<   2010年 08月 ( 6 )   > この月の画像一覧

彼自身の尻尾

d0000025_15172423.jpg近いうちに引っ越す予定はとくにないのですが、引っ越ししようかなとちらっと思いでもしようもんなら、街に出てみると、不動産屋ってほんとに、いたるところにあるもので、そんなになくてもいいだろってくらい、ある。ほかに、そんなになくてもいいだろってくらいあるもの、といえば、パチンコ屋で、日本全国、どんな小さな駅でも必ず駅前にパチンコ屋があるのは驚くほかはない。

昨日の晩、渋谷駅で降りて気づいたこと。ハチ公口の交差点は土・日なんかだと、こんなにいなくてもいいだろってくらいひとがあふれているのはみなさんご存知かと思いますが、昨日も、それほどではないにせよ、それなりの混雑。ヘビ革だかワニ革だかの細長い財布を、ズボンの尻ポケットから、まるで彼自身の尻尾かなにかのように突き出しながら歩く男に目をみはりつつ、混雑の理由を考えながら歩いているうち、その答えらしきものが分かったのでした。駅前にはいくつかのマルイやなんかがあって、歩きながら横目で見ていくと、そこに次々と女性たちが入り込んでいくのね。わたしはたぶん、そこに入ったことは一度もないけど、同じような現象として、三菱東京UFJ銀行とゆうちょ銀行以外の銀行も、駅前に建っていられても入ることはまずないので、場所ふさぎなだけです。

---

それとは逆に、もうちょっとひとがいてもいいのになあとほぼいつも思わされるのが酒井俊のライヴで、昨日の公園通りクラシックスも、せいぜい20人くらいしかいなかった。そこでおこなわれている音楽の品質と照らし合わせるならば、どう考えても少なすぎる。ちなみにメンバーは、太田恵資(el-vl)、青木タイセイ(kb)、桜井芳樹(g)、松永孝義(el-b)、芳垣安洋(ds)。

芳垣のドラムスの不意のリズム・チェンジは、単に楽器を演奏しているというよりも、時間そのものの流れを速くしたり遅くしたりする機械を見ているようで、つまりペキンパーのスロー・モーションみたいなもの。

いままで20回くらい酒井俊のライヴを見ている中で、「満月の夕」をやらなかったのは昨日が初めて。「サティスファクション」、「ユー・リアリー・ガット・ミー」、「夜の煙突」、ライヴに来る客なら誰もが知っているであろう代表曲を持っているミュージシャンは、ある意味つらいだろう(持ってないよりいいに決まってるけど)。

最後の曲はクラプトンの「ワンダフル・トゥナイト」。なんかいけすかない歌詞なんだけど、酒井のうたはばっちりと映像が眼に浮かぶ。酒井だけが先にステージをおり、残ったメンバーが演奏を続ける中、照明だけが酒井のいた場所を照らしてた。これは小津の空(から)ショットだ! と思った。

---

関係ないのですが、写真は、メアリー・ルー・ウィリアムズのサイトで見つけたもの。1958年だったか、エスクァイア誌のために撮られたミュージシャン大集合写真のアウト・テイクで、左から、ロニー・フリー(モーズのバンドにいたドラマー)、半分隠れたモーズ、レスター・ヤング、ウィリアムズ、チャーリー・ラウズ、オスカー・ペティフォード。この写真の撮影は、ディジー・ガレスピー! 大きいサイズの写真はこちら。もともとのページはこちらです。横長のページなので、右のほうにスクロールしていって、見てください。
[PR]
by soundofmusic | 2010-08-25 15:18 | 日記 | Comments(0)

ゥォッツフッ

アナログ盤で所有していて、CDにならないかな、と1年に2回くらいは考えないでもないあるアルバムが昨年、輸入盤でCDになっていたことを、今週初めて知る。こういうときの、自分の動きの早さにはひたすら惚れ惚れする。国内外の複数の通販サイトを並行してチェックし、新品で買ってもよさそうな値段であれば目に付く範囲での最安値のところで購入し、条件が折り合わなければイーベイやヤフオクに登録しておいて、安く出てくるのを待つ。この一連の動作のよどみなさ、効率のよさは、職場ではついぞ発揮されることはない。

