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妻帯者としてのわたし

仕事で疲れて遊びに行けないというのはとても口惜しいことだし、また、体力的には疲れるような仕事でもないので、ここ1週間ほど、就業後にハードスケジュールで映画を見に行っていたらさすがに寝不足と疲労でぐったりしてしまう。なんだか定期的に同じようなことを書いているが。

ようやく休みになった金曜日、見に行った映画がたいして面白くなくて余計ぐったりしてしまい、引き続き休みの昨日の土曜日、朝から新文芸坐に見に行った増村保造の2本立て、「新・兵隊やくざ 火線」と「悪名 縄張〈しま〉荒らし」で心身ともに決定的にテンションが下がってしまい、そのあと見に行くつもりだった清水宏をやめにして(よりによって清水宏を! まあ、来月のシネマヴェーラもあるのでよしとする)、家に帰って昼寝しても、まだ疲れはとれない。

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そんなこんなで、体調すぐれぬまま阿佐ヶ谷南口のネクストサンデーへ。慢性的に気になるヴォーカリスト、轟渚さんの初企画イヴェント「たそがれは逢魔の時間」に行ってきました。

轟さんは出演はなくて、オーガナイズのみ。出演はちちぼうろあがた森魚。ちちぼうろは1時間、あがたは2時間弱という長丁場。最近、映画で眠るだけでは物足らず、ライヴ中でもよく寝てしまうことがあるのだけど、昨日は最後まで存分に楽しんだ。

ちちぼうろのジョー長岡さんには、轟さんと一緒にPPFNPでライヴをしてもらったこともあり、また、ちちぼうろも轟さんの対バンで1度か2度、見てはいたのだけど、長時間聴けて本当によかった。

ひとによってはハナレグミを思い出すかもしれない。どのくらいのヘヴィー・リスナーなのかは存じ上げないけれど、世界のいろいろな音楽が原形をとどめぬまでよく煮込まれていて、その結果、日本の音楽になったという感じかな。

体調が悪いとときどきひどく音楽に感銘を受けてしまうことがあるものだけど、だからいいと思ったわけでもないはず。「恋は桃色」のカヴァーは、たぶん世界で3番目くらいに、いい。

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あがたは、1曲目の始まる前のMCが10分弱(計測した)。18歳で家を出るまで、1年のほぼ365日、家族と一緒に夕飯を食べていた、と話していて、考えてみたら、自分も割とそれに近かった。

あがたのライヴは以前一度見たことがあって、いま調べたら、89年の9月30日か10月1日らしい。18年ぶり! 宇都宮あたりの名産で大谷石というのがあり、その石を掘り出した跡の巨大な地下の空間でコンサートがあった。新聞のチケットプレゼントにハガキを出したら、当たった。

その音楽を聴いてどんな感想を持ったかはぜんぜん覚えていないのだけど、まだ記憶にあることのいくつか:

1. あがたを見に行くといったら、父が「赤色エレジー」を知っていた。
2. 素足にズックで行ったらやたらと寒かった。
(たぶんその空間は1年を通して気温がほぼ一定とかそんな感じなんだと思う)
3. あがたがステージから降りてきて、客の間をうろうろ踊っていた。(たぶん、ミュージシャンと呼ばれる類の人種に触ったのは、そのときが初めてだったはず)
4. ゲストでかしぶち哲郎(宇都宮東高校出身)が出てきた。
5. 終わって外というか地上に出てくると、迎えに来た母が車の中で眠そうに待っていた。

その後もあがたの音楽をちゃんと聴いたことがなくて、ものすごいブランクの末に再会してみると、なんというか、ものすごい時間が凝縮された世界ですね。かといって濃密すぎるわけでもなく、いい具合の隙間があって、ふわふわ漂っている。

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終わって外に出る前のところで、ちちぼうろのジョーさんと話し、もうひとりのかた(湯治さん)にもあいさつしたら、「ああ、覚えてますよ。前、奥さんと一緒にいらした……」

たそがれは逢魔の時間。いつの間にか異次元に迷いこんでいたのか、そこではわたしも妻帯者であるらしい。
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by soundofmusic | 2007-06-24 20:43 | 日記 | Comments(2)

ヘソゴマツメカミ

2年近く前、このブログで、小谷野敦の音楽もののエッセイ集「中学校のシャルパンティエ」(青土社)のことを書いていて、その後すっかり忘れていたのだけど、ひょんなことからその記事を読み返し、というのも、わたしは自分が書いたものを定期的に読み返して悦に入るという、たいていのブロガーが持っている習慣をまた持っているのでその習慣に従っただけなのだが、ともかく、読み返したらその本が欲しくなり、アマゾンのマーケットプレイスで注文したのが先月末のこと。

