けるほど、わたしはバカではない。

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たまたま「十条近視眼日記」 というブログを発見して、週末の暇な時間、ずっと読んでいた。西川口に住んでいて十条に引っ越してこられた方のようで、なんだか似たようなコースをたどった身としては親近感が沸く。フィルムセンター、新文芸坐、ラピュタ阿佐ヶ谷と、出没する場所まで似ている。

それはいいとして、このブログを読んでいて、ぼくは自分が決してやらないいくつかのものごとについて考えをめぐらせるハメになったのだが、それは:

・ひとりでふらっと酒を飲む。
・休日、思い立って日帰りで遠出する。
・自宅近くに行きつけの店がある。
・銭湯に行く。

などなどだ。自分がなにをしたいのかいまだによく分かっていないので、わりと頻繁にひとのことをうらやましく思ってしまうのは、ぼくの悪癖のひとつ。ふだんは忘れているのだけども。
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by soundofmusic | 2006-06-05 00:37 | 日記 | Comments(0)