それが月曜日のこと。今回は、ダットン・ヴォカリオンのサイトから直接購入してみた。イーベイ、アマゾンなどで買うより、何枚かまとめ買いするとこちらのほうがお得のようだったから。で、金曜日には、手元に郵便が届いた。早い。

海外から荷物が届いたとき、住所が書いてあれば、それがどういうところなのかグーグルマップで見てみるのだけど、ダットン・ヴォカリオンは、ロンドンの中心部から北西に30キロくらい離れた、Watfordというところにあるらしい。続いて、WikipediaでWatfordについて調べてみる(ここ)。Watfordの発音記号が載っていて、音声ファイルで音も聞けるようになっている。何の気なしに聞いてみたら、

ゥォッツフッ

にしか聞こえなくて、心底驚いた。10回くらい繰り返し聞いたら、なるほどネイティヴが発音するとこうなるか、とうっすらと思えてきたけど、この音からWatfordのつづりを想像・再現することは、少なくともわたしには無理。Watfordをカタカナで書け、と言われたら、わたしはワトフォードと書くし、たいていのひとはそうするだろう。ひとによってはワットフォードと書くかもしれない。ピーター・バラカン式にやれば「(ゥ)ワトフォー(ド)」か?

以前、米・ニュージャージー州のSewellという町の発音のナゾについて書いて、そのナゾは調べてないので解決してないんですが、明らかに表記上の選択肢がなさそうなWatfordにしてからがこれだから、まあいっそ、英語を身につけるなんて一生無理というものだ、とかえってあきらめがつく。とかなんとか言ってたら、今度は宅急便が届いて、なにかと思ったら、ゲラ読みのバイトを請けた、中学・高校の英文法の復習本のゲラ。中学からやり直せという啓示かなんかかもしれない。

話を戻すと、ダットン・ヴォカリオンから届いたほうの荷物には、注文したCDと一緒に、ダットン・ヴォカリオンのカタログも入っていた。この会社が、50~60年代のジャズ、イージー・リスニング、メインストリームもの、およびその他いろいろの再発を膨大なタイトル数でおこなっていることはいままでもなんとなく認識していたとはいえ、こうしてカタログを眺めて初めて、その大半はまったく知らないようなものばかりで、なおかつ、おもしろいのかどうかもよく分からない、そんな心もとない状態であるということを思い知った。どうすりゃいいのよ。

---

次回、9月11日のPPFNPの案内が出ています。ご覧くださいませ。

::::::::::::::::::::::::::::::
[PR]
by soundofmusic | 2010-08-21 02:47 | 日記 | Comments(0)

Pure Pop For Now People Volume 80

d0000025_220435.jpg
2010年09月11日(土)18時~22時
*今回から、開催日が奇数月の第2土曜日へと移動します。

渋谷エッジエンド(Tel:03-5458-6385)
地図。

800円(1ドリンク&おみやげ付き)

DJ:
松田行正
アライカオリ
森山弟(弟)
森山兄(兄、サウンド・オヴ・ミュージック)

80回を迎えるのを機に、というわけでもないのですが、開催週を移動して、やや心機一転してお届けする秋のPPFNPのお知らせです。

今回のゲストは、初登場のお二方。ブルーグラス、カントゥリーなどに必要以上に造詣が深そうな松田さんと、「70年代日本文化好きの会社員。当日は日本の70'sロック(+ポップスも少々?)をプレイする予定。」とお申し出いただいているアライさん。いいうたをたくさん聴かせてくれることと思います。

いままでかかった曲(森山兄弟の選曲傾向含む)は、こちらに載っております。ご参照の上(参照しなくてもいいけど)、お気軽に遊びにいらしてくださいませ。

*写真は、鳥。
[PR]
by soundofmusic | 2010-08-20 02:20 | PPFNPイヴェント情報 | Comments(0)

東経135度の女

東京駅のそばのビルの地下にあるインデアン・カレーが、セットみたいなつくりであることは以前にも書いたかと思います。ただ単に建てられたばっかりのようだとか、ハリボテみたいな感じだ、というにとどまらず、ここは、昨日作りました! 今晩撮影が終わったらすぐにバラします! と、店全体が主張しているみたい。

