<   2010年 11月 ( 7 )   > この月の画像一覧

うすぼんやり

先日も書きましたとおり、年末恒例の「サウンド・オヴ・ミュージック」のアンケートの要項が発表になっております(こちら)。かと思うと、もう提出してくださっている方がいる。いくらなんでも早すぎます(笑)。

詳しいしぼりこみは後でおこなうとして、とりあえずざっと、よかったCDとか、おもしろかった映画とか書き出してみると、それぞれ数十個は名前が出てきますので、そうやって振り返ってみると、まあ悪い年ではなかったのかなあと感じると同時に、わたしの座右の銘「世の中いいもの1割、悪いもの1割、あとの8割はどうでもいいもの」を思い出しもして、「どうでもいいもの」どもで部屋が日々圧迫されていっている状況を思うと、やはり相当憂鬱になりはします。

それにしても毎年毎年加速度的に忙しくなっていくような気がするのはわたしだけなのか。昨日まで東京では東京フィルメックスが開催されていて、この映画祭には2002年からずっと、何らかの形で足を運んでいたのに、今年は結局一度も行けなかった。家でうすぼんやりしていたとでもいうのかといえばそうでもなくて、なんだかんだで忙しくしていたにはしていたはずで、しかし問題は、そのなんだかんだの正体が、思い出そうとしても思い出せないことなのだから、それはつまり、家でうすぼんやりしていたのと大差ないのかもしれない。

そういや、家で、机の上に積みあがったCDを積み替えたり、つまみ聴きしたりはしていたな。ということで告知です。

今度の土曜日、12月4日は「黒の試走車」です(詳細)。10月11月とわたしは不可抗力で回せておりませんでしたので、ずいぶんひさしぶりということになります。また、12月唯一のDJの機会ですので、必然的にクリスマス・ソングの類をいくつかかけることにもなるでしょう。もろびとこぞりてお越しください。
[PR]
by soundofmusic | 2010-11-29 02:13 | 日記 | Comments(0)

有牛

ふと気がつくと新文芸坐の中村錦之助特集にぽつぽつ通いつつ、元妻でもある有馬稲子の自伝本「バラと痛恨の日々」(中公文庫)を読んでいる。

彼女は半年くらい前、日経新聞の連載で市川崑との不倫を激白(って、自分じゃあんまり使わない言葉だけど、まぁいいや)していて、それに対して円尾敏郎が、「何年も前に、しかも名の知れた出版社から出た本にそんなことはちゃんと書いてある。なにをいまさらがたがた騒ぐことがあるのか」みたいな反応をしていて、そりゃあそうかもしれないけれど、興味のあるひとしか読まない自伝本と、一般紙への連載とじゃ話が違うんじゃないかなあと思った。円尾の言うその、本、というのが、これです。

本人は喜劇好きで、実際そういった役も多いのに、そんなときでもどこか陰があるというか、青空の端っこにぽつんとひとつ、拭い去れない雲があるようなイメージのひとだと感じていたのだけど、この本を読んだら少し腑に落ちました。とはいえまあ、自伝だからそこにあるのは彼女自身の言葉でしかなくて、わからないままのことはやっぱりある。というのは彼女はある時期、鼻っ柱の強い、インテリ気取りの女としてみなされていたそうで、安岡章太郎には教養がなくてミエッパリな女優「有牛麦子」なんてキャラクターを作られてしまうほどだったんだけど、それでいて有馬自身、野村芳太郎の映画「観賞用男性」では、パリ帰りのファッション・デザイナーというセルフ・パロディ的な役柄を嬉々として演じてもいるのが複雑なところ。

このへんのことは、リアルタイムを知っているひとならば「あーあー、そういえば……」と思い出せるようなことなのか、それともそんなに世間で広く共有されていた認識ではなくて内輪受けのネタでしかなかったのか。それを知るにはいろいろ当時の新聞や雑誌を調べることも必要だろうし、また、そうして情報を立体的に蓄積・補完していったとしても、それが自分の中で有機的なものとして息づいてくる保証はない。

