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リスト Volume 78 2010.05.29 ゲスト:波&ジョー長岡

***森山兄***

01 Pete Jolly / To Kill a Mockingbird
02 中村八大モダン・トリオ, コロムビア・サロン・ストリングス, ジョーヤ増淵 / 黒田節
03 Jazz Sam Castandet / Sweet Georgia Brown
04 Susan Pillsbury / Brown Eyes
05 寺田十三夫と信天翁 / キャロル
06 The Lost Generation / This is the Lost Generation
07 Bahta Gebre-Heywet / Ewnet Yet Legegnesh
08 Mose Allison / The New Situation
09 O.S.T. "The Jungle Book" / Colonel Hathi's March (The Elephant Song)
10 Carolina Chocolate Drops / Black-Eyed Daisy
11 Fairport Convention / Sir Patrick Spens

<コメント>
01 映画「アラバマ物語」のテーマ曲のカヴァー。

02 日本民謡をカクテル・ピアノ風アレンジ。たしか福岡出身だったような気がする波くんにささげます。最近出た3枚組コンピ『昭和ジャズ大全~幻の名盤・秘蔵盤~』より。

03 1930年代あたり、カリブ海あたり(といっても、海ではなくてそのへんの島々という意味)からフランスに大量のミュージシャンがやってきてジャズをやっていた、ということを記録した歴史的オムニバス『Swing Caraibe』より。よく聴き込むと衝撃的なのかもしれませんが、まだその時間が取れていません。

04 70年代にアルバム1枚だけ残した系の幻のSSW。現在は宗教っぽい活動をしているとのこと。

05 日本のSSW。エルトン・ジョンに肉薄した曲、と自画自賛しているそうです。柳田ヒロのピアノがいい感じです。なお、このアルバム『寺田十三夫と信天翁』は、現在廉価盤として新品が980円です。本当はこれの1枚前の『雨上がりの街で』のほうをオススメしますが、こちらも、980円なら買ってもいいかもしれません。でももう、CDなんて、部屋が狭くなるばかりだし、買わなくてもいいのかもしれません。

06 ブランズウィック・レーベルのソウル・ヴォーカル・グループ。たしかシャイライツのユージーン・レコードがプロデュースだったような。だからそれっぽい曲もあります。

07 最近エチオピアのジャズがヤバいです! と言われたところで、ハァ? みたいな感じかもしれませんが、アマゾン・マーケットプレイスだと、この曲の入った2枚組が1000円くらいで買えます。マーケットプレイスに抵抗感があるひととかもいるかもしれませんが、そういうの、意味がよくわかりません。この曲は、ボッサ・ノヴァ風のインスト・ムード歌謡。

08 モーズ・アリスンです。新譜より。娘のエイミー・アリスンとのデュエット。

09 ディズニー映画「ジャングル・ブック」のサントラより。ヴァン・ダイク・パークスが参加しているとか聞いた気がして買ったのですが、クレジット上では発見できず。

10 ここ数か月でいちばんの衝撃を受けたバンドです。70年代後半~80年代前半生まれの3人組によるストリング・バンド。ライヴに行って踊りたいです。ラ・カーニャとかでやらないかな。

11 アルバム『フル・ハウス』より。

***森山弟***

01 Terry Callier / You Goin’ Miss Your Candyman
02 Kashmere Stage Band / All Praises
03 ミッシェル・ガン・エレファント / リメンバー・アムステルダム
04 Oasis / Fxxxin’ in the Bushes
05 レピッシュ / マジック・ブルー・ケース
06 Greg Weeks / Don’t You Open Up (Your Eyes)
07 Vetiver / More of This
08 The Voices of East Harlem / Proud Mary
09 Kool & The Gang / Jungle Jazz
10 Paul Weller / The Bottle