先日、会社のそばの居酒屋にお昼ごはんを食べに行ったら、そこが、これまた、セット感まるだしの店で、嬉しくなってしまいました。業種は違うけど、夜中にやってる、志村けんとか優香とかハリセンボンとかが出ている番組にそのまま使えそう。キモは照明なのかな。どばーっと均等に光が当たってつるつるな様子が。

しかし、もし本物のような店(?)だったとしたら、セットみたいだとは思わないだろうし、逆にまた(「逆に」ではないけど)、本物にしか見えないセットだってある。つまりセットのような店とは、まぎれもない実物でありながらなぜか作り物のように見えるものであって、なおかつ、その場合の作り物とは、本物のように見せようとして諸事情により完全には果たせずにいるものであると。そうした奇妙なねじれ状態が、都会のところどころにふと顔をのぞかせていて、そして、そんなものを気にしているのがたぶんわたしだけである、と、そこまで含めての楽しみなのです。

いま思い出した、同じような種類のネジレを感じる話。ゼロ年代の最初のほうに家族で旅行したことがあって、イングランド南東部の、ゲソみたいな半島のあたりだとかをうろうろしたりしていた。何日目かに、城跡に行った。城跡といっても、小高くなっているだけの場所で、お堀とか天守閣とか落武者の人形とかは、ない。その城跡は街を見下ろせる気持ちのいい場所だったんだけど、そこで母が、「外国みたいね!」と不意に漏らして、このひとすごいこと言うなあ、とびっくりしたことがあった。……この話は何度か書いた気がするね。

もうひとつ、これも既発の情報をつけくわえるならば、海外に行くとき、飛行機が離陸したあたりとか、あるいは現地に到着するかのあたりで、時計を現地時間にかえたりしますね。うちの母、あれ、しない。出かけるときも、外国にいる間も、帰ってきてからも、時計はずっと日本標準時。東経135度の女なのです。

それはさておき、そのセットみたいな居酒屋では、シュガーの「ウェディング・ベル」がかかっていて、鶏唐揚げとサバの塩焼きの定食を食べながら、この曲、二階堂和美のカヴァー・ヴァージョンで聴きたいな、と考えていました。
[PR]
by soundofmusic | 2010-08-12 14:44 | 日記 | Comments(0)

ギューちゃん

d0000025_128479.jpgお礼が大変遅くなりました。先週の土曜日、PPFNPでした。ゲストDJのy_okくん、すばらしいうたをうたってくれたジョー長岡さん、お越しくださったお客様、どうもありがとうございました。

PPFNPはしばらくの間、奇数月最終土曜日の開催を基準にしてきましたが、9月から当分の間、奇数月の第2土曜日に移動いたします。よって次回は、9月11日(土)です。引き続きご愛顧ください。

この間のセットリスト(ほぼ完全版)です。

---

PPFNPのあった先週末はフジロックもおこなわれていて、やはり今年もまた、「フジロックとか行かないんですか?」と訊かれてしまった(何年連続だ?)。行くはずがないんですが、京浜ロックフェスはちょっと行ってみてもいいかなと思っています。

そんなこんなで月曜日、出勤前にTVを見ていたら、週末のフジロックの様子がとりあげられていて、客がみんな同じ振り付けをしていたりタウォルを振り回して盛り上がってたりするので、もうやっぱりげんなりしてしまう。

あと、これはTVではなくてどこかで写真を見たんだけど、食堂も、いや、ああいうところのはフードっていうのか、そのフードに行列するひとたちもおしなべて首に汚い(とは限らないが)タウォルを巻いていて難民みたいだし、まあちょっと自分について言うと、金もらってもカンベンって思ってしまう。本当の難民のみなさん、スミマセン。

かといってアウトドアとか山とか嫌いかっていうとそういうわけでもなく、雨とか降らないって誰かが保証してくれるなら、むしろキャムプとか行きたいタイプ。わたしはただ単に、大自然とアンプリファイされた音楽とをごちゃまぜにしたくないだけの話。キャムプで思い出したけど、多摩川の川原にDJ機器を持ち込んで……とかっていうのも、なんかもう、ひたすらうさんくさく感じる。