---

といったところで、関係ありそうななさそうな話です。毎年恒例の、フリーペーパー「サウンド・オヴ・ミージック」のアンケートの受け付けが始まりました。質問内容は例年とだいたい同じですが、若干異なっております。こちらの要項を熟読のうえ、みなさまこぞってご参加ください。

このアンケート企画も10年以上続いているわけで(いっかい休んだけど)、もはや、90年代後半から現在に至る市井の音楽受容状況を記録する歴史資料と言ってもいいような気がします。作り続けるにはみなさまのご協力が不可欠ですので、どうぞよろしくお願いいたします。
[PR]
by soundofmusic | 2010-11-21 08:10 | 日記 | Comments(0)

黒の試走車<テストカー> Vol.46

日時:2010年12月04日(土)19時~23時
会場:渋谷メスカリート(渋谷区円山町28-8第18宮廷マンション1階奥つきあたり)
地図
料金:500円+1オーダー(500円~)
DJ:az/SZ/チバ/森山兄
出席かも:マジック

☆「黒の試走車<テストカー>」は、毎月第1土曜日に開催される、踊る前から踊り疲れているひとのためのイヴェントです。ラウンジの名の下に、ロック、ジャズ、ソウル、ラテン、邦楽、フレンチ、サントラ、モンド、電子音楽などをデタラメ、かつ控えめ(音量が)にお届けしています。

会場のメスカリートは、渋谷、道玄坂をのぼりきった先、マンションの1階にあるスペース。全身にぬるま湯のように浸透する絶妙な反響効果で、何を聴いても自宅の3割り増しでいい印象を受けることができる不思議な音楽空間です。未知の音楽との出会いに、既知の音楽との再会に。ぜひ一度遊びにいらしてください。

過去分のセットリストその他は、「黒の試走車<テストカー>」のmixiコミュニティにて閲覧可能です。

d0000025_2234947.jpg

[PR]
by soundofmusic | 2010-11-21 02:26 | 黒の試走車イヴェント情報 | Comments(0)

2010年のあなたの生活その他に関するアンケートのお願い

みなさんこんにちは。わたしが「サウンド・オヴ・ミュージック」です。年の瀬も押し迫り、と言うにはまだ少し早い時期ですが、今年も「あなたの生活その他に関するアンケート」(通称:アンケート)の季節がやってまいりました。毎年、この要項を読んでやる気をなくしたり怖気づいたりして参加しないことを決意するひとがいるようですが、それはこの要項の読み方として、間違っています。とりあえず一読して、書式を守りたくない部分はある程度まで無視してくださってけっこうです。みなさんどしどしご執筆ください。

また、書こうと思ってはいるのに書くからにはきちんとしなくては、という自意識が肥大して結局参加できなくなっているひとも何人かはいらっしゃるようですが、そういうのはバカバカしいし、無意味です。書ける範囲で最善を尽くしてください。あとからの、参加できなかったことについての言い訳は受け付けません。

しかしながら、「参加しないという選択も認めてほしい」との意見を頂戴したこともありました。それはそれで尊重します。



□ □ □ □ 質問項目 □ □ □ □

以下の各項目について、なるべく詳しく、できるだけ完全にご記入ください。注意書きを守らないひとが毎年増えてきています。編集する身にもなってください。記入前に、最低5回はこの要項を音読し、記入中も、適宜参照してください。ただし、必要以上に萎縮してはいけません。AからDは必須項目、E以降は自由参加。

☆A:回答者(あなた)の、
①氏名とふりがな(ペンネーム、偽名も可)
②誕生日(西暦で。公表したくない場合は無回答にしたりせず、ウソだと分かるように書いてください)
③職業、肩書き
④連絡先(住所、電話番号、メールアドレスなど。公表してよい範囲で)

☆B:2010年のまとめ、および2011年への展望
音楽やレコードに関係あってもなくても可。個人的なことでも、社会的なことでも可。

☆C:なんでもランキング
ここがこのアンケートの事実上の本題です。その名の通り、なんでも勝手にランキングしてください。「わたしの好きなキャロルの曲ベスト5」「コンヴィニでついつい買ってしまうものベスト10」「嫌いな食べ物ベスト3」「人生の痛恨事100」「好きな鳥12種」などなど、なんでもOK。