注文するや否や、またその本のことはすっかり頭から落っこちてしまい、1週間以上たってから、そういえばまだ届いていないと気付いた。出品者に連絡をとると、調べてみます、とまずはていねいな返事が来て、この時点では、きっとまたヤマトのメール便の事故だろうと半ばあきらめモードに入る。

というのも、ここに書いたかよそに書いたか、それとも誰にも言わずにいたか忘れたけれど、経験則上、ヤマトのメール便は事故率が郵便とは比べ物にならないほど高いからで、日本の郵便局の仕事は(たまにめんどくさくなって年賀状を川に捨ててしまう局員がいたりはしても)なかなかたいしたもんだよなぁと思いながらヘソのゴマをほじったりしていると、発送漏れだったのでこれから送りますとのメールが届き、その翌日、爪を噛みながら帰宅すると、本が届いていた。

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まだ読み始めたばかりだけど、これはなかなか悪くない。不急不要の美というか、そもそも随筆とはこういうものなのではないかと思えるような、気が向いたところで書き始めて、飽きたところでやめている文章。たぶん専門分野の話でないところがいい方向に作用していると思われ、とはいっても随所で、お得意のネタ(学歴、カナダ留学、非モテ)が顔を覗かせる。まあ、ご愛嬌ですね。

一概にわたしは、同じところに到達するのなら、全力を出し切った感じのするものよりも、余力を残して悠々とゴールするもののほうを圧倒的に好むわけで、万事においてこんな考え方をしているのでは、あるいはやる気がないと罵倒されてもしかたがない。鶏口となるも、という教訓というかことわざもあるわけだけど。

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余裕といえば、これは読み終えたばかりの、筒井康隆「巨船ベラス・レトラス」。バリバリのメタフィクション。とはいえ、技法的にとんがった感じはまったくなく、ごくふつうにすいすい読めてしまう。そこがいいところでも悪いところでもある。

よく使われている、小説の可能性などという言葉は、本来の意味からするとだいぶ矮小化されていて、たとえるなら、広いグラウンドにいるのにわざわざ端っこのほうにみんなしてたむろして、押すな押すなだのここ狭いななどといいあっているようなものなのかもしれない。適量の情景描写と適量の心理描写と適量の会話とで織り成されるいわゆる小説にまったくなんの興味も感じなくて、だからといって実験や前衛が好きなわけでもない、そんなわがままな読み手のことなんて、誰も考えていないんだろうね。

たとえば誰もが好きな類の本として、ディスクガイドがあるけれど、ディスクガイドにも良し悪しがあるのはいうまでもない。で、良質のディスクガイドを読んだときのような感銘を与えてくれる小説があればそれをぜひ読んでみたいと思うし、まあ、そういうこと。

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6月9日の「黒の試走車」のセットリストが出ましたよ。今回も最高でした。

●az
01.今日までそして明日から/吉田拓郎
02.時には母のない子のように/カルメン・マキ
03.C'EST SI BON/高橋幸宏
04.Rose Marie (Mon Cherie)/Marlena Shaw
05.DIALOGUE/かしぶち哲郎
06.電話線/矢野顕子
07.あの頃のまま/ブレッド&バター
08.かくれてないで/寺尾紗穂
09.二人は片思い/ポニー・テール
10.あいするひとよ/矢野顕子
11.時よ/吉田美奈子
12.観覧者の花/Freebo
13.別れのサンバ/長谷川きよし

●ichi
01.SUPERSKELETON/青山陽一
02.TOKYO FREEZE/NUMBER GIRL
03.ONLY LOVE,LET'S CELEBRATE/SATELLITE PARTY
04.Age Of Agony/MEKONG DELTA
05.Drama Queen/SWITCHES
06.祝言/あぶらだこ
07.Time Will Tell/SUBKICKS
08.ジプシー/さかな
09.Why Can't I Be You(Why Not Me)/LOCKSLEY
10.女学生の友/中野理絵
11.SEA OF LOVE/THE HONEY DRIPPERS
12.美しき人間の日々/体育Cuts

●マジック
01.Forma 2000/Nicola Conte
02.Move,Move,Move/Alan Hawkshaw & Alan Parker
03.Love Was Made For Two/Delta 80
04.Swimming Place/Julian Jabre
05.Gloria's Muse/Blaze
06.Weekenderstyle/Weekender
07.I’m Sorry/Rulals
08.Dealt a Bad Hand/Dego & Kaidi Tatham
09.In My Heart/Bobby & Steve
10.Big Love/Pete Heller