<コメント>
01 フリー・ソウルの至宝「What Color Is Love」(73年)より。うっとりするメロー・グルーヴですなぁ。

02 テキサスの超ファンキー高校生ブラス・バンド。部活でこのクオリティは驚愕。テキサスの同僚からもらったCDですが、彼は地元のアメフトのハーフ・タイム・ショーかなんかでこのバンドの生演奏を聴いて所属していたブラス・バンド部を辞めたそうです。

03 ファーストに収録のインスト。振り返ってみると最初から完成されてたバンドでした。そう考えるとずいぶん長いこと活動が続いたのは幸運なことだったのかもしれません。

04 解散記念。結局モンスター・アルバムであるセカンドを超えるものを作ることはできませんでしたが、あの一枚だけで永遠に歴史に名を残したんですからよしとしましょう。

05 レピッシュを初めて聴いてから20数年経って日本にはミクスチャー・ロックみたいなものが根づきにくい原因が何かあるんだろうかと考えてみたけど、詰まるところこのバンドの場合は杉本恭一と上田現という全く異なるタイプの音楽家が共存できていたことがこれだけ面白いものを生み出せた理由だったんだろうなぁというところに落ち着きました。

06 エスパーズのボーカル(男の方)のソロ。全曲2~3分でまとまっているのでジャケットほどはおどろおどろしくないし、エスパーズほどアシッド感も強くないので聴きやすいです。エスパーズのファン以外が聴くかと言われれば…聴かないでしょうね。

07 昨年リリースの最新作より。近年のフリー・フォーク周辺では群を抜いてロニー・レイン&スリム・チャンス度が高く、レイド・バック感が最高。クラシック・フォークからの影響がこれまでの作品よりもさらに直接的になっていて好印象。

08 もとはニューヨークの養護施設の子供たちが結成したコーラス・グループで、子供たちが外で悪さをしないように施設の先生が作ったという発想がニューヨークな感じですね。腕利きのセッションマンたちを従えてCCRを元気よくカバー。

09 代表曲「Jungle Boogie」のジャズ・バージョン?別の曲なのに最後の方は結局ジャングル・ブギになっててよくわからないけどごきげんなナンバー。

10 「スタジオ150」(2004年)よりギル・スコット・ヘロンのカバー。黒人音楽への羨望をこのレベルにまで昇華するっていうのは、下手の横好きが多い中、好きこそものの上手なれの好例ですね。

***波***

01 M. Ward / For Beginners
02 Kenny Rankin / Minuet
03 Jorge Drexler / Al Otro Lado Del Rio
04 N*E*R*D / Breakout
05 相対性理論 / 地獄先生
06 Phoenix / Lasso
07 Ben Folds Five / Underground
08 Fiona Apple / Paper Bag
09 Folder / I Want YOU BACK (japanese Ver.)
10 Justin Bieber / Favorite Girl
11 SHINee / 누난 너무 예뻐 (Replay)
12 Kara / If U Wanna
13 Soulstance / Truth, simplicity & love
 
<補足>
03は「モーターサイクル・ダイアリーズ」の曲。
06のLasso というのは「投げ縄」という意味だそうです。
12のKaraは「気に入ったのなら、はっきり言って!」 という気持を歌っています。
13のイントロは、J-WAVEのジングルでたまに流れているので、 どっかで聴いたことあると思ったら、それです。

***ジョー長岡***

01 Angelo Badalamenti / Dance of the Dream man (from: Twin Peaks)
02 Joanna Newsom / '81 (from: HAVE ONE ON ME)
03 Ennio Morricone / Ninna Nanna Adulteri (from: EVIVA! MORRICONE N.2)
04 Paul Simon / Something So Right (from: ひとりごと)
05 Blossom Dearie / Give him the Ooh-La-La (from: Whisper for you)
06 久保田麻琴 / 丸山神社 (from: まちぼうけ)
07 金延幸子 / かげろう (from: み空)
08 加藤和彦 / だいせんじかけだらなよさ (from: ぼくのそばにおいでよ)
09 The Beatles / Till There Was You (from: With The Beatles)
10 中島みゆき / 悲しいことはいつもある (from: 私の声が聞こえますか)
11 あがた森魚+曽我部恵一 / たそがれる海の城 (from: 日本少年2000系)
12 Thelonious Monk / Dinah (Take2) (from: ソロモンク+9)