なにを採り上げるかからしてすでに、あなたの創意工夫の見せ所です。なにも思いつかないというひとはパスしてもいいですが、あなたの想像力の欠如を世間にさらすことになりますから恥ずかしいです。どうしても書くことがない場合、必死で言い訳を書いてください。

☆D:あなたがお店を開くとしたら
あなたがお店を出すとしたら、どんなものにしたいですか。業種、立地、大きさ、名前など、好きに記述してください。実現性の可否は問いませんが、開店の際の資金繰りの苦労について詳細に述べていただいたりしてももちろんかまいません。いわゆるお店以外の、企業やNPOも可とします。

・・・・・・以上は必須項目です。以下は任意参加項目ですが、なるべくなら書いてください。・・・・・・


☆E:2010年の入手枚数
このアンケートはもともと、1年間に買ったCDなどの音楽ソフトについて書いてもらうものとしてスタートしました。EとFはその名残りです。

なるべく、詳しい内訳つきで。ただ「100枚」と書くより、「新品10枚、中古20枚」や「CD100枚、LP30枚」のほうが良い。また、既存の分類に従わなくても可(例:「壺のようなもの2枚、もらいもの227枚」)。配信とかはどうするのかについても、各自適当に考えて書いてください。

☆F:そのうちで印象に残ったものについてのコメント
常識的な枚数でお願いします。アーティスト名、タイトルあたりは必須ですが、それだけだと読んでいてもなんのことだか分からないですから、的確なコメント、レーベル、発表年、などを適宜つけてください。順位をつける/つけない、2010年リリースである/でない、は自由。

☆G:あなた自身によって追加された項目
A~Fに入らないが書いておきたいことがある場合、あらたに項目設置可能。ムリに設置しなくてよい。



□ □ □ □ 回答上の注意 □ □ □ □

回答を読むのはあくまで他人で、あなたではありません。内容はともかく、自分にしか通用しない表現になっていないか、よく注意しましょう。いちばんよい方法は、書き上げてすぐに提出せず、誰かに読んでもらうことです。それがムリなら、数日置いてから読み直しましょう。単純な誤記の防止にも役立ちます。

*去年、今年、来年といった表現は使用禁止。何年だか分からず、混乱します。西暦で統一してね。

*このアンケート執筆には、時間がかかります。新年になってから始めたのでは、絶対に間に合いません。今のうちに暇な時間を使って書き始めてください。

*特殊な書式の指定には応じられない場合があります。また、編集の都合上、文章のレイアウトや体裁を多少変更する場合があります。譲れない部分があれば、個別に指定してください。

*外国語の表記はなるべくカタカナで願います。プログレ、ギター・ポップと書けばいいのであって、日本語文でわざわざprogre、guitar popと書くと頭が悪く見えますよ。固有名詞についても同様。ただし、難読で、一般的でない人名などは原語のつづりを付してください。また、欧文での無秩序な大文字・小文字混在(例:swedish GUITAR Pop)もキモいです。

*ナカグロの不使用も見苦しいです。New Yorkを「ニュー・ヨーク」と書くのはかえって煩雑ですが、Elvis Costello and the Attractionsをエルビスコステロアンドジアトラクションズと書かれるとげんなりします。また、ナカグロのかわりにハイフンを使うひともいますが、これも意味が分からない。



□ □ □ □ 〆切りと提出方法 □ □ □ □

提出は基本的にはメールでお願いします。〆切りは2011年1月31日ただし、〆切りに間に合わせるためにつまらないものを書くよりは、数日遅らせても納得いくものを出してください。〆切り後、2週間以上の遅れは問題外です。毎年やってることなんですから、学習してください。冊子送付の都合上、回答には郵便番号と住所を付すこと(付したくない場合は応相談)。