---

で、月曜日は仕事の終わったあと、六本木のスーパーデラックスにてオルケスタ・ナッジ!ナッジ!を見る。パーカッションばかりの11人編成、ほぼPAなし。会場の真ん中に、さまざまな叩き物類が輪のように並べられて、客席はそれをはさむようにして両側に設けられている。

最初、3人くらいがまず出てきてつつましく演奏を始め、しばらくすると残りのメンバーがお遍路さんの持っているような鈴をちりーんちりーんと鳴らしながらそれぞれの楽器へと向かう。わたしは、(もしかしたらそう思われているかもしれないとしても)決して生音原理主義者ではないと自分では思っているけれど、この音響の広がりには素直に興奮した。こんな小さな音に。そして全員によって始まった演奏は1曲目だけでえんえん30分も続いた。

リーダー/コンダクターの芳垣安洋が叩きまくっている時間はそれほど長くなくて、やはりここでの彼の主な仕事はオーケストラの統率なんだろうなと思いました。しっかり統率されていて、それでいて時間が進むにつれて個々人が席を離れて別のプレイヤーにちょっかいを出したり、輪から離れたところに立ちながらしっかりとリズムは刻んでいたりと、堅い結び目がしだいにほどけていってそれでもつながりは保持しているような。客のまちまちな反応も含めて、その日の朝TVで見たばかりの直線的/一方向的な盛り上がりとは対極のものが目の前で展開されている気がしました。

もちろん、一斉にタウォルを振り回したりするのは、まあ大きいステージに出るようなアーティストの、さらにそのうちの一部、なんだろうと思いたい。思い思いに、勝手なやり方で音楽にひたっているところより、たくさんの人間が一箇所に肉牛みたいにぎゅうぎゅう詰めになって汗だくになっているところのほうが、TV的には分かりやすい絵面だろうから……。

そうなると、これは音楽問題でも政治問題でもなくて、映像の問題なのかもしれないね。世の中のたいていの問題がそうであるような問題としての、映像問題。

---

今晩、「黒の試走車」です。19時から23時まで、渋谷のメスカリートにて。どしどしお越しください。
[PR]
by soundofmusic | 2010-08-07 12:08 | 日記 | Comments(0)

リスト Volume 79 2010.07.31 ゲスト:y_ok ライヴ:ジョー長岡

***森山兄***

01 La Crema / El Party (Que Vacilon)
02 Emilio Santiago / Quero Alegria
03 長谷川きよし / 透明なひとときを
04 Jorge Drexler / Todos A Sus Puestos
05 グラウンド・ゼロ / Folhas Secas
06 ヤノカミ / ララ・ミーンズ・アイ・ラヴ・ユー
07 Jacqui Naylor / Miss You
08 Mulatu Astatke / Kasalefkut Hulu
09 Don Beto / Nossa Imaginacao
10 Latin Percussion Jazz Ensemble / Bernie's Tune
11 The Clash / Let's Go Crazy
12 Chico Hamilton / Conquistadores '74

<コメント>
♪01 72年ごろのニューヨーク産ラテン音楽。ドアベルを鳴らす音に続いて、「よぉ、ひさしぶり!」「よく来たな!」みたいな会話で始まるパーティ・テューンです。