***森山弟***

01 Fairport Convention / Cajun Woman
02 Davy Graham / Both Sides Now
03 アン・サリー / 青春の光と影
04 元ちとせ / 百合コレクション
05 元ちとせ / ホーム・アゲイン
06 上々颱風 / レット・イット・ビー
07 Gipsy Kings / Hotel California (Spanish Mix)
08 Flogging Molly / Sentimental Johnny
09 16トンズ / 我に希望あれ

<コメント>
01 フェアポート史上最高のジャケットの3作目「アンハーブリッキング」(69年)よりケイジャン・ミュージックへのオマージュのつもりなのかな。この時期のフェアポートは試行錯誤が完成に近付きつつある非常にスリリングな雰囲気がビシバシ伝わってきて快感。

02 ジョニ・ミッチェル「青春の光と影」のラーガ・ロック・カバー。この人特有の不穏なリズムで原曲の面影はどっか行っちゃってます。

03 ジョニ・ミッチェル「青春の光と影」の、こちらは安心して聴けるカバー。

04 前の週にジョーさんのライブに遊びに行った時にゲストのあがた森魚が歌っていて改めていい曲だなぁと。歌詞もメロディも本当に素晴らしい。邦楽とはこうあるべき。

05 元ちとせ続きで問答無用の名盤「つづれおり」に収録されているキャロル・キングのカバー。「つづれおり」を人生を変えた一枚に挙げる人は結構いるんじゃないでしょうか。一枚のレコードが自分の人生を変えることがあるかどうかは別として、僕にとってもマイル・ストーンであったのは確かです。ただしそういうことはそのレコードを聴いてから最低でも10年は経たないとわからないということも見逃せない事実だと思います。

06 ビートルズの沖縄民謡カバー。わりと頭のおかしいことを平然とやってのけていて、バンド・ブームとバブル経済恐るべしと思わされる一曲。

07 イーグルスのスペイン語カバー。バブルと関係なくおかしなことやってる人たちもいるようです。やや暑苦しいけど悪くないです。

08 ポーグス直系現代アイリッシュ・パンクの雄(なのかな)。うっかりしてましたがアメリカ本土のアイリッシュ系住民の割合というのは結構なもののはずなのでこの調子でいいものは継承していってほしいです。

09 和製ポーグス。

***森山兄***

01 Brian Eno / Backwater
02 She & Him / Ridin' in my Car
03 David Byrne & Fatboy Slim feat. Camille / Pretty Face
04 Kid Cudi / Up, Up & Away
05 Steel an' Skin / John Belly Mama
06 ふちがみとふなと / ニワ・ニワ・ニワ
07 轟渚 /タワー
08 Jorge Drexler / High and Dry
09 Nick Lowe / Poor Side of Town
10 岡林信康 / あの娘と遠くまで
11 Roger Morris / Northern Star
12 Lou Rawls / Cotton Fields
13 Bennie Moten's Kansas City Orchestra / Prince of Wails

<コメント>
01 『ビフォア・アンド・アフター・サイエンス』より。イーノの最後のロック・アルバムだそうです。

02 ズーイー・デシャネル&マット・ウォード。NRBQのカヴァー。

03 意外なとりあわせのふたりが、曲ごとにゲスト・ヴォーカリストを迎えて、イメルダ・マルコスの半生をつづったコンセプト・アルバムより。

04 カニエ・ウェストの弟子みたいな存在のひと。UKロック風のギターのイントロに波くんが反応してくれたら嬉しい、と思ったら反応してくれました。yuricothequeさんには「珍しいですね!」といわれましたが、打ち込みみたいなのをかけているだけで珍しいといわれるようじゃいけないなと反省しました。