*一応、2月いっぱいは確実に受け付けています。それ以降は応相談。

PPFNPの開催日が奇数月の下旬から2週目へと移動したことに伴い、2011年3月12日には発行したいと思っています。〆切りに関しては、みなさまになにとぞご協力いただけますよう、お願い申し上げます。

○メール:あなたがご存知の森山のアドレス(推奨)もしくは、PurePopForNowPeople@hotmail.com
ワード、テキスト、メール本文など、Windows環境で読めるものならなんでもいいです。メールでの提出者には、確認メールを返信します。しばらくしても届かない場合、再送してください。

○FAX:受け付けていません

○郵便や手渡し:受け付けています。念のため、手元にコピーを残してください。 



□ □ □ □ 結果発表 □ □ □ □

届いた回答は、原則として到着順、無添削で冊子にまとめ、2011年3月に発行します。参加者には1冊ずつ進呈。複数冊ご希望の方は、申し出てください。なお、この冊子には、ある程度の誤植が予想されます。



□ □ □ □ その他 □ □ □ □

本当はみなさんにCDのことを書いてもらいたいのですが、もはやそういう冊子ではないので、書かなくてもいいことになっています。好き勝手に1年を振り返ってください。森山と知り合いじゃないとか、直接頼まれてないなどと言わず、何らかの形でこれを見た方は、気が向いたら参加してみてください。自分で参加するとしないとでは、できあがった冊子を読むときの楽しさがまったく違いますので。

冊子自体は品切れ中ですが、過去数年分の内容はこちらとかこちらとかこちらとかこちらとかで参照できます。すべてのご質問その他は、上記アドレスにて受け付けます。みなさんにお会いできるのを楽しみにしています!

2010年11月吉日 「サウンド・オヴ・ミュージック」 森山政崇
[PR]
by soundofmusic | 2010-11-14 13:26 | 日記 | Comments(0)

リスト Volume 81 2010.11.13 ゲスト:Takao Igarashi&うない

☆不完全です。のちのち追記します。

***森山兄***

01 Joe Pass / Mother's Little Helper
02 Maranata / Le Lis
03 Maria Gasolina / Baby
04 The New Swing Sextet / My Favorite Things
05 Floyd Cramer / On the Rebound
06 Galt Macdermot / There was There
07 Eddie Bo / Getting to the Middle Pt.1
08 Beats International / Before I Grow Too Old
09 Shirley Scott / I Want You Back
10 James Brown / Say it Loud - I'm Black and I'm Proud
11 Aretha Franklin / April Fools
12 Rene Bloch / Mr. Latin's Mambo
13 Candido's Latin McGuffa's Dust / Ti-Chi-Can

☆コメント
01 米西海岸系の薄毛ジャズ・ギタリストによるローリング・ストーンズのイージーリスニング的カヴァー集『ザ・ストーンズ・ジャズ』より。最近日本盤CDが安く出ました。それにしてもパシフィック・ジャズ、ワールド・パシフィックにはまだまだお宝が大量に眠っているはずなのでよしくお願いします。

02 ウルグアイのデオダート。この曲はビリー・コブハムのカヴァー。エレピがグルーヴィ。

03 フィンランドの渋谷系?女性歌手。日本にはほぼ入ってきていないようです。この曲はカエターノ・ヴェローゾのカヴァー。(YouTube

04 昔のニューヨークのラテン・スウィング・コムボ。最近も活動中のようです。下記リンクは最近のライヴ映像。アレンジは同じ。(YouTube

05 いわゆるビートルズ以前のアメリカのポピュラー音楽の洗練の局地を示すような曲ではないかと(1961年録音)。映画「17歳の肖像」のオープニングで流れていたのを聴いて衝撃を受けました。プロデュースはたしかチェット・アトキンス、アレンジはアニタ・カー。全米3位、全英1位を記録。(YouTube

06 先日からしぶとく日記に書いているアメリカの作曲家。05やこれのようなのが、いまいちばん詳しくなりたい類の音楽かも。(YouTube

07 自作、プロデュースと異常に大量の作品を残したニューオリンズR&Bきっての裏番。この曲は信じがたいほどぶっといベースのファンク。うた入りもあるようですがこれはインスト版。なお、エディ・ボーのことはマジックさんから教えてもらいました。(YouTube