●チバ
01.BELL TOWER/HAROLD BUDD
02.BUZZBOMB/THE VANDALIAS
03.KOSMOS/PAUL WELLER
04.BISMILLAHI 'RRAHMAN' RRAHIM/HAROLD BUDD
05.BABY'S STAR JAM/DE DE MOUSE
06.SUNSET QUANTIZE/CHERRYBOY FUNCTION
07.GONNA GIVE IT UP (Wanna Quit)/4HERO
08.ARRIVAL/DOMU
09.DIMOTANE Co./SQUAREPUSHER
10.BOUND TO GROW UP/GANGWAY
11.OUR OWN PLACE/4HERO

●もりやま
01.50 WAYS TO LEAVE YOUR LOVER/PAUL SIMON
02.コルヴェット1954/松任谷由実
03.レインボー・シティ・ライン/流線形
04.路面電車/寺田十三夫
05.ANOTHER DREAM/VAN DYKE PARKS
06.LET'S GO CRAZY/STORYBOX
07.ALONE AGAIN OR/MATTHEW SWEET AND SUSANNA HOFFS
08.BREATHE AND STOP/Q-TIP
09.ALL OF IT/ALLEN TOUSSAINT
10.SUNSET EYES/DAVY GRAHAM
11.ROCKIN' IN RHYTHM/RICHARD THOMPSON
12.CONGA BRAVA/DUKE ELLINGTON
13.インフレふれふれ/日本ビクター・リズム・ジョーカーズ
14.DET FINNS JU FAKTISKT TELEFON/MONICA ZETTERLUND
15.WHAT IS GENERATION COMING TO?/ROBERT MITCHUM
16.ベルベット・イースター/のっこ
17.DINAH/THELONIOUS MONK
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by soundofmusic | 2007-06-18 16:49 | 日記 | Comments(0)

夢見るニルソン

家でいろいろしていたら夜11時半になったので、夕食(大きめの皿に米飯を盛り付け、4つに切ったトマトとキムチを乗せ、上から塩コショウとマヨネーズとめんつゆをかけた簡易ロコモコ。ひどい料理だが手軽なのがとりえ)を食べながらTVを見た。

番組は「僕らの音楽」。樹木希林とUAの歓談。ふたりとも美人でないので、そのぶん本格派に見える。「情熱」でのバック・バンド、なかなかカッコイイ演奏だったが、誰なんだろう(調べる気なし)。

樹木希林が細野晴臣に似ているなあと思っていたら、本物の細野が登場! というのはもちろんウソで、いや、出てきたのは本当で、細野とUAがコラボするというのでわざわざ見てみたのだった。

歌ったのは「夢見る約束」。曲目だけ聞いたときはどんな曲だったか思い出せなかったが、歌が始まったら思い出した。戸川純が歌ってたアレだ。

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深夜、作業を続行しながら聴くのはニルソン。ニルソンについて誰かとしゃべったりした時間はごく短いし、DJで使ったことはたぶんほとんどないし、書いたりした記憶もない。

大好きなのかと訊かれるとよく分からない、でもそのよく分からなさが好きなのかも。泥水の中に手を入れて、すばやくひんやりと動く魚に手を触れるような感じの音楽。美しくて、軽く狂っている音楽。短いから、1~4枚目くらいまで、一気に聴いてしまった。

そのミュージシャンがロック以前の音楽の素養を持っているかいないかということは、わたしがアメリカン・ロックを聴くときにはけっこう重大問題なのだけど、まあ、そんなことはどうでもいいですよね。
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by soundofmusic | 2007-06-16 17:30 | 日記 | Comments(0)

モノレールとテストカー

d0000025_2113129.jpg「黒の試走車<テストカー>」第4回、無事終了しました。どうもありがとうございました。

いつもながら発見と驚きに満ち満ちていて、かつ、なにをやっても許容される雰囲気が醸成されつつあります。わたし以外のDJ諸氏の人徳と音徳によるものだと思います。お店の音響もいい感じなので、未体験の方はぜひ一度遊びに来てください。

次回は7月14日(土)。21日(土)はPPFNPの10周年なので、どちらもよろしく。

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木曜日、羽田に行ってきました。

理由というか用事は、いくつか複合的なものだったのですが、ひとつには、森崎東の「喜劇 女は度胸」のロケ地めぐり。羽田空港のすぐそばを舞台にしたこの作品では、川だか運河だかのそばに巨大な看板がいくつも立ち並ぶのが見られました。

