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卵とか壁とか

先週、生まれて初めて歌舞伎を見てきました(歌舞伎座昼の部)。イヤホンガイドを聞きながらにもかかわらず物語が分からないとか、「娘道成寺」で踊る菊之助と玉三郎、どっちがよいのか分からないとか、どっちが自分の好みなのかも分からないとか、要は分からないことづくめでしたが、歌舞伎座内の物販の異様な感じ(装身具とか売る必要あるのか?)とか、極度に様式化されたアクションとか、いろいろ得るところはありました。

別に何かの役に立てる必要もないんだけど、継続的に見ていくと、映画を見るのにも必ず役に立つだろうなとは思いました。それをいうならば、世の中に、知っておくことによって映画を見るのに役立たないことというものはなく、そもそも、考えてみたらそれは映画に限らない。金と時間と機会の都合がつく限りなんでもやってみたらいい。と、急に一般論。

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村上春樹のスピーチの断片をTVで拝見。実感したことはあまりないけれど、もしかすると動く村上春樹は相当レアなような気もする。まあ、小説家というのはそんなに日常的にTVに出る存在じゃないか。

見てみて気付いたのだけど、わたしは彼の英語を、もっと流暢なものなのだと勝手に思い込んでいた。だから、TVで見て感じたのは、まず、あ、意外とネイティヴっぽくないんだな、ということ。ただし見た部分は1分もないので(卵とか壁とか言っているところでした)、あまりあてにはならない。

おそらく村上氏の場合、いろんな場所で英語を使っているうちに、コミュニケーションの全体の過程において、「ネイティヴ・スピーカーのように発音すること」の重要性はそれほど高くない、と体得したんじゃないか。その結果のあの発音なのかな、と思いました。

もっとも、ネイティヴ・スピーカーのようにといってもどこの発音が標準なのかという問題は当然あり、そういえば、ニューヨークでニック・ロウのライヴに行ったとき、MCがうまくウケてないときなど、「ランゲージ・バリアのせいか?」みたいなことを言っていました。それにしても、ニック・ロウのうたうカントゥリー音楽を聴きに来るアメリカ人ってのはどんなひとたちなのか、謎。日本人がジェロを聴くみたいなもんなんだろうか。

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次回、3月28日のPPFNPの詳細が出ました。ゲストDJは、今年から来年あたりにかけて大躍進が予想されるミュージシャン、轟渚さんと、裁縫好きのタエラマンさんです。タエラマンさんの自作の服とかバッグは本当に素敵なのです。

お楽しみに。
by soundofmusic | 2009-02-18 03:19 | 日記


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