05 スティール・パンな感じ。

06 ベースとヴォーカルのデュオ。

07 最近出たアルバム『夜明けの唄』より。ところで、「轟渚 夜明けの唄」で検索するとPPFNPのブログがけっこう上位に来るのはなんとかしてください。話題になってないってことじゃん。

08 「モーターサイクル・ダイアリーズ」の主題歌でも知られる、ウルグアイのカエターノ・ヴェローゾ。この曲はレディオヘッドのカヴァー。

09 ジョニー・リヴァースのカヴァー。歌詞が泣けますね。

10 『金色のライオン』より。ドラムスとプロデュースは松本隆。このひとはドラムが意外とうまいです。叩くのやめちゃったのはもったいないと思う。ところで、NHK教育でやっている「スコラ」、現在のテーマの表記が「ドラムズ&ベース」なのはおもしろいですね。ドラムズってあんまりいわないよね。

11 70年代にアルバム1枚だけ残した系の幻のSSW。アルバム全篇、どこをどう聴いてもザ・バンドにしか聞こえないという衝撃的な1枚。しかも、ザ・バンドよりいいんじゃないかという気さえしてくる。

12 ブルーズ~ジャズ~R&Bを股にかけるシンガー。この曲は、森崎東の「喜劇・女は度胸」でも使われていたような。

13 昔のカンザス・シティ・ジャズのオムニバス『ザ・リアル・カンザス・シティ』より。

***おまけCD「Kings & Queens of the Wild Frontier」曲目***

01 Brian Eno / King's Lead Hat
02 Prefab Sprout / The King of Rock'n'Roll
03 冨田ラボ / ライク・ア・クイーン(feat. Soulhead)
04 Flight of the Conchords / The Prince of Parties
05 Donny Hathaway / Drag Queen Chase
06 Blackmore's Night / Crowning of the King
07 Nick Lowe / Indian Queens
08 Devendra Banhart / Queen Bee
09 Bonnie "Prince" Billy / Agnes, Queen of Sorrow
10 Espers / Dead King
11 Bridget St. John / Jumblequeen
12 Espers / Dead Queen
13 The Bamboos / King of the Rodeo(feat. Megan Washington)
14 Ben Harper / Like a King
15 Wilco / Casino Queen
16 ミッシェル・ガン・エレファント / キング
17 Prince Buster All-Stars / King of Kings
18 Roland Kirk / We Free Kings
19 Van Morrison / Steppin' out Queen
20 Al Green / King of All

☆王様、女王様などロイヤルっぽい感じの曲を集めました。出典は下記の通り。

01 『Before and After Science: Ten Pictures』(1977年)
*曲名はトーキング・ヘッズのアナグラム。
02 『From Langley Park to Memphis』(1988年)
03 『シップランチング』(2006年)
04 『Flight of the Conchords』(2008年)
*ニュージーランド出身の音楽=お笑い・デュオ。
05 『Come Back Charleston Blue』(1972年)
*サントラ。映画の邦題は「ハーレム愚連隊」とかだったような。
06 『Fires at Midnight』(2001年)
07 『The Convincer』(2001年)
08 『Cripple Crow』(2005年)
09 『Sings Greatest Palace Music』(2004年)
10 『The Weed Tree』(2005年)
11 『Jumblequeen』(1974年)
12 『Ⅱ』(2006年)
13 『Side Stepper』(2008年)
14 『Welcome to the Cruel World』(1994年)
15 『A.M.』(1995年)
16 『カルト・グラス・スターズ』(1996年)
17 V.A.『Ska Island』(1997年発売)
18 『We Free Kings』(1961年)
19 『Into the Music』(1979年)
20 『Truth n' Time』(1978年)
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by soundofmusic | 2010-05-31 12:34 | PPFNPセットリスト | Comments(0)