写真1は、その看板の残骸たる骨組。看板のすぐ裏側は現在、畑というか家庭菜園になっていて、そこで農作業をしていたおじさんに話を聞いてみると、昔はこの種の看板がいくつもあったのだそう。この残骸の場所はだいたいこのあたりですが、首都高の湾岸線ができるまえ、空港の行き帰りの車はすべて、細い川をはさんだ反対側を通っていたとのことです。

看板はそれらの車から見られることを想定していたのでした。離着陸時の飛行機が対象か、と思っていましたが、違ったようです。現地に行ってみなくては分からないこともある。

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d0000025_216326.jpg
羽田空港をよく利用される方はご存知でしょうけど、東京モノレールは、乗っていてわくわくさせられる乗り物のひとつです。いちばん景色がいいというか開放感があるのは、たぶん天空橋から新整備場の間なのですが、今回は天空橋で下車してしまったので、残念。

天空橋~穴守稲荷周辺をうろうろして、京急で蒲田に出て、引き続きロケ地探訪を軽く続行。写真2は、蒲田の西口で見かけた看板。店の名前は小さくあるだけで、主要取り扱い品目のほうが大きく書かれている。

しかし、蒲田というのも、ぼやぼやしているとすれ違いざまにぶん殴られそうな空気が充満している街です。古本を買って、喫茶店でコーヒーを飲んで、何気なくアーケードの大きな八百屋の店頭に目を向けると、トマトが5個100円! まさか買って帰りはしませんが、同行のUさんいわく、「蒲田は野菜が安いんですよ」。どこ情報だ。

せっかくなので、川崎まで足を伸ばし、市役所通りの中古盤屋、トップスへ。値段の面で折り合いがつかず、どうしても買いたい、というほどのブツは実はなかったけれど、床に置いてある1050円均一のアナログ箱から、2枚購入。

初めて来た店では、なるべく何がしか買うことにしていて、わたしはそれを、犬が電柱にしょんべんするような気持ちでおこなっているのです。

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犬といえば。

森崎東の「野良犬」は川崎駅前でロケをおこなっていた気がして(記憶違いかも)、Uさんにそのことを話したら、昨日、Uさんからメールが来て、ラピュタに大島渚の「愛と希望の街」を見に行ったらやはり川崎駅前でロケしていた、とのことでした。
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by soundofmusic | 2007-06-10 21:18 | 日記 | Comments(0)

ぼくたちの好きな冤罪

まずは告知ものから。

遅ればせながら、5月26日のPPFNPのセットリスト、完全版になりました。ご覧下さい。

このリストをよすがにして、あらためて脳内で反芻(ってヘンな表現? 脳みそがよく噛まれてやわらかくなったみたい?)してみると、いい夜だったなあと。カチュの3名様、どうもありがとうございました。

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んで、今週土曜日に迫ってきました。普段着で遊びに来てください。

*黒の試走車<テストカー> Vol.4* New!
日時:2007年06月09日(土)19時~23時
会場:渋谷メスカリート
地図
料金:500円+1オーダー(500円~)
DJ:AZ、ichi、チバ、マジック、森山兄

最近、PPFNPには踊る文化が少しだけ導入されているので、とりこぼされた“それ以外”は全部こっちでフォローする感じになっています(森山の場合)。戦前ジャズから十二音技法の現代音楽とメタルを経由してエレクトロニカまで、な、前回のセットリストはこちら

過去の傾向からすると、細野、ピチカート、スライ、デオダート、エリントン、なんかが共通の落としどころのようです。

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周防正行「それでもボクはやってない」を見ました。

とにかくわたしは核戦争と冤罪を何よりも恐れていて(さすがにこの歳になると父親はもう怖くない)、それだけに、生ぬるい戦争映画と冤罪映画には点が辛いつもりですが、この映画は、細心の注意が払われて作られているため、見ていてしばしば、映画を見ていることを忘れてしまいます。

吸い込まれるようにしてスクリーンに向かっていると、しだいに体が硬直してくるものですが、ちょうどその頃合を見計らって、ぽん、と肩を叩くみたいな具合に、ごく微量のユーモアが差し出される。その呼吸たるや、見事。

全体によく気が行き届いている、ということは昨今ではあまり積極的な評価の対象にはならない部分かと思いますが、たとえばそれがどんな意味を持つのかといえば、説明的なセリフが浮かなくなります。

説明的なセリフ、というものは、しばしばよくない脚本の見本として槍玉に挙げられますが、それ自体が悪いわけではない。映画での物事は、絵で示すべき部分と、言葉を使ったほうがよい部分とあって、効率を考えた場合、その両者を適当に使い分けることが望ましいはずでしょう。で、裁判の仕組みや法律の条項といったものは、無理に絵で示す必要はないので、おのずからセリフで説明することになります。