♪02 ファンキー・サンバで知られる男のデビュー・アルバムより。しっとりとしたメロウなボッサだったような。

♪03 どちらも盲目であり、ときどき軽くラテンが入る感じも含めて、和製ホセ・フェリシアーノとしかいいようがないひと。

♪04 ウルグアイのカエターノ・ヴェローゾとかいわれてるらしいひと。

♪05 大友良英+芳垣安洋+菊地成よしなどがいたバンド。ネルソン・カバキーニョのカヴァー。「枯れ葉のサンバ」という邦題らしいです。

♪06 矢野顕子+レイハラカミ。デルフォニックスのカヴァー。

♪07  ロックとジャズをマッシュアップしている女性歌手。ブックレットを見ていたら、スペシャル・サンクスの欄に池田だいさくの名前がありました。

♪08 エチオピア・ジャズの重鎮。サックスのいなたさは、日本の歌謡曲にも通じるソウルの曲解。ジョーさんをして「カセットテープみたい」といわしめた異様な音質。

♪09 軽快なギターのカッティングで始まるラテン・ディスコ。郷ひろみとか南佳孝とかが歌っててもおかしくない。

♪10 ディスクユニオンのサイトによると、「パタート、ティト・プエンテ、ジョニー・ロドリゲスという3大パーカッション名手とスティーヴ・ベリオス(ds)が繰出すリズム・アンサンブルが特に素晴らしい。」とのこと。曲は、よくジャズのひとが演奏したりするやつ。

♪11 『サンディニスタ!』より。カリプソ風のナンバー。

♪12 ジャズ・ドラマーが、リトル・フィートのメンバーなんかも従えて、スタックスに録音したアルバム『ザ・マスター』より。いなたいグルーヴです。

***森山弟***

01 Eric Clapton / Motherless Children
02 Marcos Valle / Mustang cor de Sangue
03 Jonathan Richman / That Summer Feeling
04 Jonathan Richman & The Modern Lovers / This Kind of Music
05 Trashmen / Surfin' Bird
06 16TONS / BIRD ‘93
07 Ramones / Rockaway Beach
08 ミッシェル・ガン・ガン・エレファント / キラー・ビーチ
09 John Butler Trio / Pickapart
10 Ben Harper / Mama's Got a Girlfriend Now
11 ポラリス/太平洋
12 Quantic Soul Orchestra / Feeling Good feat. Alice Russell
13 Trojans / Keep on Running

<コメント>
01 夏なので「I Shot the Sheriff」をかけようと思ってこのアルバム(461 Ocean Boulevard/74年)を手にとりましたが、たいしたことなかったのでこの曲に変更。

02 69年の同名アルバムのタイトル曲。こちらも夏っぽいごきげんさです。

03 ジョナサン・リッチマンの夏のクラシック。こちらは夏休みのせつない雰囲気を詰め込んだヒグラシっぽい曲。92年の「I, Jonathan」に収録のまったりバージョンです。

04 ジョナサンつながりでモダン・ラヴァース。気の抜けたロックンロールを作らせたら右に出るものがいなそうな83年の「Jonathan Sings!」より。

05 ガレージ・サーフの大御所の代表曲。64年頃の曲でしょうか。相当バカっぽい内容ながら、珍レーベル界の名門Sundazedから出ているベスト盤「The Tube City!」は必携の一枚と言えるでしょう。

06 和製ポーグスの異名で知られた16TONSが突如サーフ・パンクに移行した意外な名盤「Skaters Waltz」より。93年発売当時「あらかじめ壊れた世代のためのリゾート・ミュージック」のキャッチ・コピーで地味な盛り上がりを見せたのも今となっては懐かしいです。

07 サーフ・パンクと言えば外せないクラシック中のクラシック。オリジナルは77年の「Rocket to Russia」に収録されています。こちらも今となっては懐かしい米ソ冷戦時代ならではのタイトルですね。

08 ミッシェル流ガレージ・サーフ。ドロドロの歌詞とあいまって、サーフ・ソングなのに爽やかさゼロなのが逆に清々しい。

09 オーストラリアのヒッピー・サーフ・バンド。12弦ギターの早弾きスライドによる独特の音色でドライヴ感たっぷりです。豪人なので当然ラディカルな環境保護活動をしているらしく、ライナーの写真にも「Logging Kills Forests」「Extinction is Forever!」など鬱陶しいメッセージが踊っています。後者はその通りですが前者のメッセージは明らかに間違った理論でしょう。こういう連中にはよくあることなのでご愛敬と言ったところでしょうか。

10 ベン・ハーパーは以前から好きな音楽家ですが、シリアス過ぎるユーモア欠乏症により森山兄からは今ひとつ人気を得られていないようです。94年のデビュー・アルバムではそのシリアスさもシニカルさを留めていて聴きやすいのではないでしょうか。この曲では家出した父とその後素敵な女友達を見つけて生き生きと暮らす母の様子が息子の視点からユーモラスに(「これでママはもうフットボールの試合をテレビで見せられることもなくなった」とか)歌われています。