雑誌買うひと買わぬひと

d0000025_1214579.jpg世の中、雑誌を買うひとと買わないひとというのがいると思うんだけど(そんなこと言ったら、なんでもそうだけど)、わたしは後者で、年に1回くらいユリイカとかレココレとかを買ったり買わなかったりするくらいのペースなんだけど、このあいだ、気が向いたのと、たまにはかわったことしてみようかってんで、2冊同時に買ってみた。

ブルータスの30周年記念号「ポップカルチャーの教科書」

Pen別冊「聖書とは?教会とは?キリスト教とは何か。」

ブルータスのは、20個くらいの項目(音楽とか映画とかゲームとかお笑いとか女子とか)について、それぞれの識者がこの30年を振り返るというもの。何人かが書いていた評判がたいへんよろしかったので、つい釣られて購入。雑誌って、興味のない部分を許容できるか(≒信用できるか)がキモだと思うんだけど、ブルータスのことって、正直いままで考えたことなかったので、なんともいえない。この号については、まだ読んでないので、ますますなんともいえない。ただひとつだけ言えるのは、表紙(写真)が地味だということ。神保町の東京堂書店で、平台で発見するのに軽く手間取ってしまったよ。

Penっていうの、やや富裕層の中年男性向けの文化雑誌で、いかにも関西風のおっとり感がある……と思っているのだけど、本屋で表紙をときどき見ている限りでの感想に過ぎないからあたっている可能性は高くない。この別冊もよく売れていて、増刷したとのこと。手軽な価格/記述のキリスト教の入門書はいろいろありそうだけど、聖画とかステンドグラスの写真とかがカラーで見られて780円なら、新書を買うよりお得である確率は低くないだろう、という賭け。とにかくわたしはキリスト教のことを知りたい知りたいと口先でだけもう何年も言い続けていて、具体的には何もしていないにもかかわらず、そう言っているうちにやや詳しくなってきているような錯覚にすらおちいっているので、それを是正するいい機会かもしれません。

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と、ここまでは前フリであります。本題は、明日の土曜日がPPFNPの当日だということです。18時から22時まで、場所はいつものエッジエンド、ゲストにジョー長岡さんと波さんをお迎えしてお届けします。いい曲満載! おまけ配布! ドリンク1杯のみ飲み放題! と、毎度変わらぬクウォリティでお送りいたします。

イヴェント詳細はこちらをご覧くださいませ。みなさまのお越しをお待ちしております。
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by soundofmusic | 2010-05-28 01:22 | 日記 | Comments(0)

フォーク・ソングの超新星

d0000025_375139.jpg……って、なんか昔の洋楽の日本盤のタイトルでありそうですよね。でも、超新星って、ものすごく光ってすぐ消えちゃうんじゃなかった? 縁起悪くなぁい?

なんてことを書いてみたのは、たまたま、バート・ヤンシュの公式サイトを見ていたら、最近の彼の活動が、まるでポッと出の新人みたいな多忙さなので驚いたから。

もともとは昨年の夏、北米トゥアーをおこなう予定だったのが病気でキャンセルになっていたらしいのだけど、その病み上がりということなのか、先週からニール・ヤングと一緒に米国巡業中です。3週間で14公演。そのあと、ペギ・ヤング(カップ焼きそばみたいな名前だが、ニールの奥さん)のバンドと一緒に短い西海岸トゥアーをおこない、シカゴではエスパーズのメグ・ベアードと対バンで(?)の公演。6月末には、エリック・クラプトン主催のフェスに、クラプトン、バディ・ガイ、B.B.キング、ジェフ・ベックなんかと並んで登場するのだそう。

ヤンシュのことは、96年ごろ、新宿ロフトで、一度だけ見た。その後はたぶん来日していないような気がするから、あれから15年近くたってることになる。ちょっと驚き。当時のロフトはもちろんまだ西新宿にあって、と一応書いておくのは、若いバンドマンの中には、ロフトは最初から歌舞伎町にあったと思っているひともいるそうだからだ。そりゃそうだよなあ。というかこの話題、以前も書いた気がする。