ただし、説明的なセリフは浮きやすいのもまた事実。この映画は、そうしたセリフがきちんと全体の中で不自然でない地位を占められるような、きちんとした骨格がある、ということです。

いちばん最後に出る字幕、それ自体は正論であり、とはいうものの、映画と正論とは本来、食べ合わせはよくないと思いますが、2時間超この映画に付き合った観客は、納得するかどうかはともかく、あの非映画的なエンディングに違和感は持たないことでしょう。

この映画が裁判をどれくらい公平に描いているのかはともかく、冤罪映画はもっともっと作られていい。年に10本くらいあってもぜんぜん差し支えないです。まあ、これが社会派映画、冤罪告発映画なのかと考えてみると、実はそうしたものとはまったく違うのではないかとも思うのですが。ちょっとこの映画は分析できません。
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by soundofmusic | 2007-06-05 00:34 | 日記 | Comments(0)

リスト Volume 60 2007.05.26 ゲスト:AZ, ichi & SZ from ムサシノカチューシャナイト

***森山兄***

1 JOHN LEGEND / P.D.A. (We Just Don't Care)
2 LABI SIFFRE / GIMME SOME MORE
3 LILY ALLEN / KNOCK 'EM OUT
4 ソッフェ / がむしゃら凸凹大レース!?
5 ヴィンセント・アトミクス / ジャングル・ブギ
6 ELIZABETH SHEPHERD TRIO / FOUR
7 TOM LELLIS / LUCKY SOUTHERN
8 BEBEL GILBERTO / ENVOLVIDA EM TERNURA (Embraced By Tenderness)
9 マイ・リトル・ラヴァー / 未来ボリビア

<コメント>
1 静かめ、かつグルーヴィに離陸したかったので。って、どっかで聞いたことあるフレーズだな。ともあれ、苗字が「伝説」ってなあ、の最近のニュー・ソウル。

2 マッドネスがカヴァーした「イット・マスト・ビー・ラヴ」でも知られる英国のソウル・フォーキー。パイ時代の初期4作が昨年一括CD化されましたが、話題になっている気配なし。音はアコースティックですがリズムはよくハネていて、まあフリー・ソウルってことでよろしいかと。

3 出てきた瞬間から泡沫感漂いがちという、英国にありがちなパターンの宅録女子。ニューオリンズなピアノをサムプリング。

4 おしゃれヒップホップ。

5 つなぎ成功。踊れる変拍子ジャズ。

6 カナダかどっかの女流ピアニスト/ヴォーカリスト。マイルズ・デイヴィスの曲にジョン・ヘンドリックスが詞をつけたアレを高速で。

7 キース・ジャレットの曲らしい。疾走感あふれるラテン・フュージョン?

8 ソロ・デビューのはるか以前、90年代の初期に日本制作で全曲ユーミンのカヴァーをしたアルバムを作っていて、そこからの曲。「やさしさに包まれたなら」です。2002年に米盤が出ました。『De Tarde, Vendo o Mar: The Sound of Brazil』というタイトル。表ジャケットなどにはベベウの名はないです。黒歴史なのでしょうか。

9 これ、いい曲なんですよ。01年作『トピックス』より。

***森山弟***

1 Os 3 Morais / Freio Aerodinamico
2 Quincy Jones / Boogie Stop Shuffle
3 ベッツィ&クリス / 白い色は恋人の色
4 Fairport Convention / Fotheringay
5 Norah Jones / Creepin' In
6 Bonnie Raitt / Let Me In
7 Dr. John / Mess Around
8 Leon Russell / Roll In My Sweet Baby's Arms

<コメント>
1 ブラジルのランバート・ヘンドリックス&ロスこと、オス・トレス・モラエスによるマルコス・ヴァーリのカヴァーで前半戦スタート。

2 オースティン・パワーズのあれが入ってる名盤「Big Band Bossa Nova」(62年)より。アルバム自体はタイトルほどボサっぽくないけど、非常によくできてます。

3 69年、ハワイから爽やかな風が吹きました。アルバムではサイモン&ガーファンクル、ニルソン、ピート・シーガー、ゴードン・ライトフットなんかを爽やかにカヴァーしていて、案外聴きものです。

4 第二期フェアポーツ(史上最強の布陣)の幕開けとなった、サンディ・デニーのペンによるあまりに美しい作品。時々しか聴かないセカンド(69年)に収録。森山兄弟の間で「パンツの柄」と呼ばれているジャケットはイアン・マシューズが黒板に描いたものらしいです。