11 今回のおまけCDに「コスタリカ」が収録されているミニ・アルバム「コスモス」(04年)より。ポップ・ミュージックにダブの方法論をさりげなく織り交ぜるその手際のよさにはいつも驚かされます。実験的になりすぎることなくあくまで良質のポップ・ミュージックとして成立しているところが見事。

12 ロンドン発のディープ・ファンク界隈では最もインテリジェンスを感じさせるグループ。知的なダンス・ミュージックというのはPPFNPが追い求めるものとも近いんじゃないでしょうか。

13 オーセンティック・スカの魅力を現代に伝えるトロージャンズによる、スペンサー・デイヴィス・グループのカヴァー。中心メンバーのギャズ・メイオールがジョン・メイオールの息子だということはあまり知られていないのではないかと勝手に思っていますが、単純にリスナー層が重ならないから話題に挙がらないだけかもしれません。

***y_ok***

01 いとうせいこう / MESSAGE
02 TOKiMONSTA / Sweet Day
03 Dong / Suzuran (LV Quarta 330 Remix)
04 LV & Untold / Beacon (Mount Kimbie Remix)
05 Mexicans With Guns ft. Chico Mann / Me Gusto
06 El Guincho / Cuerpo Sin Alma
07 The Pop Group / She Is Beyond Good and Evil
08 Phil Collins / I'm Not Moving
09 Nik Kershaw / The Riddle
10 Mark Ronson Feat Q-Tip & MNDR / Bang Bang Bang
11 M.I.A. Feat Jay-Z / XXXO (Remix)
12 Funkadelic / (Not Just) Knee Deep
13 De La Soul / Me Myself and I

***ライヴ:ジョー長岡***

お待ちください

***森山弟***

01 サニーデイサービス/さよなら!街の恋人たち
02 Deee-Lite / Groove is in the Heart
03 Rico & Freetown / Take Five
04 Bongo Man Byfield / Bongo Man
05 Specials / Gangsters
06 Special Beat / Enjoy Yourself
07 Sha Na Na / Rock & Roll is Here to Stay

<コメント>
01 夏はやっぱりこの曲。ゲストのジョーさんがサニーデイでいちばん好きな曲だそうです。

02 これもインテリ・ダンス・ミュージックの最高峰でしょう。ゲストにQティップが参加。この曲がリリースされた90年にはトライブ・コールド・クエストのファーストもリリースされていて、当時は気付かなかったけどずいぶんいい時代だったんですね。

03 オーセンティック・スカの重鎮トロンボーン奏者リコによる、ポール・デスモンド/デイヴ・ブルーベックのカヴァー。

04 サム・クックのワンダフル・ワールドをオーセンティック・スカでカヴァー。僕は歴史のことはなんにも知らない、生物学も科学だって、学校で習ったフランス語だってさっぱりおぼえていない。でも自分がボンゴ・マンだってことだけははっきりわかってる。という訳のわからない歌詞に書き換えられています。

05 2トーン・スカの顔役スペシャルズの代表曲。トロージャン・レーベルから大量に出ている3枚組ボックス・シリーズのひとつ「Trojan Ska Revival Box Set」からのライヴ音源。熱気ムンムンながらもどこか冷めたビートがたまりません。うちの棚を見てみたらこのシリーズ40セット(120枚)以上所有してたけど、全部で何セット存在するのか今ひとつ不明。

06 同じボックスからスペシャル・ビート名義のライヴ音源。スペシャルズとザ・ビートが合体したバンドだそうです。スペシャルズ自体がコヴェントリー・オートマティックスとかスペシャルA.K.A.とか名前を変えているのでどれがどれだかわかりません。

07 ヒッピー全盛の69年に50年代ロックンロールの復権を掲げてデビューした時代錯誤な連中。映画ウッドストックに1分半ほど演奏シーンが流れますが場違い感をものともしない無理やりな盛り上がりは相当笑えるのでぜひご覧ください。現在も活動しているようで40年間に在籍したメンバーの総数も40人を超えたもよう。