---

ヤンシュをもう一度見たい気持ちはもちろん強くないでもないけれど、こっちのほうがより強く見たいな、というフォーク・ソングの(私的)超新星がキャロライナ・チョコレート・ドロップス。先月だったか、珍しくタワレコに行ったときに売られていたのを試聴して存在を知って、立て続けに何枚か買った。一応、21世紀になってから結成された若手(?)3人組のストリング・バンドで、スタイルはめちゃくちゃ古くさいけどドライヴ感はバリバリ現代のもの。

NHK教育でやってる「スコラ」のジャズ篇で、30年代だか40年代だかのボールルームの映像がチラッと映って、そこでは当時の最先端のダンス・ミュージックであるところのジャズで、ひとびとが狂ったように踊っている。ああいうのを見ると、踊りの熱気にあてられると同時に、ああ、自分はこうした音楽をこのひとたちと同じ思いで聴くことはできないんだよなあ、とあきらめに近い気持ちも抱いてしまうわけだけど、CCDのライヴに行ったら、ステップの形こそ違っても、往年のモボ・モガと同じような気分で踊れそうな気がする。

メンバーは、こんなことを言っています。

伝統というのは、ガイドであって看守ではない。わたしたちは伝統にのっとって演奏しているけれども、現代のミュージシャンだ。

公式サイトのこちらで、3曲くらい試聴できます。おすすめ。
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by soundofmusic | 2010-05-25 03:08 | 日記 | Comments(0)

森と渚

すでに既報のとおり(さっそくダブってる)、今週金曜日に轟渚さんのアルバム『夜明けの唄』が発売されるわけですが、収録曲「いますぐに」のPVが公開されています。

○ミディ・レコード・クラブによる案内
○YouTubeのページ(直接見たいひとはこちら)

監督は、昨年「不灯港」で若干の話題を呼んだ、PFF(←ちょっとPPFNPっぽい)出身の内藤隆嗣。世の中にPV好きのひととそうでもないひとがいるとしたらわたしは後者で、とくに、あの、演奏をしているフリをするというやつがもう耐えられないのですが(最近はさすがにないのかな、そういうの)、これは、そういう風にはなっていなくって、ほっとしました。

この曲は、3曲入りの自主盤にも入っていますが、こっちのほうがややメロウな感じなのかな。アルバムが楽しみです。

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さて、ここからはまったく関係ない話題。いつも読んでいるこちらのブログの、オリーブ少女と森ガールを比較する記事「森とオリーブ:作る側と受ける側」が興味深かったです。

いわく、

オリーブ少女を生みだした世代は、まさに現在60歳前後なのではないかしら。戦後教育を受けて、欧米の文化を漁るように吸収し、近づこうとした世代。言いかえれば、憧れていればよかった世代とも言えるかもしれない。彼らの行動が、奇妙に洋風な日本独自のポップカルチャーを育てたともいえる。

一方、ゼロ年代の若者に仕掛ける世代はといえば、30代~40代かしら。もし森ガールたちに、カワイイだけの一時的なファッション流行しか伝えられなかったとすれば、それは仕掛ける側に、提供できるだけの文化的素養が足りないのかもしれないというのが仮説です。


とのこと。

1973年生まれのわたしは、つねづね、戦後民主主義教育の強い影響下にあるほぼ最後の世代だと自認しているけど、それはオリーヴ少女ともかなりの程度、重なっているのかも。としたら、森ガールズから見たオリーヴ少女世代って、なんかよくわからないことに熱心になってるガムシャラなひとたち、と感じられるんだろうか。

実際、オリーヴ文化的なものにあこがれてフランス語をかじってみたひとたちってたくさんいたと思うし、そのうちの一部のひとたちはもしかしたらそういったことをいま、仕事に生かしているかもしれない。わたしにしたって、洋楽を聴いたりして英語に興味を持ったりしたわけで、それもこれもみんな、戦後を長ーく引きずっている時代特有の、異常な行動だった、ということになってしまうのかも。だいたい、最近の若い人たちって、海外旅行したいとかあんまり思わないらしいしね。

戦後問題は、なかなかしぶとい。
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by soundofmusic | 2010-05-17 14:50 | 日記 | Comments(4)

音楽が終わったら

5月29日のPPFNPのご案内が出ました。ゲストは波くん(2度目)と、ジョー長岡さん(DJとしては初)です。ご期待ください!

