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黒の試走車<テストカー> Vol.89

d0000025_235918.jpg日時:2014年08月02日(土)19時~23時
会場:渋谷メスカリート(渋谷区円山町28-8第18宮廷マンション1階奥つきあたり)
地図
料金:500円+1オーダー(500円~)
DJ:あずまきょういち/チバ/森山兄
ゲスト:はやかわ(せんぶろ

☆「黒の試走車<テストカー>」は、毎月第1土曜日に開催される、踊る前から踊り疲れているひとのためのイヴェントです。ラウンジの名の下に、ロック、ジャズ、ソウル、ラテン、邦楽、フレンチ、サントラ、モンド、電子音楽などをデタラメ、かつ控えめ(音量が)にお届けしています。

会場のメスカリートは、渋谷、道玄坂をのぼりきった先、マンションの1階つきあたり奥にあるスペース。全身にぬるま湯のように浸透する絶妙な反響効果で、何を聴いても自宅の3割増しでいい印象を受けることができる不思議な音楽空間です。未知の音楽との出会いに、既知の音楽との再会に。軽い舞踏に。気のおけない会話に。酩酊に。密会に。ぜひ一度遊びにいらしてください。

過去分のセットリストその他は、「黒の試走車<テストカー>」のmixiコミュニティにて閲覧可能です。

お待たせしました。8月のゲストは、はやかわくんが何度目かの登場! こぞってお越しくださいませ。

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by soundofmusic | 2014-07-19 23:06 | 黒の試走車イヴェント情報 | Comments(0)

荒浜星

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御礼が遅くなりましたが、先週土曜日のPPFNPにいらしてくださったみなさん、うたってくれたジョーさん、DJの中野さんとShinchangさん、どうもありがとうございました。おかげさまでいつもながらたいへん楽しい夕となりました。次回は10月11日(土)の開催です。

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ということで、グレッグ・“フレディ”・キャマリア監督「黄金のメロディ マッスル・ショールズ」、見てきました。これも前回書いた「バックコーラスの歌姫たち」といっしょで、多少なりとも興味のあるひとは見とくとめちゃくちゃ楽しいしそうでもないひとは別に見なくてもいい感じのやつです。って、まあなんでもそうかもしれませんが。

マッスル・ショールズ・サウンドっていうと、たとえばポール・サイモン「僕のコダクローム」なんかで聴けるようなかっちりとしてそれでいながら軽快なリズムが印象にあって、だもんでなんとなく、赤茶けた土ぼこりが舞う乾いた小さな田舎町、みたいのをなんとなく想像してました。いま、赤茶けた、と書いてみて気付いたけど、もしかするとそのイメージはエミルー・ハリスの「レット・ダート・ガール」から来てたのかも(砂嵐みたいなギター!)。
この映画で初めて、実際のアラバマ州マッスル・ショールズの動くところを見てみると、小さな田舎町、は正解でしたが、悠々と流れるテネシー川のほとりにはいい感じに森が広がっており、むしろたっぷりとした水気をたたえた土地なんですね。そもそもいかにもマッスル・ショールズらしい音を作り上げたバンドの名前からして「スワンパーズ」だし。そしてその水をめぐるスピリチュアルな言葉のつかわれ方がちょっとうさんくさくもあるのだけど、そこはまあよしとしましょう。

そういう、えっそうだったんだ、という認識のズレみたいなものはほかにもある。FAMEレコーディング・スタジオの主であるリック・ホールのインタヴューが始まり、ロジャー・ホーキンズ、バリー・ベケットといったいわゆるマッスル・ショールズ・リズム・セクションのひとたちが紹介され、ああなるほど、ここがあのサウンドのできた場所なのだな、と思っていると、途中で彼らはアトランティック・レコードのジェリー・ウェクスラーによって引き抜かれ、同じ町に別のスタジオを建ててそっちに移っちゃった。そして自分はスタジオがふたつあることをいままでとくに意識してなかった。新しいほうのそれがジャクソン・ハイウェイ3614番地で、この住所をグーグル・マップで見るとほんとになにもない道端にスタジオが立ってて、けっこう笑える。ちなみにFAMEスタジオは、街道沿いのファミレスみたいな風情。こちらもなかなかのもの。

小さな町だから義理もあるだろうし、独立したのはよっぽどのことだったんだろう……と、詳しくは語られない事情を想像してみるのも楽しい。というか、リック・ホールの言葉や顔を見聞きしたら、誰でも「腕は確かだが食えない奴」「頑固者」って形容が頭に浮かんでくると思う。実際にいっしょに仕事をしたミュージシャンたちの証言からも推測できる通り、相当に非妥協的な性格なのではないか。スワンパーズの面々も、リック・ホールへの恩義は感じつつも、ウェクスラーの提案に渡りに舟とばかり乗っかったんじゃないか。もちろん、リック・ホールがそういう人間へとできあがっていった理由みたいなものも語られるので、なるほど、と思うわけだけど。

前回書いたとおり、アラバマ州とはたしか人種差別がもっとも根強く残っていた地域のひとつで、この映画も始まって30分くらいでそういう話題が出てくる。スワンパーズのソウルフルで泥臭いサウンドを求めて都会からレコーディングに来たミュージシャンたちがみな、スワンパーズが白人だと知って驚いたという話はもう有名なのでご存知の方も多いでしょう。スタジオの中で白人と黒人がなんのわだかまりもなく音楽に向き合っている写真や映像(当時撮られた8ミリ、貴重!)には胸がじわっとなるんだけど、リック・ホールが、「スタジオで仕事している黒人ミュージシャンのために食事を買いに行くときにいつも危険を感じていた」と証言するのにも、身を乗り出さざるを得ない。音楽の楽園を守るのは、こういう、こわもての頑固オヤジなのかもしれない、と書くと話がめんどくさい方向に行きかねないので深入りは避けるけど、とりあえずね、ロックでもソウルでもジャズでもなんでもいいけど、そういう音楽が好きとか言いながら人種差別するやつはこっちから差別するからな、ヨロシク!