5 ノラの小粋なカントリー・ロック。小粋なセカンド(04年)より。

6 ボニー・レイットってすごい人だと思うんですけど、まだ生きてるのがあれなんですかね。エリック・カズの「Cry Like A Rainstorm」収録のサード(73年)より。これだけのスライドを弾いて歌も歌える人、他にいません。

7 「ガンボ」(72年)より。問答無用。21歳で出会ったこのアルバムで世界が一気に広がりました。陳腐なあれですが、これで人生変わった人、結構多いんじゃないでしょうか。

8 レオン・ラッセルってのもすごい人だと思うんですけど、なんだかつかみどころがなくておっかない感じなのがあれなんですかね。底なし沼のような得体の知れなさは、ドクター・ジョンより上かも。

***AZ***

1 Hicksville / 週末のスピード
2 YOUR SONG IS GOOD / 週末はストラット
3 高橋幸宏 / BIJIN-KYOSHI AT THE SWIMMING SCHOOL
4 東京スカパラダイスオーケストラ / アブソリュート・エゴ・ダンス
5 Berryz工房 / ピリリと行こう!
6 hector rivera / I Want A Chance For Romance
7 mutantes / quem tem medo de brincar de amor
8 サケロックオールスターズ / PomPom蒸気
9 duran duran / Girls On Film
10 岡村靖幸 / ラブ タンバリン
11 Scoobie Do / 名もない朝
12 高橋幸宏 / BACK STREET MIDNIGHT QUEEN

<コメント>
1 とても軽快なスキッフル調の曲。ちょっとほろ苦い気持ちを抱えながら疾走するという内容で、気持ちを前に押し出してくれます。それからHicksvilleはニューアルバムのレコーディングに入ったらしいです。うれしい!

2 「週末のスピード」と「BIJIN-KYOSHI~」をうまくつないでくれます。これも気持ちいい。

3 この曲は江口寿史の『すすめ!!パイレーツ』で知ったのかな? 女性キャラがこの曲にのって登場するシーンがありました。というか、漫画なのに適切なBGMを指定する(しかも、それで気になってすぐレコードを買ったので、以降はちゃんと音も聴こえるという)というのはすごい発明ですね。思えばムーンライダーズの『カメラ=万年筆』も江口寿史に教えてもらったし、『ひのまる劇場』の第1話で部屋に散らばってたレコードもけっこう買ったし、江口寿史はまさに小中学生時代の恩師です。

4 『細野晴臣トリビュート・アルバム』より。これも前後の曲と合うので。

5 初めてテレビで聴いたときに「BIJIN-KYOSHI~」+「I-KASU!」な感じに驚いて、急いでシングル買いました。

6 ブーガルー再発ブーム(10年ちょっと前?)で出会って衝撃を受けた曲。買った当時は爆音でかけて家で踊ってました。

7 ムタンチスはどうしても好きです。ヒタ・リーの声とか、たまらない。

8 細野さんのカバー。このボーカルはどういう仕組みなんだろう?

9 なぜかここまでの曲としっくりつながるので。ベースラインが柔らかい感じなのがいい。シンセドラムをティンバレス的に使ってる(?)間奏もいいです。

10 「Girls On Film」が間に入ってくれたのでめちゃくちゃEpicサウンドなこの曲にもスムーズに(自己申告)移行。

11 ここからは前の曲とのつながりとかナシで、1曲ずつ独立して楽しめるような感じでかけました。Scoobie Doの地味なスカ曲。好きなんです。このまろやかなベースもいいなあ。

12 ユキヒロの1stアルバム『サラヴァ!』より。隠れ名曲!(←陳腐なフレーズ! でもぴったり)

***ichi***

1 Dirty Pretty Things / Bang Bang You're Dead
2 Solveig / DETECTIVE
3 RAY WONDER / I LOVE BUT YOU
4 girlfriendo / cat heaven
5 Shriekback / mercy dash
6 DOCTER&THE MEDICS / Miracle Of The Age
7 GHOSTS / Stay The Night
8 ARCTIC MONKEYS / Teddy Picker
9 Blonde Redhead / TOP RANKING
10 SCISSOR SISTERS / LAURA
11 thurman / English Tea
12 SIOUXSIE AND THE BANSHEES / this wheel's on fire

<コメント>
1 UKロックです。
2~4 みんな大好き、スウェディッシュ・ポップ3連発。
5 バリー・アンドリュース(元・XTC)のバンドです。
6 XTC繋がりで、アンディ・パートリッジ先生プロデュース曲。
7 アルバム早く出ないかな。
8 詞の一部でDURAN DURANの曲を引用しています。格好いい。そういや、AZさんがGIRLS ON FILMかけて、嬉しかったなあ。
9 最新アルバムが本当に素敵です。
10 大好きなバンドの大好きな曲。
11 大好き。「LUX」、良いアルバムです。
12 ボブ・ディランのカバーですが、不届きながら原曲は聴いた事ありません。スジバン、格好いい!