---

と言った舌の根も乾く前にアレですが、前々から考えていたことを、そろそろ少しずつ実行に移すことにしました。具体的な時期はまだ決めていませんが、このイヴェントは今後は、いずれ終了するものである、という明確な意識のもとに運営されていくことになります。すべての人間が、いずれはほぼ必ず死ぬようなものだと思ってください。

普通の言い方で言い換えれば、「そのうちやめる」と7文字で済むことであり、また、表面上はとくにいままでと変わらぬ様子でしばらくは続くはずなので、みなさまにおかれましては、「そのうち終わるのだな」と思いながら、元気よく遊びに来てください。

終わりにする理由、正確には終わりにしたくなった理由は、忙しいところ、それなりの金と時間をつかっているわりに、見返りが少なく、バランスが取れていない状態が長いこと続いているからです。もちろんこの場合のバランスというのは、こづかい帳の収支決算の数字そのものではなく、心理的にいくらでも補填がききます。2か月に1回のこの催しが楽しい時間になればそれで充分なのですが、それすらかなわなくなっているのが現状です。

具体的には集客です。毎回20人くらい集まればなんてことなく続けられますが、5人とか6人とかだと、さすがにやっていても仕方ない気分になります(お越しくださっているみなさんに失礼な言い方であることは重々承知の上で)。

ご存知の方はご存知の通り、当イヴェントの選曲はほかにあまり例を見ないものでありますから、東京近郊にお住まいの、おもしろい音楽を探しているみなさんをうまく集めることができればいいのですけど、かくいう自分も、最近すっかり他人のイヴェントに行くこともなくなってしまいましたから、しかたないですね。

残り何回か、あるいは何年か、いずれにしてもそう長くはない間ですが、変わらぬご愛顧をいただければ幸いです。いつものみなさん、お会いしたこともないみなさん、ひさしぶりのみなさんにもたくさん会えるといいなと思っています。
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by soundofmusic | 2010-05-12 01:15 | 日記 | Comments(0)

Pure Pop For Now People Volume 78

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2010年05月29日(土)18時~22時

渋谷エッジエンド(Tel:03-5458-6385)
地図。

800円(1ドリンク&おみやげ付き)

DJ:
ジョー長岡(写真)

森山弟(弟)
森山兄(兄、サウンド・オヴ・ミュージック)

土曜の夜はサタデーナイト!

通常の時間帯に戻ってお届けする5月のPPFNP、ゲストは、活字や育児方面での活動でも知られる波さんと、元ちちぼうろで、ソロ・アルバムの発表も(森山兄によって)期待されるシンガー・ソングライターのジョー長岡さんです。

波くんはいつだったか以来の2度目の出場。ジョーさんは、ライヴで出ていただいたことが2回くらいありますが、DJとしては初めてです。問答無用のグッド・ミュージックのつるべ打ちになりそうです。お楽しみに。

*ジョーさんのワンマン・ライヴ、「音瓶波ラヂオ2010 vol.3」は、5月23日(日)、新高円寺staxfredにて開催。森山兄も行く予定だよ。
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by soundofmusic | 2010-05-08 12:21 | PPFNPイヴェント情報 | Comments(0)

アメリカの夜

世間様の休みとわたしの休みとは基本的には連動していないので、ゴールデンウィーク中も仕事したり休んだりそのあいまに軽く風邪をひいたりと微妙にあわただしいわけなのですが、おととい、新文芸坐で、チャールズ・ロートン「狩人の夜」が上映されたので、やはりこればかりは逃すわけには行かず、足を運んできました。

4月30日と5月4日、各日1回ずつしか上映されず、満席必至かと思われたものの、意外にも空席ありで、まったく、映画史とやらもなめられたもんだと思わざるを得ません。そしてまた、これをかけても満席にならないのなら、映画館という商売もなかなかしんどいもんであるなあと心配にもなり、だからこそ、こういう場所で地道におこなわれる発言にもいくらかは意味?希望?があるのかもしれませんが……。いや、ないのか?