***森山兄***

01 Devo / Post Post-Modern Man
02 宇宙商人 / スウィート・サプライズ
03 Pilot / There's a Place
04 YUKI / ランデヴー
05 The Louis Hayes Group / My Favorite Things
06 Dave Evans / The Train and the River
07 Johnny Rivers / Into the Mystic

<コメント>
♪01 高校生のころ、ディーヴォになりたいとずっと思ってた。たぶんイヴェントでディーヴォをかけるのは初めてのはず(違ったかも)。そこいらへんにころがってたCDシングルを発見したのでプレイ。

♪02 アツローくんに教えてもらった日本のヒップホップ。ソニー・ロリンズの「セント・トーマス」を大胆に使用。リズムはけっこう解体されまくっているのにぱっと聴いた感じはポップです。

♪03 (歌メロが)クドイ! (ジャケが)キモイ! (コーラスが)厚い! と、「私の優しくない先輩」ばりの傑作『トゥーズ・ア・クラウド』より。CDは日本盤しか出てなくて、高いまんまだろうと思っていたら意外とお手ごろ価格になっていたので購入。

♪04 『うれしくって抱きあうよ』より。大枚はたいて買いましたが、前作『ウェイヴ』ほどではないなと思っています(現時点では)。

♪05 『ヴァラエティ・イズ・ザ・スパイス』より。ハロルド・メイバーンのピアノがいい感じです。ほんのりヨーデルみたいのが入っています。レオン・トーマス?

♪06 AC/DCにも同姓同名のひとがいらっしゃるようですが、このひとは英国のフィンガー・ピッキン・ギタリスト。これはジミー・ジュフリーの曲で、映画「真夏の夜のジャズ」でも、彼のトリオによる演奏を聴くことができます。

♪07 60年代にやや一世を風靡したロックンローラー。彼の「シークレット・エージェント・マン」はディーヴォやRCサクセションのヴァージョンで、「プア・サイド・オヴ・タウン」はニック・ロウのヴァージョンで、それぞれ親しんでいましたが、リヴァーズ本人の録音物を聴くようになったのはごく最近です。たぶんあまり曲作りが得意でないのか、シンガー・ソングライター全盛時代になると、やたらと同時代のSSWのカヴァーばかりやるようになったというイメージがあります。この曲は70年の『スリム・スロー・スライダー』に入っていて、そもそもこのタイトル曲がそうであるように、これもヴァン・モリスンのカヴァーです。やたらとざくざくしたギターの音、よく録れています。弾いてるのは本人か、でなけりゃジェイムズ・バートン。

***おまけCD「Musical Wealth of Nations」曲目***

01 John Cale / Child's Christmas in Wales
02 ザバダック / ポーランド
03 シャーベッツ / アイスランド・ボーイ
04 Kirsty MacColl / A New England
05 Elvis Costello & The Attractions / Luxembourg
06 ムッシュかまやつ / デンマーク・ストリート
07 Eddie Jefferson / A Night in Tunisia
08 Os Mutantes / Portugal de Navio
09 Tom Waits / Singapore
10 The Dave Brubeck Quartet / Bossa Nova U.S.A
11 ポラリス / コスタリカ
12 Geoff and Maria Muldaur / Brazil
13 小島麻由美 / トルココーヒー
14 The Kinks / Denmark Street
15 古谷充とザ・フレッシュメン / お江戸日本橋
16 Cal Tjader / China Nights (Shina no Yoru)
17 細野晴臣 / 香港ブルース
18 Ry Cooder / F.D.R. in Trinidad
19 Sailor / Panama
20 Kenny Vance / Honeymoon in Cuba
21 Ibrahim Ferrer / Boliviana
22 Caetano Veloso / Jamaica Farewell
23 はっぴいえんど / さよならアメリカ さよならニッポン

☆上海万博に便乗して、世界の国々の名前をタイトルに織り込んだ曲を集めました。
[PR]
by soundofmusic | 2010-08-04 17:03 | PPFNPセットリスト | Comments(0)