で、いま、アラバマに星落ちて、って検索しようとしたら「宮城県亘理郡亘理町荒浜星」っていうところの地図が出てきた。
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by soundofmusic | 2014-07-18 19:07 | 日記 | Comments(0)

黒と白

d0000025_0475732.jpgモーガン・ネヴィル監督の映画「バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち」を見ました。原題「20 Feet from Stardom」がこういう邦題になっちゃうことの是非はさておくとして、日本語のタイトルが示すとおり、バックコーラスの女性たちのドキュメンタリーであって、まあおよそ音楽に興味のないひとは見ないだろうとは思いますが、これめちゃくちゃ面白かった。

この映画については、面白さを書こうとすると、こんなひとやあんなひとが出てる、こんな映像やあんな映像がある、こんなエピソードがある、となぜか全部だらだら書いてしまいたくなる。だから、豪華な証言者の顔ぶれと、証言者たちと比べると知名度は100分の1か1000分の1くらいだけれども実力については申し分のないこの映画の主役たちについては、ひとまず黙って予告篇見てみてよ、と言っとく。

見ている間は、ソウルフルな彼女たちの歌声と、その実力に見合った賞賛を必ずしも得られるわけではないショウ・ビズの栄光と悲哀、みたいなものに目と耳をゆだねてたんだけど、見終わって少したってみると、白人男性の世界にやってきた黒人女性の話なんだなと思った(ひねりのない言い方)。判で押したように「父親が牧師で……」「子供のころから聖歌隊で歌って……」と語られる来歴。そうした彼女たちは、ただ楽譜を読んで歌うだけだった従来の白人コーラス・グループに取って代わって登場し、エモーショナルな歌で音楽業界を刷新した。そこにもってきて、黒っぽい音を求めた英国のロック・ミュージシャンたちや、若い世代のシンガー・ソングライターたち(キャロル・キング、ジェイムズ・テイラー)なんかもこぞって黒人コーラスを起用したと。

そもそもいちばん最初に流れるのがルー・リードの「ワイルド・サイドを歩け」で、たしかにあの、黒人コーラスがうたう♪And the colored girls go "Doo do doo do doo do do doo.."♪のフレーズはあまりにも印象的なんだけど、えっまずそこなの? と若干の違和感のようなものを覚えたのもたしかだった。あとは途中で誰だかが言ってた、「ずっとおとなしくしろって言われてたけど、ロック時代になって素をどんどん出せってことになって、それで生き延びた」みたいなセリフ。

もちろん、大物黒人スターのバックで彼女たちがうたうところもフィーチュアされているけど、わたしの受けた印象は、白人ロック・ミュージシャンたちが本物の音楽のために彼女たちを起用して成果を上げ、彼女たちもフックアップされてよかったね、WIN-WIN! みたいなもので、これって視点が偏りすぎだろうか。少なくとも「黒人音楽のドキュメンタリー」ではないと思ったし、だからこそアカデミー賞を取れたのでもあるのでしょう。

もっとも、露骨な印象操作があるとか、それによって肝心のうたがよく聞こえなくなってるとかそういったことはまったくないので、文句なしに楽しい映画ではありました。お気に入りのエピソードをひとつあげると、レーナード・スキナードの「スウィート・ホーム・アラバマ」という曲がありますが、これにコーラスしてくれと頼まれて、アラバマなんてぜんぜんスウィート・ホームじゃない! つって断ろうとしたって話。頼むほうも頼むほうだけど、この曲、ニール・ヤングの「サザン・マン」とか「アラバマ」に対するアンサー・ソング(というかおちょくりっぽい曲)なんですね。サザン・ロックに明るくないんで知りませんでした。すごく勉強になった。彼らがTVに出てこの曲を演奏している映像が使われてますが、その演出には笑いそうになったので各自確認してみてください。

アラバマっていうと人種差別のメッカ(って言うとメッカに失礼)みたいなところだって印象ですけど、白人音楽と黒人音楽がもっとも美しい形で融合した場所のひとつであるところのマッスル・ショールズもアラバマ州なので、要するに、物事そんな単純じゃないってことです。続きは明日12日公開の映画「黄金のメロディ マッスルショールズ」を見てから、なにか書こうと思います。

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さて、「バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち」は今晩11日(金)まで早稲田松竹でやってますけど、明日12日(土)は18時から、PPFNP第102回です。100回に近づいていくのはありがたみっていうかワクワク感がありましたが、通過すると単にハンパに数字が増えていくだけですね。とはいえ今回はスタートしてから満17年であり、また、毎夏恒例のジョー長岡さんミニ・ライヴもフィーチュアされるのでスペシャル感はあると思います。当日は台風も通過してめちゃくちゃいい天気になることでしょう。気温も相当あがるでしょうから、うたいながら汗噴き男→汗拭き男へと変貌するジョーさんが観察できるはず。お楽しみに。詳細はこちら。19時半くらいまでに来ればライヴのスタートに間に合うと思うので、よろしくどうぞ。
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by soundofmusic | 2014-07-11 00:53 | 日記 | Comments(0)