08 中古盤を買ったら、盤面が茶色く変色していましたが通常に再生可能でした。90年代初頭に流行ったダンス・ミュージック。

09 女性ジャズ・オルガン奏者によるジャクスン5のカヴァー。あのギターのリフとラテン・パーカッションの音が強調されています。

10 1968年夏のダラスでのライヴ盤より。このアルバムは聴いたほうがいいです。この曲に入る前のJBのアジテーションも燃える。(Amazon

11 ライノ・ハンドメイドから出ている1972年のライヴ盤より。バカラック曲。(Amazon

12 ぬるいラテンかと思ってなめてかかるとヤケドします。火を噴くラテン・ジャズ。(Amazon

13 6分くらい延々とハイテンションなパーカッションが鳴り響きます。すばらしい。(Amazon

04、07とこれは、いずれもイイ仕事しまくりのスペインのVampisoulレーベルからの再発。バルセロナのレコ屋で安かったので大量確保してきたなかからのプレイでした。

***森山弟***

01 Prelude / Here Comes The Sun
02 湯川潮音 / Because
03 Detektivbyrån / Om Du Möter Varg
04 Freelance Whales / Hannah
05 Amy Winehouse / You Sent Me Flying
06 曽我部恵一ランデヴーバンド / 太陽のある風景
07 Caroline Herring / Cactus Tree
08 Meg Baird / Do What You Gotta Do
09 Ben Harper / Ashes
10 レピッシュ / room
11 トーキョー・No.1・ソウル・セット / ロマンティック伝説

☆コメント
01 女1人+男2人編成の英国フォーク・グループではひそかにいちばん好きなんじゃないかと思っているプレリュードによるビートルズのカバー。直前にアニがかけた曲(なんだったかは忘れました)を聴いて急遽予定変更しました。

02 ビートルズのカバー。2002年の「タイド&エコー」に収録。当時18歳くらい。各方面から絶賛されているとおりの素晴らしい歌声です。意図せずアビー・ロードB面の冒頭と同じ並びになりました。

03 ディテクティヴビィロンはスウェーデン出身のエレクトロ・フォークのインスト・グループ。現在のメンバーはオルゴール担当とグロッケンシュピール/トイ・ピアノ担当のふたり。2008年の「Wermland」より。

04 NYの新人グループ。これもエレクトロ・フォークで括られていますが、普通に良質のカントリー・ポップ・バンドだと思います。2010年作「Weathervanes」より。

05 ファースト「Frank」(2003年)より。早く社会復帰して新作を出してほしい現代のソウル・ジャズ・シンガー。

06 名盤「おはよう」(2007年)より。完全アコースティックのやさしいアルバムですので安心してお買い上げいただけます。曽我部恵一には還暦までこの感じで突っ走ってもらって加山雄三のような存在になってもらいたいです。

07 弾き語り女性SSWのアルバム「Golden Apples of the Sun」(2009年)よりジョニ・ミッチェルのカバー。デヴェンドラ・バンハートのコンピとは無関係ですが現代のフォーク音楽の文脈でたびたび目にしていたので買ってみたところ、これがなかなかよかったです。シンプルながらも飽きさせない上質のオルタナ・カントリー。

08 エスパーズのシンガーによる今世紀最高のフォーク・アルバム「Dear Companion」(2007年)より。ジミー・ウェッブのカバー。まだ買ってない人、いませんよね?