***SZ***

1 The Miceteeth / 恋はメレンゲ
2 YOUR SONG IS GOOD / CALYPeeeeee! SO
3 Pizzicato Five / スキヤキ・ソング
4 shakabone / shakabone
5 カーネーション / Edo River(Dandelion Mix)
6 キリンジ / 太陽とヴィーナス
7 中塚武+五十嵐はるみ / Moon River
8 東京リズムシフト+hiro:n / Tokyo A Netsu-Tight Night
9 東京スカパラダイスオーケストラ / Ska Me Crazy
10 VOLA & The Oriental Machine / mexico pub
11 Doping Panda / MIRACLE

<コメント>
1 大滝詠一のカヴァーです。米国南部から中南米らへんのニュアンス(漠然としてるのは知識がないからです)を、冒頭に2曲置きました。

2 ホイッスルの刷り込みが、セット後半部と脳内で繋がってくれたらイイなぁと願いつつ。「新作から1曲掛けるなら」のチョイスが、AZと割れて助かりました。

3 ここでファンキィ方面に。Vo.はCKB横山氏。間奏のお喋りは前田武彦氏でしょうか? ベース・ラインが腰に来ます。「肉喰って即SEX」的なヴァイタリティが欲しいのです。

4 ラテンだかアラブだかバングラだかレゲトンだかよく判らない(漠然としてるのは以下略)短いインスト。前曲と繋ぎやすかったもので。

5 TAGちゃん欠席による追加曲その1。充分ファンキィなんですが、ほんのり端正さを残してる点が好みです。松戸在住のメリットなんて、この曲にアイデンティファイ出来る事くらい。

6 その2。ブルージィなAORでしょうか。自分でもちょっと盲点だった曲です。文系的なやさぐれ感がイイですね。泰行氏の名唱が聴けます。後半に備え、ノリながら休める曲として。

7 H・マンシーニ作曲によるスタンダードのカヴァーです。キリンジの「Drifter」にMoon Riverが出て来ますので(こじつけ)。ボッサ/ジャズ/サンバを乗っけて進むクロスオーヴァー・ハウス。

8 確かcapsule中田氏の別ユニットだった筈。前曲のテイストにファンクを加味した打ち込みラテン歌謡。中塚/中田の鉄板シフトは、逆に自分的にはレア・ケースですね。俺が使うと、全然鉄板じゃなくなる所が我ながらスゴイですが。

9 ここから裏打ちリズムを3曲。ロックな8ビートに乗れない時でも、SKAなら身体が動きます。幕引きが次曲と繋ぎやすいのもポイント。

10 ダンス・パンク・ラティーナその1。今回のセットは、この曲をラス前に置く事から逆算して組み立てて行きました。新譜ですが、早くもネオ・ニューウェイヴのクラシックと化してる気がします。

11 その2。メヒコ出したらミラコで締める以外に思い至りませんでした。全体としてはPPFNPのテイストを汲みつつも、要所で自分なりの筋を通せた気がします。お招き下さり有難うございました。

***森山弟***

1 Keziah Jones / Million Miles From Home
2 コーネリアス / ホワット・ユー・ウォント
3 Jeevas / You Got My Number
4 Pentangle / Bells
5 Pirates / Happy Birthday Rock 'N' Roll
6 Nick Lowe / Heart Of The City
7 奥田民生 / サウンド・オブ・ミュージック
8 Brinsley Schwarz / (What's So Funny 'bout) Peace, Love and Understanding

<コメント>
1 今や誰も聴いていない感じのブルー・ファンク男で後半戦スタート。

2 初期コーネリアスの結構パンチの効いた隠れ名曲。元X Japanの故Hide(元とか故とかややこしい)が当時絶賛しててやや受けした記憶が。

3 森山兄の約2週間後に誕生したクリスピアン・ミルズ率いるロケンロー・バンド。60年代に敬意を表する若者には無条件に好感を持つので、ジーヴァスも好きです。でもクリスピアンももうそれほど若くないんだよね。

4 第一期ペンタングル(史上最強の布陣)の、現在に至るまで世界に類を見ない音楽が凝縮されたファースト(68年)より。アナログ盤は度肝を抜く迫力で、アホみたいに高いオーディオで聴いてみたい誘惑に駆られるのでなるべくCDで聴くようにしています。誇張とかではなく、このラインナップはビートルズより上です。