この映画を初めて見たのは10年くらい前、たしかフジテレビで夜中に放送されていたのを録画したもので、でした。いくら深夜とはいえ、地上波で白黒映画が放送されることがあるなんていまからでは考えられないことで、いつからそういう風になってしまったのかについてはまたそのうち考えてみたいと思うけれど、とにかくそのとき一度だけ見たこの映画に再会したのは2008年のやはりこの時期、渋谷のシネマヴェーラでの上映のときでした。

そのとき以来、2年ぶりに見るにあたって、この映画の図式を読み解いてやるぞ、とある程度身構えて取り掛かってみました。この映画の不思議なところは、全部が全部、図式でぱたぱたと読み解けそうでいて、それでいて陳腐さに陥ることがないことに(も)あると思われ、そうしたものを世間では名作と呼ぶのでしょう。

2年間ですっかり忘れていた部分は、ロバート・ミッチャムに感化されたシェリー・ウィンタースが説教をする集会での狂信っぷりだとか(かがり火が燃えていたりして、怖い)、あるいは、つかまったミッチャムをつるしあげろとばかりに暴れる善男善女の描写だとか。そもそも、ミッチャムがつかまって以降の展開がすっぽり記憶から抜け落ちていたのには、われながらびっくりしました。

この映画が極度にキリスト教の色彩を帯びていることはいまさらわたしが指摘するまでもないものの、なんとなくの直感として、そこに触れずに、この映画の映像(もちろんそれ自体、とてつもない強度を持っているものです)だけを論じてみてもあまり意味がないのではないか。そもそも、なぜミッチャムは伝道師を装っているのか? 未亡人を殺して歩くのは彼の手段なのか、目的なのか? この映画では、子供たちの隠し持った大金をめぐるサスペンスが観客の目をくらませていますが、ミッチャムの本当の目的は金ではないのではないか?

そして同じくらい謎な原理でもって行動しているのが、リリアン・ギッシュ演じる世話焼きの老婆です。夜、虎視眈々と襲撃の機会を狙うミッチャムが歌ううたに、ライフルを構えてポーチで待つギッシュが、いつしか加わってくる。身寄りのない子供たちを庇護する老婆と、偽伝道師とが、まったく同じ音楽文化を共有し、自然に同じ歌を口ずさんでいる。英国出身のロートンにとってアメリカとはつまり、なにかにつけて、いたるところに、キリスト教が顔を出す世界であり、彼にとってそれは恐怖以外の何物でもなかったのではないか? 

(ちょっといま思い出せませんが、イギリス民謡と、白人のと黒人のとをひっくるめたアメリカ民謡、神様が出てくるものは、圧倒的に後者のほうに多いのでは?)

こうした、分析以前の仮説を開陳してみたところで、「狩人の夜」という映画の魅力に迫っていることにはまったくなりませんが、機会があったら一生に一度は見ておくべき映画であり、、単に有名で/古いだけの映画とは一線も二線も画す、生きてうごめいている名作ですので、未体験の方はぜひ。ただし、いままでに2回出た国内盤DVDは、どちらも、オリジナルのスタンダード・サイズを不自然にトリミングしているもののようです。イーベイなどで、スタンダード・サイズ/英語字幕つき/リージョン・フリーの中国盤が安く買えますので(このあいだ買いましたら、送料込みで600円とか700円でした)、どうせならそちらをおすすめします。
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by soundofmusic | 2010-05-06 01:31 | 日記 | Comments(0)