09 フォーク、ブルース、ソウル、ジャズの垣根を軽やかに飛び越える現代のタジ・マハル。97年の名盤「Will to Live」より。崇高なスライドに注目。

10 今の耳で聴くと立派なアシッド・フォーク。バンド・ブームの喧騒の中でのこの浮遊感は異様。

11 ソウル・セット初期の名曲。青春時代を共に過ごしたゲストDJのIgarashiくんとよく聴いた思い出にかけてみました。

***Takao Igarashi***

01 John beltran / captiva con tiga
02 The future sound of london / farout sound of lung & the rambling of a madman
03 Atari teenage riot / sex
04 Hiroshi fujiwara / a song for two(bad enough mix) 
05 Les masques / il fanttenir 
06 Lalo schifrin / the wave  
07 Earl zinger / song 2wo 
08 DJ food / the ageing young rebel 
09 Muro / KMW
10 the dylan group / unknown 
11 d.n.a / tom's diner remix 
12 The gentle people / Journey aphex twin care mix
13 Nicolette / no government 

☆コメント
01 アンビエントとジャズ/フュージョンの奇跡的な融合
02 エレクトロニック・アンビエント界のパイオニア的存在
03 アレック・エンパイアのヘヴィサウンドスタイル
04 最高!!
05 フレンチ・ブラジリアン金字塔!!
06 アルゼンチン出身の作曲家。知的で洗練されたアレンジが最高
07 Tom Waits的ダミ声
08 Ninja Tune軍団の最古参
09 日本が世界に誇るKing Of Diggin
10 ドラムンベース~アンビエント的世界。
11 グラウンドビート・クラシックのremix
12 50年代のカクテル・ラウンジを電子楽器にて昇華
13 レイヴ世代のニーナ・シモン

***うない***







***森山弟***

01 Miles Davis / It Never Entered My Mind
02 小島麻由美 / ハードバップ
03 中森明菜 / 少女A
04 佐野元春 / インディビジュアリスト
05 サケロックオールスターズ / はじまりはいつも雨
06 ハンバート ハンバート / 荒神さま
07 Juana Molina / Mantra Del Bicho Feo
08 Tunng / Surprise Me 44
09 Tamas Wells / Valder Fields

☆コメント
01 かの有名なプレスティッジでのマラソン・セッションのひとつ「Workin’」(55~56年録音59年リリース)より、イントロのレッド・ガーランドのピアノが美しすぎて何度聴いても鳥肌もののオープニング・チューン。それに続いて切り込んでくる、例の「卵の殻の上を歩くような」マイルスのミュート。こんなにもデリケートで美しい音楽があるものかと毎度驚かされます。

02 場末のキャバレーで演奏される怪しげなジャズ歌謡(イメージ)。「愛のポルターガイスト」(2003年)は小島麻由美ワールド全開の名盤です。

03 スカパラをバックに従えて見事なビッグ・バンド・アレンジでよみがえったデビュー曲のセルフ・カバー。20周年記念盤「歌姫~ダブル・ディケイド」(2002年)より。普通にかっこいいです。

04 こちらも20周年記念盤より。オリジナルはスタイル・カウンシルの丸パクリでしたが、ホーボー・キング・バンドによるニュー・アレンジで軽快なスカ・バージョンに生まれ変わってます。ごきげん。

05 そうです、チャゲ&飛鳥のカバーです。ASA-CHANGや高田漣らと共同作成されたオールスターズ名義の「トロピカル道中」(2006年)より。リラックスした雰囲気がたのしい一枚。

06 いろんなところからハンバートハンバートがいいよ、っていう声は聞いていたものの中古であまり見ないうえにあっても高い。ようやく「まっくらやみのにらめっこ」(2008年)を買ってみました。いずれ全作そろえることになるでしょうが、道のりは長そう。エゴ・ラッピンの英国フォーク版みたいな印象。

07 アルゼンチン音響派の筆頭女性SSWフアナ・モリーナの「Segundo」(2005年)より。3枚くらい買ってみたけどこれがいちばんフォーク色が濃くて好みです。アルゼンチン音響派というジャンル自体は、聴いてないけどたぶんつまらないと思うので勢いでいろいろ買わないよう気をつけたいです。

08 イギリス出身の新世代フォークトロニカ(フォーク+エレクトロニカ)デュオ。フォークトロニカとエレクトロ・フォークの違いが今ひとつわかりませんが、ウミネコとヤマネコくらいの違いはあるんでしょうか。2006年頃の「This is… Tunng: Mother’s Daughter and Other Songs」より。非常によいです。