5 ロックンロールの権化。

6 当イヴェントの精神的生みの親、ニック・ロウの「Pure Pop For Now People」(78年/素晴らしいタイトル)より。10年間の感謝を込めて。

7 曲もいいし、なによりタイトルが素晴らしいです。

8 神様ニック・ロウ再降臨。個人的ロックンロール・ソングのベスト10を作ったらかなり上位に入るであろう名曲。18歳で出会ったこの曲で、だいたいのことが決まったんだろうと思います。

***森山兄***

1 沖山優司 / ネオン・ライツ
2 ザ・グッバイ / 昨日まではFunny Boy
3 TRAVIS / SELFISH JEAN
4 江利チエミ / 相馬盆歌
5 HIS / パープル・ヘイズ音頭
6 YUKI / ワゴン
7 PRIMAL SCREAM / HELL'S COMIN' DOWN
8 吾妻光良&ザ・スウィンギン・バッパーズ / 150~300
9 JOE TURNER accompanied by PETE JOHNSON / ROLL 'EM PETE
10 DUKE ELLINGTON / CARAVAN
11 ザ・チャン / 今日の雨はいい雨だ

<コメント>
1 元ジューシィフルーツのベーシストが、クラフトワークを、日本語で、ガレージポップ風に、カヴァー。ネオGSの名オムニバス『アタック・オブ・マッシュルームピープル』に収録。

2 野村義男のバンド。イントロがちょいショボいですが、モータウン・ビートをうまく使った佳曲。

3 なんつーかもう、信頼のブランドですよね、トラヴィス。新作より、モータウン調つながりで。

4 つなぎ失敗。58年作『チエミの民謡集』(シリーズ1作目)より。民謡をロックンロール調のマンボにアレンジ。気持ちいいです。

5 細野晴臣、忌野清志郎、坂本冬美によるユニット。ジミヘンのアレをアコースティックな音頭風にカヴァー。もしかすると彼らこそが、本当の意味での、最初の日本語のロックだったのかもしれない、と最近思っています。

6 アルバム『ジョイ』より。ロックンロール。

7 アルバム『ライオット・シティ・ブルース』より。ストーンズがカントリーをやったときみたいな感じ。

8 本日(5/26)、クアトロでライヴをやっていたようです。見に行けなかったウサを晴らしました。ジャンプ。

9 8枚組ボックス『Golden Years of Jazz 1917-1939』より、1938年の録音。ブギウギ・ピアノだけをバックに歌われるのですが、SZさん曰く「これ、ジャズっていうかロックンロールですよね」。わたしの選曲意図もまさにそこ。

10 昔、スカパラがこの曲を、「スキャラヴァン」と改題してカヴァーしていたかと思いますが、本家エリントン楽団の、この1945年の録音が、すでにかなりスカなのでした。ドラムとピアノ、かなり異様でエキゾなオーケストレイション。

11 現在TICAで活動する石井マサユキのやっていたバンド。細かいことにこだわらなそうな、いい意味で適当なグルーヴのあるバンドでした。

***おまけCD「Don't Put All Your Dreams in One Disc」曲目***

1. TRISTE JANERO / A BEGINNING DREAM
2. フリッパーズ・ギター / ラヴ・アンド・ドリームふたたび
3. AL ANDERSON / IN MY DREAMS
4. サニーデイサービス / 夢見るようなくちびるに
5. WILCO / DREAMER IN MY DREAMS
6. THUNDERCLAP NEWMAN / HOLLYWOOD DREAM
7. TRAVIS / PIPE DREAMS
8. AJICO / すてきなあたしの夢
9. カーネーション / ア・ドリーム・ゴーズ・オン・フォーエヴァー
10. DONAVON FRANKENREITER / DAY DREAMER
11. THE SCAFFOLD / BUS DREAMS (BUS SEDUCTRESS)
12. オリジナル・ラヴ / 夢を見る人
13. DUSTY SPRINGFIELD / DON'T LET ME LOSE THIS DREAM
14. KENNY DORHAM / BASHEER'S DREAM
15. VAN DYKE PARKS / ANOTHER DREAM
16. CATERINA VALENTE / YOU STEPPED OUT OF A DREAM
17. DEBBIE REYNOLDS AND THE M-G-M STUDIO CHORUS / ALL I DO IS DREAM OF YOU
18. 矢野顕子 / 夢のヒヨコ
19. DR. JOHN / DREAM
20. STAN GETZ / NICA'S DREAM
21. HELEN MERRIL / 夢は夜ひらく
22. BOB DOROUGH / I HAD THE CRAZIEST DREAM
23. ハナレグミ / 夢で逢いましょう
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by soundofmusic | 2007-06-03 23:04 | PPFNPセットリスト | Comments(0)