09 日本盤の帯の「ニック・ドレイク・ミーツ・シガー・ロス」の文句に釣られて買った「A Plea en Vendredi」(2006年)より。ミャンマーに住んでたことがあるっていうくらいで別にニック・ドレイクっぽくはないけど、いい意味でこのアルバム嫌いっていう人いるの?っていう一枚です。美しく、爽やかで、ちょっと切ないっていう直球勝負。

***森山兄***

01 Wilco / Please be Patient with Me
02 ハンバートハンバート / 虹
03 Seu Jorge and Almaz / Rock with You
04 John Legend & The Roots / Wake up Everybody
05 山口百恵 / I CAME FROM 横須賀
06 キリンジ / シューティング・スター
07 Big Pimp Jones / Deadly Ruckus Crane Strike

☆コメント
01 『ブルー・スカイ・ブルー』より。(YouTube

02 男のほうが歌っています。女はコーラスするだけ。かけながら歌詞カードを見ていてはじめて知ったのですが、CCRの「Wrote a Song for Everyone」のカヴァーだそうです。(YouTube

03 マイケル・ジャクソンのカヴァー。このひとは英米のしょぼいインディー・ロックのひとたちと共通する資質も持っているのではないかとふと思いました。(YouTube

04 新譜より。コモンなどがゲスト参加しています。(YouTube

05 子供のころ、TVなどで歌謡曲に親しんだ経験がほぼないという事実がわたしの音楽的教養を貧弱にしていることは否定できません。この曲は半年か1年くらい前に知って、最近CDを買いました。2本のギターのからみやディスコの取り込みなど、ローリング・ストーンズの「ミス・ユー」にヒントを得ているのかな? と思ったらこっちのほうが先でした。それにしてもストーンズにカヴァーしてほしいわ、これ。(YouTube

06 キリンジの考えるディスコ、でしょうか。アルバム『7』より。ようやく最近中古で入手。とおもったら、すでに昨年12月に買っていたことが判明し、凹んでおります。どなたか適価で買い取ってください。(YouTube

07 現代のフィラデルフィアのファンク・バンドが、70年代のブラック・ムーヴィーのサントラ、という設定で録音したアルバム。と聞くと、そういうのはもういいよ、と思われる方もいらっしゃるでしょうが、これがなかなか悪くないです。(Amazon

***おまけCD『Harvest for the World』曲目***
01 Phish / Farmhouse
02 Wilco / Side with the Seeds
03 John Renbourn / Sweet Potato
04 Nick Drake / Man in a Shed
05 Tamas Wells / Valder Fields
06 Lazy Farmer / Lazy Farmer
07 The Boswell Sisters / Shine on Harvest Moon
08 The Good, the Bad & the Queen / Green Fields
09 XTC / Love on a Farmboy's Wages
10 スピッツ / 稲穂
11 Skip Bifferty / Planting Bad Seeds
12 Toby Jug & Washboard Band / Farmer Joe
13 Mighty Imperials / Duck Hunt
14 The Sahib Shihab Quintet / Seeds
15 Lambert, Hendricks & Ross / Farmer's Market
16 The Isley Brothers / Harvest for the World
17 The Band / King Harvest (Has Surely Come)
18 Kentucky Colonels / Ballad of Farmer Brown
19 Ry Cooder / Taxes on the Farmer Feeds Us All
20 Ronnie Lane's Slim Chance / Harvest Home
21 Herb Pedersen / Harvest Home
22 YUKI / 歓びの種

☆収穫の秋を祝って、農場、種まき、収穫、などにちなんだ曲を集めました。
[PR]
by soundofmusic | 2010-11-14 13:10 | PPFNPセットリスト | Comments(0)

Sewell問題

d0000025_1583995.jpgとくにシリーズ化したつもりもないまま、いままでに何度かニュージャージー州のSewellという町の名前の発音について突発的に触れてきていますが(ここここここ)、もういい加減いいかな、とすら思いもせずにすっかり忘れていたにっくきこのつづりに、また出会ってしまいました。

それが何かというと、カサンドラ・ウィルソンの新譜『シルヴァー・ポニー』が届いていま聴いてたら、ギタリストがMarvin Sewellというひとだった! 以前から一緒にやっていたのかもしれませんが、とくに気にしたことがなかったので気付かなかった。ちょっと調べてみると、日本語だとスーウェル、スウェル、セウェル、シーウェルの表記あり。英語だと、ほかのSewellさんについてですが、SooWillと発音する、と書いてあるところがある。

ふと、来日公演に行けばメンバー紹介するだろうから直接耳で確認できるな、と思ったけど、今年の6月に来日してしまっていたから次はまたしばらくしないとないだろう。と思ったら、『シルヴァー・ポニー』はライヴ・アルバムのようでもあるのですが、ある曲の最後でカサンドラが「マーヴィン・スーウェル」って言ってた! 解決した。よかった。

---

早くも今週末の13日(土)、今年最後のPPFNPです。ゲストは森山弟の高校の同級生の五十嵐くんと、年に1回くらい出てもらっているうないさん。

毎月の「黒の試走車」が、10月は不測の事態で中止、11月はわたしが欠席、となったため、DJするの前回のPPFNP以来になります。とにかくちょこちょこ買ってしまうCDがたまってしまって仕方ないので、そのへんから厳選していい曲をお届けします。どうぞお楽しみに。こぞってお越しください。

詳細はこちらにあります。
[PR]
by soundofmusic | 2010-11-10 02:00 | 日記 | Comments(0)

存在のありかた

結局のところ、クリスマス・アルバムというものがどういったものなのか、本当のところはよくわかっていないのだけど、ダン・ヒックスプッピーニ・シスターズの新譜はどちらもクリスマス・アルバムで、よくわからないから買わないかといえばそりゃやっぱり買うのですし、聴いてみるといろいろクリスマスの歌をうたっているにせよ、なによりもまず、彼ら、彼女らの新譜なのです。試聴できるように海外のアマゾンにリンクを張りましたが、もちろん日本のアマゾンでも売っております。どちらも楽しいアルバムでした。

よくわからないのは内容というよりもその存在のありかたというか、だいたい10月ごろから店頭に並び始めるのではせわしなくて仕方ないじゃないか。もっとも、11月の途中までは、発売はされているといってもそれぞれのアーティストの名前ごとの仕切り板の間におとなしく収まっていて、時期が来ると一斉に引っ張り出されて徐々にディスプレイされ始め、クリスマスが過ぎると瞬く間にどこへともなく消えていく。

だいたい日本だったら、クリスマス・アルバムなんて出して平気な顔でいられるのはアイドル歌手か歌謡曲のひと、くらいのものだろうに、英米だとわりと誰でも出すのは、やっぱり宗教観の違いなんだろうかね。ディランのクリスマス・アルバム、日本人のファンはひとり残らず、内容以前に、そんなものが出たこと自体に衝撃を受けたと思いますが(ディランがキリスト教となんだかごちゃごちゃやっていたのを知っていても)、英米のひとにとってみたら、ああ、ディランも出したんだねくらいの感じだったのかもしれません。

衝撃といえば、そもそも、もうクリスマス・アルバムが出る時期であるということのほうで、今年のPPFNPは、来週末、11月13日(土)が最後です。とてもまだクリスマス・アルバムの曲をかける気分ではございませんので、そういう曲が聴きたい方は、12月の「黒の試走車」にでもお越しください。

11月13日(土)の案内はこちらに出ています。その前の週、つまり今週の土曜日の6日には「黒の試走車」もあって、その詳細はこちら。申し訳なくもわたしは今月は欠席ですが、ま、それはそれとして楽しいイヴェントですから、遊びに来てください。「黒の試走車」、いい大人が雁首そろえていい曲をかけまくっているのにいつもあまりにもお客さんが少ないので、今後はちょっとマジメに宣伝していくことにします。
[PR]
by soundofmusic | 2010-11-01 01:28 | 日記 | Comments(0)